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NHK朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第33回感想 片想い

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安子とるいの心の拠り所でもあった「カムカム英語」がとうとう終了することが決定してしまいました。二人ともガッカリしてしまいますが、安子は特にショックが大きいでしょうねぇ…。

大阪でるいを背負って必死におはぎを売りながらも商売うまく行かなくて心が折れかかった時、彼女の心を救ってくれたのは「カムカム英語」だった。平川唯一の優しい語り口もあり、るいと一緒に楽しく英語を勉強することができた。親子の時間を濃密にしてくれたのもこの放送だったよね。それがなくなるということは、安子には家族を失うのと同じくらいの喪失感だったのではないかなと…。

そういえばるいは、かつて美都里から「英語は父を奪った国の言葉」と言われてショックを受けたことがありましたが…、結局聴くことを止めることはなかったんですね。ローズウッドからのクリスマスプレゼントや安子の稔への想いを聞いて納得できたのかな。とりあえず二人が良好な関係のままでいることはホッとします。

1946年~1951年までの放送中に、平川唯一さんには50万通越えのファンレターが届いたのだそうです。さらにはファンクラブも設立されていたらしい。高梁市の資料館でその一部が展示されているのを見ましたが、どれもビッシリと思いの丈が綴られていて驚きました。それほど平川さんは戦後の日本人の救いの対象でもあったのでしょうね。ちなみに、放送が終わるのはNHKではってことだったみたいです。その先のことはドラマでも触れられるか不明。
声の出演のさだまさしさんは平川さんと雰囲気が似ているようにも感じていたので、本当は実際に登場してほしかったなぁなんて思いました。

これまでの『カムカムエヴリバディ』感想レポ

カムカムエヴリバディ
カムカムエヴリバディ
2021年度後期NHK朝の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』の感想レビュー
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算太は安子と一緒に”たちばな”を再建するべくおはぎ売りを手伝うことになりました。しかし、売り込みの声をかけてもなかなか人は集まってくれない様子。小気味いい掛け声ではあるんだけど、なかなかうまく行きませんなぁ(苦笑)。

安子はきぬに「カムカム英語」が終わってしまう寂しさを打ち明けていました。そんな話の最中にきぬちゃんのダンナさんの力さんが豆腐売りのラッパを合いの手のように入れまくっててww、これにはさすがにきぬちゃんも「何してるの!いい話してるところなのに」とキレてしまう(笑)。
ところが力は全く悪気がないようで「お腹の子に聴かせてるんだよ」とニコニコしながらまた吹きだしてしまうww。いやぁ~~、めっちゃマイペースな旦那さんですなww。でも、そんなところが皆の救いになっていいのかもしれない。

っていうか、きぬちゃん、ご懐妊おめでとう!安子は笑いながら「るいの入学とどっちが先じゃろうね」と嬉しそうに話しかける。そうそう、昨日まで幼い感じだったるいちゃんも今日からだいぶ大人びた少女に成長しましたからね(なにせ時間の流れが速いw)。もう小学生になるのか~~。

一方の算太は懸命に呼び込みしてるんですが…気が付けば通りには人の姿がない(笑)。

「あれ、誰もいなくなった…」っていう算太の自己ツッコミが可愛すぎてウケたww。あれって岳くんのアドリブだったりして!?

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数日後、勇は雉真繊維で作ったるいのための小学校の制服を手渡します。真新しい制服にるいは大喜び。千吉も制服製造がうまくいっているようで「勇がよくやってくれている」と目を細めていました。雉真家はここまで順風満帆なんですね。勇が努力した甲斐があったというものです。

安子とるいの幸せそうな景色を見て刺激された算太は、一目惚れして以来密かに想いを寄せる雪衣に「るいが入学するころにはたちばなも店を構えられるようになっているだろうから…その、なんじゃ…」とデレまくっている(笑)。
だけどさすがに恥ずかしいからか肝心な部分は口に出せていないので、雪衣は「その時は買いに行きます」としか答えてくれない。算太よ、雪衣ちゃんに対してはかなり奥手だなww。全くその片想い、伝わってないし(苦笑)。これ、なんか波乱に繋がりそうでちょっとハラハラするよ~。

雪衣さん本人は算太には全く興味がないらしく、それよりも勇と安子親子がさらに親密になっていく姿が気がかりで仕方がない様子。彼女の片想いもけっこう長いからなぁ…。でも立場的には告白できないんだろうね。ちょっと気の毒…。

ところが千吉はというと、仲睦まじい勇と安子親子の様子を見て何やら意味ありげなニンマリを浮かべている。なんか悪だくみしてそうな微笑みにも見えてドキっとしちゃったよww。まぁ、商売絡みのことは頭にあったと思いますけどね(苦笑)。

専務の林さんは、野球チームを作ったことで社員の結束力もアップして業績が上がっていると少し興奮気味に千吉に報告していました。雉真繊維野球部も何度か優勝するほどの強豪チームに成長。「勇坊ちゃんにはもう何の心配もありませんなぁ」と嬉しさのあまり少し涙ぐんでいる林さん、優しい方ですね。幼い時から見守ってきているでしょうからなおさら情が湧いているのでしょう。
しかし、千吉はそれに対しては少し渋い顔をしながら「いや」と否定していました。心配事はただひとつ…、勇の結婚のことだった。

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その日の夜、雪衣は勇が遅くまで仕事をしているのを気にかけて梅干し入りのお茶を出してくれていました。「滋養があるそうじゃから」と少しはにかんでいる雪衣さん…、将来とてもいいお嫁さんになると思ってしまう優しい気づかいが素晴らしい。恋する相手が勇じゃなければなぁ…。
何より彼女にとって悲劇なのは、勇が彼女の片想いに気づいている様子がないこと。おそらく、よく気が付く女中さんという目でしか見ていないのではと…。知っていながらこの態度だったとしたらビックリしちゃうよ(苦笑)。

するとそこへ千吉がやって来て雪衣は黙って部屋を後にします。

二人きりになったところで千吉が切り出したのは、勇の結婚相手についての話だった。跡継ぎとしてもうそろそろ嫁を取ってほしいと考えていた千吉。勇も来るべき時がきたと思ったようで、もうどこぞの御令嬢との見合い話が来ているのだろうと覚悟を決めた気持ちになっていました。しかし、千吉は予想外のことを提案してきた。

「安子さんじゃ。安子さんと一緒になれ」

全く想定していなかった名前を出された勇は、驚きのあまり最初は「なんの冗談じゃ」と笑うしかありませんでした。でも、父が真剣に安子との結婚を提案してきたことを知ると大きく動揺してしまう。千吉は安子の立場のことやるいの小学校入学の影響のことを心配していたようで、その相手に相応しいのは勇しかいないと考えていたようでした。一時期はるいのことしか考えていないと思ったこともあったけど、彼は彼なりにちゃんと安子のことも気にかけてくれていたんですね…。

しかし、勇は安子が未だに稔へ熱い想いを寄せていることを知っているのでこの話を受けることに消極的になっている。千吉さんとしてはそこの部分は気が付いていないのかもしれない…。未亡人が兄の弟に嫁ぐのはよくあることだとして何とか勇を安子への結婚へ持っていこうとする。

「お前にとって安子さんは、ただの幼馴染じゃないんだろう?とうに分かっていた。お前が稔と安子さんを一緒にさせてくれと頼みに来た時からのぅ」

あぁそうか、あの時に千吉さんは勇の安子への片想いに気づいてしまっていたのか。会社のための結婚は自分がするからとあんなに必死に懇願していた姿を見たら、親としてはやはりピンとくるものはあったんだろうね。安子の幸せのために犠牲になると決めた勇の悲愴な想いが伝わっていたのはよかったなと思った。
美都里さんもそうだったけど、千吉さんもちゃんと勇のことに心を割いてくれていたじゃないの。ただその想いが伝わりづらくなっていただけだったんだよね。勇もしっかり愛されてたって思ったらホント胸がちょっと熱くなってしまった。

「稔だったら言うだろう。安子さんを任せられるのは勇しかいないと」

この話は自分から安子に話すことはないと言って千吉は立ち去りました。安子にこの件を話してしまったら、また家を出て行ってしまうかもしれないということも千吉は恐れたのではないだろうか。そうなれば長い間安子に恋心を抱き続けていた勇を傷つけることになる。ここは、息子の判断ひとつにゆだねようという親心だったのかもなぁ。

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勇は安子への想いに再び火をつけられてしまったような気がして戸惑いを隠せない。おそらく千吉が安子との縁談話を提案してこなければ、ずっと自分の気持ちを墓場まで持っていくくらいの覚悟があったんじゃないかなぁ。政略結婚も受け入れるつもりだったと思う。
でも、父から指摘されて改めて自分の中にまだ諦められない安子への気持ちがくすぶっていることに気が付いてしまった。でも安子は自分のことを義弟・幼馴染としか思ってないことを知ってるだけに…、苦しいよなぁ。

そしてもう一つの悲劇が、雪衣が千吉と勇の話をすべて聞いてしまったことです。あのまま部屋には下がれなかった彼女は、勇が千吉から安子との結婚を勧められてたことを知ってしまった。彼女の片想いはどんどん苦しい方向へ向かっていく…。そりゃ、一人で泣きたくもなるよ。
でもそのタイミングで何も知らない算太がさりげな~く雪衣にアタックしにやってくるわけでw。上着を繕ってほしいというのは口実で、彼女とお近づきになりたいオーラがひしひしと伝わってくる(笑)。

そんな算太でしたが、雪衣が涙していることに気が付くと驚いて動揺してしまう。慌てて涙を拭って冷静に「繕っておきますね」と算太のジャケットを以て去っていった雪衣。当然、なぜ泣いていたのか気になってしまうよなぁ…。その理由を知った時の算太のことを考えるとちょっと怖い気もする(汗)。

翌日、複雑な気持ちのまま勇が出社すると、電話を受けていた専務の林さんが震えながら「大阪の進駐軍が雉真繊維の野球部と試合がしたいそうです!!」と興奮しながら報告してきました。勇はその話を聞いて大いに喜びます。

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その頃安子とるいは定一の喫茶店「ディッパーマウスブルース」を訪れていました。進駐軍が去った後はバンドメンバーも解散し都会へ戻っていってしまったという。それを機に看板も新しくして戦前と同じジャズのかかる喫茶店を再開させた定一さん。きっと、未だに帰ってこない息子の健一くんのためにも、もしものことを考えてその場所に居続けようと思っているのかもしれません。

安子は定一にルイ・アームストロングの「On the Sunny Side of the Street」をかけてほしいとリクエストします。この曲を聴くと稔との幸せな思い出がまざまざと蘇り穏やかな気持ちになる安子。定一もそれが彼女にとって特別で大切な曲であることを知っている。

カムカム英語は終わってしまうけれども、また新たに”日向の道”を歩いていこうと笑顔で娘に語り掛ける安子。そういう気持ちを後押ししてくれたのもやっぱり稔との思い出のこの曲だった。

するとそこへ、岡山を去ったはずのローズウッドが突然やって来た。定一とは顔なじみになっていたようです。それにしても、「On the Sunny Side~」が流れている最中に彼がやってくることになるとは…!これはもう、運命的なものを感じないわけいかないではないですかw。

ローズウッドは驚く安子に、今は大阪に勤務していて時々岡山の復興のことも気になって来ていることを告げました。定一の体調のことも心配してくれるばかりか、行方不明になっている彼の息子の健一のことも調べてくれているらしい。なんと優しいジェントルマンなんだ、ローズウッド!!その優しさがますます稔とリンクしているように思えて仕方がない。

るいもローズウッドの挨拶に英語で返事をしてニコニコしている。親子して彼にめちゃめちゃ懐いてるじゃないか。これは、ますます勇に不利な流れだわぁ…(汗)。

安子親子がローズウッドと再会して交流を深めているとは露知らぬ勇。安子は自分がアメリカ人と懇意になっていることは誰にも話していないだろうから、それを雉真家の人たちに知られたらと考えると心がざわついて仕方がない。
勇は机の上に飾られている兄の写真を見つめながら、かつて旭川河川敷で一緒にキャッチボールした時のことを思い返している。あの時初めて兄に安子への気持ちを告白した勇…。

「諦めん。甲子園も、あんこも」

結局その2つを諦めざるを得なかった。しかし、リベンジする時がやってきたと心の中の自分が叫んでいるような気がしていた。進駐軍との野球の試合、そして安子との結婚。おそらく、野球の試合に勝ったら安子に想いを告白しようとしているんじゃないかな…。叶ってほしいよ、その夢。だけどなぁ…(涙)。

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