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山口県の史跡と風景巡り~歴史の香り漂う名所~ 一の坂川と瓦そば(山口市)

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山口県内の史跡紹介記事一覧

山口県内の史跡紹介

山口県内に数多ある歴史的名所についてのレポート

一の坂川

山口市は周防大内氏に関する史跡を多く見ることができますが、そのうちのひとつでもあるのが市内を流れる「一の坂川」です。

1360年頃、第24代当主である大内弘世は山口に政庁の拠点を移しました。足利将軍に謁見するため京へ上った弘世はその町並みを目の当たりにして「山口にも京と同じ町を作りたい」と思い立ち帰国後に京を模した町づくりに取り掛かったと云われています。その後大きく発展した山口の町は「西の京」と称され後に『大内文化』と呼ばれるほど栄えました。

大内弘世と大内館についての記事は以下参照

「一の坂川」は弘世が”京の鴨川”に見立てて造った川です。何も知らずにこの川を見ると”素朴だけど美しい清流だな”で終わってしまいそうですが(ここの水は本当に綺麗です)、大内氏の歴史を知ったうえで見るとなんだかちょっと雅な気持ちが湧いてくるのではないかと思います(京都の鴨川に比べればかなりの小規模なんですけどね)。

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普段はとても静かで、さらさらと流れる川の音が見る人の心に沁みてくる”癒しスポット”

この写真を撮影しに行ったのは10月末の時期ですが、春には川沿いに植えられた桜が咲き誇るお花見スポットとなり、初夏には(6月頃)幻想的な蛍の大群の光景を見ることができます。また、秋の紅葉もおすすめです。

私はというと…、まさか山口在住が一年で終わるとは思わず「次の機会に行ければいいな」なんて暢気に構えていたので、結局桜の時期も蛍の時期も紅葉の時期も目にすることなく終わってしまいました(苦笑)。こんなことなら人混み…とはいえ都会に比べれば全然マシなのだから行っておけばよかったと後悔しています(汗)。いつか訪れた時は季節を狙って行きたいです。

京から妻を迎え入れた大内弘世は、故郷を恋しがる妻のために宇治からゲンジボタルを取り寄せ放ったと伝えられています。その時の蛍がこの土地に土着し、現代でも眺めることができるそう。

歴史のロマンを感じますね。
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もうひとつ、川沿いにあった「大内盛見詠草」と呼ばれる碑が目に留まります。

今は国宝となっている瑠璃光寺五重塔を建立した大内家26代目当主の盛見は和歌を詠むのが得意で、それらをまとめた「大内盛見詠草」を出すほどだったことが知られています。その中の一首『蛍』が碑になって一の坂川沿いに佇んでいました。その歌の意味は、

”蛍は真っ暗闇の中でも自らの意思で飛ぶことができるのに、自分は草に隠れた飛べない蛍のよう。夜に燃え尽きて朝がきてしまわないように、どんな困難にも立ち向かい乗り切らなければ”

というもの(説明版が横にあります)。儚い命ながらも懸命に生きる「蛍」を見ながら自らを鼓舞していた盛見の姿が偲ばれ、なんだかグッときてしまいます。

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瓦そば 柳屋

現在の一の坂川周辺はオシャレなレストランやカフェなどが点在する人気スポットにもなっています。

訪ねた日はちょうどお昼時だったこともあり、川沿いにある瓦そば柳屋さんに入ってみました。2022年3月にオープンしたばかりの新店です。

営業時間は11:00~16:00。基本的に水曜日と第3木曜日が定休日(詳しくは公式ページを見てください)で予約は行っていませんのでご注意ください。

店内はどちらかというと狭く客席数が少ない(カウンター4席とテーブル席8席)ので、お昼時はけっこう混雑し列ができています。私たちが訪れた日も少し並びましたが(名前を書いて待ちます)意外と回転率はよく割合すぐに中に入れました。

瓦そばは昭和36年に誕生した山口県を代表するソウルフードで、県内の様々な場所に専門のお店があります。
熱く熱せられた瓦の上に「茶そば」「錦糸卵」「牛肉」などが盛られ、その上にはレモンやもみじおろしが乗っているスタイルが多いです。それらを「めんつゆ」につけて頂きます。

山口在住時にいくつかの瓦そば屋さんを訪れたことがありましたが、柳屋さんの瓦そばが一番美味しかったかもしれない!普通盛でもこの量ですが(ちなみに大盛りもあり)、女性でもペロリと行けちゃいます。もう少し長く住んでたら再来できたのになぁ。

カウンターに座ると目の前に一の坂川の景色が見えてとても癒されます。大内氏の史跡を訪ねた折にはぜひ一度このお店の瓦そばを食べに来てほしいなと思います。

アクセス

一の坂川沿いの道はとても狭いので駐車場はありません。車で訪れる際は近くにある県道204号沿いのコインパーキング等を利用してください(お店との提携はしてないとのこと)。

公共交通で行く場合はJR山口線の上山口駅か、路線バスの山口西京橋駅からが比較的行きやすいと思います。

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