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NHK朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第28回感想 戦勝国

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思い切って困惑している将校に英語で声をかけた安子。ずっとラジオで英語を聞いてきただけあって発音がいいですよね~。戸惑いながらもそのあたりしっかり言えてるのがすごいと思います。

少し流ちょうな英語で語り掛けられた将校はびっくりした様子でしたが、すぐにほっとしたような顔になり「花を買いたかっただけなんだ」と英語で答えてきました。安子は怯えている女性にそのことを伝えてやる。おばちゃんは野山で摘んだ花を売り歩いていたので、それを将校にとがめられたのだと思い込み必死に謝っていたのですね。英語が全く分からないし、鬼畜米英を刷り込まれていた背景もありますからあのような怯えた反応になるのも仕方ないかなと思います。

事情を把握したおばちゃんは快く花を売ります。すると将校は「怖がらせてしまったお詫びに」と正規の値段以上のお金を払ってくれました。なんと素敵なジェントルメン!!ただでさえカッコいいのに、これでまたぐんと株上げだよ(笑)。

このやり取りの間、ずっと通訳を担当した安子。いつの間にか、あんなにスムーズに英語を理解して自分のものにできるようになっていたなんて…!!日々の勉強の積み重ねがいかに大切かが分かりますね。ここは大いに見習いたいと思ってしまった。

これまでの『カムカムエヴリバディ』感想レポ

カムカムエヴリバディ
カムカムエヴリバディ
2021年度後期NHK朝の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』の感想レビュー
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将校は安子に感謝し「Have a nice day」と笑顔で帰っていきました。

その時の優しく穏やかな笑顔も、村雨さんめっちゃカッコよくてほれぼれするほど素敵
でも、安子はそれよりも初めて自分の生の英会話が外国人に通じたことの喜びの方が大きくて久しぶりに沸き起こった高揚感でいっぱいになっていたようでした。その気持ち、よくわかる!!

ところが、雉真家では何やら不穏な雰囲気が…。

るいは安子がおはぎ売りに自分を連れて行ってくれないことがどうしても納得できない様子で、近くにいた雪衣に「なぜ一緒におはぎを売ったらいけないの?」としょんぼりしながら尋ねていました。それに対して雪衣はるいの額の傷を見つめながら静かに不穏なことを告げる。

「安子さんは、諦めたんだと思います。女手一つでるいちゃんを育てることを諦めて、雉真の家にお返ししようと決めたんだと思います」

るいは「雉真の家に返す」というワードに敏感に反応…。あれではまるで安子がるいを手放す決意をしたと告げたように聞こえてしまうよねぇ…。この時初めてるいのなかに母に対する不信感みたいなものが芽生えてしまったような気がします(汗)。やっぱり雪衣は魔性の存在だよ(震)。安子を勇から引き離すために今後も色々やってくるんじゃないだろうか…。

そんなこととは露知らぬ安子が、生の英会話ができたことで気持ちを弾ませながら帰ってきた。るいは自分の中に芽生えた小さな不安を母に悟られまいと幼いながらに気を遣っているようにも見えました。

るいが寝静まったその日の夜、安子は稔の写真の前に座り、稔の直筆が書かれた英語の辞書を手に取りながら初めて海外の人と英会話を交わすことができた喜びを報告していました。「嬉しかった」とその時の感動を思い出しながら英語の辞書を抱きしめる安子を、写真の中の稔が優しく見つめていました。でも本当は直にそういう話したかったよね…。

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安子の手売りのおはぎもようやく売れてきたころ、町で偶然演奏家を集めていた定一と再会しました。久しぶりの再会に心躍らせる二人。定一さんもあの戦争を無事に生き抜くことができて本当に良かったです。

かつて実ると通った喫茶店はジャズ喫茶「Dippermouth Blues」となって生まれ変わっていました。「出っ歯口の憂鬱」という妙な店名にもしなくてよくなったようで本当に良かったよw。定一はアメリカ兵に演奏する楽団をあっせんする仕事もやっていたようで、この日はそのオーディションを行っていたのです。
喫茶店には多くのミュージシャンが集い、ジャズのレコードを聴きながら練習している。稔が望んだ「好きな音楽を聴ける世界」がやってきているのだなぁと思うとなんだかとても感慨深いものがあります。

定一は安子に「コーラ」を御馳走する。飲む前の安子が「黒いラムネみたいなものかな」と想像してるセリフが面白かったw。確かに、そういう表現もできる飲み物かもしれない。
初めてコーラを飲んだ安子はその斬新な口当たりと味に驚いていましたが、なかなかに気に入った様子。アメリカではこういう飲み物が好まれているのだということを初めて知るのでした。

しかし、定一は昼間からコーラに強いアルコールを割って飲んでいる。安子は体を悪くしてしまうと心配しますが、定一は「飲まずにやっていられるか」と渋い顔を見せる。愛息子の健一がいまだに音沙汰がなく行方不明のままだったからです…。定一は「もう駄目だろう」と諦めたようなことを言っていましたが、そう思わないと気が変になって生きていけなかったかもしれないなと思ってしまいます(涙)。

「何の因果じゃのぅ…。稔殺した、健一を殺したかもしれない国の音楽をわしは今日もかけてる…。アメリカ人を喜ばせるためにバンドの世話をしている」

大きな矛盾と戦いながら生きてるんだよなぁ・・・定一さん。健一君、何とか静観してほしいよ!!

定一は進駐軍のクラブハウスの中は娯楽にあふれた別世界だと安子に告げる。「それが戦勝国だ」という言葉はとてつもなく重い。戦争の勝敗によってこうも世界が違うことを見せつけられるとは…やりきれないなんて思いだけで語れるものではないと思う。

世の中の矛盾にもやもやした気持ちを抱えていた定一に安子は稔が子供を残してくれたと笑顔で報告しました。あの時稔に定一さんが「子供を作ってから行け」って言ってくれたからね。ちゃんと知らせることができてよかった。本当は本人が伝えることができればよかったんだけど…。
名前に「るい」とつけた経緯も話すと、「インテリの稔が考えそうなことじゃの」と少し涙ぐんでしまう定一さん…。もう稔がいないことの寂しさや哀しさが実感としてこみあげてきたんだと思う(涙)。同時に健一くんの身も案じただろうね。

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雉真の家ではるいが美都里とあやとりをして遊んでいました。るいはかなり美都里に懐いたようですね。ただそれが今後吉と出るのかどうかが気がかりなのですが…。しかし、るいのおかげで気力は取り戻せたものの体調は未だに回復しないようで顔色も悪い美都里さん…。
そんな彼女を雪衣は気遣ってショールをかけてやっています。こうやって彼女は外堀を埋めていっているのだろうか。

それから少しして「カムカム英語」の時間となり、るいはラジオをつけててもいいかと尋ねながらもうすでにスイッチを入れてしまっていました。すると、いつものテーマ曲が流れてきてるいはワクワクしながら一緒にその歌を歌います。
しかしその途中で突然その音は切られてしまった。見上げると、思いつめた様子の美都里が殺気のようなものをみなぎらせながら立っていた。

「ごめんね、るい。おばあちゃん、聴きたくないんじゃ。稔を殺した国の歌は、聴きたくないんじゃ」

この言葉に大きな衝撃を受けてしまうるい。美都里さんのこの時の気持ちは痛いほどわかります。大切な息子を奪った国の言葉を孫が楽しそうに聴いている光景など見たくはなかったと思います。美都里にとって、英語は愛しい稔を奪った憎い存在でしかない。そんな言葉をかわいい孫に覚えてほしくないと痛切に感じたことでしょう…。

るいはこの時初めて、これまで楽しいとしか思わなかった「カムカム英語」に違和感を覚えたかもしれません。父の命を奪った国の言葉、という美都里の言葉はあまりにも強烈すぎたからなぁ…。
自分の部屋に戻り、一人じっと「カムカム英語」に耳を傾けていたるい。しかしこれまでとは違う感情が湧いてきたのは間違いないでしょう…。

平川さんの「あなたなしでクリスマスを祝うことになるなんて」という例文の言葉がなぜかとても哀しく響いてくる。安子はまだ、るいのそんな気持ちの変化が起こっていたことを知らなかった…。

というところで、今週の感想はここまでしか書けません(汗)。ドラマは観れると思いますが、また来週からちょいちょい書いていく予定。村雨さん演じる将校ロバートさんとのシーンとか気になるんだけどね~~!!あと、るいとの関係も(汗)。

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