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毛利博物館企画展「大江広元」 栗原英雄さんステージトーク in 防府

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大江広元の仕事とは

この質問は柴原館長さんが解説(最初ちょっと栗原さんに見とれてたからか「ボーっとしてました」と慌ててらしたのが可愛らしかったw)。

大江広元は、鎌倉幕府を作る折にその屋台骨を作るための行政や財政(政所)を取りまとめる”別当”、つまり長官を務めたことで有名です。また、京からやってきた人物としてそちらの事情も分かることから、朝廷との連絡などパイプ役も担っていたそうです。

それに加えて軍事面でも様々な意見を言って影響力を発揮していたらしい。戦闘要員ではなく頭脳要因としてかなり重宝されていたのではないでしょうか。かなり優秀な切れ者だったんでしょうなぁ。今演じてる栗さんの大江にイメージがすごく当てはまる気がする。

ところがこの話の最後に付け加えることとして「吾妻鏡は」広元が亡くなってから100年後に息子や北条家の子孫が中心になって書いた書物なので・・・”義時や広元にとって都合の悪い事は書いてない”と(苦笑)。つまりは勝者側のみの主観が詰まった書物なので、歴史書としての価値は少し低いとのことでしたw。
鎌倉時代の「史実」はそういったことから正しいことがハッキリわからないことが多いようですね。大江広元もそういう意味では今なお「謎多き人物」として捉えられているらしい。今となってはその時代を見た人もいないわけで、史実はあってないようなものだと思います。

この話を聞いていた栗原さん、何度も椅子からコケまくっててめっちゃ可愛かったです(笑)。

船本さんは「こんな複雑な人物だったなんて、演じがいがあるでしょうねぇ!」と興奮気味。それに対して感慨深そうに頷いていた栗さんですが、ニンマリしながら「三谷さんが好き放題書いてます」と種明かし(笑)。はっきりしない歴史だからこそ色々脚色できそうだし、三谷さんそういうの好きそうだよなぁ。個人的にはあまりそこに三谷風コメディ要素入れないでほしいんだけど(苦笑)。

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大江広元役について演じがいがあると感じること

栗原さん曰く「広元は多くの登場人物の中でも異色の部類だと思う」とのこと。

「文官なのに物騒なことを言い出したりもするし、誰よりも冷静に物事を見て幕府をどう支えようか常に考えている。それを感情を表に出すのではなくクールに演じることにやりがいを感じます」

栗原さん演じる広元には、ぜひともぜひとも、最後まで今の路線を貫いてほしいと念じています。あのキャラだけは崩してほしくない。

広元を通じて栗原さんは義時や頼朝をどのように捉えているのかという質問も。これに関しては、一つの”会社”に見立てて語ってくださいました。

「頼朝が社長として”鎌倉幕府”という会社を立ち上げる。広元はコンサルタントとしてやって来て社長の野望を把握。義時はまだ新入社員w。転職前の”京”という会社では地位の問題から重用してもらえなかった分、自分を必要としてくれた”鎌倉幕府”という会社のために頑張るのが広元という人物」

メモったものをまとめるとこんなニュアンス。非常に分かりやすい人物解説だったと思います。やっぱり広元と同じく栗原さんも相当なキレ者だと改めて実感いたしました。
自分を頼りにしてくれる頼朝のために、彼が立ち上げた”鎌倉幕府”を盛り立てるべく奮闘するわけです。「頼朝がトップにいるのを考えたときに、何がそこに足りないのかを考える役割」と語っていたのも非常に印象的でした。頼朝自身を補うのではなく、彼がいかにすれば気持ちよく幕府を運営して行けるかということについて想いを巡らせているキャラということですよね。

このコメントを念頭に置いて今後ドラマを見ていくと、栗原さんが演じる大江広元の世界観がさらに広がるような気がします。

義時については今のドラマの時点では純朴な新入社員。でも、広元はそんなところに彼の才能を見出しているのではないかということでした。
それゆえに今後、義時には期待を込めて幕府を支えていくためのノウハウを教えていくことになると。これがおそらく彼をダークに落としていく要因にもなっていくのかもしれません。”鎌倉幕府”経営のためには綺麗事ばかりではだめだというのを広元は分かっているでしょうからね。

なので、洋ちゃんや小栗くんとは熱い信頼関係を築くようにしていたとコメントされていました。

逆に、広元は周囲からはどういう目で見られていたのかも気になるところ。その質問に対しては「今まで見たことないタイプの人間に映ったはず」と栗原さん。冷たい視線というよりかは、「俺たちとは違う世界の人間だ」といったドライな目線を感じるそうです。
栗さん的には「客観的に彼らを見ながら粛々と仕事を遂行していく」といった感じで演じているとのことでした。

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大江広元と栗原英雄の切り替えについて

ここまでの流れの中で視界の船本さんが「打ち合わせにないことを思いついたんですけどいいですか?」と質問されてて、若干「え?」って栗さんがちょっと慌てた表情になる場面がww。あまりにも冷静に繊細に「大江広元」を分析されている話を聞いて、どうやって役と素を切り替えるのか気になられたようでしたね。その気持ち、わかりますw。
ということで、栗さんも気を取り直してその質問に和やかに回答してくださいました。意外とこの質問には「難しいですねぇ」と少し考える様子を見せていたのが印象的だったな。

役をもらってから撮影中の期間はプライベートな時間でもやはり常に考えてしまうそうです。普通に暮らしていても「広元公ならどうするかな」とか想いを巡らせてしまうと。栗さん、役者さんだよなぁ。ドラマにしろ舞台にしろ、本当にいつも真摯に「演じる役柄」と向き合う姿勢は本当に素晴らしいと思う。その精神がちゃんと作品の中でいつも生かされてますものね。

一番切り替わるのは「メイクをして衣装を着る時」だそうで、信伊を演じた時とは違う広元ならではの所作を行う時とコメントされていました。

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ドラマの裏話

ここでついにきましたよ、大河ドラマの裏話トーク(笑)。これに関してはちょっと考えた後にある面白エピソードを披露してくださいました。

「スタジオ前にある控室的な”前室”で、大泉さんと佐藤さんがうるさい」

これには会場の皆さん、マスク越しに吹き出しまくっておりましたww。このあとすぐに「仲が良くてですからね」と必死にフォローする栗さんが面白すぎてまたウケちゃったよ(笑)。

でもこのコメントを聞いた時、私の頭の中には同時に疑問符が浮かんでおりました。「佐藤さん」というワードを聞いて一番最初に思い浮かんだのが”浩市さん”だったからですww。あの佐藤浩市さんが洋ちゃんと騒いだりするんかなぁ…???と(笑)。これ、トークショーが終わった後もずっとその認識でしたww。
ちなみに、うちのダンナの脳裏には”B作さん”が浮かんでいたらしい(笑)。よく考えるとこのドラマ、「佐藤さん」姓の役者さんが多いんだわw。

トークが終わった後、ようやく思い至りました。栗さんが挙げた「佐藤さん」とは”二朗さん”のことだったのだと(笑)。これならば納得ですわww。

前室では洋ちゃんと二朗さんがワイワイと盛り上げまくってて、小栗くんがそこにちょっかいを出すことが多いらしいw。そしてその光景を「シレ~~ッ」と中川大志くんが眺めていると(笑)。山本耕史くんはクールにその様子を見守ってるとのことw。そんな光景を見るのが栗さんの楽しみだそうですww。目に浮かぶよ、その様子がww。

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大河ドラマを実感する時

『真田丸』以来2度目の大河出演の栗原さんですが、一番「大河ドラマ」を実感する時はとの質問に真っ先に「豪華なキャスト」と答えていました。

大江広元が京からやって来て初めて紹介されるシーンを撮影した日はクランクインして間もない頃だったそうです。周りは”初めまして”の方ばかりで圧倒されるなかで、「以後、お見知りおきを」というセリフを告げたときに「大河ドラマだ!」と胸が高まったと。

豪華なキャストの皆さんはそこに裏打ちされている演技力があってこそだと船本さん。そんなすごいキャストの皆さんが儚く散っていくシーンを見るのは「もういなくなっちゃうの!?」的な寂しい気持ちがしてしまうと。それを聞いた栗さん曰く

「毎週誰かが退場していく話ですからね」

と(笑)。そういう時代だから仕方がないと言い聞かせているようでした。

ここで栗さんがまた積極的に柴原館長さんに質問。「戦国時代よりも鎌倉時代のほうが野蛮だというのは本当ですか」と鋭いところを突いてきました。

平安時代は貴族中心の時代なので、その中から誕生したばかりの侍たちは”戦争”に慣れていない人ばかりだった。そのため、戦い方や内紛はドラマではとても描けないような残酷なものばかりだそうです(汗)。それを聞くと、戦国時代の戦いのほうが”秩序”みたいなものがあったのかもしれないなと思ってしまいますね。とても興味深いエピソードでした。

ちなみに、大江広元は「主人公よりも長生きします」とのこと。「そうなんですよ~!」と会場見渡しながらドヤ顔しまくる栗原さんが面白かった(笑)。野蛮なことが多い時代に見事に生き抜いてさらに毛利氏という素晴らしい子孫を繋いでいくことになる大江広元、恐るべしっ!!

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どうする、元就

話も佳境に入った頃、司会の船本さんが「無理かもしれないけれど、ぜひこの毛利庭園で大河の撮影が実現すれば嬉しいんですけれどもねぇ」とダメ元で館長さんに打診する一幕が。これに対して柴原館長さんは「条件さえ満たしていただければ」と微妙な回答w。

するとこのやり取りを聞いていた栗さんが「あそこにNHKのスタッフがいるのでぜひ交渉を」と助け舟出したの面白かったなww。さらには「次のタイトルは”どうする元就”でどうでしょうか」と次期大河のタイトルを文字って提案(笑)。
これには船本さんも「ぜひ大江から繋がる物語として見てみたいです」と乗り気になっていましたが、私もそれは見てみたいなと思いました。栗さんの元就もなかなか素敵っぽくないですか!?スペシャルドラマでもいいから実現しないかなぁ。

毛利庭園や旧本邸を見て役者として何かインスピレーションはあったか尋ねられると、「こんな広くてきれいに整備されている場所を見て、その先祖を演じていることに身が引き締まる想いがしています」と少し緊張気味にコメントしていた栗原さん。「ここに繋がるように役を生きなければという想いが強くなりました」という言葉も印象的でした。

昨年は毛利元就没後450年だったそうで、「さらに50年後の没後500年まで生きられればいいな」と船本さん。それを聞いた栗原さんが「生き抜く力でございますよ!」とエールを送っていました。そんな心遣いも素敵!
今回のイベント、栗原さんの力が大きいと大絶賛する船本さんの興奮気味なコメントに対してはちょっとオロオロっとしながらも「プレッシャーに負けないように頑張ります」とチャーミングに回答されていましたw。

ちなみに、大河ドラマの5月の2週目には防府市が登場するのだそうです。ぜひ注目して見たいと思います。
館長さん的大河ドラマの注目点は「最先端の歴史の研究部分が織り込まれている展開も多い」ことだそう。見ごたえのある展開が多くなりそうで期待しているとコメントされていました。

最後は船本さんの提案で「長州藩的な〆」ということになりました。幕末の長州藩をイメージして「徳川追討の件、本年はいかがいたしましょう!?」と栗原さんに尋ねる船本さん(来年大河「どうする家康」ともちょい絡めた感じ?)。これに対して

「その儀は、来年にいたそうぞ!!」

とめっちゃカッコイイ美声で答えた栗原さん、めっちゃ武将だったぞ!!痺れました~~!!

ここでトークショーはお開き。会場をくまなく見渡しながら丁寧に感謝の気持ちを込めて頭を下げられてる姿もとても素敵でした。登場した時と同じく、退場する時もわざと反対側に行こうとしたりお茶目なところも最高(笑)。最後までサービス精神旺盛な栗さんでした。

トーク後の記念撮影会の様子、旧本邸、防府天満宮についてのレポは次のページにて。(興味がありましたらどうぞ)

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