第4週は気仙沼の亀島編パート2といった感じでしたが、今回は百音の妹の未知の奮闘を中心に様々なドラマが展開していきました。みーちゃんのカキに対する情熱が想像以上に本格的でビックリだったよ!真面目な子だからなおさらのめり込んで研究してしまうんだよねぇ。でもそこには個人の研究とは別の想いも隠されていたりして…。
それからもう一人キーパーソンとなっていたのが百音の同級生の三生です。前回、親に黙って修行先から逃げてきた三生くんでしたが、彼には彼なりの葛藤がありました。歴史を継ぐことの重さがあるとどうしても壁にぶつかるときってあるんだろうなぁ…なんて。
それにしても今回の朝ドラはロケが本当に多いなという印象。生きた自然の映像を日々朝ドラで見れることに幸せを感じます。
これまでの『おかえりモネ』感想レポ
以下、ちょこっと第4週を振り返った感想です。
NHK朝の連続テレビ小説 『おかえりモネ』第4週
清原果耶、永瀬廉、蒔田彩珠、前田航基、浅野忠信、藤竜也、鈴木京香、内野聖陽ほか
第16回
海岸で解散した仲間たちでしたが、一人行き場を失い置いてけぼりの子犬みたいな表情で百音に「もう少し泊めて」と訴えかけてくる三生(笑)。あんな顔されたんじゃ、百音も「うち、来る?」って誘わないわけにいかないよねw。
ところが、タダで泊めてもらえるほど永浦家は甘くはなくww、耕治には脅され、龍己にはコキ使われるといった厳しい現実が三生を待ってましたw。まぁ、でも、ただの逃げ場としてしまったら彼のためにもならないって思ったからこそだろうね。これも愛情だよ。
ところが、けっこう素直な三生くんは龍己おじいちゃんのカキの養殖所でのお仕事も真面目にこなしていて「筋がいい」と褒められてました。体格も良いし、こっちのお仕事のほうが向いてたりして!?
それにしても、カキの養殖作業はかなりの重労働で大変そうでしたね。今回の朝ドラはかなり細かく林業や漁業についての解説を挟んでくるので勉強になる。まぁただ、ドラマとして見るとちょっと停滞しちゃうかなっていうのはありますが(汗)。
でも、カキ、美味しそうだったよなぁ~~~。私はお腹が弱いのでなかなかカキを生で食べるのには勇気がいるんですけど、このドラマ見てるとホント食べたくなってくるww。
で、いま人一倍カキの養殖に熱心に取り組んでいるのが百音の妹の未知です。彼女がチャレンジしているのは「カキの地場採苗」。現在は石巻から調達している”種カキ”を自分のところで育てられないかと本気で思っているようでした。
自宅の一角に研究室を作ってしまうほど本格的に取り組んでいる未知。とても自由研究とは思えないよ!!食事の時間を惜しんでまで没頭しているところがすごすぎます。
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そしてついに” 浮遊幼生”つまりカキの赤ちゃんが目的数に達した模様。百音も三生も興味津々でその様子を見つめていました。
問題なのは、”原盤”(ホタテの貝殻)にカキの赤ちゃんをくっつけて海に入れるタイミングです。海の温度によって入れる時期がかなり難しいらしい(このあたりは私も百音たちと同じくよく分からんw)。天気が崩れそうな気配もあったことから、未知はその日のうちに原盤を入れることを決断しました。果たして吉と出るか凶と出るか…。
第17回
カキの養殖研究に没頭しっている未知を目の当たりにした百音と三生は、思わず圧倒されてしまい言葉を失ってしまいました。たしかにあれはもう、プロの仕事って感じだったからなぁ。未だに明確な将来を見いだせないでいる二人にとっては心がざわついていたと思います。
三生に至っては、お父さんがバイクで通りかかったのを目撃して反射的に隠れてしまう有様だしねw。一緒に付き合ってくれる百音は優しいよ。
自宅へ帰ってしばらくした時、ふと外を見ると三生が永浦家から見える海を眺めながらぼんやりとしていました。
永浦家は昔は民宿をやっていただけあって、立地的には最高ですよねぇ。あんな海の景色を毎日見れるなんてちょっと羨ましい。でもその半面、震災の時には恐怖の景色にそれが変わっていたわけで…一概に”羨ましい”なんて言ってはいけないなとも思ってしまいます。
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三生は、親に高い学費を出してもらいながらもろくに学校へ通わず逃げてしまっている自分を責めていました。 彼は親に対して申し訳ない想いを持ちながらも、「このまま坊主になってしまっていいのか」という迷いもあって煮え切らない自分にモヤモヤしてしまっているようです。ただ逃げてるだけじゃなくて、自分の中で色々と葛藤してるんだよね…。
未知が本格的にカキの養殖を学んでいる姿や、亮が漁師として立派に親の後を継いで働いている姿を目の当たりにしたことでますます自己嫌悪に陥ってしまった三生。同世代の皆からどんどん置いていかれる気がして落ち込んでしまう気持ち、すごくよく分かるよ…。
百音も、そんな三生の葛藤に共感した様子。森林組合に就職はしたもののいまだに明確な目的を見つけられていない自分がいる。それに、登米へ就職しに行ったというよりも「島から離れたかっただけ」という想いのほうが強い。
そんな二人の悩める姿を知ってか知らずか、耕治がカキのバーベキューをやるから手伝えとやって来る。こういう時にお父さんのあの明るさは救いになるよね。
バーベキューのための薪を取りに行った際、百音は龍己から海と木の関係についての話を聞く。漁師が使っている道具はほとんどが木でできている。ゆえに、漁師は山主とも仲良くやっていく必要があるのだと。サヤカさんともその関係で繋がっていたんですね(龍己さんは彼女のことがちょっと苦手らしいんだけどww)。
その夜、永浦家の庭ではささやかなバーベキュー食事会が催されていました。焼きガキが本当に美味しそうで、今すぐにでもあの仲間に加わりたいと思ってしまったほどww。
そんななか、三生はカキを食べながら思わず涙を浮かべていました。カキの美味しさに感動するのももちろんあったと思うけど、中途半端な自分を優しく受け入れてくれる永浦家の人たちに感極まったという気持ちもあったんじゃないかな…。
翌朝、三生は耕治に「ちゃんと父親としっかり話をしてこい」と促され家に帰る決意をしました。「家にいられる雰囲気じゃなかったらまた来い」と逃げ道を与えてやる耕治さんの優しさが沁みますね。
その日の昼、耕治はトランペットのメンテナンスをするため楽器店を訪れていました。もっと頻繁にう吹いてあげないと、という店員さんに「なかなかね…」と言葉を濁した耕治さん…。おそらく百音と同じく3年前のことがあって彼も吹けなくなっているのかもしれませんね…。
その帰り道、耕治は亮が酔いつぶれて倒れていた父親の新次を介抱しているところに出くわします。お互いに、妙な緊張感が走っているのが見ていて心をざわつかせました。そして降り出す雨…。波乱の予感。
第18回
百音は降り出した雨に慌てて洗濯物を取り込んでいた時、未知と龍己が地場採苗の件で言い争いをしている現場を目撃してしまった。どうやら原盤を引き上げるタイミングについて二人の意見が割れてしまったらしい。
龍己は今すぐ引き上げるべきだというのに対し、未知はもう少し時間を置いてからと主張。どちらも意見を曲げないので物別れに終わってしまった模様(汗)。このドラマのなかでこんな緊迫感あるシーンが出てきたの、初めてかもね。
おかえりモネ:内野聖陽&浅野忠信の“サシ飲み”シーンが登場! 「破壊力半端ない」「朝からスリリング」 https://t.co/zT7vbRG1B2
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その頃耕治は、新次と二人でとある飲み屋でサシ飲みしていました。二人は幼馴染という関係があったようですが、少し離れた位置に座っているあたり…その関係性はかなり微妙なものに変わってしまったのではないかということを察してしまいます。
新次はもともとは腕の立つ漁師だったことから、耕治は「お前ほどの腕があれば引く手あまたなのでは」と告げますが、「今さら他の船に乗れるか」とつれない回答しか返ってこない。
そのままフラフラと帰ろうとした新次に耕治は持っていた折り畳みの傘を手渡そうとする。それに対して新次は「準備がいいな、お前は」と少し皮肉めいたことを言ってきた。
「 金で首が絞まるって分かっていても、何とかするのが銀行員でねえの?」
この言葉に耕治は唇をかみしめて下を向くしかありませんでした…。詳しくは分からないけれど、二人の間には新次の船を巡って大きな溝ができてしまったのだろうなということは伝わりました。きっと、震災が大きく関わっているんだろうな…。
雨はさらに激しく降ることとなり、龍己は船を出し原盤を取りに向かいました。その姿を未知が泣きながら見送っている。やはり祖父の言うように早めに引き上げるべきだったようです…。
龍己は少し足を捻ったものの無事に帰還。母の亜哉子は龍己が無理をして海へ出る羽目になってしまったことを申し訳なく思ったようで、未知に「研究熱心なのはいいけど」と忠告しようとしました。しかし龍己はそれを遮って
「そんな怒ることない。たかが高校生の自由研究です」
と言ってしまう。あくまでも未知を庇うための言葉だったと思うのですが、「たかが高校生の自由研究」というフレーズは彼女の心を深く傷つけてしまいました…。
未知は自分の研究が本気であること、将来を見越したものだということを主張し猛反論する。しかし龍己は未知よりも海に関してはプロ中のプロです。地場採苗がどんなに難しい困難なことか肌身に沁みて分かっている。そのことを未知に何とか納得してほしくて説得を試みたのですが…その想いは届かない。
そんな二人のやり取りに耕治は「子供相手に本気にならないでよ」とつい軽口を叩いてしまった。二人を落ち着かせようとした気持ちは分かるけど、今の未知に「子供相手」というフレーズはあまりにも酷です…。そういうとこ、鈍感だなぁ(苦笑)。火に油を注いだ状態となり、未知の怒りはますます膨れ上がってしまった。
慌てた耕治は失言を謝罪し、未知の研究が本気だというのは分かると弁明。そのうえで、金銭的な面で今は地場採苗に取り組む余裕がないという現実的なことを語り聞かせました。耕治さんの言い分もすごくよく分かるよ。お金、なんだかんだ言って大事だものね。
しかし、お金の話をしたことがますます未知の心を荒立ててしまった…。
おかえりモネ:「本気で一緒にやってよ!」蒔田彩珠の涙の主張に反響 「涙止まらん」「みーちゃん推し」 https://t.co/53tcxMOqUU
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「お父さん、お金の話ばかり!お父さんにとって、お金で損することが一番の悪だもんね!!返済が正義だもんね!」
これは耕治さん、痛すぎるところを突かれてしまった…。しかも未知は耕治が亮の父を追い込んでしまったと思っている節がある。亮に想いを寄せている未知としては、彼の家族を壊した父のことを未だに許せないという気持ちが強いのかもしれない…。
でもきっとそこには未知には話せない事情も絡んでいるんだと思う。母の亜哉子が珍しく厳しい表情で「いい加減にしなさい!」と未知をりつけたのもそういう事情を知っているからなんじゃないかな。
ギスギスした空気になってしまった永浦家。そんな家族の分裂を目の当たりにしてしまった百音は、思わず耕治が登米で作った木の笛を鳴らし必死に元へ戻そうとします。あえて笑顔ではっと汁を作ろうと提案する百音。大切な家族の絆を必死につなぎとめようとしている思いが伝わってきてなんだか泣けてしまった…。
そんな想いが伝わったからか、しだいに柔らかい雰囲気に戻っていく永浦家。百音は見事に接着剤としての役割を果たすことができました。
第19回
翌朝、亜哉子は百音に場を納めてくれたことに対して感謝の気持ちを伝えました。未知に対しては「最近意地になってるみたいで…」とちょっと心配している模様。真面目過ぎるところもあるけど、それ以外にも何か焦る気持ちみたいなのもあるのかもしれない。
そこへやってきた未知。巧いこと話の内容を誤魔化した百音と亜哉子は「一緒に盆船を作ろう」と誘いました。こういうその土地ならではの風習が見られるのもこのドラマの魅力の一つですね。
その頃、三生が再び家に居づらくなったといって永浦家にやって来る。耕治は三生がちゃんと父親と顔を合わせたことを確認すると再び迎え入れてやりました。耕治さんのこういう優しさがすごく良いなと思います。久しぶりにまともな朝ドラのお父さんが出てきてホッとするよ(笑)。
百音たちが作る盆船も完成した頃、元教師だった亜哉子は「また子供たちの顔が見たいなぁ」と口にします。それに対して未知は「また戻ったら?」と提案しますが、「一度辞めると色々難しい」となんとなくはぐらかされてしまいました。教育委員会とケンカしたのでは?と色んな憶測が百音たちの脳裏に浮かびますが、そんな娘たちに亜哉子は「おばあちゃんの介護も大変になってきた頃だったから」と少し寂しそうな表情をしていました。
お母さんが気が強いっていうのも本当だと思うんだけどw、今はカキとなったおばあちゃんの件で大変だったというのも大きな理由だと思います…。
そして盆船を奉納するため亀島の海岸に多くの人が集まってくる。百音の同級生たちも集合しましたが、そこに亮の姿だけ見えませんでした。
【おかえりモネ】第19回見どころ 盆船奉納で幼なじみが集結も“りょーちん”は姿を見せず(写真 全5枚)https://t.co/6HKkx1vsjk
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海に盆船を浸し、波打ち際にそっと置いた後手を合わせる永浦家と同級生たち。雅代のことを懐かしく思い出す面々でしたが、龍己さんが長いこと祈りを捧げていた姿に思わず涙腺が緩みました(涙)。
いつも飄々としているおじいちゃんだけど、雅代さんがいなくなって寂しくて仕方ないんだと思うよ…。たとえ介護が必要な状態だったとしても、もっともっと長く一緒にいたかったに違いない…。そんな後姿がとても切なくて泣けました。
暫くすると、海岸に盆船奉納をするために多くの家族が集まってきました。そして、三生の父で僧侶の秀水もやってくる。三生は顔を合わせたくなくて必死に色んな人の影に隠れてましたが、お父さんにはバレバレでしたねw。しかし、読経を始めた父の背中を見つめていた三生は何かこみ上げるものを感じた様子。
”みんな、どうもありがとうね”
という天からの雅代さんの優しい言葉がさらに涙を誘いました…。
奉納が終わった後、三生は耕治に大学へ戻ることを伝えていました。寺を継ぐ決心はまだできないみたいだけど、父の背中を見たときに、もう一度向き合わなければという気持ちが沸き起こってきたのかもしれない。
そんな三生に「おやじが人生懸けてきた仕事を継がないっていう十字架はなかなか重い」と告げる耕治。漁師である父の後を継がず銀行員の道を進んだ耕治としては、親の伝統を継ぐべきか否かで悩む三生の苦悩が誰よりも分かってしまったんだろうなと思いました。
その頃、仮設住宅では警察に呼ばれた亮が酔いつぶれて暴れていたという父を迎えにやってきていました。申し訳なさそうに父を担いで歩き出す亮くん…彼の生活もどうなっているのか非常に気がかりです。
第20回
未知の研究は結局成功しなかったようです。ホタテの貝殻にはわずかながらカキの赤ちゃんがついていたようでしたが、数としては全然足りなかった様子。「おじいちゃん、喜ぶと思ったんだけどな…」という未知の残念そうな言葉が印象的でした。自分の研究のためというのももちろんあると思うけど、カキの養殖業をやっている龍己の役に立ちたいという気持ちもとても大きかったんだろうね。思いやりのある優しい子だよ、みーちゃんは。
永浦家ではまたまた耕治がバーベキューを開いていてww、漁協のベテラン漁師さんたちもそこに招かれていました。ほんと、耕治さん、バーベキュー好きだね(笑)。
明日のおかえりモネ:6月11日 第20回 百音、“本気の未知”のため反論 龍己の話からある“気づき” https://t.co/oYAcZmLtA8
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その席で、龍己の同僚の漁師たちは未知の研究に対して少しバカにしたように「学校の実験とは違う」と否定する。またみーちゃんがそれに対して爆発しないかちょっとハラハラしたんだけど、この時はグッと抑えててよかった。それにしても、大人の事情とはいえ、あんな言い方はないよなぁ…。まぁ、そういう大人って世の中にはたくさんいるんだけどさ。
しかし、そんな声に対して百音は未知が経費削減の道もちゃんと探っていると主張します。
「可能性はゼロじゃないし、みーちゃんは本気でできるって信じて頑張ってます! そういうみーちゃんを私はすごいと思います!!」
妹が本気で頑張っている姿を間近で見ていたからこそ、百音は必死に反論したんだろうね。こんな風に自分のために一生懸命になってくれる姉の姿を見て、未知も嬉しかったと思うよ。龍己さんも、実際のところは未知がカキ養殖に本気で取り組んでくれていることを嬉しく思ってるんじゃないかな(カキになった雅代さんもそう感じてたみたいだしね)。
その夜、登米へ戻るための荷造りをしていた百音のところに未知が「もう帰っちゃうの」と残念そうにやって来る。すると、ふと荷物の中に気象予報士の参考書が目に留まる。百音は恥ずかしさからか必死にそれを取り返そうとしますが、未知はそんなことお構いなし。それどころか、参考書の内容が理解できてしまっていることがまたすごい!!みーちゃん、ほんと頭いいよねぇ。
そんな未知に百音は予報士の朝岡のことを話したうえで「先のことが分かれば人助けできるかなと思って」とちらっと本心を打ち明けました。その言葉を耳にした未知はふと真面目な表情になって「私のせい?」と問いかけてくる。その瞬間、二人の脳裏に3年前の出来事が浮かんできた…。
それは震災から数か月後のある日のこと。未だにショックから立ち直れず暗い顔のままの未知に、百音は元気になってもらいたい一心で「大丈夫、また普通に戻れるよ」と励まし続けていました。
しかし、その言葉は逆に未知の気持ちを苛立たせてしまった…。
「分かんないからか…。お姉ちゃん、津波見てないものね…」
あーーーー、これは辛い、辛すぎるわ…(涙)。未知は百音があの時島にいなかったことで皆との間に壁を感じてしまっていることに気づいていなかった。だから、「大丈夫だよ」って必死に励まし妹の近くに寄り添おうとしていた姉の気持ちが理解できなかったんだよね…。だけど、あまりにも辛い光景を目の当たりにしてしまった未知が「大丈夫」なんて簡単な言葉で片づけてほしくないと苛立ってしまう気持ちもわかる。
妹の「津波見てないもんね」という言葉に大きな衝撃を受け激しい罪悪感に苛まれてしまった百音の涙があまりにも哀しすぎて本当に心が痛かったです。二人とも、悪くないのにね…。震災によってこういうふうに心が分断されてしまった人ってたくさんいたんだろうなと思うと何ともやりきれない思いにさせられました(涙)。
未知はあの日姉に言ってしまった言葉のことをずっと心のなかで後悔していたのかもしれません。大好きなお姉ちゃんを傷つけてしまったと、未知は未知で傷ついていたんだと思う…。
そんな気持ちを察した百音は、「みーちゃんが頭よすぎるからテストが苦手になったんだよ」と笑って優しくそれを受け流しました。お互いを思いやる素敵な姉妹だよね…。
帰る日の朝、百音は龍己に子供の頃にサヤカの山へ連れて行ってもらった時になぜ木を植えていたのかと尋ねてみる。それに対し「登米の山に沁み出た水はやがて石巻の海へとたどり着く」と答える龍己。その時百音は、子供の時に「山の葉っぱは海の栄養になる」という話を聞いたことを思い出しハッとしました。”山と海は繋がっている”という言葉の意味が、ようやく彼女の心の中にストンと落ちてきたようです。
「もし私が天気のことを勉強したら、おじいちゃんの仕事やみーちゃんの研究の役に立ったりするかな?誰かの役に立てるかな?」
目を輝かせて聞いてきた百音に、龍己は「漁業はギャンブルだから百音が天気を読めるようになったら相談する」と笑顔を浮かべました。その言葉はきっと彼女に大きな勇気を与えたに違いない。誰かの役に立ちたいとずっと思ってきた百音は、ようやくここで”天気”を知ることはそれに繋がると確信したんじゃないかな。
登米へ帰るため家を出た百音を追いかけてきた亜哉子さん。保冷剤を一杯詰めたカキのスチロールボックスを百音に手渡したかったようですが、それ、宅配便で送るっていう手段は思いつきませんでしたかね(笑)。あれ、相当重いと思うぞ!??モネちゃん、めっちゃ力持ちだねw。
でも、「私もまだまだ頑張るから」という母の笑顔は百音にとって大きな励ましの力になったと思います。
船の上からカキの養殖現場が目に入った百音。そこには杉の木が使われていた。改めて海と山の密接な関係を実感する。そして、青い空がそこにはあった。
「全部、繋がっている!」
いよいよ来週から本格的に気象予報士の夢に向けて百音が動き出しそうで楽しみです。