稔が銀行の頭取の娘と祝言を上げるために大阪から岡山に戻ってきました。
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駅に着いたものの、これから先のことを考えると稔の気持ちは沈んだままです…。
すると、父の千吉が「待ちきれないから迎えに来た!」と急いで稔のもとに駆けつけてくる。強引に息子の手を引いて有無を言わさずズンズンと”待ち合わせ場所”に向かって歩いていく千吉。この時点では一刻も早く頭取の娘に息子を引き合わせたい父…としか思えない行動だったため、稔は「せめて一度家に帰らせてもらえませんか」と懇願する。彼の心中としては、もう少し心の準備をさせてくれって感じだっただろうね(汗)。
しかし、神社の奥まで進んだとき…稔の目に映ったのは、頭取の娘さんではなく、諦めきれない愛しい安子の姿でした。 驚きのあまり言葉を失い立ち尽くす稔。安子もまさか彼が自分の前に現れるとは予想もしていなかったため呆然としてしまう。
千吉は安子の姿を確認すると、稔にそこへ連れてきた本当の目的を打ち明けました。
「あの人がおまえの祝言の相手だ」
雉真のお父さん、ナイスサプライズ!!!
これまでの『カムカムエヴリバディ』感想レポ
安子は目の前にいる人が先日”たちばな”を訪ねてきてくれた人だと初めて気が付きました。千吉はそんな彼女に丁寧に自己紹介し頭を下げ、この神社に安子が来ていることは勇から聞いたと告げる。
勇ちゃん…最後まで素晴らしいナイスフォロー…!彼は父が安子の良さを分かってくれるはずだって信じようとしてたけど、本当にその通りになったよね。きっと自分も安子を好きだという気持ちは一生心の中にしまって誰にも告げないだろうな…。
あまりにも予想外の出来事だったため稔はまだ現実に追いついていない様子。そんな彼に千吉は大東亜銀行の娘さんとの縁談話は取りやめてもらったことを告げた。誠心誠意頭を下げて謝ったら許してくれたらしい。
なんと理解のある銀行さんなのでしょうか!!!大東亜銀行に幸あれと思わずにはいられませんよ。娘さんは稔と実際に会ったことはなかったようですし…、これが不幸中の幸いになったかもしれない。お嬢さんにはもっといい縁談が訪れることを祈ってます。
余談ですが、ここで私の頭をよぎったのが『ガラスの仮面』の展開です(笑)。あっちは主人公の女の子と大企業の御曹司が恋仲になってるものの政略結婚話がこじれて大変なことになってるw。さらに原作の某先生がもう何年もそこから先のストーリーを描かないもので修羅場のまま愛し合う二人が追い詰められた生殺し状態に(苦笑)。
大都芸能も、鷹宮グループも、雉真繊維と大東亜銀行を見習えやーーーーー!!!と心の中で思わず叫んじゃったよwwww。まぁ、あっちと唯一違う点は、御曹司が政略結婚相手と直に会ってヤケになって一度は結婚の約束しちゃったことなんだけどね(苦笑)。
時を戻そうw。
事業拡大のため、あんなに銀行との結びつきにこだわっていた父がそれを断念したことに驚きを隠せない稔。そんな息子に千吉は”たちばな”を訪れたときに安子の飾らない素直で温かい優しさに心を打たれたことを話す。”たちばな”のことも規模は小さいけれど堅実で良い商いをしていると高評価。
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「まだまだ未熟なおまえを支えてくれるのは、こういう家に育ったお嬢さんだと心からそう思った」
そう告げると、安子と稔を二人きりにするべく黙ってその場を後にしていきました。
千吉さんーーーー、カッコよすぎるだろうっ(涙)!!なんと物分かりのいい素敵なお父さん…。稔の優しさは父親譲りだよね。あの混沌とした時代のなかでも、会社のことより息子の幸せのことを一番に考えてくれた千吉さんに心が熱くなりました。
去り行く父の背中に感謝の気持ちを込めて深く頭を下げた稔は、改めてその場に立ち尽くしている安子と向き合いました。そして、緊張しながらも変わらぬ想いを改めて彼女に伝える。
カムカムエヴリバディ:「家のための結婚はわしがする」 勇ちゃんの優しさに「どんだけいい男なんじゃ」「幸せになってほしい」 https://t.co/1fHdLmHzZJ
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「安子ちゃん、僕と、結婚してください」
安子は感極まりながら何度も頷き「はい」と答えますが、感激のあまりどうしようもなく涙があふれてくる。一度は諦めた”しあわせ”だものね。こんなに嬉しいことはなかったと思うよ。
すると、稔はすぐにポケットからハンカチを取り出して安子の涙を拭ってやる。おおーーー!!なんという気配り!!!
彼こそ、本物の”ハンカチ王子”ではないだろうかw。
その時、少し離れた場所から勇が声をかけてきた。気になって神社の隅で事の成り行きを見守ってたんだね…。勇は二人に万感の想いを込めて「おめでとう」と言葉をかけ祝福しました。
稔も安子も、勇ちゃんには本当に感謝したほうがいいと思うよ。彼は「兄さんの代わりに自分が政略結婚してもいい」とまで言って必死に千吉さんを説得してくれましたからね…。自分の恋心を押し隠してのあの説得がなければ、二人が結ばれることはなかったはずです。勇にも、どうかどうか幸せな出来事が訪れるよう…祈らずにはいられないよ。
安子と稔はまず雉真家に戻り改めて結婚の挨拶をします。ところが、案の定ww、美都里さんだけは安子と顔を合わせたがらず一人だけ縁側に出て庭の方しか見ていない。手切れ金まで渡して別れを迫ってましたからねぇ(苦笑)。
そんな美都里に千吉は「おまえは安子さんが気に入らないのではなくて相手が誰でも稔を取られたくないだけだろう」と鋭い指摘(笑)。彼女は稔を溺愛しすぎてて結婚そのものに反対してる節が強かったからね。
何を言っても縁側から動こうとせず黙ったままの美都里を目の当たりにした安子は、自らその傍に座り雉真家の嫁になることの覚悟を告げる。
「私、自転車に乗れませんでした。でも今は乗れます。稔さんが教えてくださって毎日練習したからです。時間はかかるかもしれませんけど、良い嫁になれるよう努めます」
必死に頭を下げる安子でしたが、美都里は「嫌よ」とあくまでも反対の意思を告げる。でも、その声は少し震えている…。
「稔が心残りのまま戦地に行ってしまうのはもっと嫌」
美都里さんは結婚に反対する気持ちが強いことは変わりないんだけど…、それよりも、出征が近い稔の心を傷つけたくないという気持ちの方がさらに強かったんだと思います(涙)。最終的には、自分の意地よりも息子の幸せを選んでくれたんですよね…。
母親としての複雑な感情を滲ませながら、嫁入りしたときに雉真の母から譲り受けたという簪を安子にそっと差し出す場面はちょっと泣けたな…。「粗末な身なりで婚礼の写真に収まられたら恥だから」と嫌味を言いつつも、安子を嫁として受け入れてくれた美都里さん。息子を溺愛してきた母としての、素直になれない優しさがなんだかとても沁みました…。
安子は美都里の不器用な優しさに触れ、万感の想いを抱きながら差し出された簪を大切そうに受け取るのでした。
雉真家から結婚の許可をもらった二人は、今度は橘家に結婚の挨拶に来ていました。以前稔が訪れたときには結婚の許しを出さなかった金太と小しずでしたから、こちらもこちらで緊張するよね(汗)。
気持ちを込めて深々と頭を下げ結婚の許しを願い出る安子と稔の姿を見守る金太、小しず、ひさ。しばらくの沈黙が続いた後、金太は絞り出すように稔に言葉をかける。
「ふつつかな娘ですが、稔くん。安子をお願いします」
安子の幸せのためだと一度は稔との仲を反対した金太さんでしたが、最終的には二人の想い合う本気の気持ちを認めてくれました。稔は金太の父としての気持ちを察しただろうね…。
杵太郎の喪が明けないうちに結婚の申し込みに訪れたことを謝罪する律義な稔に、祖母のひさは「お爺ちゃんもきっと喜んでいる」と頬を緩めます。今際の際まで安子の幸せを願ってくれてたものね(涙)。
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小しずも「安子、よかったな…」と涙ぐみながら娘の幸せを祝福してくれました。最初は稔との結婚に複雑な気持ちを抱いてたけど、やっぱり安子の幸せは彼と一緒になることなんだとずっと感じ続けていたのかもしれません…。安子への温かい母親の愛情が泣けました(涙)。
それから数日後、安子と稔は正式に結婚することができました。美都里さんの表情も柔らかくなっていてよかった。雉真家と橘家、これからも良い関係を築いていってほしい。
でも、この時期は戦争の影響がいよいよ色濃く出てきた頃です。もしも稔の出征が確実になる状況でなかったら、二人が一緒になるまでにはもっと時間がかかったかもしれないと思わなくもない…。ひょっとしたら駆け落ち寸前くらいまで行ってしまう危険性すらあったのでは。特に美都里さんの反対はこんなもんじゃなかったんじゃないかと思うし(汗)。
そう考えると、二人が結ばれたのは良かったと思えるんだけど…時期が時期だけにちょっと素直に喜んでもいいのか戸惑ってしまいます。
こうしていよいよ安子と稔の新婚生活が始まりました。雉真家との同居婚という形になっているのは仕方ないよな(苦笑)。だけど安子は稔と結婚できた幸せで他のことは苦労だと感じないかもしれない。食事の準備も美都里に指摘される前に動いて彼女を戸惑わせてたしねw。
稔が「安子」と名前だけで呼ぶようになったのがなんだか新鮮。”ちゃん”が抜けたことでより親密度が増した感じがします。安子はさすがに「稔さん」呼びですけどねw。
朝食時に稔は安子とどこかへ二人で出掛けようと提案。美都里はそれに対して苦言を呈していましたが、千吉は「稔の入隊も近いから」と快く了解してくれました。それを言われたら、美都里さんも反対できないよな…。
安子と稔は二人の思い出の地でもある喫茶「ディッパーマウスブルース」…今は「出っ歯口の憂鬱」wwへ足を運びました。
レコードも供出され息子も出征してしまったことで今は店を閉めていることを明かすマスターの定一でしたが、二人のお祝いの意味を込めてと残っていたコーヒー豆で本物のコーヒーを作って出してくれました。感激する安子と稔の幸せそうな姿を見た定一は「子供は作ってから行けよ」と告げる。
突然そんなことを言われてこっぱずかしくなってついコーヒー吹き出しそうになる稔と安子が可愛いww。でも、その言葉には定一の息子の健一が独り身のまま戦地へ行ってしまったからという哀しい想いが込められていました…。
「孫でもいれば少しは気がまぎれたのに」とポツリと呟く定一さんが切ない(涙)。表向きは飄々としているけど、息子の無事を想うと毎日心が張り裂けそうになっているに違いない…。健一君、無事に帰ってきておくれ!!演じてる前野くんは岡山出身だし、もっと出番見たいよ~!!
そして二人は神社でお参りをする。二人の願いは、稔の無事の帰還と、早く戦争が終わってこの先もずっと一緒に幸せな家庭を築けますようにという切実なものだったに違いない。
稔はふと「子供、授かるとええな」と安子に告げる。定一さんの言葉がさらにその想いを強くさせたのかもしれません。安子は少し恥ずかしそうな笑顔を浮かべながら「はい」と答える。
さらに稔は、雉真の製品を欧米と取引してもっとグローバルに発展させていきたいという夢を語る。
「早く戦争が終わってほしい。どこの国とも自由に行き来できる、どこの国の音楽も自由に聴ける、自由に演奏できる…。僕らの子供には、そんな世界を生きてほしい。ひなたの道を歩いてほしい」
この稔の言葉と同じタイミングでジャズ調の劇伴が流れてきたの、めちゃめちゃグッときて泣けました…。
安子と稔がいま生きている時代は、ほぼすべての自由が制限されている世界。二人の思い出であるルイ・アームストロングの歌も聴くことができない。そんな窮屈な時代のなかで抱いた稔のささやかだけど大きな夢…。
もしかしたら自分はその時代を見ることができないかもしれないとどこかで覚悟しているようにも見えてしまって本当に哀しい(涙)。だからせめて、これから生まれてくるであろう子供には自由が許される世界であってほしいと稔は願っていた。私は彼にもそんな未来を見てほしいよ…。
安子は「子供の名前は稔さんがつけてくださいね」と笑顔で答える。それに対して「気が早いな」と苦笑いする稔でしたが…、実はもうすでに名前を考えてあることを悪戯っぽく白状してたの可愛かった。
安子は笑いながらも、まだ性別が分からないのにどうやって名前を決めたのかが気になって仕方がない。稔曰く、「男の子でも、女の子でも、外国でも通用する名前」らしい。それを聞いてますます知りたくなった安子は興味津々な様子で教えてもらおうとする。それに対する稔の反応は…
カムカムエヴリバディ:安子ちゃんと稔さんがついに結婚! 視聴者から祝福の声相次ぐ 「ひなたの道を歩いてほしい」 https://t.co/bWJHJyQofp
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「ひ・み・つ・・・じゃ!」
これは、名前が「秘密」っていうんじゃなくて、まだ教えてあげないよーーというイケズですな(笑)。視聴者はその名前が何か知ってしまってる人も多いと思うけど(ドラマの展開的に”あれ”しか考えられない…っていうか、制作発表の時に聞いてるしw)、 安子はますます気になって仕方がなくて教えてもらおうと必死ですw。
そんな安子を、稔は愛しそうに優しくしっかりと抱き留めました。この場面、ちょっと、時代的に誰かに見られたら一大事なんじゃない!?とハラハラしたんですが(汗)、奇跡的に誰もいなかったようなのでよかった。そして仲良く手を握って帰っていく二人。その姿を他人に見られないよう祈ってしまった(この時代は世間がピリピリしてるうえに取り締まりも厳しくなってる頃だと思うし 汗)。
しかし、城田優くんのナレーションは「安子と稔が一緒に暮らせたのはほんのひと月足らずでした」と伝えている…。あんなにお互いを想い合った素敵なカップルなのに…。
「短いけれど、幸せな日々でした」
この最後のナレーションの言葉に、せめてもの救いを感じました。だけど”短い”というワードに不安を掻き立てられてしまう(涙)。戦争さえなかったら…。
第4週は、戦争の一番激しい時代から戦後までを描くようです。辛い出来事も起こりそうだけど…しっかり見守りたい。
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