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NHK朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第95回感想 里帰り

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これまでの『カムカムエヴリバディ』感想レポ

カムカムエヴリバディ
カムカムエヴリバディ
2021年度後期NHK朝の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』の感想レビュー

人生の終わりの時が迫る中、算太はかすれた声でるいに「全てわしが悪いんじゃ。安子は何も悪くない」と懺悔する。ひなたは初めて聞く名前に再び戸惑ってしまう。これまで母の過去など気にしたこともなかっただろうから、新情報が多すぎて飽和状態になってたかもね(苦笑)。

そこへ、「あかにし」の清子と吉右衛門が駆けつけてくれました。清子さん、居酒屋でひなたと話した時には算太の名前や顔を忘れてしまったと語っていましたが、やっと思い出してくれたんですね…。

算太はもう視力もほとんど効かないであろう中、声を聞いて傍にいるのが清子さんだと気が付きました(”ケチベエさん”の奧さんって言っちゃうところが算太らしいなと思ってちょっとクスリとしてしまったw)。その傍らで吉右衛門が「あんたがラジオ盗んだ日に生まれた吉右衛門じゃ」と微笑んでいる。 算太が最期に岡山時代の懐かしい人に会うことができてよかった(涙)。

外に雪が舞い始めると、最後の力を振り絞るように「メリー・クリスマス」と言いながらるいに茶封筒を手渡す算太…。その後、安心したように静かに息を引き取るのでした(涙)。彼は、この”クリスマスプレゼント”を渡すために無理を押して会いに来たのかもしれません。
トラブルメーカーだったけれど、どこか憎めない茶目っ気があってとても魅力的なキャラでした。晩年まで演じ切った濱田岳くん、素晴らしい熱演だったよ!!

葬儀はモモケンが取り仕切ってくれたようです。彼はずっと算太のことを慕ってくれていたのですね…。

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葬儀が終わった後に算太から手渡された茶封筒の中身を開けてみると…そこには古い通帳新しい通帳が入っていた。

古い方は昭和24年(算太が復員してすぐの頃)から昭和26年(算太が失踪し、安子が家を出た頃)までの金額が記録されてある。そこには少しずつコツコツと貯めた痕跡が刻まれていた。安子と算太が「たちばな」再建のためにきぬちゃんのお店を間借りしておはぎ売って貯めたお金だよね…。手を付けずそのまま残していたんだ…。

新しい方は昭和59年に開設されたものだった。それは、ひなたが算太を初めて「大月」に連れてきた年。あの時、彼は姪のるいの姿を目の当たりにして戸惑いを隠せず姿を消してしまいましたよね。その後、るいのためにと10年間少しずつお金を貯めていってたのか…。それが算太なりの贖罪だったのかもしれない。

るいは錠一郎に「なぜ伯父さんは突然姿を消したのか、なぜ母は伯父を追いかけ慌てて出てしまったのかを尋ねたことがある」と告げる。ついにその答えを直接聞くことができなかったと肩を落とするいを見た錠一郎は、「来年、岡山に行こうか」と提案。これまで過去を忘れたいと語っていた彼女が、今は岡山時代の真実を求めている。それを悟ったが故の優しい気遣いですよね。ジョーさんは本当に素敵な旦那さまだと思うよ。

千吉が亡くなった後、旭川のほとりで勇とキャッチボールしながら「岡山を出る」と宣言したるい。雉真の家に残されたあの日からずっと居心地の悪さを感じてきたに違いない。母を憎んだ思い出ともキッパリと縁を切りたい気持ちもあったでしょう。もう岡山のことは一切忘れて新しい人生をスタートさせたかった。勇もそんなるいの気持ちを汲んでいたように見えました。
それ以来の岡山への里帰りとなるわけで、彼女の心境としてはまだ複雑な気持ちの方が大きかったと思います。でも、算太と再会した今は”あの日”何があったのか知りたい気持ちが強くなった。岡山と向かい合うタイミングは今なのではないかとるい自身思ったんじゃないかな…。

1994年夏、るいは錠一郎、ひなた、桃太郎と一緒に岡山の雉真家に里帰りしました。

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桃太郎は母の実家が野球の名門として有名な「雉真繊維」の雉真家だと知って驚きを隠せない。勇が会社の結束を固めるためにと野球チームを作ったあの日から、今では実業団野球の名門と呼ばれるまでのすごい存在に育ったのか。なんだか感慨深い。

すると、外の気配を感じた勇が家の中から出迎えにやって来ました。

勇ちゃん!!すっかり老け込んでしまって…!!安子編で勇を演じていた村上くんが登場しないことは分かっていたけれど、まさかベテランの目黒祐樹さんが演じられるとは思ってなくてビックリした!!だけど、少し高めのあの声がかつての勇とよく似ていましたね。

るいは感慨深そうに勇と対面し家族を紹介しようとしますが、なぜか勇はソワソワ落ち着きなく早く家の中へ入るよう皆を促しました。
家の中ではちょうど高校野球が絶賛放送中。勇はこの試合が気になって仕方なかったわけですねw。野球バカなところは相変わらずでなんだかホッとする。しかもこの時試合をしていたのは地元・岡山の関西高校。今でも野球が強くて有名ですよね(買い物に行く時よく関西高校の前を通りますw)。

桃太郎は放送中の高校野球の映像に夢中になり勇と一緒に興奮しながら観戦している。勇は桃太郎が野球部だと知ると「さすがるいの子だ!るいは”野球の塁”から取った名前だからな」と大喜びw。まだその由来のこと信じてたのか(笑)。
早くだれか本当のこと教えてあげなよってずっと思ってたけど、もうここまでくると勇ちゃんはこのまま”真実”を知らないくていいのかもしれないw。るいも苦笑いしつつ微笑ましく思ってるようだったしね。だけど、ひなたや桃太郎がそれを信じてしまうのはちょっと問題あるような気がするw。子供たちにはあとで本当のこと教えてあげてーーw!

勇はるいたち家族に会えてかなり興奮している様子。特に桃太郎が野球好きなのが特に嬉しそうだった。きっと、家族の中で野球を語れる相手が居なくて寂しい想いをしていたのかもしれない。
あ、そう言えば…、桃太郎くんが高校野球の時期に岡山まで一緒に来ているということは…彼は甲子園出ることできなかったんだね。せっかくレギュラー返り咲いたって言ってたのに残念!でもあまり落ち込んだ様子もなかったから良かった。

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勇に誘われるままるいたちが居間に入ろうとしたその時、雪衣が静かにやって来た。

おおっと!!年老いた雪衣さんの役はなんと多岐川裕美さんではないですかっ!!これまたすごいベテラン女優さんがご登場でビックリです。岡田結実さんが演じていた頃は静けさの中に鋭さを感じるような雰囲気があったけど、多岐川さんに代わってからはずいぶん棘が抜けて穏やかになったなぁと思いました。るいが家を出た後、雪衣自身もホッとするところは大きかったのかもね…。

るいは久しぶりに雪衣と対面して少し緊張した様子でしたが、「おかえり」と感極まったように言葉をかけてもらったことで少し安堵したように見えました。雉真家に残された後、雪衣とは表面上は上手くやっていたとしても心の内では接しづらい空気を感じていただろうから…この時まではあまり会いたくないといった気持ちの方が大きかったかもしれません。

勇と雪衣の子供・昇は結婚して子供も生まれ家族で仲良くやっているらしい。彼に任せている会社の経営も順調という話を聞きるいは安堵したような笑みを浮かべました。忘れたい家ではあったけれど、心のどこかで気にかけていたのでしょう。
橘家のお墓は勇と雪衣夫妻がずっと世話をしてくれている話を聞いていたるいは、感謝の気持ちを込めて頭を下げました。ずっと気にかけてきてくれていたのか…。色々想うところもあっただろうしね。

るいは案内された部屋に算太の遺骨を置き、岡山へ帰って来たことを報告する。翌日、橘家のお墓に納めようと思っていました。人生の最後に橘家での日々を思い出しながら涙を流した算太…。やっと家族に再会することができるんだね(涙)。きっとみんな笑いながら迎えてくれると思うよ。

るいが算太の話をすると、雪衣は顔色を変えてお骨の前で泣きながら顔をしながら手を合わせる。そして、予想外のことに驚くるいに絞り出すような声で「私のせいなんじゃ…、算太さんがいなくなってしまったのは…」と苦しそうに告げました。

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自分のせいで算太がいなくなってしまったのだと涙ながらに懺悔する雪衣の姿に驚きを隠せないるいは、それがどういう意味なのかを訪ねます。そんな彼女に雪衣は哀しげな顔で算太との出来事を語り始める。算太がついに語れなかった真実を雪衣が語ることになろうとは…!

復員してきた算太は雪衣に一目惚れして毎日のようにアプローチをかけていました。最初はそれを煩わしく思っていた雪衣でしたが、勇への気持ちを諦めようと落ち込んでいた頃に算太の優しさに触れいつの間にか心を許すようになっていく。

そんなある日、「たちばな」の再建に目途がつき始めたのをきっかけに算太は意を決し雪衣に告白をした。

 「雪衣ちゃん、店を始める家が手に入ったら、そこでわしと一緒に暮らしてくれんか?」

その時は「そうしてもいいかもしれない」と思っていた雪衣。しかし、勇が安子への想いに敗れたと悟り荒れていた時、彼を介抱するうち関係を持ってしまった。そして算太は、彼女が自分ではなく勇を選んだことを悟り絶望感に襲われる。一度は店の再建のためにちゃんと手続きをしに行くつもりだったけれど、その途中で惨めな表情をした自分の姿を見て居たたまれなくなり失踪してしまった…。

雪衣は自分のせいで算太を傷つけてしまったとずっと悔やんでいた。るいはその話を聞いて、死の間際に”クリスマスプレゼント”として手渡された昔の通帳が「たちばな」再建のための資金だったことを悟ります。
でも、るいは未だに安子が算太を探すためだけに家を飛び出していったということを信じることができずにいる。雉真家に黙って大阪まで一人で追いかけていったあの日、彼女が目の当たりにしたのはロバートに愛を告白され抱きしめられて泣いていた母親の姿だった。あの時の激しいショックをどうしても拭い去ることができない。

「お母さんはホンマに伯父さんを探すために、それだけのために大阪へ行ったんですか?ロバートさんと会うためということは…?」

このるいの問いかけに対し、雪衣は安子とロバートとの関係のことはよく知らないと答える。勇もよく知らないとのことですが…彼はあの時、安子がロバートと良い雰囲気になってる現場を見て激しいショック受けてましたよね。彼女に告白した後の出来事だったからなおさら衝撃が大きかった。
だけど、結局勇は二人の本当の関係を知らないままでしたよね…。安子がいなくなった後冷静になって思い返すことがあったのだろうか。

雪衣は、あの頃の安子は算太と一緒に「たちばな」を再建することしか考えていなかったはずだと語る。その言葉に嘘はないように思えたるい。これまでずっと「ロバートと逢引するために自分を捨てたのだ」と思い込んできただろうから、この話を聞いて混乱してしまったかもしれない。るいは母の真実を受け止めることができるでしょうか。

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