これまでの『カムカムエヴリバディ』感想レポ
いよいよハリウッド映画『サムライ・ベースボール』の製作と配役が本決まりとなり、映画村でもその一部が撮影されることになりました。それに合わせて、主演のマット・ロリンズが来日。
ロリンズさんが着てた革ジャン、これって…、”トム・クルーズ”が「トップガン」で着ていたやつとソックリなんですけど(笑)。日米合作映画の元ネタになってる「ラストサムライ」に主演したトムを意識しての衣装ということでしょうかww。
映画村にやって来るなりさっそく顔出しパネルで写真を撮影するなど、アカデミー賞まで受賞したスターなのにけっこう気さくで陽気な人のようでしたね(のっけからのあのパネル撮影は笑ったww)。
ひなたに案内されて道場を訪れたマットは、日本側のメインキャストに選ばれた桃山剣之介と初対面を果たします。モモケンを演じている菊之助さん、年齢を重ねた声の出し方や話し方に変わりましたね。それでも圧倒的な色気は健在でさすがでございます。
【コラム】『カムカムエヴリバディ』にも影響が? 日本が舞台の2000年代前半のハリウッド映画#カムカムエヴリバディ
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マットはモモケンと共演するにあたり「黍之丞シリーズ」を全部見たとのことで、さっそく彼のキメ台詞を再現してみせる。最後の決めポーズもなかなかの決めっぷり! それに対してモモケンも「あなたの主演映画は全て拝見しています」と告げ、黍之丞の決めポーズを披露してみる。やっぱり本物は違うねぇ~!
日本人のメインキャストとして虚無蔵も大役に抜擢されることが決まったようです。さらに小さいながらも、すみれも見事に役を掴んでいました。お酒断ちした甲斐がありましたね。
虚無さんに対する条映スタッフの愛情あふれる紹介文がとても印象的でホッコリしました。それにしてもすみれさんの”マットを発見する女”役って、どんな状況で登場する人物なんだろう(笑)?
にわかに映画村が騒がしくなってきた頃、ひなたは榊原から「足袋を日本サイドで作ることになった」と告げられました。アメリカではなかなか履き心地の良いものを作ることができず、日本で作ってもらおうという流れになったらしい。そのための発注先に選ばれたのが、雉真繊維。この話を聞いたひなたは大感激していました。
榊原くんはひなたが雉真の親戚ということを知っていたので、真っ先にそのことを知らせてくれたのです。相変わらず優しいね~。いっちゃんは元気にやってるのかな。
おおまかな映画の内容は…、主人公のマット演じる現代を生きるアメリカ人がある日突然幕末日本の弱小藩にタイムスリップするというSF時代劇とのこと。これって、現代のお医者さんが幕末にタイムスリップしちゃう「JIN」と設定が少し似てる気がしますw。
その弱小藩の藩主を演じるのが、桃山剣之介でした。
カムカムエヴリバディ:「あさイチ」で生モモケン「黍之丞、見参!」 鈴木アナ「かっこいい!」と感激 https://t.co/N2iDaQ29ts
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モモケンさん、黍之丞以外の役柄もやっぱり品があって美しい…!
一方の虚無蔵は、弱小藩主の寡黙な家老というこれまでのキャリアの中でもかなり重要な役を演じることになったようです。ハリウッドのスタッフさんたち、虚無さんの殺陣を見て大絶賛だったからな。あれは”日本の侍”として認められた瞬間だったと思う。
『サムライ・ベースボール』の映画村でのロケ撮影が間近に迫ってきたある日、条映で日本人メインキャスト二人による記者会見が開かれました。”道場”が会場になったようで話題の大作にしてはちょっとこじんまりした雰囲気だったのはちょっと気になったw(←大人の事情)。
モモケンと虚無蔵に集まった記者の皆さんからの無数のフラッシュが浴びせられる。モモケンはこういう光景にすっかり慣れっこといった感じで落ち着いていましたが、虚無さんは初めてのことなので無表情ながらも戸惑っている雰囲気が感じられました。そんな緊張が伝わったからか、モモケンが小声で囁いてきた。
「虚無さん、眩しいでしょう?暗闇にいたんじゃ、見えないものもあるんですよ」
その言葉を聞いた虚無蔵は、意を決したようにしっかりと前を見据えました。ずっと地道に目立たない斬られ役を何十年も続けてきた虚無さんが、ついに脚光を浴びる立ち位置に立つ日が来たのです。ここに立つまでは光を浴びることに怖さもあったと思いますが、剣之介の言葉で自分に自信を持つことができたのかもしれない。
これまで微妙な関係だった二人が、こうしてメインキャストとして並び立つ光景はなんだかとても感慨深いものがありました。モモケンは虚無さんをリスペクトしているからこそ、「暗闇だけでは見えないものもある」と告げたんだろうなと思います。
会見場でモモケンと一緒に表舞台に立つ虚無蔵の姿を目の当たりにした轟監督は感極まって号泣。その隣にいた畑野監督ももらい泣きしていました。これまでずっと日陰の身を貫いてきた虚無さんが大作映画のメインキャストとして表舞台に立っている姿は胸揺さぶられる想いがあったと思います。ずっとその地道な努力と鍛錬を見続けてきた人たちですからね…。
彼らにとって、虚無さんが表舞台に堂々と立つ姿はまさに夢だったのかもしれない。その気持ち、すごくよく分かる。あの涙を見て私も思わずもらい泣きしそうになってしまいました(涙)。
そして映画撮影が本格的にスタート。弱小藩にタイムスリップしてきたマット演じる主人公が、幕末に生きる彼らとコミュニケーションをとるために野球を教えるというストーリー部分が撮られている。それで『サムライ・ベースボール』ね。
最初は戸惑いながらも徐々にボールの投げ方を覚えてキャッチボールしてる虚無さん演じる寡黙な家老がなんだかちょっと面白かったw。短い時間でけっこうな習得力(笑)。でも、虚無さん得意の殺陣を披露するシーンはあるのだろうか?
一方のモモケンは藩主という設定柄か、部屋での別撮りが多そうですね。孤独な撮影が多いのかしら(汗)。虚無さんとの夢の共演シーンも見てみたかったんだけど、朝ドラでは映らず残念w。
その後の展開としては、主人公が教えた野球で藩の結束が強まったものの尊王攘夷の世の中に突入して最後は派手に合戦シーンになるという。”これぞハリウッド”的な大合戦っていうナレーションでだいたいどういうシチュエーションになるか想像できてしまう(笑)。ここがたぶん一番のメインになるのでしょう。
今回キャスティングディレクターのアニーさんは来日せず、同時進行しているニュージーランドへ行っているのではとのこと。多くのシーンはNZで撮影しているらしい。おそらく合戦シーンもそこで撮るんだろうなと思いました(実際、ハリウッド映画の大規模戦闘シーンはNZでの撮影することが多いようですからね)。
それにしても、映画村での撮影シーンで流れていた♪サムライ~、サムライ~♪と聞こえてくる歌はテーマソングだったのだろうかww?あの音色がやけに気になって仕方なかった(笑)。
そんなある日、ひなたが家に帰ると大阪の用事のついでに立ち寄ったという勇が訪れていました。桃太郎は岡山の大学の野球部でサードのポジションを取り頑張っているようですね。充実した大学生活を送れているようでよかった。
ひなたは勇に、雉真の足袋がハリウッド映画の衣装として使用されていることを伝えました。それを聞いた勇は、嬉しさのあまりティッシュを何枚も重ねるほど大号泣してしまう。
雉真繊維は父の千吉が小さな足袋屋から大きくした会社。勇はかつて病に倒れ病床にあった父から「足袋だけは作り続けてほしい」と懇願されていましたよね…。あの時彼は「足袋は雉真の一番バッターだからな」と告げ、千吉さんが亡くなった後も父の願いを実直に守り続けてきた。
「雉真の足袋が、こんな形でひ孫の役に立つとは…、父さんも草葉の陰でどんなに喜んでいることだろう。作り続けてよかった…、守り続けてよかった…!私は今心からそう思う」
勇は、雉真の足袋が脚光を浴びたことよりも、千吉のひ孫であるひなたの役に立っていることに感極まって涙を流していたのです…。そうだ、勇はそういう優しい人だったよね(涙)。きっと、父への想いもこみあげていたと思います。彼の涙に思わずこみ上げるものがありました(泣)。
それから数日後、錠一郎とトミーは全国ツアーで岡山を訪れていて(るいも錠一郎のマネージャーとして同行)その途中、健一と慎一のいる喫茶店「ディッパーマウス ブルース」に立ち寄りセッションを行っていました。二人の大ファンである慎一は「夢みたいです、こんな小さな喫茶店でトミー北沢と大月錠一郎が演奏してくれるなんて!」と大感激。それに対して「気分が乗ったらどこでも演奏するのよ」と笑うるい。もうすっかり貫禄がついておりますw。
すると健一は、演奏が終わりお客さんとの交流を終えた錠一郎とトミーに「来年のクリスマスフェスティバルに出てもらえないだろうか」と依頼する。毎年行っているジャズのクリスマスコンサートとのことですが、健一はその規模が小さいことから「そんな無理なお願いしたらダメだよ」と遠慮してしまう。本心では出てほしい気持ちがダダ洩れなんだけど、スターの二人に頼むのはおこがましいと思っちゃったんだよね。
しかし、フェスティバル会場が「偕行社」だと聞いた錠一郎はハッとする。おおっと、ここで再び岡山の”偕行社”が登場するとは思わなかったぞ!!
そこはかつて安子がロバートに連れてきてもらったところで、かつ、定一さんが酔った勢いで♪On the Sunny Side of the Street♪を熱唱したところではないか。少年時代にこっそり定一たちの後をついてきた錠一郎が初めてジャズに触れた場所でもある。季節もクリスマスだった。
※偕行社のロケ地レポ↓
慎一は「どうしてじいちゃんが進駐軍のステージで歌うの!?」とビックリしていましたが、その現場を見ていない健一は「酔っぱらっていたからだろう」と答えるしかありません。当時は健一の生死も分からない状況で定一さんも精神的に参っていましたよね。
日本人が苦しい環境にあるなか、呑気に派手なパーティをしていたアメリカ人たちを見て疎ましく思いお酒を飲んでいた定一でしたが、ふと、安子が自分の子供に「るい」と名付け経緯を話していたことを思い出していた。泥酔した状態でステージに立った定一は、稔が願った「どこの国とも行き来できる世界」が訪れることへの希望を込めて♪On the Sunny Side of the Street♪を熱唱。安子はそれを聴いて稔と重ね合わせ感極まり涙を流しました。
偕行社、クリスマス、ジャズ、・・・ここにきてどんどん過去と展開が繋がっていくようでなんだか胸アツです。定一さんが酔ってステージに上がり熱唱したエピソードと、るいがアメリカで酔った勢いでステージに上がり熱唱したという展開も重なるものがある。もしかしたら今後るいがステージで歌う日が来るのではないだろうか。その時安子は現れるのだろうか…。色々と気になることが多い。
るいと錠一郎が「偕行社」が会場と聞いて胸を高まらせているのを隣で察したトミーは「皆まで言うな。ええよ、出るよ」と了承してくれました。トミー、なんていい奴!!カッコよすぎるだろう!!本当に二人のことを大切に思ってくれてるんだね。
まさかOKがもらえると思っていなかった慎一は「本当に出てくれるんですか!!」と大喜び。そんな孫の姿を微笑みながら見つめていた健一さんにもホッコリしたなぁ。
錠一郎は「僕も演奏してみたい、あのステージで」と感慨深そうに告げる。彼にとっての原点みたいな場所だものね。でもるいは笑顔を浮かべながらもちょっと複雑そうな表情を浮かべていました。トミーはそんな彼女の様子に感づいていたようです。
夜、ひなたが店仕舞いをしていると、るいと錠一郎、そしてトミーが帰ってきた。この時ラジオから流れていた音楽は、CHEMISTRYのデビュー曲♪PIECES OF A DREAM♪!!
【朝ドラ】「カムカムエヴリバディ」にケミストリーのデビュー曲が…「バリバリ見知った平成」「20年以上前なのか」と大盛り上がりhttps://t.co/Q1WCBuINtU
NHK連続テレビ小説 #カムカムエヴリバディ の第106話が31日、放送され、劇中でCHEMISTRYの「PIECES OF A DREAM」が流れた。
— イザ!編集部 (@iza_edit) March 31, 2022
なんとあれからもう20年が経過しているのかと思い知りビックリしてしまったw。私も年を取るはずだ(汗)。
トミーはひなたのことを「サニーちゃん」と呼ぶことにw。るいは「サッチモちゃん」だよね。怪訝な表情を浮かべるひなたに錠一郎は「ミュージシャンは変な符丁で呼びたがるんだ」と苦笑いww。るいもひなたも、ルイ・アームストロング関連の呼び名。
トミーは今回も二人を家に送り届けただけで家に上がろうとせず帰ると告げる。残念そうなるいにトミーは小声で「気進まへんか?偕行社のコンサート…」と尋ねました。ずっとそのことを気にかけてくれる彼は本当に優しい素敵な友達です。
それに対して少し戸惑ったように「こんなこと言うのは贅沢だと分かっているんですけど、トランペットを吹かせてあげたかった」と答えるるい。錠一郎が初めてジャズと出会った思い出の場所で、彼の生きがいだったトランペットを吹かせてあげたい気持ちがどうしても沸き起こってきてしまったんですよね…。
錠一郎がピアノ演奏という形で再び音楽に向き合うことができていることを、るいは心から嬉しく思っている。でも、やっぱりその片隅では”もう一度ジョーさんのトランペットの音色が聴きたい”という願望を捨てきることができないんだろうなぁ。その気持ちはなんだか分かる気がします。彼女は錠一郎のトランペットが本当に大好きだったからね…。
「言っても詮無いことを」と力なく笑うるいをトミーは複雑な表情で見つめていました。
彼も錠一郎にもう一度トランペットを吹かせてあげたいと思っている一人だと思います。でも、るいが言っていた通り病気が治ったわけではないのでそれを叶えることは今はできない。それでも何とかもう一度トランペットに向き合えるきっかけはないだろうか…、そんなことを考えながら帰っていったのかな。こんな風に友達のことを真剣に考えてくれるトミーは本当に素敵な人だと思います。
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