これまでの『エール』感想レポ
第9週のサブタイトルは「東京恋物語」。鉄男くんの恋にスポットが当てらるようなので期待しています。このドラマ、基本的にはコメディなんだけど(そのあたりを受け止められない人も多いようですが)シリアスな部分はちゃんと腰を据えて描いていると思うので、今週も楽しみです。
福島から鉄男を呼び出した裕一は興奮気味に「君もそろそろ自分の夢に向かって進むべきだ!」と告げ、一緒に曲作りをしないかと提案します。さらにそれに賛同した久志も呼び出して感動の再会…ということになるわけですが、そこに至るまでのちょっとした過程が面白かったw。
先週の終わり方だと、裕一が「歌うのは久志だ!」とカッコよく指を鳴らしたらそれと同時に久志が喫茶バンブーに入ってきて「久しぶり!」と挨拶するように見えたんですが、実際は違っていたようで…パチンと1回鳴らしても実は久志は店に入ってこなかったということが判明www。それゆえ、姿が見えず名前だけ告げられた鉄男君は「誰???」と戸惑ってしまいます(笑)。
焦った裕一はついには手をパンパン叩いて呼び込む始末www。
久志はというと、全く慌てた様子もなくマイペースで入店してきて、そしてようやく「久しぶり!覚えてると思うけど、佐藤久志です☆」と挨拶したっていうわけでした(笑)。なんだか久志らしい登場の仕方で思わず吹き出してしまったww。
で、鉄男は覚えていたのかというと…最初はやはりピンと来ていない様子でしたが、ハっとして「すぐいなくなる奴だ~」と思い出してましたww。久志の得意技が記憶に残っていたようでよかったです(笑)。
ようやく感動の再会シーンとなったところで、裕一は改めて鉄男に「一緒に夢叶えよう!」と持ち掛けます。久志も「鉄男くん、人生は短い」とそれに賛同しますが…あまり反応は芳しくない。しかしそれに気づけない裕一は一人で勝手に大盛り上がり状態で、マスターにホットケーキを作ってほしいと頼み込んでいる。
なぜ裕一があれだけテンション高く興奮状態なのか全くついていけない鉄男は、ただただ戸惑いを隠せません。するとすかさず久志が「分るよ、その戸惑い、応援部の影響なんだ。今は興奮状態だがいずれ落ち着く」と冷静に解説ww。
裕一の興奮っぷりにはバンブーのマスターたちも戸惑い気味で、「福島で仕事をしてるのに東京でどうやって生活するつもりなの?」とこちらも至極冷静に問いかけてくる。現実を示された裕一はオロオロとしますが、それに呼応するように「確かに」と同調する久志に動揺を隠せない。こういう掌返し的なことも久志くんらしいね(笑)。
鉄男は改めて裕一に「今は記者の仕事で手一杯なんだ」と申し訳なさそうに断りを入れる。詩はいつでも書けるけど、今は安定した仕事で給料を溜めて家族を養えるようになりたいと正直な気持ちを伝えます。
その話を聞いた裕一は「大将には大将の計画があるよね…」とようやく落ち着きを取り戻し、福島から呼び出してしまったことを謝罪しました。すると「どうせ東京には用事があったから」と答える鉄男…。それ以上は語ろうとしなかったところを見ると、何やら事情がありそうです。
一方、音の音楽学校には特別講師として双浦環が招かれていました。突然の有名歌手の登場に生徒たちは興奮を隠せません。環は記念公演の審査員も担当することになっていました。
それにしても、柴咲コウさんの双浦環、貫禄ありますよね~!しかも、あの派手なお着物がよくお似合い。っていうか、あの柄を見て思わず「井伊直虎様!!!」と思ってしまったのは私だけでしょうか(笑)。なんとなく大河の時の雰囲気と被っているように見えたのでついw。
音は、休憩時間に生徒たちが色めきだつ中、思い切って環に声をかけてみる。幼い頃に父に連れられて行った豊橋の教会で環の歌を聞いて感動し歌手を目指した経緯がありますからね。しかも、歌手を目指したいという音に環はレコードもプレゼントしてくれたこともあったので、そりゃ、声かけたい衝動に駆られるでしょう。
環は「豊橋の教会」と聞いてすぐに音のことを思い出したようです。そのことに心底感動する音に、友達が駆け寄り「双浦先生と知り合いなの?すごーい!」とはやし立てる。そのことでさらに天にも昇る気持ちになってしまうのですが、千鶴子が通りかかったことで状況が一変します。
なんと、環は自ら「去年のソロリサイタル、拝見しました」と千鶴子に声をかけ「いい刺激になったわ」と彼女を励ましたのです。千鶴子は感激のあまり輝く笑顔を浮かべます。
音はこのやり取りを見て、改めて自分と千鶴子との実力に大きな差があることを思い知るのでした。
双浦環と子供の頃に触れあって覚えていてもらっただけで感動していた音は、それでちょっとマウント取ったような気持にもなってたよねw。でも、千鶴子は環のほうから声をかけられてさらには「歌声が素晴らしかった」と称賛までされている。それを目の当たりにしたときはちょっとショックだったと思うよ。でも、彼女にとっては良い出来事だったとも思う。
その夜の夕食時、裕一に学校での出来事を報告。少し落ち込み気味な音を裕一は笑顔で励ましてくれる。そんな彼の姿を見て少し心が救われたような気持になっていたのかもしれません。こういう時、結婚してよかったって思うのかも。
コロンブスレコードを訪れた裕一は、廿日市から「早稲田の応援歌作ったんだって?」と圧をかけられてしまうw。「うちじゃ一枚もレコード出せてないのにいい度胸だよねぇ」と嫌味のオンパレードww。こういう芝居、やっぱり古田新太さんは最高に面白い。
しかし、裕一にさんざん嫌味をふっかけていた廿日市でしたが、そのあと「地方小唄」の作曲の仕事を持ってきてくれていました。地方小唄とは、今でいうご当地ソングのようなものです。裕一に任せたいというのは、横浜の地方小唄の曲だという。
「これ大抜擢だよ!!社長もこれに社運賭けるって言ってるんだから~!」とプレッシャーはかけていましたがww、全く結果を出せていない裕一を見捨てずに仕事を持ってきてくれてるんだから実は廿日市さんは良い人だと思いますよ。
喜びでいっぱいの裕一が廊下に出ると、今や売れっ子作曲家になっていた木枯と遭遇。早稲田の応援歌がとてもよかったと大絶賛してくれています。木枯くんもクールだけどすごく良い奴だよね。
しかし、「お祝いだから」ということで嫌がる裕一を強引にカフェーに連れていってしまうww。裕一としては過去にカフェーでハメ外したことが原因で音と大喧嘩に発展したことがありましたから、そのトラウマから何としても断りたいところだったんですけど・・・
結局木枯のプッシュにあらがえずに行っちゃってるし、挙句の果てに鼻の下伸ばしまくってるwww。ま、そういう単純なところも裕一らしいなと今では思うけどね(笑)。
店でも木枯にヨイショしまくられた裕一は、すっかりいい気分になってデレデレ状態でお酒飲んでますw。木枯くんは、めっちゃ裕一のこと好きだよね~。さらに女給の希穂子から「優秀な方なのね」と褒められるともう、テンションもクライマックスへ(笑)。「僕なんかまだまだです!」と謙遜しつつも、決して悪い気はしなくて天にも舞い上がるような気持になってしまう裕一くんなのでしたw。
話しているうちに裕一の福島弁に気づいた希穂子は、「福島に少しだけいたことがあるんです」と嬉しそうに語ります。ここで彼女が「福島」に反応したことが、のちのちの物語に影響してきそうな気がしますね。
カフェーですっかりいい気分になって家路についた裕一ですが、家の前まで行くと緊張感が増してしまうww。音にまた大目玉食らったら大変ですからねぇ。彼女の怒りのパワーはハンパないですからww。
しかし、慎重に家に帰ってきた裕一でしたが音は二次審査への勉強で頭がいっぱいの様子。今回は無事にやり過ごすことができましたw。でも、近い将来バレそうな気がするけどww。
そしていよいよ記念公演の二次審査の日を迎えた音。受験者は10人。審査員の環が部屋に入ってくるとみんなの緊張感もMAX状態に達しています。あんな極限状態で実力を出すってすごく大変だと思いますよ。
しかし、そんな状況の中でも千鶴子は堂々と如何なくその実力を発揮!余裕のある表情で美しい美声を響かせます。ソロリサイタルも開いていただけのことはあります。
小南さん、本当に素晴らしい歌声ですよねぇ。ミュージカルの舞台ではそこまで注目したことなかったけど(すみません 汗)こんなにも素晴らしい歌声だったとは…本当に新しい発見ができてよかった。
他の受験生たちも実力を出そうと懸命に歌いますが、みんなすごい美声です!オペラ歌唱ができている人が多い。そんななか、やはり声楽出身ではない二階堂ふみさん演じる音は…明らかに実力的にはレベルが落ちてしまいますよね(汗)。すごく頑張っているのは伝わるのですが、その違いは明白です。
実技試験の終わりに、環は全員に「歌っている時に何を考えていましたか?」と質問します。それに対しほとんどの人が音程や発音など技術的なことに気を取られていたと話す中、千鶴子は「観客に喜んでもらえるように考えていた」と答え、音は「歌って楽しいなって思いながら歌っていました」と答えます。
ここはけっこう重要ポイントだったと思います。舞台に立つにはまず客席を意識することが大切だと思うので、千鶴子の答えは一番正しかったのではないかなと。音の「歌うことは楽しい」と思う心もすごく重要だと思います。
審査の結果、千鶴子と音の二人だけが最終審査へ進めることになりました。技術的にいうと音は落選だと思いますが、歌に対する純粋な気持ちに賭けたゆえの合格だったのではないかなと。他の受検者たちにとっては音の合格は不満に思えたかもしれませんけどね(汗)。
審査後、音は環の後を追いかけ感謝の気持ちを伝えます。「なんだか夢みたいです」と告げる音でしたが、そんな彼女に環は「最終選考で勝つのは難しいでしょうね」と言い放ちました。音は衝撃を受けてしまいますが…私も環さんと同じ意見かなぁ。千鶴子さんのほうが舞台に立つことの意味をしっかりと理解しているように思うので。それに歌の実力的にも…ねぇ。