いよいよ「直虎」も終章に入りました。撮影も佳境だそうで…それを聞くとちょっと寂しいものがあります。
直親の十三回忌に久しぶりに一族が大集合。虎松を始め、亥之助、直久も凛々しく逞しい青年となっていて非常に頼もしい限り。亥之助を演じてる井野脇くんは朝ドラ「ひよっこ」で合唱の先生やってましたよね。最近ドラマで見かける機会が増えてきて嬉しい限りです。
女性たちはすっかりたくましく成長した息子たちに安堵した様子。なつは、亥之助が虎松と共に希望している徳川への士官が叶った暁には仏門に入る予定だと話します。小野の男たちを心から愛した人でしたから、静かに菩提を弔いながら今度こそなつさんには穏やかに暮らしてほしいと思います…。
女性たちの後ろで茶を酌み交わすユキロックの二人がまた、目立たないながらもなんとも言えない癒しオーラを放ってましたなw。なんだかんだで彼らも年齢を重ねて…之の字もかなり落ち着いてしまった感じ?でもそれはそれでちょっと寂しいけどね。
以下、さらに第39回を見て気になったシーンもろもろ(ネタバレあり)。
これまでの『おんな城主直虎』感想レポ
『おんな城主直虎』第39回 虎松の野望
本放送:2017年10月01日(日)放送 NHK総合 20:00~20:45 ほか
CS放送:2021年05月31日(月)放送 チャンネル銀河 08:00~08:45
主な出演者:柴咲コウ、菅田将暉、井之脇海、ムロツヨシ、阿部サダヲ、小林薫
あらすじ
龍潭寺で直親の十三回忌法要が執り行われ、直虎(柴咲コウ)は虎松(菅田将暉)と6年ぶりの再会を果たす。しの(貫地谷しほり)は虎松を松下の嫡男として徳川家に仕官させたいとの意向を伝える。しかし虎松は亥之助(井之脇海)とともに井伊の豊かな里を見てまわり、直虎の領主としての手腕に感嘆するとともに、秘(ひそ)かに井伊家の再興を決心する。そしてついに虎松が家康(阿部サダヲ)にお目見えする日がやってくる。
<NHKオンデマンドより引用>
サブタイトルの元ネタ:「信長の野望」(ゲーム)
虎松と亥之助は直久の案内でかつての井伊の領地だった場所を訪ねることに。豊かな土地の様子や順調な綿産業を目の当たりにした虎松は近藤の統治が上手くいっていると感心します。が、実はそう仕向けているのはおとわだと直久から聞くと様子が一変(汗)。鬼のようなすごい形相で
「あきらめろと言うたくせに…!!!!」
とメラメラwww。え!?これがあの、お子ちゃま顔だった虎松の姿かww!??
あの頃からたしかに気性が荒そうな気配はあったけどw、ここまで激しい気性の持ち主に成長したとはねぇ(笑)。菅田くんの目力といい、顔の筋肉といい、いやぁ~迫力あったわ~~!
視察から戻った虎松はまっすぐな目で「本当に井伊を再興する気持ちがないのか」と問いただします。おとわが「井伊を再興しない」と言っておきながら実際は領主の近藤に口出しするなど政治にかかわっていることが虎松にはどうにも納得できない事だったよう。うん、そのやるせない悔しさみたいな彼の気持ちは分かるな…。
あまりにも刺さるような目で「再興は本当にないのか」と問いただす虎松の様子に、祐椿尼をはじめとする女性陣は不穏なものを感じます。おとわもさすがに動揺を隠せない様子。その気持ちを推し量られる前に彼女は
「まったく未練はないし、家名などない方がやりやすいと思っている」
と改めてきっぱりと虎松に告げました。が、心の奥底、どこかには・・・諦めきれない気持ちも残っているんじゃないかなと。あれだけ必死に井伊を守り抜こうと奮闘していたわけですから、やはり年月が経ってもその想いは拭い去れないのではないかと思えてしまいます。
平和な暮らしが続いていく中で直虎の心の中にあるそのわずかな気持ちがいつか虎松によって引きずり出されることになるんじゃないかという予感も感じてしまいました。
改めておとわの気持ちを再確認した虎松は「分かりました」とその場は素直に引き下がりましたが…それだけでは終わらせないぞオーラがメラメラ燃えてるのが見えるようだったww。
一方、南渓は六左に「傍についていながら虎松からは何も変化は感じないのか」と問い詰められています。
実は南渓は井伊家再興を諦めろと虎松に告げたあの日、「再興するためにはどうすればいいのか考えろ」と密かにハッパをかけていたことが判明。やっぱりね、あのニヤリ顔はなにか企んでると思ったんだよw。油断ならない坊さんだわ、ホントw。しかし、真面目な六左は「松下家には恩がある」と虎松を焚き付ける気はない様子。らしいよね~。
そこへ虎松が勇ましく戻ってくる。井伊の豊かな領地を見て「なにがなんでも頂戴したくなりました!」ときっぱりと宣言し、南渓は大喜びww。BGMもこれまで聴いたことないような超ロックな曲がww!!
対する六左は顔面蒼白です。虎松が井伊を欲するということは、イコール育ててくれた恩義ある松下家を裏切るという事に繋がりますからね。守役としてはこれは由々しきことになってしまったなと。
なにやら含んだ顔で南渓にある手紙を託した虎松を必死に諌めようとする六左。井伊を望むならまずは松下に相談してからではないと!という六左の言い分は至極ごもっともですが、「どうせ認めてくれないなら言っても無駄!」と全く聞く耳を持ってもらえません。「こんなことは、おとわもしのも望んではいない」と必死に思いとどまるよう説得を続けますが…
「ご初代様は?井伊家歴代の方は?但馬は井伊家再興を望んでないと本当に思うのか!?」
と逆に虎松から問い詰められてぐうの音も出なくなってしまう六左ww。
「八方丸く収めるゆえ、俺を信じてくれ、のぅ?」
虎松、おぬしもわるよのぅ~~と言いたくなるようなワンシーン(笑)。こりゃ六左よりも虎松の方が何枚も上手すぎるわww。なんていうか、この六左への追い詰めっぷり・・・政次を彷彿とさせるものもあってちょっと懐かしかったよ(ごめん、六左w)。
井伊家再興に向けて虎松が裏で手をまわしていることなど露知らぬおとわたち。ニコニコしながら帰ろうとする彼らを見送ろうとしていますが、そこへ成長した高瀬が駆け込んできます。現在は弥吉の孫という立場になっているという事ですが、
朝倉あきさん、少女時代の高橋ひかるちゃんからうま~く役を引き継いでましたね。雰囲気がかなりそっくり。
直親の法要に出る許しを近藤に言い出せなかった、というのがなんとも高瀬らしいなと思いました。言えばちゃんと送り出してくれそうなものだけどね、今の近藤さまなら。だけど、そのあたりは配慮したんだよね、きっと。
徳川では常慶が虎松と亥之助を小姓として採用してくれないかと頼みに来ていました。井伊家と小野家の縁の者を家康のそばに置くというのは危険ではないかと渋い顔をする忠次。うん、たしかに家康は井伊と小野を闇に陥れる原因作ったからね…。しかし家康は虎松たちを取り立てることで過去の遺恨を消せるのではないかと、採用にはかなり前向きなようです。
同じころ、虎松から密命を託された南渓はこっそりと家康の嫡男・信康が治める岡崎にやって来ていました。信康の母・瀬名はすっかり貫録ある女性になっていましたなぁ~。南渓を「おじ上」と呼んでいたのを聞いて改めて思い出しました。そういえば瀬名は、南渓の妹・佐名の娘だったわ。
信康は南渓に「なかなか嫡男に恵まれない」と悩みを打ち明けると・・・「それにはコツがありまして」と方法論を語ろうとする一幕に瀬名がピシャリと「その話はまたあとで」とシャットアウトしたのが笑えました(笑)。南渓和尚、つくづくヤバイ坊主だと思ったよww。
信康がその場をさがると、南渓は虎松から密かに託された手紙を瀬名に手渡します。手紙はさっそく浜松の家康の元に届けられ、その内容を読んだ家康は考え込んでしまう。
「松下虎松ではなく、井伊虎松として仕えたい」
虎松は自分の口から「井伊で」とは言える立場ではないので、家康に直接「井伊を名乗れ」と言ってほしいと訴えたわけですか。思い切ったことしたね~。しかもまずその手紙を井伊に同情的な瀬名に届けたってところが策士ですよw。瀬名的には虎松の要望を聞いてやりたいって気持ちが当然あるわけですから、家康としてはその想いも無視できないわけで。
しかし松下は徳川にとって縁深い家。虎松の申し出をそのまま受け止めると松下をないがしろにしたと思われかねません。すぐに決めることはできず家康はまたしても井伊問題で悩む羽目になってしまいました(苦笑)。
後日、虎松と亥之助の家康への士官が無事に決定。おとわたちは彼らのために新しい着物を仕立てます。着物と共にそれぞれ守り袋が添えられていたのですが、「虎と亀」の刺繍をしてあるそれを見た虎松は
「父上と但馬がやれといっているのだ!!」
とテンションアップ!!もう誰も彼を止められない(笑)。
虎松の野望をこれっぽちも知らない松下の父上は、誇らしげに彼らを見つめ送り出そうとします。あ~~なんか、その優しさが哀れに思えてしまうわぁ…コンコルゲン松下父さんw。松下の跡取りとして大切に育ててきただろうからね。
そのなかで、ただ一人、虎松の野望を知りながら言い出せず滝のような汗をかきながら「涙が…」と誤魔化してる六左www。この人も本当にお気の毒としか言いようがないなw。彼の性格上、虎松の本心を打ち明けることもできなかっただろうし、もう板挟み状態ですよ。とんだお坊ちゃんの守役に付いてしまったもんだよ、六左~。之の字なんとかしてあげてw。
もうすぐ虎松たちが来てしまうというタイミングでも家康は未だ虎松を「井伊」にするか「松下」にするか決めかねている様子。そこへ一人の鷹匠が「お悩みですか?」と近づいてくる。
名前はノブさん。しかし、ただの鷹匠じゃないな的な怪しい気配がプンプンしますよww。この人、後に、あの「真田丸」でも暗躍したかの人になりますからね。そのあたりどう描かれるのか楽しみw。
悩める家康にノブ(仮称w)は「では、やり返してはいかがですか?」と不敵な笑みを浮かべる。虎松に「井伊か松下かを選ばせればよい」と提案。この頃から将来への片鱗が…!ノブ、恐ろしいおっさんw。
そしていよいよ虎松と亥之助が家康に対面するときが来ました。何も知らない常慶は「松下の者」として紹介しますが、それに対し家康は「この者は〝井伊〟として仕えたいと望んでいるのではないか?」と切り出す。なるほど、こうやって問いかけることによって虎松自らが「井伊として仕えたい」と意思表示するよう持っていったわけか。当然その答えはYESなわけで・・・常慶はここで初めて虎松の本心を知ることとなり顔面蒼白に(汗)。
虎松は万感込めて「あきらめていた井伊をこうして認めてもらえるとは」と家康に頭を下げ一人感激に浸りますが、常慶や松下に同情的な忠次たちは猛反発。「井伊家への負い目があったから虎松を引き取ったのだろう」と家康に言われてしまう常慶がなんだかちょっと気の毒だったな…。
対面の場は大紛糾して収集つかなくなりましたが、そこを「まずは鷹狩りをしましょう、話はまたあとで」ぴしゃりと鎮めたのが榊原さん。いやぁ~、デキるわ、この人!!カッコいい。
家康は虎松たちが気に入ったようで、虎松には「万千代」、亥之助には「万福」という名前を与えます。これで晴れて虎松改め万千代たちは徳川の下で働くことが決定しました。でもまだ「井伊」「松下」問題は宙に浮いたままだけどね。
常慶はこの事態を報告するため血相を変えて松下に戻ってくる。しのも予想だにしない行動を取った虎松のことが信じられず茫然…。一人事情を知っていた六左は恐怖心で震えが止まらず、常慶に厳しく問い詰められることに(滝汗)。哀れ六左…。
さらにもっと哀れだったのが、源太郎さんです。信じていた息子に裏切られる形となり、そのショックからか倒れてしまいました(汗)。虎松、とんでもないことしでかしちゃったよ、あんた!!
一方、忠次は未だに家康の判断に納得がいかないようで詰め寄っています。すると、そんなことも計算の内と言わんばかりに「だったらこうしたら松下がいいっていうかもしれないけどどうよ?」と忠次に耳打ちする家康。もしかして、ノブさんの本当の狙いはそこだったのか!?
そんな黒い相談が行われているとは思わない万千代たちは、小姓部屋に大感激。ちょっと嫌な予感も過ったものの無邪気にはしゃいでます。
そして翌日…徳川家臣団を紹介された万千代と万福。忠勝は自分の名前をすぐに覚えてくれた万千代にかなりの好印象を抱いたようです。ところが、その後ろにいた忠次は…
「その頭脳をぜひお家の役に立ててもらいたい、草履番としての」
と、めっちゃ嫌味な顔で言い放つ。うわっ、久し振りに出たよ、めっちゃ腹立つ顔の忠次www。
小姓として仕えるものだとばかり思っていた万千代と万福は「草履番」と聞いて呆然。異を唱えようとすると「徳川に尽くしてきた松下としてならば小姓で使ってやる」と最上級の嫌味顔で畳み掛けてくる酒井忠次。
「徳川に含むところがあるかもしれない家の者を、やすやすと殿のそばに置くわけはなかろう??」
・・・憎っったらしいわ~~~、あのニヤケ顔wwww。みのすけさん、怪演だよww。
頼みの家康も「いやぁ~、自分があんなこと言ったからこんな事態になっちゃって、ごめんねぇ~」となんとも罪悪感を感じられないような言いぐさww。ノブが吹き込んだのはこういう事だったか(苦笑)。たしかに、これは、万千代に「どちらかを選ばせる」ということになるわ。
「松下でという事なら小姓にできるよ」と試すような視線で万千代に語りかける家康。それに対し、あくまでも「井伊家」にこだわることを捨てられない万千代はヤケクソながらも「草履番」に就くことを受け入れる羽目になりました。なんていうか・・・万福は巻き込まれた感じだよねw。
「日の本一の草履番になって見せます!!」と宣言したものの、実際に草履番専用の汚い小屋に案内されると凹む気持ちを抑えられません。せっかくおとわたちが仕立ててくれた綺麗な着物も、その場所ではただ哀しく映るだけでちょっと切ない…。
薄汚れた草履番用の着物を眺めているうちに、万千代の気持ちの中に徐々に家康への憎しみの心がマグマのように湧いてくる。
「なんじゃ、あの、腐れ小狸がぁぁ~~~~!!!!!」
とものすごい顔の筋肉歪めて叫んだ瞬間、万福が聞こえないように必死に布切れで万千代に覆いかぶさります。いやぁ~、ナイスタイミング!万福、グッジョブだよ。その後も出てくる万千代の激しい家康への非難の言葉の数々を他人に聞かれたら大変なことだからね。最悪、首斬られかねないよ!?
それでも怒りが収まらず、いつか殺してやりたいとすら思う万千代。すると万福は「家康を殺すにはまず草履番から小姓の座にまで上り詰めなければ」と言い聞かせる。寝所を狙うには小姓にならないと始まらないと…。万福、君、恐ろしいこと提案するね・・・と思ったけど、その言葉に万千代は奮起!悔しさのあまり涙まで流していましたが、万福の言葉で「日の本一の草履番」になってやると闘志に火がついたようです。
いやぁ~、色々とホント頼りになるよ万福!万千代には彼が必要だわ、ほんとに…。まるでセコムだね(そういえば去年もそんな人いたっけかw)。
その頃、おとわの耳にもついに虎松の顛末が伝わります。彼女は彼にどんな言葉をかけることになるのでしょうか?
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