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大河ドラマ『麒麟がくる』第20回感想 家康への文

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放送休止まであと1回。物語も大きく盛り上がってきただけに、ここで流れが止まってしまうのは非常に残念です。第20回の脚本は2週間ぶりの池端俊策さんでした。

1560年、駿府にいた駒は商人から戦が近いことを聞かされます。今川義元が数万の軍勢で尾張に乗り込むという。いよいよ桶狭間が近づいてきた…!

一方の光秀はというと、相変わらず寺で子供たちに読み書きを教えていました。すっかり教師としての貫禄もついた様子、教室もちょっとバージョンアップして生徒も集まってましたね。
しかし相変わらず暮らし向きは貧しく、一日の食事も満足に食べられない状況。駒から送られてきた薬草の半分を質入れしてはどうかという煕子の提案を飲まざるを得ない光秀。幼い子供もいますし、やむを得ませんね…。

その後光秀が左馬助の部屋を訪ねると、尾張へ偵察に行って戻ったばかりの疲れが出たからか本を読んだまま眠ってしまっていました。

これまでは光秀が道三からの無茶ぶりで色んな所に派遣されるパターンが多かったわけですが、越後に移ってからはお使いの役目は左馬助へと引き継がれたようですねw。疲れて寝ちゃってた間宮君@左馬助はなんだか可愛くて萌えるw。

光秀が入ってきたことに気づくと慌てて起き上がって申し訳なさそうに謝罪する左馬助。めっちゃ素直な良い子やん!どうやら帰蝶の元へ使いに出されたらしく、尾張の情勢を探ってきた様子。
今川軍の勢いは留まることを知らず、尾張との国境の城も次々と取り込んでいるという。光秀はそのなかで「大高城」に目を付けました。そこには今川と繋がりの深い三河の兵が守りについているということで、尾張の信長に危機が迫っていることを察します。

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以下、第20回を見て気になったシーンもろもろネタバレあり

『麒麟がくる』第20回 家康への文

2020年05月31日(日)放送 NHKBSプレミアム 18:00~18:45

長谷川博己、染谷将太、門脇麦、川口春奈、間宮祥太朗、風間俊介、ユースケ・サンタマリア、片岡愛之助、堺正章、ほか

あらすじ

駿河の今川義元(片岡愛之助)が再び尾張への侵攻を開始。かつての人質で、成人した松平元康(旧名・竹千代/風間俊介)が、その先鋒を任されることになる。そのことに目を付けた光秀(長谷川博己)は、この戦を回避させるべく、帰蝶(川口春奈)と信長(染谷将太)に元康の母・於大(松本若菜)と伯父・水野信元(横田栄司)と接触をするように仕向ける。

<公式HPより引用>

なんとか尾張の助けにならないか考えを巡らせていた光秀は、今川義元に近い三河の武士の中に以前は尾張の人質だった「松平竹千代」がいることに気づく。
竹千代の件で妙案が浮かんだらしき光秀は、再び左馬助に帰蝶に宛てた手紙を届けさせることにします。

左馬之助君はまだ尾張から戻って来たばかりで疲れてるっていうのに、今度は光秀が無茶ブリする立場になっちゃったねw。道三よりもひどいんじゃね!?それでも嫌な顔一つせずに「は!!」と従順に従おうとする左馬助くんはホント出来た子だと思うわ(光秀はブーブー文句垂れてましたからねww)。

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その頃駿河では「議は尽くした、撃つべき手も打った!」と自信満々の今川義元が自ら尾張へ向けて出陣する意思を固めていました。

愛之助さんの演じる義元、本当にめっちゃ強そうで…その後の顛末が変わってしまうんじゃないかとすら思ってしまう。あ~~、そこで出陣しなければねぇ…歴史変わってたかもしれないねぇ…。らぶりん@義元、行ってほしくないよ~~。

それに先駆けて大高城から織田に攻め込む人材は誰がいいか尋ねると、家臣の朝比奈は三河の者が相応しいと答える。そのあとに出た名前こそが、竹千代だったわけですね(放送には出てこなかったけど)。

朝比奈を演じていたのは山口馬木也さんです。なんと大河ドラマは20年ぶりだったとか!相変わらず渋くてめっちゃカッコイイ。

その頃、駿府の智源院にいた元康は東庵との将棋に勝利して無邪気に喜んでいました。

”竹千代”から元服して名前を「松平元康」になったところで、ついに満を持して風間俊介くんが登場です!なんとも可愛らしい元康くん。これがいずれ「タヌキ」と呼ばれる家康になるかと思うと…ちょっとどんな感じになるのか楽しみだな(そこまでは放送されないだろうけどw)。

それにしても東庵先生、双六はめっぽう弱かったのに将棋だけは本当に強かったんですねw。東庵98勝に対して元康は5勝しかできていないらしいww。そこまで負けていたなら、「ようやく勝てた!」と感激するのも無理はない(笑)。

しかし、平穏な空気はここまでで…。元康が尾張への戦に参陣することになったと告げると東庵も言葉を失ってしまう。その場にいた駒はその後大事な話があるのではと察したのか静かに立ち去るのですが、元康も少し間をおいてから後を追うように席を離れるのでした。あれは、駒さんを追いかけたかったからなのかな?

駒に追いついた元康は「館に帰っても家臣たちが戦の話ばかりでつまらん」と苦笑いする。そんな彼に「戦なので致し方ないですね」と静かに答える駒でしたが、元康は今川から三河を返してもらうまでは耐えなければならないと思っている様子。色々なことを「仕方がない」と諦めたように笑いながらも「時々すべてを投げ出したくなる」と語る元康がちょっと切ない…。
そんな胸の内を話すってことは…やはりちょっと駒さんに気があるのかもしれませんね。

駒は、灸をやってる患者の老人からもらった万病に効くという薬「お守りに」と元康に手渡す。その薬を買った人は戦で死なないという伝説があるらしい。それを受け取った元康は駒に「必ず生きて戻ってまいる!」と力強く告げるのでした。
それにしても駒さん、ずいぶん大人っぽい素敵な女性になりましたね。

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義元は「肩こり治療のため」と称して東庵を呼び寄せる。しかし、最初は穏やかな雰囲気だったのが…東庵が元康と懇意にしているという話に及ぶと場の空気が一気に張り詰めたものになっていく。義元が東庵を呼び寄せたのは、治療ではなく、元康の動向を探るためだったのです。

このシーンで義元が可愛いネコちゃんを愛でていたのがめっちゃ気になりましたw。猫の目力と義元の鋭い眼光とをリンクさせた演出だったそうです。愛之助さんの「ネコちゃんが元気に会話に参加してくれました」ってコメントが可愛らしい(笑)。本題に入る寸前に猫ちゃん部屋から出ていきましたけどねww。

義元は元康のことをこれまで大事に育ててきたと話す。元康についてはかなり信頼を置いているようで「三河の武士の頭領に相応しい人物だと儂は見ておる」とまで言っている。その気持ちには嘘はないと思います。義元にとって元康はずっと手元に置いておきたいほどの人材だったんだろうなと。

それゆえに、「万が一」ということがどうしても過ってしまうのでしょう。大事に育ててきたとはいえ、元康が人質であることには変わりはない。義元を裏切って尾張についてしまうこともあり得ない話ではないのです。

「元康は、信ずるに足る若者と思うが…どうじゃ!?」

猫を抱いていた時と同じ人物とは思えないほどの恐ろしい形相で東庵に迫る義元にゾクっとさせられました。愛之助さんの気迫のこもった芝居がすごい!
それに対し東庵は「元康様は、裏表のないお方。殿がご案じになるようなお方ではないと、存じます」と頭を下げる。その言葉を聞くと表情を崩し「よう申した!!」と満足げな義元。この時のらぶりんの顔芸がすごかったなww。歌舞伎役者ゆえでしょうねw。

さすがは雪斎が見込んだ男だけのことはある、と安心した様子の義元でしたが・・・でもあれ、完全には信用してないようにも見えましたね。

それにしても、初めてじゃないですかね、今川義元がこんなに長く登場して喋ったのは。愛之助ファンとしては見応えたっぷりの嬉しいシーンでもありました。

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今川義元が輿に揺られながら尾張を目指して動き出したころ、清州城ではその対応策を巡って激しい論戦が繰り広げられていました。
しかし、信長は家臣たちの言葉が全く響いていないからか心ここにあらずな状態。ついには黙ってその場を立ち去ってしまう。家臣たちとしてはさらに不安になっただろうけど、この自由さが今回の信長さんなのでね(笑)。

信長が帰蝶の元へ訪れると、彼女は旅支度をしていて熱田宮まで行くと言っている。「殿もお行きになったほうがよろしいかと」と誘われ顔をしかめた信長でしたが、帰蝶から兵力の差があることから「勝てぬまでも、負けぬ手立てを講じませんと!」と力説される。

しかし、戦の作戦と熱田宮とが結びつかない信長としてはどうも納得がいかない様子。そんな彼に帰蝶は「熱田に松平竹千代殿の母上の於大殿と叔父の水野様がおいでになるのです」と告げる。「竹千代」という名前を聞いた信長はそれだけでピンと来た様子で、すぐさま自分も熱田宮へ向かう準備に取り掛かろうとする。

急にテンションが上がってご機嫌となった信長は帰蝶に何度も「その知恵をそなたにつけたのは誰だ!?」と嬉しそうに尋ねる。しかし帰蝶ははっきりとはそれに応えない。それでも彼には「知恵をつけた人物」の察しがついていたようです。その相手が、明智光秀だと…。
こういった、後々の関係を匂わせるような展開になるのもこのドラマの面白さの一つだと思います。

その光秀はというと、越前で仕官先探しの真っただ中にありました。暮らし向きをよくするためにはやはり誰かに仕官しないと厳しそうですからね。鉄砲の腕をアピールしてさっそく良い感触を得られたようでしたが、「まずは殿のお耳に入れてから」ということで朝倉義景のもとを訪れることに。

ところがその義景はというと…

京からやって来たというお公家衆との蹴鞠大会でキャッキャはしゃいでおりましたww。ユースケさん、けっこう蹴鞠上手かったですね。

出直すようにと言われてしまった光秀は、お遊びの蹴鞠に乗じてはしゃいでいる姿を見て「何が蹴鞠じゃ!!」と失望感をあらわにします。戦が始まろうとしているなかで呑気に我関せずな義景を見て腹立たしくもあったでしょうね。越前に長居はできないとも思ったかもしれない…。

家に戻るなり、左馬助に「わしはかような国に身を委ねようとは思わぬ!」と愚痴をぶつけてしまう光秀。

「わしはこの国で何をしておる!!!」と激しい憤りをあらわにする光秀に、「え、なにがどうしたんだ!?」とビビッて見つめるしかない左馬助www。帰ってきて突然そんな怒られても、左馬之助君は困るだけだよねぇ(笑)。

そうかと思うと、「尾張への抜け道へわしを案内せよ!」とまたもや無茶ぶりww。それでも素直に「はっ!!」と命令に従う左馬助くん、えらすぎw。この光秀の人使いの荒さ…道三よりもかなり質が悪いかもしれんな(笑)。

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一方信長と帰蝶は熱田宮で於大の方と兄の水野元信と対面していました。水野役の横田栄司さん、再び登場ですね!

信長は、元康が出陣したことにより甥と戦う羽目になるかもしれないことをどう思っているのかと水野に揺さぶりをかける。それに対し水野から視線を向けられた、於大の方は「もう16年も顔を合わせていないので顔も忘れたし、母とも子とも呼べるかわからない」と答える。

しかしそれに対し信長は「わしが元康殿なら16年会わずとも20年会わずとも名を聞けば胸を刺される。母は母じゃ」と告げる。信長は実母の土田御前とは非常に複雑な関係でしたからね…。どんなに恨まれても「母に愛されたい」という根本はたぶん今も変わっていないのでしょう。

そんな信長の言葉を聞いた於大は、元康に手紙を書いてきたと話す。そこに彼女は、「たとえ顔がわからない同士でも戦で命を落としたと聞けば身も世もなく泣くであろう」と綴ったという…。それが母としての素直な想いでしょう。涙ぐみながら手紙のことを語る於大の方を、信長は複雑そうな表情で見つめていました…。

水野はその手紙を密かに元康に渡したうえで、今川から離反するように説得すると信長に告げます。その代わりに、尾張は以後、三河に野心を持たないという約束をしてほしいという条件を出す。元康を納得させるためでもあると告げられると、信長は「分った」とそれを飲む約束をします。

水野が於大の手紙を託したのは、菊丸でした。

5月16日(私の誕生日だわww)に今川義元は岡崎城へ入り、先方を務めていた元康は尾張の大高城まで進軍していました。

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城を守っていた鵜殿長照は元康を大歓迎。しかし、元康は城に入るまでに敵と遭遇したにもかかわらず何の攻撃も受けなかったことを不審に思っているようでした。「敵に見て見ぬふりをされているようだった」と不安を打ち明ける元康でしたが、鵜殿は「そなたたちの動きが素早かったので手出しできなかったのだ!」と楽観的にとらえている様子。
攻撃しなかったのは、信長の作戦でもあるんだけど…この時はまだ元康はそのことに気が付いていません。

一方の信長は、義元の今後の動きについて考えを巡らせていました。大高城へ入るまでの道筋にあったのは・・・「桶狭間」!!そこに勝機があるかもしれないと信長は考えていたかもしれません。あ~~、義元さん、そこ、避けてほしいな~~(汗)。

元康は休憩を取るために一人となります。そのタイミングで手紙を託されていた菊丸が現れる。
菊丸はさっそく元康に於大からの手紙を手渡す。躊躇いながらも恐る恐る手紙に手を伸ばし、母の想いに触れた元康はあふれる感情を抑えきれなくなっていく。

「母は元康殿に会いたい!穏やかに…何事もなく、他に何も望まぬと…」という文面を読んだ元康は「これが母上の…」と感極まり涙を流します。

その元康に、菊丸はさらに説得を試みる。

「これは三河の者全ての願いにござりまする!今川を利する戦にお味方なされますな!!今川ある限り、三河は百年後も陽が当たりませぬ。私はこの日のために殿にお仕えしてまいりました。何とぞ今川をお討ちください!!」

三河を取り戻したいという菊丸の熱い想いに心を打たれた元康は、ついに大きな決断をすることに…。でもそれは同時に、信頼してくれていた義元の想いを裏切ることにもなるわけで…見ているこちらとしては何とも切ない気持ちになるシーンでもありました。それでもやはり、自らの領地のほうがこの時代は重要だったんでしょうね…。

その頃、光秀は左馬助と共に尾張への抜け道をひた走っていました。

そして次回、ついに桶狭間の戦いへ!!愛之助@義元の有終の美を見届けたいと思います。

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