劇場から真澄と紫織が並んで出てくるのですが、紫織の感想がなんとも白々しいw。マヤのことを褒めまくったこと言ってましたが、そこに鋭いトゲが含まれていることに真澄は全く気が付いてない(苦笑)。「上手く化けたものですね、さすがの私も騙されるところでした」と呑気に返してる真澄に対して「そうでしょうねぇ、真澄様、見とれてらしたもの」っていうやりとりが、見ていてなんだかハラハラしちゃったよww。
と、その時、紫織の目に拓矢の姿が飛び込んでくる。真澄との関係を知られたら彼女の計画が狂ってしまいますから、慌てて目を逸らし背を向け逃げるようにそそくさとその場を立ち去ってしまう。そこで怪しいと思ってくれよーー速水さんw。
そのすぐあと、真澄も拓矢の姿を確認しその後を追いかける。「待て」と引き留めた後目で「あっちへ」と促す田辺@速水さんの仕草が超クールで今見てもドキドキしますな!!最高だった、あのさりげない仕草。
劇場の裏口に拓矢を連れ出した真澄は、突然彼に「君ももうマヤから離れるつもりだったんじゃないのか」と金額の書かれていない小切手を差し出す。それにしても「金額は君に任せよう」なんて太っ腹すぎるぜ!!これ、本放送の時にも「とんでもない額を書かれても知らないぞー」ってツッコミ入りまくってた(笑)。
そして拓矢が書いた金額というのが「金壱億円也」!!っていうか、よくその書き方知ってたなw。小切手やったことあるんだろうか?やっぱり超高額金額出してきたじゃないのーー。で、それを見た速水さんの表情が・・・
「ま、まぢかよ!!」という動揺っぷりwwww。
だから言ったこっちゃないーー!!とツッコミの嵐だったこの場面(笑)。それを思い出して今見るとかなり笑ってしまうw。それでも「いくらでもOK」と言ってしまった手前もう後には引けず、意を決してその小切手を拓矢に手渡す真澄。内心けっこうドキドキしてるのが伝わってきちゃってなんだか可愛いんだよね、この時の速水さんw。
ところが、小切手を渡された拓矢はすぐにそれを真っ二つに破いてしまう。もったいねぇーーー!!!っていうか、破られた瞬間の速水さんの「なんで!???」って目が泳いでた表情がまたたまりませんww。
拓矢は「マヤを頼む」と寂しげにつぶやいてその場を後にする。成す術もなく見送るしかない速水さんの何とも言えない憂いを感じさせる繊細な表情がまたグッとくる。
目がすごく哀しげだったなぁ…。拓矢の、妹から離れる断腸の想いみたいなものを感じていたのかもしれない。自分がすごく悪いことをしたような気持に襲われてたんじゃないだろうか。田辺さんって「目」からいろんな感情を伝えられる役者だよなぁってこのシーン見て改めて思いました。
でも、破られた小切手が風に飛ばされていくシーンはちょっとハラハラしたぞ。あれ、拾われたら大変じゃないの!?あの後走って拾ってたのかもしれないけど、それを想像するとなんか笑えるw。
後日、マヤに真澄から約束通り大量のバラの花をあしらった楽屋花が届きます。その中には紫のバラは一本もない…。それでもかなり華やかで目立つスタンドが中央にドーンとw。
「あいつ、本当に送ってくれたんだ」とマヤが驚いていると、「気に入ってもらえたかな?」といたずらっぽい声で真澄が近づいてくる。
「上手く化けたご褒美だ。あのアルディスをこのおチビちゃんが演じているんだからな」
「それって一応誉め言葉ですよね?」
「君も察しが良くなってきたな」
「そりゃぁ、これだけ長く付き合ってればイヤでもわかるわ」
「あのアルディスは可憐でなかなか良かったなぁ~。舞台の上でしか会えないのが残念だが。千穐楽までこの調子でみんなを化かし続けてくれ」
久しぶりのふたりの毒のない会話になんだかすごくホッとしました。だいぶ長いことトゲトゲしい会話が続いてましたからね(汗)。マヤはムスっとして聞いてたけど、速水さんはめちゃめちゃ楽しそうにしてたw。この二人の落差が面白いところです。たぶん彼にとってこうやってマヤと会話してる時が本来の自分に戻れる瞬間なんだよね。
真澄が去った後、水城がやってきて「芸能界復帰第一作の最高の贈り物ね」と語る。真澄は一流と認めた役者にだけしか花を贈らないという。それはイコール、マヤの今後の立ち位置が大きく有利に働くことを意味していました。
しかしマヤはなぜ真澄がそんなことをしてくれたのか分からない。「賭けに勝っただけよ」と強がるマヤでしたが、水城はそんな彼女に意味ありげに「副社長は約束を守られる方だわ」と告げます。その切なる想いに早く気付いてほしいぞー!
そして『ふたりの王女』は無事に千穐楽を終えました。誰もいなくなった劇場でマヤと亜弓は改めて健闘を称え合う。亜弓はこれまで感じたことのない「役として生きられた」充実感を語ります。しかしマヤはそんな亜弓が不思議で仕方がなかった。
「だって私、いつもそうだもの。舞台の上ではいつも別の人間になるものだって思ってたから…」
屈託なく自分のことを語るマヤに大きな衝撃を受けてしまう亜弓。これ、嫌味じゃなくて純粋な気持ちで言ってるからねぇ(苦笑)。亜弓さん的には心穏やかではないだろうよ。改めてマヤへの対抗心を燃やし、必ず自分の立ち位置までたどり着いてほしいと告げるのが精一杯でした。
自分の道が開けたことに胸高まらせているマヤを見つけた拓矢は彼女を呼び止めて「これからは一人で頑張って生きていけ」と告げる。その言葉にショックを受けたマヤは納得することができずに思い留まってもらおうとしますが、拓矢の決意は固い。
「君が本当にマヤのことを想っているなら、彼女から離れてやれ」
以前真澄からいわれた言葉が拓矢のなかでは大きく響いていたのです。一度は速水さんのことを見限ったけど、最終的には彼のことを信頼するという方向に動いてくれてよかった。
拓矢はマヤを安心させるために「新しい仕事が見つかった」と嘘をつく。「負けないように頑張る」という兄の言葉を信じ、再びまた会えることを信じ、マヤは拓矢と分かれ分かれで生きていく決意をします。「次の舞台も絶対見に来てね!」と目を潤ませて呼びかけるマヤが泣けます(涙)。
一方、千穐楽後の楽屋で一息ついていた月影先生…さすがにちょっと体力の衰えを感じているようです。直前まであんなにお元気そうだったのにねぇ(汗)。
と、そこへ速水英介が突然楽屋見舞いの花を持って「20年ぶりの舞台、素晴らしかったよ」と近づいてきた。ところが、月影先生にとって英介は永遠の仇であることからそのすべてを拒絶!!「これだけでも受け取ってくれ(棒www)」と手渡された花もピシャリと跳ねのけてしまう。
その直後の英介さん、手がプルプル震えてて…さすがにこれはちょっと可哀そうで同情しましたw。結局何もさせてもらえないまま追い出されてしまうことに。
英介は焼け焦げた打掛を眺めながら、かつて月影先生から芝居する場所を奪ってしまったことを思い出し激しく後悔している。「彼女の私への憎しみは一生消えんだろうなぁ(棒www)」と呟く英介に、真澄は「もしもあなたが紅天女と出会っていなければ、あなたの人生はもっと違うものになっていたんでしょうね」と囁く。
これはまんま、速水さん本人にも関わりのあることで…親子二代にわたって切ないロード爆走中であります(苦笑)。でも速水さんは英介さんとは違って愛する人を陰ながらフォローできてるからね。そういう点では息子のほうが一歩リードしてる気がしますよ。
すると、突然英介は話題を結婚に変えてきて…「紫織さん以外に想う人がいたとしても、紫織さんと結婚しろ!」と迫る。これを言われてしまうと一気に弱い立場に立たされてしまう速水さん。もう少し時間が欲しいと頼んでも「ならん!!」と一喝されて全く聞き入れてもらえない。
紫織の親の鷹宮と繋がれば会社的にとても有利に運ぶため、真澄には何としても結婚してもらわなければならないという英介。
いや、英介さん、あの紫織さんのバックボーンをよく調べたほうがよくってよ!?鷹宮家を利用してる893が絡んでる予感がしてならないんだけどねww。息子だけじゃなくてあなたにも何か危険が及ぶかもしれんよ!?
マヤのもとには次の舞台の依頼が殺到、嬉しい悲鳴を上げています。が、月影先生はそれらの台本を取り上げたうえで「どれもこれもアルディスと同じような役ばかり!!」と一喝。役の多様性を重んじて一歩でも紅天女に近づける役を選ぶようにと告げる。「次の芝居があなたの勝負ですっ!」と、月影先生、かなーーーりマヤに期待をかけてますね。
でも、それを目の当たりにしている亜弓さんとしては複雑な心境です。どうしたって月影先生はマヤ贔屓だっていうように見えちゃうから…。
『ふたりの王女』が終わったということで、マヤが亜弓の家を去る日がやってきます。そんな彼女に、お手伝いの百合子はマヤが高熱で運び込まれたときに真澄が寝ないでずっと看病してくれていたことを告げる。
額に当てられた大きな手が拓矢のものだとずっと思いこんできたマヤは衝撃を受けてしまう。無意識のうちに握り返した手が真澄のものだと知り大きく動揺する。
百合子さんグッジョブ!!!
よくぞ知らせてくれましたーーww!!真実を知ってもらえてよかったよ。こういうのの積み重ねが後々…ねw。
一方、副社長室に桜小路が「次の役を決めかねている」と相談にやってきていた。彼は真澄に「マヤちゃんに恥ずかしくない舞台に立ちたいんです」とまっすぐ伝える。それを聞いて心がざわついた真澄は「君はまだ彼女のことが好きなのか?」と思わず尋ねてしまう。
それに対してキッパリと「好きです!」と答えた桜小路くん。羨ましかっただろうねぇ、速水さん的には。この時点では自分がマヤに絶対言えない言葉だったからなおさら…。
マヤが「速水さんがどうして私の看病なんか…」と動揺していた時、真澄は桜小路が去った後の副社長室で看病していた時に口づけまであと一歩まで迫ったことを思い出していた。もう会いたくて仕方ないって顔だよ、あれはーー。と、思っていたら急に立ち上がって
「なんてザマだ!この俺が、あんな年下の子のことで!」
と自問自答ww。えーーーー!!いまさらでしょ、それはーーーー(笑)。まぁ、原作でもこの頃はそんな感じでずっとウジウジしてましたけどw、ドラマ版はその一歩先を行ってる感じなのでそろそろそこからは卒業してもいいと思うよ・・・と、放送当時も思ってました(笑)。
でも、自分の手を見つめればマヤの手を握った時の温もりが蘇ってくるわけで…さらにその恋心を加速させていく。想いが募れば募るほど真澄のなかでネックとなってくるのが”紫のバラのひと”の正体です。
「マヤ…俺が紫のバラのひとだと知ったら…君は…君はどうする…」
マヤの温もりを感じた自分の手を握りしめながら苦しそうに呟く田辺@速水さんの切ない表情がほんとに泣ける(涙)。こういう繊細な芝居がこの当時から秀逸だったよなぁ、田辺さん。
真澄がマヤのことで苦悩している頃、マヤのアパートの前に一人の見知らぬ不審な男性が待ち構えていました。誰だか尋ねようとしたとき、突然マヤの体に触れて「身長いくつ!?」とか強引に尋ねてくる怪しすぎる男性。
いやこれ、何も知らないで見たら極めて危険な状況でっせ!??警察読んだほうがいいレベルよ!?やっぱり高校生の一人暮らしは危なすぎるw。
マヤの身長が154センチだと知って「意外とチビだな」と超失礼なことをほざいたこの男性。突然「俺の芝居に出てみないか」と切り出してくる。驚くマヤにその男性は『忘れられた荒野』という台本を手渡し、何が何だかわからず戸惑っているマヤに「君のやる役はジェーンだ」と役名まで告げるw。それは普通の人間ではなくオオカミ少女の役だという。
「決心がついたらここに連絡して」
という一言を残し、その男性は去っていきました。するとその男性とすれ違いにやってきた麗。彼女はその人のことを知っているようで…。
はい、ここでついに後半のキーマンでもある人物の名前が判明。羽場裕一さんが演じていた超怪しげな男性こそ、今後のマヤに大きな影響を与える鬼才の演出家・黒沼龍三さんです。
本放送で初めて登場した時はあまりにも原作と雰囲気が違うのでけっこうざわついてましたね(笑)。でも、個人的にはオンディーヌの小野寺役を佐戸井けん太さんが演じていたこともあったのでなかなか面白い配役だなと思ってました。
というのも、佐戸井さんと羽場さんはかつて野田秀樹さんが主宰していた劇団・夢の遊民社の出身でよく同じ舞台に立たれていたんですよね。夢の遊民社出身の役者さんは今でも第一線で活躍されている方がとても多いです。
黒沼からもらった台本をさっそく読み進めていくマヤ。次第にその内容に夢中になりのめりこんでいきます。それにしても、麗は優しいねぇ。時々様子を見に来てくれていたようでちょっと安心したよ。速水さんはこの頃まだ迷宮入りしてマヤに迂闊に近づけないしね(苦笑)。
翌日、さっそく黒沼演劇研究所を訪ねてみるマヤ。ところが、その後を密かに車でつけていたサイコパス紫織っ!!!こっっわ!!!!ちょっともうこれ、犯罪の領域じゃないの!?
「私には切り札があるのよ」と呟いて取り出したのは…なんと、真澄が拓矢に小切手を渡している写真!!いつの間にどこぞのカメラマン雇って潜ませてたんだよww!!「私ちょっと」とあの時立ち去ってたのはその相談かっ!!
「このことが世間に知られたら、あなたはどうなるのかしら?」
って・・・紫織よ、それ公表することであなたの婚約者でもある速水真澄にも相当大きなダメージ来ると思うんですが!?やっぱり彼女は速水さんのこと愛してないね。そこが原作との大きな違いかなぁ。
そんな黒い影が近づいているとは露知らぬマヤは、黒沼にジェーン役を引き受けると宣言。それに対して「君はきっと受けると思ってたよ」と告げる黒沼でしたが、なんだかどこか上の空。しかもタバコを吸いながら対応。無礼極まりないですな(苦笑)。
彼としては、自分の評判をマヤが承知の上なのか確かめたかったようですが、そこはマヤちゃん、どこぞで情報を拾ってきていたらしい(笑)。それを知ってようやく安堵した様子の黒沼。
さっそく稽古を始める黒沼。一枚の雑巾を取り出し「これは肉だ、君はオオカミ」と挑発。オオカミとして雑巾に見立てた肉を獲れと迫る黒沼。それを見たマヤは「オオカミの仮面」をかぶり、肉に見立てた雑巾へ向かっていく。
果たしてどんな稽古になるのやら!