NHK朝ドラ『エール』第62回感想(2020.06.23放送)久志の物語

これまでの『エール』感想レポ

エール
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2020年前期・朝の連続テレビ小説『エール』の視聴感想

第13週のサブタイトルは「スター発掘オーディション!」、個人的に一番楽しみにしていたエピソードです。いっくんと、ゆんくんが歌対決するシーンがテレビで観れるなんてめっちゃ楽しみ!ミュージカル『エリザベート』でいうならトート閣下とルキーニの戦い!みたいなww(2020年はWトートのはずだったのに中止になっちゃったからな…)。二人のミュージカルスターをドラマで観れるなんて良い時代になりました。

ちなみに、今週で新エピソードは一旦お休みに入ってしまうそう。勢いついてきた時期だけに本当に残念です。

第61回の感想も書くつもりだったのですが、私がちょっと体調崩してしまった関係で残念ながらスルーということに(汗)。ということで簡単に振り返ると・・・未だに歌手になれてない久志に裕一がコロンブスレコードで新人歌手のオーディションがあると誘いをかける展開でした。
あの歌ウマな久志が何で未だに歌手になれてないのかが謎でしたが(理想が高すぎるせいってことになってたけどw)、流しで歌った「船頭可愛や」で一銭をもらったことで心が動くエピソードはちょっとジーンときました。

ま、一番インパクトあったシーンは冒頭に出てきた掛布雅之さん出演シーンでしたけどね(笑)。

役名が「掛田寅男」っていうのも最高でした(笑)。やっぱり”六甲おろし”にはミスター・タイガースが一番似合う。できれば六甲おろし誕生のエピソードもドラマで見てみたかったな~。
巨人の”闘魂こめて”は登場するのだろうか!?そこもちょっと気になるw。

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久志はなぜ歌うことに情熱を傾けることになったのか…その物語が今回描かれていました。
以前土曜スタジオパークで育三郎くんがゲスト出演した時、久志のバックボーンを聞かれて「言いたいけどこれはネタバレになるから無理!」って地団駄踏んでた時のこと思い出しましたw。久志の根本にかかわりますからね。それがようやくここで登場ということに。いっくんもホッとしたでしょうw。

それにしても、大人久志と子供久志・・・並ぶとほんと雰囲気似てる!


大正8年、久志がまだ裕一と出会っていない頃にまで遡ります。

議員のお坊ちゃまという環境で育つ久志でしたが、家族運には恵まれていませんでした。3年前に両親が離婚し父親に引き取られた久志は、未だに新しい母親である玲子に馴染むことができず悶々とした日々を送っていた…。
玲子さんを演じていたのは黒川芽以さんでしたが、少し見ない間に素敵な大人美人になられていたのでちょっとビックリしました。

小学校で学芸会で歌う『ふるさと』の練習をする久志たち。弾き語りをしていた藤堂先生も子供たちと歌っていましたが、そのなかでも久志の歌声にピンとくるものがあったようです。しかし、当の久志は学芸会に両親を呼ぶことに躊躇いがあり表情は暗い。
そんな彼に藤堂先生は「独唱してみないか?」と声をかけるのですが、説明している間に久志の姿は消えていなくなっていました。

この頃から音もなく姿を晦ます術を身に着けているとは…おそるべし、久志w!

家に帰った久志の唯一の安らぎは、離婚して家を出ていってしまった母親からの手紙を読み返すことでした。ところが、その手紙を読んでいたことをお手伝いの幸代に気づかれてしまい、必死に取り戻そうと焦る久志。
しかし、幸代さんは表では厳しいことを言いながらも実は久志の寂しがる気持ちも理解していて、見つかりづらい手紙の隠し場所を教えてあげたりしてやるんですよね。心を鬼にして久志を立派な跡取りに育てようという幸代さんならではの親心みたいなものが見ているこちらには伝わるんだけど、幼い久志にはまだ理解するのは難しかったのかもしれません。

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無理やりせがんで幸代から母の居場所を教えてもらった久志は、思い切ってその場所を尋ねてみることにする。ところが、教えてもらった住所へ行ってみると知らない老人がやって来て「もうずいぶん前に引っ越した」と告げられてしまう。

ガックリと肩を落としその家を後にする久志でしたが…、多分あの老人はわざとそう言って追い返したんじゃないかなと思ってしまった。意味深な演出だったしね。

久志は行き場を失い神社でうなだれていましたが、その時ふと見覚えのある女性が通りかかる姿を目撃します。それは間違いなく、久志の産みの母である麻友の姿でした。思わず「お母さん!」と駆け寄ろうとした久志でしたが、次の瞬間、体が動かなくなってしまう…。

麻友は見知らぬ男性に嬉しそうに寄り添い、その腕には赤ん坊が抱かれていた…。つまり、麻友さんには既に新しい家族があって幸せに暮らしていたのです。ということはやはり、あの老人は久志にとってはおじいさんに当たる人だったのかもしれない。
会ったことはあったのかもしれないけど、久志は幼すぎて覚えてなかったかもね…。

母・麻友からの優しい手紙の言葉を3年間ずっと心の支えにして来た久志にとっては、あまりにも残酷な光景でした。もう麻友のことを「お母さん」と呼べなくなったことを、賢い彼は悟ってしまったんじゃないかな。大切な手紙を破り捨てて走り去ってしまう少年・久志が切なかった…。

降り出した雨の中濡れながら久志が向かった先は、家ではなく学校でした。誰もいない教室でうずくまっていると、藤堂先生がやって来て久志にそっと自分のジャケットをかけてやります。こういう優しくて温かい藤堂先生、素敵だなぁ。

事情を尋ねても「何もなかった、何かあるって思ったのに…何もなかった」と詳しくは語ろうとしない久志でしたが、藤堂先生は彼の心が大きく傷ついてしまっていることだけは悟ったようでそれ以上詳しいことは詮索しませんでした。こういう優しさ、泣ける…。
そして、孤独な久志の心を慰めるように・・・学芸会で歌う予定の童謡「ふるさと」をアカペラで歌い始めます。藤堂先生に促されるように、久志も続いて歌い始める。

久志が歌い始めたことが嬉しかった藤堂先生は「やっぱり君、いい声してるよ!」と心から絶賛し、もう一度大きな声で歌おうと促します。誰もいない教室が温かさで満たされていく。哀しみに潰されそうになっていた久志の心も、いつの間にか歌うことへの高揚感に満たされていきます。
藤堂先生の深い愛情が沁みましたねぇ。生徒の本質を見抜く才能もすごい。久志の音楽への道も、裕一と同じく藤堂先生がきっかけを与えてくれていたのでした。

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気持ちが落ち着いた久志が家に帰ると、新しい母・玲子「本当に心配したんだから!」ときつく抱きしめられます。今にも泣きそうになっている玲子を目の当たりにして、彼女がいかに自分のことを想ってくれていたのか…この時初めて悟ったのではないでしょうか。
産みの母親に新しい愛する家族ができたように、自分にも愛してくれる家族がいたのだと実感することができた久志は、初めて玲子のことを「お母さん」と呼びました。こう呼べるまでに3年かかっただけに、玲子さんとしてはもう感無量だったでしょう。

そんな久志のことを、お手伝いの幸代さんも陰から温かく見守っていました。彼女もまた、久志を想う「母親」的存在だったと思います。久志がちゃんと愛されている子供でよかった。さっぱりした表情で「お腹すいた」と笑顔を見せていた姿がとても印象的でした。

回想を終えた久志は、おでん屋で裕一と鉄男に藤堂先生と一緒に歌った「ふるさと」の思い出についてしみじみ語ります。

「ぐちゃぐちゃになった気持ちがバーッと出て、すぅ~って消えてさ。ああ、歌っていいなぁって…。藤堂先生に感謝してる」

裕一は感動して涙しながら久志に「ふるさと」を歌ってほしいとリクエストします。それに対して「タダじゃいやだな~」と返すのが久志らしい(笑)。

裕一は酒を注ぎ、鉄男は「はんぺん」を御馳走。「はんぺん」は新しい母・玲子が久志の好物だからと作ってくれた思い出の味。鉄男の粋な計らいも良いなぁと思いました。

そんな彼らの前で、久志はしみじみとアカペラで「ふるさと」を歌う。いっくんの万感込めた歌い方がとても感動的でした。

さて、いよいよ明日は、あの、ティーチャーが帰ってきますかね!期待大!