NHK朝ドラ『エール』第49回感想(2020.06.04放送)覚悟

これまでの『エール』感想レポ

エール
エール
2020年前期・朝の連続テレビ小説『エール』の視聴感想

音の妊娠が正式に判明したようで、そのことを知らされた裕一はまさに狂気乱舞状態に(笑)。あそこまで子供ができたことを喜んでくれたら、音だって嬉しくなるよね・・・と思いたいところだったのですが、彼女には「プロの音楽家になりたい」という夢があるため音楽学校を途中でリタイアしなければいけない現実に複雑な心境となってしまうのでした。

裕一もそんな音の様子に気が付いたようで、彼女の気持ちを察して冷静にならざるを得ず。しかし、記念公演の『椿姫』だけはどうしてもやり遂げたいという強い意志を聞き、躊躇いつつも彼女を全面的に応援する決意をするのでした。
でもねぇ、妊娠初期の頃に追い込みの稽古とかやって大丈夫なのだろうか?という不安はあるよね。

それでも父親になるという喜びはどうしても誰かに知らせたかったらしく、裕一はさっそく喫茶バンブーへ行って報告(笑)。保も恵もそんな裕一を祝福してくれました。
が、恵の言う「出産って命がけの仕事だから、大事にしてあげないと」という言葉の本当の意味まではまだ分からない様子でしたな。とにかく嬉しいって気持ちのほうが勝ってる感じ。

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稽古も大詰めを迎えているようで、音の歌にも気迫が籠っています。

二階堂ふみさん、よくぞあそこまで歌えるようになったなぁと感動です。昨年の夏から特訓を重ねてきたということで、撮影中もこまめに自主練をしていたのだそう。

ところが、練習終わりに演出家に妊娠したことを報告すると場の空気が一変します。一同「え、このタイミングで!?」といったような少し冷たい空気になっていくなか、久志だけは真っ先に「よかったね、おめでとう」と彼女を祝福。こういうところが久志くんはデキる子だよなぁと思います。まずは素直に祝福してあげるって、大切ですよね。

しかし、すぐに退学はせず記念公演の『椿姫』だけは何とかやり遂げたいという音の言葉を聞くと、演出家も顔をこわばらせてしまう。妊婦ということで、普通の人以上にどうしても気を遣わなければいけない場面って出てきてしまうでしょうからね…。
彼女の意思は尊重したいと思ってはいるものの、今後の対応とかを考えると困惑するっていう演出家さんの気持ちはよくわかります。祝福してくれた久志も、そこのところは不安に思っているようで表情を曇らせてしまいました…。

微妙な空気を感じてしまった音は、悶々とした気持ちを抱えながら帰宅。そのまま裕一の部屋を訪れてみると…いつの間にか子供用のおもちゃが山のように積まれていてびっくり仰天(笑)。裕一くん、いくら嬉しいからってまだ妊娠初期の段階でそこまで買っちゃうとは早すぎるよww。ま、それだけ嬉しくてテンションアゲアゲな気持ちは分からなくもないけどね。

さらに子供の洋服のことまで思いを巡らせ、新しいおもちゃ作りにいそしんでいる裕一に音は苦笑いするしかないw。そんな彼に思い切って妊娠を報告して学校の空気が微妙になったことを話そうとしますが…おもちゃ作りに夢中で全く聞く体制ができていない(苦笑)
はしゃぐ裕一の姿を見て音はそれ以上言うことを諦めてしまいましたが…、その時の溝が大きくなっていかなければいいんだけどと心配になってしまったよ。

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次の日、学校を訪れた音は共演者たちが彼女のいないところで「ヴィオレッタは交代した方がいいんじゃないかね?」「本来なら千鶴子さんなわけだし」だのとコソコソ話しているのを聞いてしまう。これまでも色んな陰口をたたかれてきたもののそれを跳ね返す勢いで邁進していましたが、さすがに今回のはけっこう傷ついてしまったようで切ない…。

すると、千鶴子が後ろから「ちょっといい?」と声をかけてきました。音を呼び出した千鶴子は音に「やっぱりあなたは強欲ね」と嫌味をチクリと刺した後、「正直みんな戸惑ってる。あなたに気を遣って思いきり練習ができないって」と現実を突きつけます。
それに対して音は「気を遣ってもらう必要なんてないです!」と反論するのですが…千鶴子は強い調子で「そういうわけにはいかないでしょ!」と言い返す。どうしたって、妊婦さん…しかも妊娠初期って聞いたらみんな気を遣ってしまうよね。いくら音が「そんな必要ない」と思っていても、周りはどうしても意識せざるを得ない。音はそのことに納得がいかない様子でしたが…これが現実なんだよなぁ。

でもこれって、千鶴子さんもけっこう言うの辛かったと思うよ。少しづつ音のことを認めてきているようなところがあったからこそ、妊娠した彼女にキツイことを言わずにはいられなかったんじゃないかな。「 私だって…こんなこと言いたくないのよ」って苦しい表情をしたのがとても印象的でした。

ちなみに、久志役の育三郎くんと千鶴子役の小南さんが対談したインタビューがアップされてます。なかなか面白い内容なのでぜひチェックしてみてください。

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その日の午後、家に戻った音はさらに悶々とした気持ちを抱えながら夕食の準備をしますが…炊きあがったご飯の匂いを嗅いだときに吐き気をもよおしてしまう。悪阻の症状が出始めたようですね…。
そんな彼女を裕一は気遣いますが、音は素直にその優しさに甘えることができません。

そのタイミングで、音の妊娠の知らせを受けた姉の吟が小山家を訪ねてくる。どうやら鏑木さんとも結婚したようで今は新婚生活を送れているようです。でもOP表示は「関内」姓だったんよな…。もしかして養子に入ってもらったとか?

しかし、吟の訪問にも音はあまり嬉しそうではない。豊橋の家族の報告などを聞いても全くテンションが上がらない様子。ちなみに梅ちゃんは小説の文学賞に挑戦しているらしい。成功してほしいな~。

その会話のなかで音が記念公演に出演するために未だに音楽学校に通っていたことを知ると、吟は驚いて「おなかの赤ちゃんに万一のことがあったらどうすんの?あんた一人の体じゃないんだし!」と責めてしまう。
学校での出来事や悪阻などで気持ちが苛立っていた音は「分かっとるよ!いちいちうるさい!」と怒りをぶつけその場を立ち去ってしまいました。吟さん…タイミング、悪かったかも…。でも、やっぱり酸っぱいものが食べたかったのか、もらったミカンだけは1個持って行ったようでしたけどねw。

音が情緒不安定になっていることを察した吟は、裕一に「妊婦さんの中には気分が不安定になる人もいるっていうし、そのうち落ち着くでしょ」と告げて帰っていきました。

ただ、玄関を出た後にぽつりと「いいなあ…赤ちゃん…」と寂しそうにつぶやいていたのが気がかりです…。吟さんの新婚生活、うまくいってるといいんだけど…。

吟が帰って行ったあと、音は裕一が用意したと思しき赤ちゃん用のカゴを揺らしながら心の中で葛藤を繰り返していました。

子供ができたことは嬉しい、でも、すべてを賭けていた記念公演の『椿姫』も何としてもやり遂げたい。どちらも手に入れたい気持ちが強いだけに音の悩みはどんどん深まっていってしまう。そんな彼女の気持ちにこの時裕一は気づくことができませんでした…。

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その後も学校へは通い続け、地道に自主練を積んで頑張っていた音でしたが…こみあげてくる悪阻の苦しさに思うような練習をすることができずますます落ち込んでいってしまう。

するとそこへ環がやって来て音の不安定な音程について的確な指摘をする。環だけはいつもと変わらない態度で接してくれているようで、そのことだけが今の彼女の救いになっているのかもしれません。環も「私はあなたを特別に扱う必要なんてないと思ってる」とハッキリ告げてくれますしね。

ところが、同時に彼女は音の心の揺れにも気付いていた様子…。
改めて「あなたは『椿姫』の舞台に出たいのよね?」と確かめると、音はまっすぐ見据えながら「もちろんです!舞台をしっかり務め上げてプロの歌手になりたいです!」と自らの強い意志を伝える。すると環は、静かな口調でもう1つ彼女に「確認したいことがある」と告げます。

「プロってね、たとえ子どもが死にそうになっていても舞台に立つ人間のことを言うの。あなた、当然その覚悟はあるのよね?」

共演者に陰口をたたかれてるときよりも、千鶴子にガツンと言われたときよりも、環の「当然、その覚悟はあるのよね?」という言葉は音の心をぶち抜いただろうなぁ…。プロになることの厳しさを環は静かに、それでも誰よりも厳しく、音に突き付けたのです。
たとえ身内に何が起こっても、プロは絶えず舞台の上へ向かわなければいけません。華やかに見える世界でも、現実的にはプロになる以上そういった厳しさは常に持っていなければならない。

環の言葉に衝撃を受けた音は、この時初めて自分の認識の甘さと向かい合ったのかもしれません…。

その後、ますます悪阻が激しくなり寝込むまでになってしまった音。裕一はそんな彼女を必死に気遣いますが、彼女の心の痛みにまでは迫ることができていない。それゆえ、無理やり起き上がってなんとか学校へ行こうとする音に「一日ぐらい休んだって平気だから」と言ってしまうのです…。

記念公演のことで環に言われたことなど色々と自分のなかで処理できず苦悩していた音からすれば、裕一からの「たかが一日」っていう言葉は火に油を注ぐ様なものでしかない。恐ろしい形相で反論する音でしたが、未だに彼女の心に寄り添い切れていない裕一はさらに「お母さんなんだから。体大事にしないと…」と母親としての音を求めてしまいました。

すると音は、「裕一さんにとって私って何?赤ちゃんのお母さんでしかないの?」と苛立ちをぶつけてしまう。さらに音はどうすればいいか戸惑う裕一に対し、心の底の本音をぶちまけてしまいます。

「裕一さん代わりに産んでよ!裕一さんは家で仕事できるからお腹に赤ちゃんいたって大丈夫でしょう!?どうして女だけ…」

このセリフはけっこう衝撃的でした(汗)。でも、なかなか自分の悩みに寄り添ってくれない裕一に対してそう言いたくなってしまった気持ちは分かるかもしれない。果たして彼は本当の音の心に触れることができるでしょうか。

悪阻はその後も激しくなる一方で、音は学校を休むことを余儀なくされてしまいました。それがますます彼女を追い詰めてしまいそうで心配です…。