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NHK大河ドラマ『青天を衝け』第14回ネタバレ感想 栄一と運命の主君

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そしていよいよ栄一と喜作が一橋家で働き出す日が訪れます。せわしなく動く人や忙しそうに事務作業に没頭する人達を目の当たりにして圧倒されまくりの二人。そんな中、栄一はある者に目を付けました。

この時代では珍しかった地球儀です。この時はまだそれが何か分からない二人が興味津々に回してるのが可愛かったw。近い将来、地球儀に本格的に興味を持ち出す展開になっていくのではないかな。

そんな二人に川村は冷たい視線を送り「早くしろ、こっちだ」と仕事場に案内します。任された仕事は墨をすったり書物をまとめたり、たまった書物を書庫に持っていったりと…つまるところ雑用ですな。それでも彼らにとっては何もかもが真新しく感じているはず。失敗繰り返しながらも必死に仕事を覚えようと頑張る栄一と喜作を応援したくなりました。

二人の住処は長屋の一角。いままで滞在していた宿とはかなり雰囲気が違う粗末なお部屋w。あまりの落差に面喰ってしまう二人ですがw、お金も使い果たしてしまったこともあり贅沢は言っていられない。
さらには今までやったことがない自炊も今後は必須のようです。鍋を買う金をないと訴える二人に「ちゃんと返せよ」と渋々有り金を差し出してくれた猪飼さんはとても優しいですね。

栄一と喜作が布団1枚で寒さをしのいでいる頃、長七郎は暗い牢に投獄され虚ろな目をしていました…。兄の惇忠は面会に訪れようとしても、話すら聞いてもらえなかったと嘆いている。そんな惇忠に「寒かったんべ」と温かい食事を用意してくれるゑいさんの優しさが沁みます…。
しかし、千代たちは栄一たちからの手紙が未だに届かないことに不安を募らせていました。落ち着いたら早く書いてあげてほしいぞ!

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その頃、若狭屋敷では慶喜、久光、春嶽、宗城が集まって何やら話し合いを行っていました。
久光は相変わらず上から目線的な態度で「今の公方様ではもういかん!」と、今後は慶喜を祀り上げようと思っていることを告げる。そんな久光に不快感をあらわにする慶喜。その場に流れる重い空気(苦笑)。
その様子を、離れた場所で大久保一蔵がジッと伺っていました。石丸さんの演じる大久保どん、只者じゃないぞ感がプンプンしててセリフがないのに迫力ありますなぁ!

薩摩は裏で帝の信頼が厚かった中川宮に接触し賄賂を献上。その交渉にあたっていたのが大久保です。「新たなる世のためどうぞよろしくお頼み申し上げもす」と頭を下げる大久保に中川宮は機嫌よく「はいっ」と笑顔で答えます。まぁ、あれだけの大金を差し出されたら快くOKしちゃうよな(笑)。奥田洋平さん演じる中川宮の表情がなんだか妙に可愛らしかったw。
この裏取引により、薩摩は朝廷との結びつきをさらに強め影響力を増そうとしていたのです。今回の大河では薩摩が非常にしたたかな存在として描かれてますね。

そのかいあってか、数日後に島津伊達、そして土佐の山内容堂の参与3人が幕府の政に参加することが認められることに。春嶽の申し入れということだったようですね。彼は幕府の政には薩摩の考えも取り入れるべきだと判断したのでしょう。ところが慶喜は薩摩に対しての不信感を拭うことができないので内心面白くない。

するとそこへ将軍・徳川家茂がやって来る。

「これからもよろしく頼む」と頭を下げる家茂。まだ若いのにしっかりしている。でも心なしかちょっと顔色が悪いような気も…。

そして家茂は一人一人に酒の酌をして回るのですが、外様の伊達や島津にも酌をしようとしたところですかさず慶喜が傍に近づき「征夷大将軍でもあるあなた様が外様に酌などされては徳川の威信にかかわりますぞ」と窘める。
しかし家茂は「朝廷から参与も交えて告示を話し合うように言われたので仕方がない」と力ななく答えるしかない。おいたわしや、公方様…(涙)。そう言われてしまっては、慶喜も引き下がるしかありませんでした。

家茂が去った後、久光たち外様軍団は「葵の御威光も失われたもんだ」と笑うのですが…

酒が好きすぎて、もはや手酌状態で浴びるほど飲みまくりヘベレケになってる土佐の山内容堂さんが面白くてウケたwwww。山内さんの酒好きは有名ですからねぇ(亡くなった原因は酒の飲みすぎが影響したとも言われてるくらい)。

慶喜が鬱々とした気持ちになっていると、久光が「公儀は横浜鎖港を進めようとしているらしいが、中川宮様はその考えは撤回すると言っていたのですが」と吹っ掛けてくる。顔をしかめた慶喜に春嶽は「朝廷は必ず港を閉じよとは思っていない」と付け加える。いつの間にやら春嶽さんは薩摩の方に肩入れしているようですが、考え方としては「攘夷は無謀」って思ってる節もあるので仕方がないことかもしれない。

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この話を聞いた慶喜は憮然としながらも久光に「そうおっしゃったのは中川宮で間違いございませんか」と告げた後、直に話を聞いてくると言ってその場を立ち去ってしまう。この予想外の反応にさすがの久光も大慌て!下手したらあの賄賂工作がバレちゃいますからねww。
それにしても、あの場に及んでも酒から手を離さない様子だった容堂さん、さすがです(笑)。

で、本当に中川宮邸に突撃していった慶喜さんw。中川宮は賄賂の一件がバレてしまうのではないかと気が気でないようで、ビビりすぎて酌をする手が震えまくってます(笑)。「横浜鎖港はしなくていい、と言った覚えはない」とガクガクしながら返答する中川宮様、ちょっとお気の毒にも思えてしまうw。
それでも追及の手を緩めようとしない慶喜は「島津殿が嘘を言ったと申されるのか?」と容赦ない。すると、薩摩の人間と会ったことは認めたものの話した内容までは覚えていないと必死の防衛ww。しかし、「宮様の嘘でこのような大事に至ることを覚えておいていただきたい」とピシャリと釘をさす慶喜のほうが何枚も上手です。

さらに中川宮をビビらせたのが、慶喜が膳の前に短刀をおもむろに置いたこと。「返事によってはお命を頂戴し、私自身も腹を斬る覚悟で参りました」と告げられるともう二の句も出てこないw。

中川宮様、もう、涙目でお気の毒にしか思えなくなるほどだったよ(笑)。さらに追い打ちをかけるように

「朝廷の意見が薩摩の工作でコロコロ変化し人を欺くのであれば、もう誰が朝廷の言うことを聞くものか!公儀は、横浜の鎖港を断固やる!!港は断固閉じる!!」

と慶喜が恐ろしい勢いで迫ってくる。中川宮に叶う相手ではありませんな。
しかし、そんな慶喜に春嶽は「何という暴論を!」と非難の言葉をあげるのでした。最初は同じ方向を向いていたはずなのに、ここにきて意見が分かれてしまったとは…。

慶喜の勢いはそれでももうだれにも止められない。

「ここにおります3名は、天下の大愚物!!天下の大悪党にございます!!」

いやぁ、もう、ここまで言うかってくらいの暴言がポンポン出てくるww。中川宮は島津に頼ってるところがあるから騙されちゃうんだとまで言っちゃって、「今度から私を頼っていただきたい」と脅迫じみた言葉まで。

「私の申し上げたことが心得違いだというのなら、明日からもう参内しません!」

と言い切った慶喜。そのうえで、心得違いではないのならば帝に鎖港の件を斡旋していただきたいとタンカを切りました。いやぁ~、迫力満点でしたね草彅くんの慶喜!普段はシレっとして何を考えてるのか分からない様子なので、なおさらこのシーンは圧倒されるものがありました。

完全にしてやられた久光は苛立ちを隠し切れません。器を乱暴にガシャっとやったときに中川宮様が敏感に反応して腰抜かしてたのが面白かったですww。

中川宮はかつて家定の後継者問題の折に慶喜を推していたようですが、当時の大老・井伊直弼に目をつけられて隠居・永蟄居をさせられてしまった過去があります。直弼の死後に復帰し、松平容保や薩摩と深いつながりを持ち「八月十八日の政変」で長州や三条実美らを追放することを実行しました。そのため、長州からは「陰謀の宮」と揶揄され深い恨みを買ってしまったようです。
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見事なまでのタンカを切って一人その場を後にした慶喜は、しばらくして突然大笑いし始める。この時彼の脳裏に浮かんでいたのは、栄一が拳を掲げながら

「天下の志士が集まればこの一橋が生き生きするに違いねぇ!やむを得ねぇ、やっちまいましょうっ!!!その時こそこの一橋が天下を治めるのです!!」

と熱弁を振るう姿でした。あの言葉は慶喜には響いていないのかと思いきや、しっかりと心に刻まれていたのです!

円四郎は慶喜が栄一の言葉を思い出して笑っていることを察し、一緒に笑いながら「とうとう、やっちまいましたな!」とほくそ笑みました。

すると後から春嶽が血相を変えながらやってきて「あなたは何という強情公だ!!」と憤慨します。
春嶽さんの気持ちもわかるんだよねぇ…。攘夷はもう通用しない考えだというのは慶喜も分かっているはずなのに、ともどかしい気持ちだったと思います。横浜鎖港ということがいかに意味のないことか、慶喜も同じ気持ちだったのではなかったのかと。しかし、慶喜の気持ちは変わることはありませんでした。

「私はあくまでも徳川を、公方様をお守りします。200年余り日本を守った徳川に、政権返上など決してさせません!」

慶喜は港云々ということよりも、政の中心を徳川に取り戻すことを優先させたのです。徳川家を守るために、あえて「横浜鎖港」という選択を決断した慶喜。それは政治的には良いことだとはあまり思えないのですが、徳川の威信を取り戻したいという慶喜の切なる想いを遂げるためには仕方のないことなのかなとも思いました。

この日をきっかけに、参与は解散となり政の中心が再び幕府へと戻ることとなりました。久光はますます慶喜に対する敵意を募らせてしまった様子…(汗)。

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慶喜は宿に戻った後家臣たちを集めて「今宵は痛快の至り!薩摩にひと泡吹かせてやった!」とご機嫌で、無礼講だと皆に酒を振舞いました。

喜びに沸く家臣たちのなかで、原市之進は一人むせび泣いていました。驚いた円四郎がその理由を尋ねると「烈公の魂が乗り移られたかと…!」と感極まった様子の市之進。純粋な人なんだねぇ。そんな彼に酒をふるまう円四郎。この二人がいずれ…と思うと、ちょっと切なくなるシーンでもありました。

皆に酒がいきわたったのを確認した慶喜は声高らかに叫びます。

「快なり!!!」

そう叫ぶ姿は、慶喜の父・烈公と呼ばれた斉昭の姿と重るものがある。草彅くんと竹中さん、役者としてはあまり共通点が感じられない雰囲気があるのに、斉昭と慶喜として見るとこうも見事にリンクするものなのかと驚かされて胸が熱くなりました!!

いま、たしかに、慶喜の中に烈公・斉昭は生きている…!!

市之進じゃなくても、あんな姿見たら感極まって涙が出るよ…!素晴らしい高揚感あふれるシーンだったと思います。

そしてその日の夜、一つの布団で寒さに耐えながら背中合わせに寝ていた栄一と喜作のもとに川村がやって来る。あんな夜更けに起こされたらちょっと迷惑だよとは思いましたがww、栄一たちは慌てて飛び起きて頭を下げる。

川村は栄一たちにも振舞い酒を持ってきてくれたのです。ぶっきらぼうに「飲め!」と告げて帰って行く川村さんでしたが、障子の前で酒を前に「うわぁ」となってる二人を見て思わず微笑んでいた姿がとても印象的でした。厳しい人だけど、栄一たちのことは買ってくれているんだろうなと思うとなんだか嬉しい。

いったいどういうわけで酒が振舞われたのかは栄一たちは分かりませんが、「うんめぇ!!」と感激してグビグビ飲んでる姿は愛らしくてほっこりしましたねw。

そしていよいよ次回、「あさイチ」の顔でもある博多華丸さんの西郷どんが登場です!博多弁ではなく薩摩弁を喋る華丸さんが楽しみw!!

完全版ディスク発売!

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