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『西郷どん』第41回感想 新しき国へ

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今回は冒頭から荒ぶる国父様が出てきてビックリ(笑)。

強引に決められた廃藩置県に対する抗議の花火をガンガンぶっ放して「わしはここにおっど!!」と暴れまくってた久光w。ムネくん、怪演でございますよww
史実としても、久光が廃藩置県の猛反発して自分の邸宅の庭で打ち上げ花火を上げまくっていたという記録があるそうですからね。実際にあれくらい荒ぶっていたのかもしれません。これまでご先祖様たちが苦労して勝ち取ってきた領地を返納しなきゃいけなくなるわけですし・・・お怒りはごもっともだよなぁと。

そうそう、国父様といえば・・・公式HPが突然始めた「国父チャンネル」なるものがめちゃめちゃ面白い!!動画というか・・・音声と切り替わる静止画で構成されていて、ムネくん演じる国父様と、ADのツン吉(田上さんw)、さらにはペットwの亀光も巻き込んで非常にテンションの高い楽しい内容となっておりました。

亀光が撮影中に粗相しちゃったってエピソードは可愛かったなw。っていうか、亀光の前ではめっちゃ好々爺な国父様に思わず吹きましたよww。これ、大河終わったら消えちゃうんだろうなぁ…。勿体ない!!

大河ドラマ『西郷どん』感想一覧

第41回 新しき国へ

2018年11月04日放送 NHKBSプレミアム 18:00~18:45

鈴木亮平・瑛太・錦戸亮・玉山鉄二・迫田孝也・村上新悟・瀬川亮・青木崇高・笑福亭鶴瓶 ほか

あらすじ

廃藩置県が突如断行され、薩摩では久光(青木崇高)が怒りに任せ花火を打ち上げ続けた。その後、岩倉(笑福亭鶴瓶)や大久保(瑛太)は、不平等条約改正を目指して欧米視察に出ることに。西郷(鈴木亮平)は、菊次郎(城桧吏)に留学をすすめ西郷家にも波紋が広がる。留守政府を任された西郷は宮中改革などを押し進めるが、政府内の汚職騒動など次々と難題が湧き起こる。そして西郷は天皇行幸に同行し鹿児島へ。

公式HPより引用

なんとか廃藩置県実行までこぎつけた新政府でしたが、その後の政策に取り掛かろうにも…実質的には薩摩と長州出身者に実権を握られている形になっていて、土佐の後藤や佐賀の江藤たちは大きな不満を抱いていました。彼らも明治維新に貢献した人物でもありましたから、「なんで薩長ばっかり!」って忸怩たる思いに駆られてしまう気持ちはよく分かるよ…。
政権争いに纏わるこういったドロドロした感情っていうのは、きっと昔も今も変わっていないんだろうなと思う(苦笑)。

そんななか、政府を代表した者を集めて欧米へ渡る話が持ち上がります。「日本の国が変わった」ということを知らしめることと、幕府時代に結んだ「不平等条約の破棄」を迫ることが大きな目的のようです。
メンバーはもう固まっているらしく、岩倉を筆頭に…大久保、木戸、伊藤など、主要人物は薩摩と長州の者ばかり。

ちなみに、メンバーの中に「外務少輔・山口尚方」という名前がありましたが・・・調べてみると「山口尚芳」のほうがヒットしますね。両方の名前があるのか、それとも誤植か?
彼は佐賀藩出身だったそうですが、かつて薩長同盟にも協力したことがあるということで、西郷や大久保たち寄りにいたのかもしれません。江藤は入らなくて山口が入ったのにはそういう理由がもしかしたらあったのか?

欧米視察に関しては隆盛も「今行かなければいけないのか?」と少し複雑な心境になったようです。
が、実際に海外視察の経験をしてきた伊藤が「欧米の強さと繁栄を今見聞することは、今後の日本を造っていくことにとって大きな影響をもたらす」といった演説を行ったことで「じゃあ仕方ない」と納得せざるを得ないことになりました。

でも、隆盛よりももっと心がざわついていたのが後藤、江藤、大隈、板垣といった面々です。大隈や板垣は特に悔しさを前面に出していましたが、意外と江藤は冷静。後藤は「やつらが欧米に行った後こそがわれらの好機!!」と何か企んでいる様子。


それにしても、わっるい顔してたな~~後藤@瀬川くんww。そんな後藤を待ってたぞ!!

そんな彼らの思惑を、隆盛も利通もすでに読んでいた様子。利通は胃薬飲んでたからなぁ…、ここのところの政府のゴタゴタでかなり神経的にやられているのかもしれない(苦笑)。まぁ、彼のやり方にも問題点はあるんだけどね
それだけではなく、廃藩置県に反発している久光がいる鹿児島の現状も悩みの種。身分を奪われた士族たちの不満も募っているというし、問題は山積です。そこで隆盛が提案したのが、天子様に全国を回ってもらい現状を見ていただくという大胆なものでした。

いわゆる、「天皇行幸」です。

お姿を拝することすら叶わなかった天子様が目の前に現れたら、生活に窮している民はきっと力をもらえるのではないかと。
隆盛としては、この案を通すためには利通の力も必要だと考えていたようでした。が、利通はその先の日本をすでに見据えていて、欧米使節として自分は行かなければいけないという想いの方が強かった。これからの日本を担う若者の為にも、まずは自分たちが異国を知らなければと語る利通。隆盛は友のそんな熱い想いに心を打たれ、快く送り出す決意をします。

その頃、鹿児島の西郷家には隆盛から菊次郎へ「欧米へ留学してみないか」という趣旨の文が届いていました。突然のことに家族は戸惑い、菊次郎も自分がどうすればいいのか分からず困惑。思わず糸にどうしたらいいか尋ねてしまった菊次郎でしたが、「行くか行かないかは自分で決めなさい。人に聞くものではない」と突き放されてしまう。
一見冷たい対応でしたが、これも母心だよね…糸さぁ。本当は菊次郎を手元に置いておきたい気持ちはあるけど、彼の将来を考えたら異国で学ぶことも必要だと思っているのではないかな。自分の将来は自分で切り開いてほしい、というメッセージが込められているように感じましたよ。

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その頃鹿児島城では、久光が綱良(かつての格之助)と久武を呼び出して、大量に届いた生活の窮状を訴える書状をすべて読ませようとしています。二人とも半ば強引に呼び出されて無理難題をふっかけられてるような気が…。
しかも、綱良は散切り頭にしたことを痛烈に非難され(頭むんずと掴まれてたしなw)、久武は洋服で登城したことを激しく責められてて(カラスになりたいのか!?って国父様のツッコミはウケたww)・・・何ともお気の毒な限りでございもした。これ、今だったらパ●ハラで訴えられてもおかしくないケースだよな(苦笑)。

それに対して海江田(かつての俊斎)は忠実な国父様のイエスマンになっており、すっかり頼りにされる存在に。そんな彼に疎ましげな視線をチラっと送った綱良がちょっと面白かったw。「あの野郎、上手く国父様に取り入りやがって…!!」という心境だろうな、あれは
だって、俊斎といえば…以前は久光のこと猛烈に非難してたからねw。いつの間に!?って思ったよ。やっぱりこいつは隅に置けない奴だったww。

その頃、東京の隆盛の長屋には次々と彼を慕う者たちが挨拶にやって来ていました。
川路くんは西欧視察団に加えてもらえたようで「本場のポリスを学んでまいります!」と目を輝かせています。この経験が後に大きな役割を果たすことになるんですよね、彼は。次にやってきた半次郎は陸軍少将に出世したと鼻が高い様子w。名前も「桐野利秋」と変わりましたね。

これはお祝いだ!と皆のテンションが上がるなか、一人「おいは祝ってもらうことはできん」と表情を硬くしていたのが新八です。彼は隆盛の推挙によって宮内大丞・・・つまり、天子様の御側仕えに任命されたのですが、「自分には荷が重い」と喜びよりも戸惑いの方が大きかったようです。
うん、その気持ち、わかるわ…。この当時は『神様』みたいな存在だった天子様ですからね…。新八だけでなく、誰もが気後れしてしまったのでは(汗)。そんな大層なお役目になぜ自分が推挙されたのかが分からず、心の中にモヤモヤした想いを抱えてしまっていた新八がちょっと気の毒だった。

自分以外の者を推挙してほしいと頭を下げる新八に対し、隆盛は穏やかにその場に集まった者たちについての印象を語り始める。隆盛の想う新八は・・・

「いつも腹を空かしちょっとが、おまんははらわたまで清か男じゃ。天子様のお側にお仕えすっとは、おはんのような男でなくてはいかん」


温かい隆盛の言葉に思わず胸を熱くする新八くん。見ているこちらもちょっとウルっときちゃったよ

いつも兄のように慕っていた隆盛から、「はらわたまで清い男」と評されたことは本当に嬉しかっただろうね。認めてもらえたって思ったんじゃないかな。よかったのぅ~~~、新八。相変わらずお腹は空かせて腹の虫を鳴かせてしまったけど(笑)、それこそが新八どんだよ!
この言葉で、新八は天子様のお側仕えという大役を引き受ける覚悟を決めました。

さっそく宮中改革に乗り出す隆盛。明治天皇には新たな日本の精神的支柱になっていただくというのが大きなコンセプトです。

それにしても、いきなり「天子様には我々と共に相撲をお取りいただきたいと思っております」と切り出してくるとは…隆盛、めっちゃ腹が据わってたな(汗)。当時こんなことを単刀直入に言える人なんかいなかったんじゃないか!?
案の定、御付の面々からは「無礼者!下がりなされ!!」とえらい怒りを買ってしまうわけですが…それにもひるまずに

「相撲だけではなく、天子様にはその御簾の内側からお出になられてご壮健な姿をお示しいただかねばなりません。また、全国津々浦々お廻りいただき民百姓の声を聞いていただかねばなりません」

と進言したものだからますます公家連中からの怒りを増幅させてしまう(汗)。まぁ、これまでの慣例からすればありえないことを隆盛は堂々と言っちゃってるわけですからね。御付の公家の皆さんが「罰当たりだ」と卒倒して怒り心頭な気持ちになるのも分かりますよ。
あまりにもショッキングな進言を聞いたものだから、公家たちは急いで明治天皇を奥へと強引に連れ出してしまう。それでも隆盛は必死に「これからは天子様も変わっていただかなければなりません!」と訴える。

すると、奥へ行かれたはずの明治天皇が自らの意思で隆盛たちの元へ戻り…


「卿の申すこと、最もじゃ。朕に力を貸してくれ」

なんと物分りの良い天子様!!自らの意思で隆盛の進言を受け入れる決断をされるとは…。明治天皇は時代の変化というものをちゃんとご自分の中で理解されていたのですね。
このご発言に大きく動揺した御付たちは「御考え直しを!!」と騒ぎ立てるのですが、宮内大丞に任命されていた山岡鉄舟の「御一同!!お鎮まりあれ!!」の一喝にビビッて息を呑んでしまうw。山岡さん、明治に入ってもホント頼りになります。
さらに新八も「御叡慮に背いては畏れ多し!!」と援護射撃。新八、ナイスだ!!隆盛の目は間違いじゃなかったね。

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その後、岩倉使節団に欧米渡航の勅命が下されました。

ここで誰もが驚く出来事が!!なんと、明治天皇が御自ら勅命の書を読み上げられたのです。
天子様第一主義の岩倉は感激のあまり思わず目を閉じていましたが、木戸や伊藤も天子様の直のお言葉を受け止め感極まり涙を流していました。利通は緊張したまま表情を固くしていましたが、おそらく内心は木戸たちと同じだったかと思います。

こうして、岩倉使節団は欧米へ向かう運びとなりました。

岩倉使節団の内訳は、使節46名、随員18名、留学生43名・・・全部で107名。

使節の中には、山田顕義由利公正も入っていました。また、村田新八宮内大丞として岩倉使節団の一員となり欧米へ渡っています。

留学生の中には、まだ少女だった津田梅子(後に津田塾大学創立)山川捨松(後の大山巌の妻)の名前もありますね。
また、大河ドラマ『八重の桜』の後半のキーパーソンだった新島襄も通訳として使節団に加わっていたようです。

一方、利通の補佐として東京へ来たはずの隆盛でしたが、いつの間にか政府の中枢を仕切る立場となり政務に追われる日々を送る羽目になってしまったようです(苦笑)。
そんな彼の元に、出発を間際に控えた岩倉と利通が訪ねてきます。「お前がおるから安心して欧米に旅立てる」と上手いこと言ってくる岩倉でしたが・・・最後に

「麿が帰ってくるまで新しいことは何もしたらあかん、人事も動かすな。約束やで」

と不気味な笑みを浮かべながら釘を刺してきました。こういうところがこの人の恐ろしいところや…。こう言われちゃうと、やりづらいよねぇ(汗)。
っていうか、未だに鶴瓶さんの岩倉の「麿」発言に違和感あるんだけどねww。

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岩倉が去った後、利通は「今の政府に政権を動かすだけの金がないというのが本音だ」とフォローを入れます。そういうことならまぁ、仕方ないかって気持ちにもなる。利通はそのほかにも鹿児島の久光のことが気がかりの様子。それに関しては、隆盛が後々話をしに行くということになりました。

政治の話の後、二人は親友同士の関係に戻り、お互いの健闘を誓い合う。


「頼んだど!!」「気をつけてのぅ!!」

二人は熱く互いの肩を抱きあい、そして利通は隆盛に笑顔を向けながら欧米へと旅立って行きました。

この場面は非常に印象的でしたね…。なんだかまるで、これが、最後に二人が分かり合えた瞬間・・・みたいな空気が流れてて…。そう思ったら切なくて胸の奥が少し苦しくなりましたよ
すれ違うことはあっても、いつも心の中ではお互いを慕い合っていた西郷と大久保。ずっとこのままの関係が続いてほしいって…後々の史実を知りながらも願わずにはいられなかった

岩倉使節団が旅立った後、鬼の居ぬ間にとw、これまで冷遇されてきた後藤や江藤たちが政府内で主導権を取り戻そうと一気に活発化し始めます。

まずは利通に代わる新しい大蔵卿を立てるべきだと主張する江藤ですが、それに真っ向から反論してきたのが井上馨さん。お金の管理は自分や隆盛が任されているから新たに設ける必要はないと一蹴します。新顔で登場してきた井上さん、なかなか快活でいいですな。忍足くんの芝居も清々しく知的な感じで好印象です。
それからもう一人見慣れない顔が…。ここでの発言はありませんでしたが、奥に座っていたのは山県有朋さんですね。演じてるのは『真田丸』の直江兼続役で話題になった村上新悟さんです。

長屋に戻った隆盛は、住民たちが一揆が各地で多発していることを嘆き「こんなことなら、幕府があった時代のほうがよかったのでは」と立ち話しているのを聞いてしまう。
思わず言葉を失って立ち尽くした隆盛に気付いた長屋仲間たちは慌てて退散しましたが、各地の一揆問題については隆盛も頭を悩ませているようです。

と、そんなところへ「大変なことが起こった!!」と別府晋介が血相を変えて知らせにやってきます。「晋どん、どうした!?」ってセリフになぜか胸がチクリとなった…。「晋どん」って呼び方がこの先にあの悲劇の場所で…って思うとなんだかね…。

駆けつけてみると、利秋が今にも斬り殺さん勢いで山県に刃を突き付けて恫喝しているところでした(汗)。何がどうしたのかと思ったら…山県さぁは、陸軍御用達の山城屋というところに勝手に60万円という大金を貸して見返りを受けていたらしい。あ、この頃はもう「円」ってなってたのね…ってことは置いといて。
山県よ、こんな微妙な時期になんちゅうことしでかしたんじゃーー!!しかも、貸してた山城屋というのは元長州の人間で山県とも関係の深い人物だった。こりゃ、とんでもないことになっちゃったぞ。

これが、世に言う「山城屋事件」というものだそうで。まぁ、山県さん、見返りは酒と女にまみれた自堕落な生活ですかいな(苦笑)。えらいはっちゃけっぷりに思わず笑ったけどw。

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山県さぁ、のっけから椅子ごと後ろにひっくり返るアクションからだとは思わなくて・・・ちょっと、ウケましたww。

桐野利秋(かつての中村半次郎)に本気で刃を突き付けられていて、今にも斬り殺されそうな危険な状況。桐野は頭に血が上りやすいキャラではありますが、あそこまで烈火のごとく怒り狂っていたのは初めて見たかも!周囲が必死になって押さえなければ、山県さん、あのまま、ザックリやられてしまっていてもおかしくなかったよ(汗)。

そこへ西郷が駆けつけて桐野を制止。よかったよ~、西郷さん来てくれてさぁ。命拾いしたよ、山県~。

ある程度の事情は聞いていたらしく、西郷は山県を問い詰めようとするんですが…陸軍の金を勝手に使いこんだのか(汗)。そらあかん!!

山城屋という御用商に60万円もの大金を勝手に貸していたらしく、その相手というのは元長州の人間で山県とは古くから親交があったという。つまり、昔のよしみで「お金貸して」ってことになって「いいよ」って政府に黙って勝手に大金を貸し付けちゃってたわけだな、山県さんは(苦笑)。その見返りとして、多額の献金を受け取って酒と女に溺れて楽しんじゃってたとww。

この楽しみ方というのがけっこう派手・・・というか、イッちゃってる感じww。芸者さん囲んでグビグビ飲みまくり、酔った勢いで刀をスパーーンと抜いちゃってw刀の鞘に赤ワイン系のお酒を注ぎこんで渾身のラッパ飲みwww。

江藤や後藤は「いいカモができた」とばかりに西郷に対して「まさかこのままこいつを政府に留めるつもりじゃないだろうな!?」と迫ってくるし、桐野に至っては怒りが収まらず「斬って捨てる!!」と息巻いてて収拾つかないw。今にも本気で刀を振り下ろそうとしていた桐野をピシャリと抑えたのは西郷でした。山県、西郷に2度命救われたな。この後の展開を考えると…なんとも皮肉なことです。

ちなみに、桐野と山県はかなり犬猿の関係であったらしい。西郷を巡っての三角関係!?みたいなこともあったそうですが、ドラマでそれが描かれるかは分かりません。西郷さんは山県の陸軍としての才覚は買っていたらしいので、悪い関係ではなかったようですね。

この事件が好機となり、長州の人間に対する悪い印象を一気に植え付けようと勢いを増す後藤たち。こんな不正を働いた人間に陸軍を預けるなんてとんでもない!と隆盛にグイグイと迫り山県の辞職を強く要求。もしや、これって・・・江藤や後藤たちによる策略だったのではww。ハメたな、山県を

ちなみに、西郷は山県に参議辞職を勧告していましたが・・・実は彼の軍制改革の手腕は高く評価していたこともあり、それ以上の重い罪に問うことはありませんでした。
桐野は山県の草案した徴兵制(士族以外でも兵になれる制度)に大きな不満を持っていたこともあり、山城屋事件の折には徹底的に山県を糾弾しようとしたようですが、西郷は最後まで山県のことを断罪しようとせず庇い続けたそうです。

隆盛は岩倉たちに「自分たちが帰るまで人事を動かすな」と釘を刺されていましたが、こうなっては致し方がない状況となり・・・山県の陸軍大輔の職を解くという決断を下してしまいます。結果的に勝手に人事を動かす結果になってしまったことで隆盛は苦い想いに駆られていました。
まったく山県はもぅ~~~~(苦笑)。これは隆盛が気の毒だったわ。

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そんなある日、海江田が久光の使いとしてやって来ますが、「鹿児島はどうだ?」と笑顔で尋ねる隆盛に対して仏頂面で「鹿児島じゃない、薩摩だ」と言い放つ。すっかり久光に傾倒した様子の海江田は新政府に対しての不満も共有しているようです。
久光からの書状には、鹿児島の中では廃藩置県による不平不満が高まっているという旨のことが書かれてありました。久光は自らが「県令」になることを強く望んでいる御様子。しかし、かつて藩主だった久光を県令にしてしまっては、他の元藩主たちが「我も我も」と言い出しかねないことから、新政府の立場としてそれを認めることはできませんでした。

初代鹿児島県令に就任したのは、大山綱吉(格之助)だったそうです。

海江田はそんな隆盛に「かつての藩主が県令になることの何が悪いのか、今の汚職にまみれた新政府に比べればよほどましだ」と噛みつきますが、隆盛も「おいたちは新しか政府を作ったとじゃ!!」と一歩も引かない。多くの犠牲の上にようやく動き出した新しい国造り…、それはもう後には引くことができない一大事業です。政府の一員となった隆盛はすでに腹が決まっている。
しかし、海江田の言うことも理解できないわけではない。ということで、「天皇行幸の計画がある」と打ち明けることに。思いもしなかった提案にさすがの俊斎どんもビックリ仰天した様子だったな

隆盛が天子様と一緒に鹿児島に帰ってくるという知らせは家族の耳にも入り、皆騒然とした様子です。「これまで何度も兄さぁには驚かされたけど、今度のことはもうなんち言うていいか…!!」と混乱する琴さぁの気持ちはよく分かるよ(笑)。そりゃ、天子様のお供なんて聞いたらビビッて西郷家に飛び込んできたくもなるわ
雪篷さんに至っては、「天子様のご尊顔を拝すまでは酒を断つ!!」と気合十分ですw。

そして、ついに明治天皇が鹿児島へお入りになるときが来ました。

隆盛や山岡に続いて現れた天子様の姿を見た久光たちは大きな衝撃を受けます。


目に飛び込んできたのは、予想外の洋服姿の明治天皇だった!!

周囲が西洋風にかぶれていくことを著しく嫌っていた国父様だけに、天子様までもが和装ではなく洋服で現れたことは衝撃以外のなにものでもなかったと思われます。あまりにも信じられない光景が目の前にあることで激しく動揺した久光は打ちのめされた気持ちでいっぱいになってしまう・・・。
いくら時代の変化に抗ったとしても、もう、久光の理想としていた時代は帰ってこないのだということを思い知らされた形になってしまったなぁ。そう思うと何だか気の毒でならなかった。

ちなみに、天子様の御側仕えの一人だった新八がこの場にいないのは、岩倉使節団の一員として欧米に渡っていたからです。そのあたりの経緯がなかったのはちょっと分かりづらいかも(汗)。

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隆盛も、久光の心中が穏やかではないことは重々わかっています。が、もう後戻りはできない立場でもある。ここは何とか久光に時代の変化を分かってもらいたいと願っていたところ、二人きりで話し合いをする機会を得ることができました。

隆盛を呼び出した久光は、「言いたいことは山ほどあるけど、今はひとつだけ聞きたい」と切り出す。

「こいが、おまえが、我が兄・斉彬公とともに造りたかった、新しか国か!??」

単刀直入に問いかけられた隆盛は、素直に「そうです」と答えることができませんでした。腐敗した政府の内情を直に見てきているが故に、隆盛の中でも「これが我々が理想としていた国の形なのか?」という複雑な想いがあったからだろうなぁ…。
思わず「今は、亡き殿と目指した国とはかけ離れている」と弱音を漏らしてしまう隆盛。このままでは維新のために戦って死んでいった者や徳川にも顔向けができないと力なく答えている隆盛を目の当たりにした国父様は…


「こん、やっせんぼがっっ!!やりぬけ!!最後までやりぬくんじゃ!!!」

と一喝。まるで久光に斉彬が乗り移ったのでは!?と思えるほど重なるものがあってビックリしました。まさかあの久光から、隆盛を鼓舞するような「やっせんぼが!!」という言葉が聞ける日が来るなんてねぇ…なんか、感無量の気持ちでしたよ

これまでずっと微妙な距離感があった隆盛と久光。お互いが分かり合えた瞬間はなかったに等しい。

そんな関係の中、隆盛は本音を久光に漏らし・・・久光はそんな隆盛を激励する。二人の気持ちがこれまでの中で一番近づいた瞬間で、かなりグッとくるものがありましたよ。

「やって、やって、そいでも斃れた時は、こん薩摩に帰ってこい!!新しか国ちゅうのは、これからの若い者のためにあっとじゃ」

どうしちゃったの、国父様~~!!まさかここまで言っていただけるなんてねぇ・・・(涙)。

今まで見てきた中で一番国父様が偉大に感じられましたよ。久光の心の成長の集大成がここに来たのかなぁと思うと何だか感慨深いものがあります。
おそらく、隆盛もこの時初めて心から久光に敬意を感じたのかもしれないなと思いました。

その場を立ち去ろうとした隆盛を引き留めた久光。何を付け加えるのかと思ったら…

「天子様のお召し物・・・あれは、いかーーん!!いかん!!」

やはり洋服姿にはどうしても違和感があったようです、国父様(笑)。そこはブレてないのねw。
でも、二人の間には緊迫感は無くて・・・それどころかお互いちょっと笑みさえ零れている。やっと良い関係になったんじゃない!?嬉しくてグッときちゃったよ

実際に二人がこんな良い関係になったのかは定かじゃないし、もしかしたら最後までギクシャクしたものを抱えていたのかもしれない。現に久光は西洋に寄った政策を推し進める明治新政府の方針には死ぬまで納得できなかったようで、マゲもそのままだったし刀も手放そうとしなかったそう。
でも、ドラマの中で一瞬でもこうして二人が分かり合えたと感じられるシーンがあったのはなんだか救いがあって良かったなぁと思いました。

久しぶりに西郷家に戻った隆盛。父を出迎えた菊次郎は、「留学してみたい」と自分の意思を伝えます。どうするべきかずっと悩んでいた菊次郎でしたが、明治天皇の洋装姿を見て憧れを抱いたことで「広い世界を見てみたい」という気持ちになったのかもしれません。
糸は、息子を手放す切なさと同時に、自らの意思で決めた「留学」という選択を応援してやりたいという想いに駆られます。このあたりは複雑な母親の心境ですよね。巣立ちの時なのかもしれません。

西郷家から見える桜島を見つめながら

「国父様、菊次郎には天子様のお姿がそげな風に見えたとでございもす」

と呟いた隆盛。久光は「天子様の洋服はイカン!!」って最後までスネてましたからねw。でも、この最後の隆盛の台詞は、久光に対する親愛の情から出たもののように思えてホッコリしました。二人が次に対面する機会はあるのだろうか?その時も今の関係が持続していてほしいものです。

そして次回はついに・・・「征韓論」か・・・。いよいよ、だな・・・。

今週の鈴木亮平くんのブログ

🎀「西郷どん」ブルーレイ第四集(36~最終47話まで)

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