ヒー様が本気を出したことで事態は一橋派に大きく有利に動き、遂に朝廷が慶喜を推すという段取りにまでこぎつけることに成功。まぁでも、つかみどころのないヒー様なので、今ひとつ信用しきれないところはあるんですがね😅。
吉之助や左内、そして近衛さまは大喜び。しかし、月照さんだけはなにか一抹の不安を抱いています。その一つが詔のなかにあった「年長者」という部分。本当ならそこには「一橋慶喜」の名前を入れてもらいたかったところなのですが…朝廷もここを曖昧にすることで逃げ道作ったってことなんでしょうか。
しかし吉之助たちは「年長者」ってあるんだから幼い慶福が選ばれることはないんじゃね!?と楽観的(笑)。もうノリノリで月照に歌を詠んでもらったりとかなーり余裕の様子。まぁ、あの歌の意味、味わえたのって近衛様だけだと思うんだけどねww←特に吉之助は分かってなかったと思う😅。
そうそう、尾上菊之助さん演じる月照がめちゃめちゃハマり役で素敵ですよね!さすがは美形歌舞伎俳優。品の良さ、所作の美しさ、只者ではない聡明な雰囲気などなど…ついつい目線で追ってしまいます。
「これで殿に喜んでもらえる!!」とテンション上げ上げの吉之助と左内。しかし、OP直前に…
二人の喜びの表情は色褪せ、もろいガラスの破片となって崩れ落ちていく😱。なんだこの、ベタな不吉演出はwww(月照さんのお数珠も壊れてたし)!!久しぶりにこういう映像見たなw。
大河ドラマ『西郷どん』感想一覧
第15回 殿の死
2018年4月22日放送 NHK総合
鈴木亮平・瑛太・北川景子・風間俊介・又吉直樹・佐野史郎・渡辺謙ほか
あらすじ
篤姫(北川景子)と将軍家定(又吉直樹)は仲睦まじい日々を過ごしていたが、突然家定が病に倒れる。それに乗じ井伊直弼(佐野史郎)が大老職に就き、次期将軍は紀州の慶福と決まる。吉之助(鈴木亮平)は急ぎ薩摩に戻り、斉彬(渡辺謙)に報告するが、斉彬は万策尽きたこと告げ吉之助を役目から解いてしまう。落胆するばかりの吉之助に正助(瑛太)は激怒。やがて斉彬は薩摩軍を率いて京を目指す上洛計画を始動する。
公式HPより引用
江戸城では家定と篤姫がとても穏やかな夫婦の時間を満喫中。しかし、あの鬼のような本寿院の監視をよく抜けてこれてるなぁと思ってしまう💦。前回めっちゃ怒ってたからなぁw。なんだかんだで篤姫も何の影響もなさそうだし…ピン子本寿院の恐ろしさは見かけ倒しかww!?
家定は春なのに「柿」の絵を描いている。枯れてしまった木を見つめながら将来たくさんつくであろう柿の実を想像して描いている姿がなんだか健気で可愛らしい。今度は篤姫にも食べさせてあげたい、とかいうのを聞くとちょっとキュンときてしまいます💕。
ところがその直後に家定が突然持病の脚気で倒れてしまい、その後生死の境を彷徨うことに…。
この家定が倒れた場面で思い出したのが、大河ドラマ『篤姫』での堺雅人さん演じる家定。あの時は篤姫を想いながら花を摘もうとしたところで倒れちゃったんだっけ…。しかもたった一人で😢。
対して今回の又吉先生の家定は篤姫と一緒の時間を過ごせていたので…そこはよかったなぁと。篤姫が家定の保護者みたいな雰囲気になってましたが、おそらく実際もそんな夫婦だったんじゃないかと思います(篤姫の時の家定は愚鈍なフリしてたって設定なので、リアルという点では今回の方があったかなと)。
家定が倒れたのを好機として動いたのが井伊直弼。病床で意識がもうろうとしている家定を強引に尋ね、時期将軍に対する考えを紙に書かせようという作戦(ついでに大老就任も認定してもらおうというズル賢さ)。なんともやり方が冷淡で卑怯だなぁ・・・と思ったのですが、
ん??こういうのと似た場面を以前にも見たことあるような気がしますぞ(笑)。
そう!あれは、2年前の大河ドラマ『真田丸』第31回。
弱った秀吉を無理やり起して遺言状を強制してた、あの場面がデジャブとして真っ先に浮かんできましたよw。よもや2年後に同じような光景を見るとはねぇ😅。
筆を執る家定に自分の都合のいいように遺言を書かせようとする直弼。「次の公方様は」と言った後に声を思い切り小さくして「紀州の慶福」と囁くあたりが巧妙です。あのくらいの声ならば外に控えてる人には聞こえないからね。
しかし、家定が筆で描いていたのは…あの「柿」の絵でした。遺言として家定が本当に遺したい想いは今後の政局ではなく、篤姫との幸せな時間。苦しい息のなかで「これを御台に食べさせてくれ」と告げる場面は切なかった…😢。
でもその声は外の者には聞こえていない。直弼はそれを逆手にとって「御安心なされませ。この井伊が必ず」とわざと外に聞こえるように告げる。家定は柿を篤姫に届けてほしい一心で最後の力を振り絞るような大きな声で「頼む!」と叫ぶ。
外で聴いていた人たちの耳には、家定が井伊が大老になることを承認したように聞こえたはず。そう仕向けた直弼の作戦勝ちではありましたが、もうこれは策士としか言いようがないですね。大老に就任した直弼は藩主たちを集め、次期将軍は「家定の遺言で、慶福に決まった」と高らかに宣言します。上意であると言われたら周りはもう手も足も出ない。
でも、直弼には直弼なりの国を守るための確固たる想いがあるわけで…一概に彼が悪いとは思えない。そう感じさせられるのはおそらく昨年の大河『おんな城主直虎』のせいなんだろうなぁ。
「打つ手なしやぁ~~~」と絶望に暮れる近衛様、アクションが大きいなw。詔が書き換えられてしまった…と、月照も落胆の色を隠せません。彼が懸念していた「年長者」の部分がいつの間にか消されてしまい、それが正式な詔となってしまったと。前回のは(仮)ってことだったていう感じですかね😅。
どうやら井伊が九条関白に接近してそれを許してしまったらしい。近衛さんたちは脇がちょっと甘かったのかも?最初のあれは演出通り見事にぬか喜びってことになっちゃいましたね(苦笑)。吉之助はそこで悔しがることよりも、まず先に薩摩に戻り斉彬に報告しなければという強烈な思いに駆られ京都から一目散に飛び出していきます。
大奥にも次期将軍が慶福に決まったことが報告され、本寿院もホッと一安心のご様子。直弼の言葉に大満足しているのをみると・・・もしかしたらグルだったのかもしれませんな。篤姫と家定をとりあえず泳がせておいて裏工作…みたいな💀。あの母上ならやりかねないww。
さらに憤る篤姫の前にわざわざ慶福を招くあたりがなんとも(苦笑)。しかも慶福が素直でとても感じの良い少年だっていうところがさらに…。これは完全に一本取られた形。
ちなみに大河『篤姫』では今回慶喜を演じている松田翔太くんが慶福(将来の家茂)を演じていたんですよね。なんかちょっと因縁みたいなものも感じてしまいます。
おそらくほぼ休みなしで走り続けた吉之助はボロボロの姿で薩摩に到着。
ここで驚いたのが、演じてる亮平くんがやつれた体型になってたことです。髭もじゃ姿がさらに吉之助の必死の激走を説得力あるものにしていましたが・・・このシーンのために体重絞ったんでしょうか!?さすがだなぁと感心いたしました。
そんな吉之助に「情けない格好だな」と寂しく笑って斉彬が声をかけた場面がありましたが、あそこは台本通りなのかな?謙さんはよくアドリブの台詞を言ってたってあったのでもしかしたら…。
斉彬は吉之助が戻る前にすでに次期将軍が慶福に決まってしまったことを知ったようでした。たとえそうだとしても吉之助は忠誠心から自分の口で伝えたかったはずだけど、いざ殿を前にすると事実を告げることができませんでしたね…。辛い😵。
それでも失望感から馬で遠乗りに出てしまった斉彬を食らいつくように必死に追いかけていく吉之助。相当体力が疲弊しているだろうに…それでも殿の後ろを追いかけていくあのバイタリティはすごすぎる💦。斉彬愛が強い吉之助じゃなきゃできないよなぁ~。
斉彬がたどり着いた場所は、桜島が一望できる草原。
そこはかつて少年だった吉之助が斉彬と運命の再会を果たした場所でもありました。肩を斬られて刀を振るうことができなくなり絶望した時に「死んではならぬ」と声をかけてくれた斉彬。あの時から吉之助は斉彬に生涯の忠誠を誓いました。
そして時が経ち、同じ場所に立つことになる斉彬と吉之助でしたが…斉彬にはもう気持ちの余裕がなくなっていました。それでも吉之助は「どこまでも殿についていく!」と必死に訴える。
しかしその熱い言葉は斉彬に届くことはありませんでした。吉之助に生きる希望を与えたあの場所で、斉彬は「万策尽きてしまった。理想の国づくりはもうできない」と肩を落とし御庭方の役目を解いてしまいます。初めて弱気になった斉彬の姿を目の当たりにした吉之助は、ただ涙ながらにその背中を見つめるしかありませんでした…。
呆然自失となりながら戻った実家で、吉之助は御庭方の役目を解かれてしまったことを告白。あまりにも憔悴した吉之助の姿に、家族のみんなはかける言葉がない…。
その夜、心配した正助がやってきます。「なにをしでかしたのか?」と問われ「自分は殿の役に立つことが何もできなかった」と絶望に打ちひしがれる吉之助…。しかし、正助は「これまでだって、みんながダメだと思うことでも実行してきたではないか」と必死に励まします。
最初にあらすじ見た時には「正助が吉之助に激怒」とかあったので、また取っ組み合いの大ゲンカみたいになるのかとヒヤヒヤしたのですが😅、実際にドラマを見てみるとすごく静かでじっくりと二人が向き合うような場面になってましたね。もしかしたら撮影の段階で変更があったのでしょうか。
激しく言い争う形になるよりも、こうしてじっくりと言い聞かせるような形で励ますほうが、吉之助の心に確実に響いているようでよかったなと思いました。それに、正助の吉之助に対する優しさもジンワリ伝わってきて…なんかちょっと泣けてしまいました😢。
翌朝の西郷家。貧しいながらもお互いが支え合って懸命に一日を過ごす家族の姿がそこにはありました。祖母や弟たちの姿に徐々にささくれ立っていた吉之助の心も癒されていく。地味な場面だったけど、やっぱり西郷家の場面は救いだなぁって改めて思いました。
江戸では、篤姫の元には一枚の「柿の絵」が届けられていました。
おそらく、病床で家定が篤姫を想いながら描いていたであろう「柿の絵」。
「恐れながら、上様のお形見でございます」
「形見」という言葉に激しい衝撃を受ける篤姫。あの倒れた日から一度も会えることなく、家定はこの世を去ってしまったのです。亡くなってから1か月経って初めて伝えられたというのがなんとも切ない…。篤姫と一緒に食べることを楽しみにしていた「柿」を描いていた家定…。きっと懸命に愛を伝えたかったのではなかろうか。
大河の時の二人の別れもすごく切なかったけど、今回もちょっと泣けました。短い結婚生活の描写だったけど、二人のシーンはとても穏やかで温かかったのでね…😢。もう見られないのは悲しいけど、ちゃんと愛情が描かれていたのは良かったと思いました。
薩摩で鬱々とした日々を送っていた吉之助でしたが、正助から言われた「吉之助にしかできないことがあるはずだ」という言葉を思い出しついに奮起。猛牛のごとき勢いで斉彬の元へ強引に押しかけるあたりは、らしいなw。あんな大勢の家臣で止めようとしても突破できてしまうっていうのがすごいよ😅。
すっかり気力を失った斉彬に吉之助は「京に兵を送り、薩摩の本気を見せつけて天子様に考え直してもらう策」を提案します。天皇さえ動かすことができれば、幕府をも動かすことができるはず…!斉彬の目に再び光が灯りました。
「これからは幕府と朝廷が手を結んで異国に立ち向かうべき」
このことを最強軍団薩摩の兵を率いて天皇に進言すればきっと世の中の流れが変わると力説した吉之助の言葉に乗った斉彬は、すぐさまそれを実行させるべく吉之助を再び京へと送り込むことにします。その道中も賛同する人を集めるようにと指名を受けた吉之助は力強く頷く。
そんな彼に、斉彬はおそらく吉之助が生涯忘れられないであろう言葉をかけます。
「西郷!!今からお前は、わしになれ…!!」
運命は残酷です。この時のやりとりが、吉之助と斉彬の今生の別れの場面となってしまうとは…。
さっそく京に到着した吉之助は月照と左内に再会。薩摩が兵をあげて京へ向かう計画を話します。二人とも吉之助の言葉に再び希望の光を見出す。
そこへ急きょ俊斎どんも仲間に加わりますが、月照さんは「こいつ大丈夫なのか?」ってちょっと思ってる雰囲気あったなww。俊斎、頑張ってくれ😅。
薩摩では挙兵に向けて斉彬が熱を上げて薩摩隼人たちの訓練を視察。全く予兆が見られなかったのですが…、フッと電池が急に切れたかのようにその場に崩れ落ちる斉彬😱😱😱!!その直前に西田さんのナレーションが「斉彬の死」を伝えるという…色々と衝撃的過ぎるラストでございました。
あんなに精力がみなぎっていた斉彬が・・・ああも呆気なく倒れてしまったとは・・・。実際も訓練を視察中に倒れたそうなので、こんな感じだったのかもしれません。周りの人はさぞかし衝撃を受けたのではないかと。
サブタイトルの「殿の死」とはつまり、「斉彬の死」だったということです。
次回、その事実を知った吉之助がどうなってしまうのか・・・非常に心配😵😵。
ちなみに劇中に斉彬の写真が出てきたのが非常に興味深かったですね。
斉彬は日本人が撮影した現存する最古の被写体として知られています。
それから今後気になるのが、鍵屋さんの場面で登場した近藤春菜さんが演じるお虎さんですね。
完全に吉之助に恋心抱いているようだったのでww、これからの展開が楽しみです。
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