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NHK朝ドラ『おかえりモネ』第118話ネタバレ感想 あの日の十字架

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前回の百音の菅波に対する態度にめちゃめちゃモヤっとさせられてからの今回(苦笑)。最後の最後になってこんな気持ちで二人を見ることになろうとは思わなんだ…(汗)。

急遽呼び出されて東京へ戻ることになった菅波先生。穏やかな表情で「無理しないで」と送り出す百音。

これから戻る東京で彼がどんな恐ろしいことに巻き込まれていくのか…、二人はまだ知る由もない。春にまた会えるからとサラリと別れてしまいましたが、去っていく菅波先生の後ろ姿がスローモーション演出になっていたのがめちゃめちゃ気になってしまう(汗)。

果たして百音は、菅波先生が”感染症”の対応に追われて地獄を見ることになるのを知った時にどれだけ彼に気持ちを寄せることができるのだろうか…。前回彼が亜哉子さんに「僕のことは、離れていても大丈夫だと思っているようです」と言ってたのがここにきてすごく気になって仕方ない。なんだか菅波先生が哀れに思えてきちゃったよ(そうならないことを切に願うけど 苦笑)。

そもそも本当に現実世界と同じ”感染症”として作品の中で触れる気なのだろうか。それにしてはあまりにも残り時間がなさすぎる。もしかしたら、違う類のものとして描くつもりなのだろうか??いや、でも、このドラマに限ってそれはないだろうし…。最終週残り2話でこんなヒヤヒヤした気持ちにさせられるとは、恐るべし『おかえりモネ』(汗)。

これまでの『おかえりモネ』感想レポ

おかえりモネ
おかえりモネ
2021年度前期NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の感想レビュー
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百音はコミュニティFMと気象アプリとを連携して双方向の情報共有ができないかということを遠藤たちに相談していました。山ちゃんこと山寺宏一さんはさすが地元出身だけあって東北弁がリアルですよね。なんだかすごく生き生きしてる。
百音としては、ウェザーエキスパーツの気仙沼支社として利益を出さなければならない期限が定められていますから、こういう提案や活動はさらに力入れていかなきゃいけないからな。幸い、今回はみんな興味を持ってくれたようなのでもしかしたらビジネスに繋がるかもしれません。

するとそこへ、久しぶりに東京の大学生だった水野一花がやってくる。かつては気仙沼に移り住んで地域の人たちのために役立つ何かをしたいと意気込んでいた彼女でしたが、ある日そこに限界を感じ東京へ帰ってしまったんでしたよね。「外から来た人間に何ができるんだろう」という言葉は見ているこちらも胸が痛んでしまったっけ。

和やかに再会を喜び合う百音と一花。そのなかで百音は「自分に何ができるのってことは、もういいんだと思います」と告げます。何ができるか、とかではなく、こうして再び会えただけで嬉しいのだと。
その言葉を聞いた一花はホッとして思わず涙ぐんでしまいました。何か役に立ちたいと意気込んで気仙沼に移住したものの、結局は自分の思うようなことができず逃げるように帰ってしまったことをずっと悔やんでいたんだと思います。だけど、百音は「ただ会えただけでうれしい」と言ってくれた。それに一花はすごく救われた気持ちになっただろうね。

ただ、なぜ再び気仙沼に戻ってきたのかは明らかにならなかった(汗)。ただふらりと立ち寄りに来ただけ…ってことはないと思うんだよなぁ。もう一度気仙沼でやり直したいと思って来たのかな。そのあたり、もう少し説明する場面があってほしかったんじゃないかと。こういうところがこのドラマちょっと不親切(苦笑)。いつの間にか一花ちゃん、消えてたし(汗)。

その後のラジオ放送の時間の時、百音は音楽コーナーで『ダニー・ボーイ』をかけることにする。この回は高橋さんが音声の手伝いをしてくれてましたが、彼女、いったいどれくらいのペースでブースに入ってたんだろうか(苦笑)。そんなに頻繁にいないよね??急に傍にいるとなんか違和感だわ(苦笑)。

ただ、百音がこの時、菅波先生と一緒に聞いた元ホルン奏者の宮田さんの演奏曲をかけたことはちょっと安堵する部分があって。彼との思い出が詰まった一曲でしたからね。菅波先生のことを大切に想ってる気持ちは確認できた・・・みたいな(どんだけ心配してんだ、私 笑)。
でも…、『ダニー・ボーイ』って出兵していく息子を想う親の気持ちを歌った曲なんですよね…。菅波先生はおそらくこの後戦場のような状態を体験するかもしれなくて…、なんだか不安が大きくなってしまった(汗)。

この時高橋さんから告げられた「音楽って、いいね」という言葉が百音に影響を与えたような気がします。震災のあの日以来、楽器ケースに触れてませんからね…。でももう大丈夫じゃないかなって予感はするかな。あと2回しかドラマないけど(笑)。

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その日の夜、百音と未知はカキの養殖の未来について相談していました。気象情報を養殖業に役立てる可能性について熱心に説明する百音。未知は素直にそれを聞き入れていて「お姉ちゃんとこういう話をすることになると思わなかった」と笑顔を見せました。

そんな未知に安心したからか、百音は思い切って東京の大学の話を受けるつもりはないのかと尋ねてみる。しかし未知は「迷っているというか…」と呟いたきり口を閉ざしてしまう。それ以上百音は何も聞くことができませんでした。
亮くんとうまくいって心の闇が取り払われたと思ってたけど、まだ彼女には誰にも言えない抱え込んでいることがあるようです…。

翌日漁協を訪ねた百音は慈郎さんに「最新の気象情報とコンサル合わせて、月額1万では…」と必死の売り込み営業に熱を入れていました。が、相変わらず慈郎さんは「金額の問題じゃないんだってば」と全く聞く耳を持とうとしてくれませんw。百音はいったい何回漁協チャレンジしてるんだろうねw。それでも断固として受け入れようとしない慈郎さんの扉の固さがすごい(笑)。でも、あれだけしつこくされても中に入ることは許してるわけだから、時間の問題か?

結局この日も慈郎を説得できずじまいだった百音。するとそこへ亮がやってきて、未知に大学へ行くよう勧めているものの何かを抱えている様子ではぐらかされてしまうと戸惑っていました。それを聞いた百音は、もう一度未知と大学進学について話し合ってみようと決意します。
帰ろうとした百音を呼び止めた亮は「あんま焦るなよ。囚われてきたのは俺やみーちゃんだけじゃないんじゃないの?」と言葉をかけました。あの日を境にみんな何かしらの心の傷を負っている。それを気遣うことができるほど、亮は心に余裕が持てるようになったんだなと思ってちょっと安心した。

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家に戻った百音は、もう一度腰を据えて未知の大学進学についての相談に乗ろうとする。しかし未知は俯いたまま「大学行きはやめようと思っている」と呟きました…。百音としては、未知の本当にやりたいことは東京の大学にあると思っているのでそちらの方に進んでほしいと思っている。しかし当の本人がそれを頑なに拒否しているわけで…、そこには深い事情があるのではないかとさらに心配になってしまう。

「もういいから」と逃げるようにその場を立ち去ろうとした妹を百音は必死に引き留めましたが、未知は暗い顔で「私はどこにも行けない。ここを離れられない」と呟きます。その言葉にショックを受けた百音は、これまでずっと心にしまい続けてきた質問を投げかける。

「みーちゃん、あの日、何があったの?」

”あの日”とは、震災直後に学校でようやく再会できた時のこと…。未知と再会した時、百音は彼女を抱きしめた後に「おばあちゃんは!?」と祖母の居場所を尋ねました。それに対して黙り込んでしまった妹にかすかな違和感を覚えた百音。
すぐそこへ亮が駆けつけて雅代は無事に体育館に避難できたことを告げてくれましたが…、もしかしたら彼はそのあたりの事情を知っていたのではないだろうか…。

さらに必死に励ます百音に対して「お姉ちゃん、津波見てないもんね…」と突き放した言葉をぶつけた未知。その言葉は鋭い刃となって百音の心を大きく傷つけましたが、未知の本当の心の中までは計り知ることができませんでした。
未知の心の闇について気になりつつもずっと切り出すことができなかった百音。必死に心の中でSOSを出し続けているのだと勘付きながらも、彼女の心に踏み込むことが怖くて聞いてあげることができなかったことを悔やんでいたようでした。

そんな姉の気持ちを察したからか、未知は”あの日”のことをついに打ち明ける。

「私…、あの時…、おばあちゃんを置いて逃げた…」

涙を流しながら真実を告白した未知に、見ているこちらも思わず落涙…。
何度声をかけてもその場を動かなかった雅代。その時目の前に津波が襲ってくる光景が飛び込んできて、祖母を置き去りにしたまま一人だけ避難してしまった…。雅代さんは無事だったけれども、未知としたら「置き去りにして逃げた」という自分の行為に対する罪悪感が心にこびりついてどうしても消えることはなかったんだよね…。

みーちゃん、なんて重い十字架を背負い続けてきてしまっていたのだろう…。なぜ姉に対して辛辣な言葉をぶつけてしまっていたのか、今ならその気持ちが理解できる。最初に「おばあちゃんは!?」と百音に尋ねられた時、自分が責められてるように感じたんだろうね…。それがずっと心の中にあったから、姉に対して複雑な気持ちを持ち続けてしまった。だけど、一番許せなかったのは自分自身だった。

「私は…、絶対、自分を許すことは出来ない。ここで、自分が、何かの役に立てれば…いつか…」

島の人たちの役に立たなければと一番自分を追い込んでいたのは、実は未知だったなんて…。

どんなに仕方のなかったことなのだと言われても、大切な祖母を置き去りにして逃げてしまったという罪悪感はずっとずっと彼女の心を絞めつけ続けてきた。せめて自分は島に残り続け、その贖罪を行わなければという使命感にずっと囚われ続けてきた未知。その想いを考えるだけで本当に胸が痛んで仕方ない…。

妹の本当の心の傷に触れたことで言葉を失ってしまった百音。そんな姉を見た未知は「何も言わなくていい。言えないよね。私は言えてよかった。でもごめん…」と告げて逃げるようにその場を走り去ってしまいました。

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まさか、残り2回しか残っていない中でこんなにも重いエピソードを持ってくるとは思わなかった。っていうか、こんなギリギリのタイミングで出すべき話じゃない(汗)。30分しか時間がないなかでこれをどう昇華させていくのか…ちょっと不安だよ。これまでのなかでドラマの筋とはあまり関係ないシーンも多いと感じていたから(SDGs的なやつ 苦笑)、そこをカットして時間空けて人間ドラマに充ててほしかったと思ってしまう。

ただ一方で、最後のほうにこの衝撃的なエピソードを入れることで見ている側に災害を経験した人たちの痛みについてもう一度想いを寄せてほしいという意味もあったのかなぁともふと感じました。
未知と同じような体験をした人は3.11に限らずたくさんいるだろうし、それよりもっと辛い気持ちを抱えてしまっている人もいると思う。経験しなかった者にはその気持ちを本当に理解することはできないけれど、寄り添おうとする気持ちを持つことは大切だと…。このドラマではそういったシーンもありましたし。まぁ、これは個人的に感じたことなので本当は違うのかもしれませんが。

だとしても、やっぱり時間が足らないよなぁ…。みーちゃんの闇も気がかりだけど、菅波先生が東京でどうなってしまっているのかも心配で仕方ない(汗)。それなのに次回菅波先生の出番ない予定になってる(汗汗)。あと、宇田川さんって誰だったんだ?とか、けっこう残ってる出来事多くないか!?

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