梅の谷から急ぎ東京へ戻ったマヤは、その足で大都芸能に向かいます。この時はちゃんと受付で「速水さんいますか」と確認していたな…。これまでの本編はどう見ても受付通さないで強行突破で副社長室まで突撃していたように見えたからwwマヤちゃんも大人になったということでしょうか(笑)。
しかしこの日は真澄は会社に出社しておらず…エルフォートクラブというところへ行っているらしい。
どうしても真澄に会いたかったマヤはさっそくその場所を訪れるのですが…入り口には何と『速水家・鷹宮家婚約披露会場』という案内板が掲げられているではありませんか!!恋を諦めたといっていた速水さん…ほんとに紫織との結婚に踏み切る覚悟をしてしまったのかーーー(汗)!!あんなにキッパリと「解消です!!」って断った決意はどこへ行ってしまったんだよーーー(苦笑)。
「婚約披露」という文字を見てしまったマヤは大きなショックを受けたまま恐る恐るパーティが開かれている会場へと入っていく。そこにはたくさんの招待客の皆さんが和やかに二人の婚約を祝っていました。
この場面、放送当時は「大都と鷹宮の婚約披露現場にしてはあまりにも質素すぎないか!?」とけっこうな波紋を呼んだんですよね(笑)。招待客の皆さんの服装もあまり派手なものではなく、どちらかというとカジュアルパーティーっぽい雰囲気だったしw。誰でも気軽に入れそうな感じ(笑)。
でもこれも、大人の事情でこの規模に収まったと私は解釈してます。放送してくれただけでもありがたかったと思わねば。
マヤが入り口で呆然としていると、招待客の男性が
「いよいよ鷹宮グループが大都のバックに就くというわけか」「これで大都も安泰、ますます以て繁栄ってわけだな」「お似合いのカップルだねぇ、二人とも幸せそうだし」
と聞こえるような声で話しているww。ますます心にダメージを負ってしまうマヤが気の毒です。
しばらくして真澄は呆然と立ち尽くすマヤに気が付き一瞬動揺してしまう。その横で睨みを利かせる紫織さんの目がこわい(笑)。
マヤに気が付いた真澄は心の動揺を隠して「やぁ、チビちゃん、何か用かな?」と彼女を子ども扱いしたような口をきいてしまう。するとそれに便乗するように横から紫織が「あらぁ、私たちのお祝いに来てくれたのよねぇ」と被せてくる。そんな二人を前にして俯きながら「おめでとうございます…」と小さな声で返すのが精いっぱいのマヤが気の毒すぎて泣ける…。
そんな彼女をあざ笑うかのように「私たちの結婚式には、マヤさんもぜひ出席してね」と追い打ちをかけてきた紫織、この攻撃はキツイーーーーー(汗)。この場にいる紫織は勝者という意識が強かっただろうから、これまでの恨み辛みも込めてここぞとばかりに責めてきてたな(苦笑)。おそらく彼女はマヤの本当の気持ちを察してるからね。
居たたまれなくなったマヤは「お幸せに…」という言葉をやっとの思いで絞り出すとその場を逃げるように立ち去ってしまいました。そんな彼女の背中を複雑な思いで見つめるしかない真澄…。
彼的には、梅の谷での出来事は「マヤの気の迷い」って受け止めちゃってた部分があったわけだけど、さすがにあんな哀しそうな顔して動揺する彼女を目の当たりにしたら「何かあったのだろうか?」と気にはなっただろうね。その原因が自分にあるって早く確信しておくれよーーー!!
婚約披露会場から逃げるように立ち去ったマヤはショックのあまり「速水さんには紫織さんがいたのに…バカみたい…」と涙を流す。これまでは速水さんのほうがマヤへの叶わぬ恋にたくさん傷ついてきていましたが、スペシャル版では立場が逆転した形になってしまいましたね。あのマヤが速水さん恋しさのあまり涙を流す日がこようとは…!!すごく切ない場面だけど、ちょっと嬉しかったりもしました。
その気持ちのまま『紅天女』の稽古に突入してしまい…顔合わせでの本読みでマヤは阿古夜の気持ちになって読むことができない。読めば読むほど頭の中に浮かんでくるのは速水さんのことばかり…。「あなたに向いているときは、どんなにか幸せでしょう」と語るときには梅の谷で真澄に抱きしめられた温もりが蘇ってきてしまいどんどん気持ちが追い詰められていく。そして「愛しいあの方…。捨てて下され、名前も過去も何もかも…。阿古夜だけのものになってくだされ…」のセリフの場面では婚約披露会場でのことが思い浮かんでしまい、あまりの辛さから涙があふれて仕方がなくなってしまう。
明らかに様子がおかしいマヤに横に座っていた桜小路くんは驚きを隠せず、堪り兼ねた黒沼先生はついにマヤを怒鳴りつけ本読みを中断させてしまいました。
そこまで速水さんに想いを寄せてしまったんだねぇ…。芝居に集中できないほど真澄の存在が大きくなりすぎてしまった。この想いを抱えたまま稽古をするのはあまりにも辛すぎるよなぁ…。マヤは集中すると素晴らしい芝居を連発しますが、何かトラブルがあるとそっちに気を取られて演技ができなくなってしまうことが多い。それだけまだ彼女は不安定で繊細だということかな。今回は苦しい片想い(本当は両想いなのに)だと思い込んでるのでさらに厄介です。
一方、亜弓サイドも稽古を開始。あの場所は…オンディーヌの稽古場じゃないですね!?そういえばマヤたちの場所も黒沼事務所じゃなかったな。そのあたりのロケ地はスペシャル版でバージョンアップしたのかもしれません(笑)。
亜弓のほうはすでに立ち稽古に入っていましたが、梅の谷でマヤに嫉妬した時にヤケになって踊って足をくじいた場所が回復せず、小野寺の求める動きの芝居をすることができないでいました。あの捻り方はそう簡単には治らなさそうだったからな(汗)。珍しく亜弓の芝居に注文をつけていた小野寺氏。パート1と2ではなんでも亜弓のやることに肯定的なイエスマン状態でしたがww、完結編では少し厳しい態度に変わってました。彼も少しは学んだのかww!?
同じ頃、マヤたちもいよいよ立ち稽古が始まったようでしたが…何度やっても阿古夜の気持ちになることができない彼女に黒沼は「阿古夜は一真に恋焦がれてるんだ。辛い恋をしてるんじゃない!」と怒鳴りつける。実らない恋が苦しくて泣き出しそうな表情で「おまえ様と出会って初めて、自分が人間の娘だと感じることが出来たんじゃ」とセリフを言ってしまうわけですから…そりゃ黒沼先生もイライラしてしまうよな(汗)。あれは間違いなく「阿古夜」ではなく「北島マヤ」としての気持ちで演じてしまってるのでね。
何度やっても「阿古夜」の仮面が被れず、悲しみのあまり泣きながら芝居をしてしまうマヤに苛立ちを隠せなくなった黒沼はついに稽古をストップさせてしまいました。「阿古夜の恋が出来なきゃ、紅天女は出来ないぞ」という彼の言葉が重くマヤの心に突き刺さる…。
自分でもどうすればいいのかわからず「阿古夜の仮面が被れない…」と涙を流しながら苦悩してしまうマヤ。そんなにも速水さんへの恋心が募ってしまっていたのか。今まで眠り続けていた彼への気持ちがついに表に出たことで、「結ばれない恋の現実」を突きつけられたときに感情をコントロールできなくなってしまったのかもしれないね。
そんな苦悩するマヤの姿を…真澄はそっと窓の外から見つめていました。「いったいどうしたんだ、マヤ?」と彼女が心配でたまらない様子でしたが・・・今まさに、あなたのことで迷宮入りしちゃってるんですってばっっwww。でも気づけないんですよねぇ、まだこの時点では。婚約披露会場から逃げるように去ったマヤのことはずっと気になっていたとは思うんだけど、そんな彼女の真意までは掴めないでいた速水さん。
すると、真澄の姿に気が付いた黒沼先生はその夜いつものおでん屋に彼を誘います。そんなにあの屋台のおでん屋さんが好きなのか(笑)。
「敵情視察ってとこかなぁ?」とさっそく探りを入れてくる黒沼先生に「ま、そんなところです」と澄ましたふりして答えた真澄。しかし・・・本当はマヤが心配になって様子を見に来たのは火を見るよりも明らか(笑)。でも黒沼先生には本当のことはまだ言えないよねぇw。
そこで、マヤの様子を探るために「稽古の方がうまく行ってないと耳にしまして…」と話題を振ってみる。こういう聞き方をすれば自ずとマヤの様子を語ってくれるだろうと思っての作戦だなww。すると思惑通りマヤの様子がおかしくて稽古が進んでいないことを告白してくる黒沼先生。「紅天女へのプレッシャーからでしょうか?」とさらに踏み込んだ質問を投げかけてみると…
「いや、あれは恋だな。辛い恋でもしてるんだろう…」
という全く予想外な答えが返ってきて真澄は衝撃を受けてしまう。マヤとのここ最近の出来事が彼の脳裏を駆け巡る。
「行かないで…私を暖めてください」(梅の谷の小屋でのひと時)
「お幸せに…!!」(婚約披露パーティでの出来事)
横でお酒を煽っている黒沼さんに対し、速水さんはそれどころではなく…マヤの真意に一つの可能性を見出し動揺を隠せない様子。ここでようやく彼は、マヤも自分に好意を寄せてくれているのではないか?という可能性を信じ始めたのでした。
だからあの時恋を諦めなくてよかったのにーーー!!と、どうしてもツッコミたくなってしまうんですがw、これまでマヤへの恋心を募らせながらも恨まれたり拒絶されたりの連続で打ちのめされてきましたから、そう簡単にはマヤが自分に恋してるかも?っていう考えを受け入れることができないのも無理ないかなと思います。
自分はマヤから一生許されることはないという思い込みのせいで、速水さんの中ではどうしても彼女からの拒絶に対する恐怖心が拭えないんですよね。そこが本当に切なくもどかしい。
その頃、亜弓は足の痛みに耐えられずついに整形外科へ行く事態に。そこで下された診断は「骨にひび」。捻挫じゃなくて骨にまで影響しちゃってたんですねぇ(そこまでの捻りっぷりには見えなかったんだけどw)。
すぐに稽古をやめるようにと言われてしまいますが、紅天女の稽古に打ち込みたい亜弓はそれを拒絶。しかし、さらに強い口調で「そんなことをやってたら歩けなくなりますよ!」ときつく言い返されてしまう。このお医者さん、かなーり厳しい人っぽかったなw。さすがの亜弓もそれ以上言葉を返すことができませんでした。
原作の亜弓さんは稽古中に人を庇った時に倒れてきた舞台機材の下敷きとなり目に大きな障害を負ってしまうという展開でしたが、さすがにドラマでは(しかも1話きりのスペシャルだし)そんな危険なことはできないなということで「足の骨にひび」という設定に変わったんでしょうね。
その頃、梅の谷で療養中だった月影先生は源造からマヤと亜弓の『紅天女』の稽古がうまくいっていないらしいという話を耳にしていました。すると、「プレッシャーのせいでしょうか?」と源造さんが心配そうに意見を聞こうとしたその瞬間・・・
「源造…、支度を…!東京に戻ります!!」
と苦しそうな息ながらも目をギラギラさせながら起き上がる月影先生!!愛弟子たちの異変を察すると(特にマヤ)何かのパワーが注入されたかのように復活しますよね~。長生きしていただくためにはマヤたちには常に不安定でいてもらったほうがいいのかもw!?
さっそく東京に戻り大都芸能の副社長室を訪れた月影先生はそこにマヤと亜弓を呼び出してある提案をします。
「三日後に、あなた方に阿古夜の恋を演じてもらいます。以上です」
阿古夜の恋を演じることができなければ『紅天女』を演じる資格はないと毅然とした態度で二人に告げる月影先生。つい先だってまで苦しい息だったのが信じられないほどの回復っぷり(笑)。っていうか、たったそのことを伝えるためだけに二人をわざわざ大都芸能まで呼んだのかwww!!
突然の月影先生の提案に驚きを隠せない二人でしたが、「以上です」と話しを強制的に終わらされてしまったため何も意見することができませんでしたw。
亜弓は戸惑いながらもその場を後にするため席を立ちあがろうとしますが、その瞬間にひびの入った足に激痛が走り顔を歪めてしまう。その一瞬の表情の変化を月影先生は見逃しませんでした。思わず「亜弓さん、あなた…」と彼女の異変を口にしようとしますが、亜弓はすぐに気を取り戻し「なんでしょう?」と毅然とした態度で見据える。亜弓の”覚悟”をその時に感じ取った月影先生はそれ以上は追及せずに「頑張りなさい」と彼女を励ましました。
…っていうか、亜弓さん、お医者さんから何の処置もされてないの!??固定もされてないし包帯も巻いてない状態だったんですけど(汗)。それで普通に歩けてたんだから医者の見立て違いなんじゃ…とすら(←そこツッコミ入れちゃダメww)。
亜弓が去ったあと、マヤもその場を後にしようとしますが…その瞬間、同席していた真澄と目が合ってしまい動揺。真澄もマヤの視線から目を逸らすことができなかった。一瞬見つめ合った後にマヤは耐え切れなくなって思わず俯いてしまう。
月影先生から名前を呼ばれてハっとしたように慌てて副社長室から走り去ってしまうマヤと、そんな彼女が気になって仕方なく思わず後を追うように部屋を出てしまった真澄…。彼は彼女を引き留めることができず部屋を出たところで呆然と佇むしかなかった。これでますますマヤの自分に対する気持ちへの確信に近づいていく感じだったな。
そんな二人の様子に月影先生が異変を感じないわけがないw。
「あの子も、とんでもない相手に恋をしてしまったようね…!」
パート2の11章の病室のシーンの時に「恋をすれば誰でも不器用になるわよね」と速水さんを試すようなことを言いながら探りを入れてた月影先生。あの時に速水さんのマヤへの恋心は確信したと思うんですよね。でも、最終章の時にマヤが泣きながら自分の気持ちの乱れを相談に訪れたときには彼女が誰に恋をしてしまったのか、まだハッキリとは見えてなかったんじゃないかなと。「憎んでたのに」っていうマヤの言葉でなんとなく察しはついていたかもしれませんが、それが彼女にとっての本気の恋なのかどうかはあの時点では確かではなかったのでね。
で、ようやくこの場面で二人のただならぬ様子を目撃した時に「マヤが愛してしまったのは速水真澄だったのか」と確信したのではないかなと。「とんでもない相手」呼ばわりされちゃう速水さんもちょっと気の毒だけどねw。でも、彼は紫織との婚約が公になってた頃ですから・・・月影先生もそれを知ってたと思うのでやはり「とんでもない相手」としか言いようがないでしょうw。
未だに真澄への強い恋心から阿古夜の恋を演じることができないマヤは「三日後なんて無理」と途方に暮れてしまう。一方の真澄も明らかに様子がおかしいマヤが気になりすぎて全く手に仕事が付かない様子。スペシャル版でも速水さんはお仕事してる姿が出てきませんがww、もうこの際それはいいんですっ(笑)。
「このままではあの子は紅天女をやれない…。おれはどうしたらいい?」
とマヤのために自分は何をしてやるのかを模索し続けている真澄。こんな時こそ自分が一番彼女の傍にいて力になってやりたいところなのにね…。紫織と婚約なんかしちゃうからさぁ…(苦笑)…と思っていたら、後ろのほうにサイコ紫織の亡霊のような影がwww!!!スペシャルでもその粘着質は健在ですw。こわっっ!!
そして窓際の定位置でマヤのことに考えを巡らせまくっている真澄のもとに近づくと「もういいでしょ、あの子のことは。あなたの婚約者は私よ…?」と言ったかと思うと
振り向いた彼の唇に突然キス(汗)!!
パート2では「解消」と告げられて激高しながら恐ろしい勢いで速水さんの頬を引っ叩いてましたがwwスペシャルではついにキスをするに至ってしまいましたよ(笑)。
突然紫織からキスをされてしまった真澄はキツネにつままれた表情でその場に立ち尽くし彼女に視線を落とす。そんな彼をじっと見つめながら「私を、見てください・・・」と猛烈に女をアピールする紫織w。まぁ、婚約までこぎつけちゃったから…そういう権利は今のところ悲しいかな、彼女にはあるんだよねぇ(苦笑)。
しかし、キスをされた速水さんは非常に渋い顔で紫織さんを見つめておりましたw。多分あの時に改めて、自分は彼女を愛することができないんだって心の中で痛感したのではないだろうか。自分がとんでもない過ちを犯してるんじゃなかろうかと言わんばかりの顔だったしね(苦笑)。速水さんはやっぱりマヤ以外の人を本気で愛することはできないんだよ~…。
一方亜弓は夜の稽古場で一人自主練を積んでいましたが、足の痛みから小野寺の求めるような動きをどうしてもとることができず悩んでいました。普段もろくに固定とか処置もまじめにしてなさそうだからな…それじゃ自殺行為みたいなもんでしょ(苦笑)。
するとそこへ亜弓の母である歌子さんが「もうやめなさい!」とたまらず駆け寄ってきます。えっと、スペシャルではこれが初登場ですかね、歌子さん。このドラマしか見てない人は「この人誰?」って思ったかもねw。
娘の足のことが心配な歌子は「二度と立てなくなって女優としてやっていけなくなるかもしれない」と是が非でも稽古をするのをやめさせようとしますが、亜弓は「このまま諦めるなら死んだほうがマシよ!」と頑なにそれを拒み続ける。
ん~~…っと、ドラマの感じだと「二度と立てなくなる」ような切迫した怪我のようには見えなかったんだけどね…(苦笑)。大都芸能から帰るときにもちょっと痛んだだけで普通に歩いて帰ってたし、歌子さんが言ってるような大変な状況というようにはどうしても思えなかったんだよなぁ。経験者から言わせてもらえば、骨にヒビが入る痛みってあんなちょこっと「イタッ」ってなるようなもんじゃないですぜ!?
亜弓の「親の七光りと呼ばれないためにも自分の努力と実力で紅天女を勝ち取りたい」と闘志を燃やす姿を目の当たりにした歌子は、それ以上彼女を止めることができなくなりました。たとえ歩けなくなっても、女優としてやっていけなくなったとしても、紅天女だけはやり遂げたいという娘の想いを尊重することにした歌子。これもまた親心です。
うーーーん、でも、女優としてやっていけなくなるほどの怪我とはどうしても・・・ねぇ・・・(もう言うなwww)。
翌日、マヤは未だに心の整理がつかないまま桜小路と一真と阿古夜のシーンの稽古に臨んでいましたが「あなたの暖かさが愛しい…愛しいあの方…」と恋のセリフを言う場面になるとどうしても真澄のことが頭をよぎってしまい心ここにあらず状態になってしまっていた。
おそらく、これまでそんなシーンが幾度となく繰り返されてきてしまってたんだろうなと…。マヤの目の前には叶わぬ恋(と思い込んでいるだけなんだけど)の相手である真澄しか見えてないと思われます。
そんな状態のまま稽古されたんじゃ、さすがのマヤに恋する桜小路くんでも苛立ちを抑えることができなくなってしまうと思うわ…。一真としてではなく、桜小路優としてマヤの手を強く握り彼女の視線を自分のほうに向けると
「俺を見てくれ!!君が誰に惹かれていてもいい。でもこの芝居の間だけでも、俺を見てくれ!!」
と悲痛な叫び声をあげ、次の瞬間彼女を強引に引き寄せキスをする。この時の桜小路くん、なんか男らしさが出てて…ちょっと見直したかも。いつもマヤに優しく寄り添うことが多かったけど、こんなにも強引に振舞う一面もあったんだなって少し感動しました。
キスをされたマヤは戸惑いのあまり泣きそうな顔で目を逸らし、そんな彼女を見ていられなくなった桜小路はどうしようもないもどかしい想いを抱えたまま稽古場から立ち去ってしまいました。一時期は恋愛関係にまで発展した二人なのにねぇ…。
桜小路が稽古場を去ってしまった直後、テーブルの向こうから突然黒沼がおもむろにタバコの火をつけながら起き上がってきた。他には誰もいないと思っていたのに、実は二人の一部始終をこっそり机の下から寝たふりして偵察していたのか!!黒沼先生もお人が悪いのぅ~~www。
黒沼は近くの池にマヤを連れ出し彼女の話を聞くことにしました。
「私、最低の役者です。相手役にあんなこと言わせるなんて…。ごめんなさい、私のせいでみんなに迷惑かけてる…」
と罪悪感にさいなまれ肩を落とすマヤに対し、黒沼は「告白しろ」と意外にも優しくアドバイスを送る。彼はマヤが苦しい片想いをしていることに勘づいていましたが、たぶんこの時点では相手が誰なのかはわかってなかったと思われます。
が、たとえ相手がどんな人であれ、自分の気持ちは相手に伝えたほうがいいと彼女に伝えていました。稽古中は厳しいけど、それ以外では優しい人なんだよね、黒沼先生は。
そのうえで、告白してそれでも思いが届かなかった時にはキッパリと忘れたほうがいいと告げる黒沼。
「結果がどうなろうと、その恋に無駄はない。辛い恋も、痛みも、トキメキも、すべて本物の感情だ。おまえはそれを、舞台の上で演じるんだ!悲しいかな、それが役者だ」
なぜか振られること前提で話してるのは気になりますがww、優しい表情でマヤの恋を応援し、励ましてくれる黒沼先生が泣ける…。言ってることはパート2の最終回で月影先生が告げたこととほとんど同じなんだけど、あの時とは違う優しい響きで沁みわたってきました。もしかしたら彼も、過去にマヤと同じような苦しい恋愛を経験して今に至ってるのかもしれないな…とこのシーンを見てふと思ったかも。
この時もしもマヤの恋する相手が速水さんだと知っていたとしても、彼はきっと同じアドバイスを送っていただろうね。黒沼先生のアドバイスを受けたことで、マヤのなかである一つの決意が沸き起こってきたようです。
そしてもう一人悩める人物、速水真澄。紫織からの突然のキスを許してしまったにもかかわらず、彼の頭の中はマヤのことだけでいっぱいいっぱいの様子w。さすがにちょっと紫織さんが気の毒と思えてしまうかも(ほんのちょっとだけねww)。
自分がマヤにしてやれることは何かを必死に自問自答していた真澄でしたが…結局は何も妙案が思い浮かんでこずに悩みが深まる一方です。
そんな彼を見かねて、ついに水城秘書が動きます。水城さん、ベリーショートヘア姿になってからますますカッコイイ男前な女性になったな。やっぱり最後の一押しは水城さんしかいない。
「そろそろ、ご自分の幸せを考えてもよろしいんではないですか。大都芸能副社長としてのあなたではなく、速水真澄、個人としての幸せを。決断の時です!今のままでは、あの子は確実に潰れてしまいます!!」
よく言ってくれたよ水城さん!!これまで何度となくもどかしすぎる二人の関係を見つめ続けてきたからこそ言えた言葉だよね。
英介からの「会社のために愛のない結婚をしろ」と命令されたことで再び自分を押し殺しマヤへの想いを封印してしまった真澄。でも、彼女の最大の夢である『紅天女』への挑戦がもしかしたらダメになってしまうかもしれないという現実を突きつけられた今、彼女を救うためには「速水真澄」一個人としてマヤと向き合うしかないと水城さんは訴えたんだと思います。本気でマヤを想うなら、恐れを捨てろと。
水城さんの言葉を受け大きく心が揺さぶられた真澄は、ついに心の中である大きな決断をします。
・・・と、思いのほか長くなってしまったのでいったんここで区切ります(汗)。あともう1回だけ続きます。