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11年『新選組血風録』第7回

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我が家はNHK関連のドラマはけっこうよく見ておりまして、この作品も録画したものが残っていました。

2011年 BS時代劇 『新選組血風録』

原作・司馬遼太郎 / 主演・永野大

これまで何度か映画化したりドラマ化したりされてきた司馬遼太郎さんの『新選組血風録』が、なかなか渋いキャスティングの元に全12回で2011年春にBS放送されました。ちなみに2012年には地上波でも放送されています。
このドラマがBSで放送される前の月に東日本大震災が発生し世間的にまだ混乱が続いている頃でした。それ故に、なんだか特別な気持ちでこのドラマを見たっけ…。この頃撮影され放送された作品はどれも作り手たちの今までとは違った想いみたいなものが込められていたような気がします。

BS版新選組血風録を楽しみにしていたもう一つの理由がキャスティングでした。名前が売れている人は少なく、地道にお芝居頑張っているような中堅から若手の役者さんがメインで多く出演していたのが嬉しかったです。

その中で特に楽しみだったのが、近藤勇役の宅間孝行さんと、山崎烝役の加藤虎ノ介くんです。
宅間さんは朝ドラ『つばさ』を見てからファンになった役者さんでセレソンの舞台にも何度も足を運んでいるくらい。もうねぇ、めちゃめちゃ近藤役がハマってて毎週楽しみで仕方なかったです!ちょっと重厚な雰囲気のこのドラマに宅間さん演じる近藤が見事にマッチしていました。
そして虎ちゃんの山崎、どちらかというとセミレギュラー的な感じではありましたが、いつでもキッチリ密偵の仕事をこなすあの役柄がこれまたすごくハマってて毎回楽しみでしたね~。抑えたトーンで近藤さんや土方の命令を着実にこなす仕事人みたいな雰囲気がこれまたドラマの世界観にマッチしていたように思います。
この二人は先日のドラマでゲスト共演してました。久々に二人のシーンが見れて嬉しかったです。

個人的には、永野くんの土方はちょっとあの中ではミスキャストっぽいな・・・とは感じていたんですが(汗)、全体的には見応えのあるいいドラマでした。

このドラマの第7回に林信太郎という役でゲスト出演していたのが村上新悟さん第7回について少し考察していきたいと思います。

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第7回「胡沙笛を吹く武士」

この作品のなかでもかなり異色なストーリーだったと思います。原作にもあるエピソードでしたが、正直なところ、個人的にはあまり好きじゃなかったかな。まさかここの回に村上さんが出ていたとは…って感じでしたw。

第7回のメインは新人隊士・鹿内薫
この人、最初は凄腕剣士って感じで土方さんからも気に入られていたんですが…恋に溺れてからなぜかどんどん臆病になっていき、ついには敵を前に「死にたくない~~~」と泣きついて逃がしてしまうという大失態を犯してしまいます。
鹿内の恋のお相手がなんとも魔性の香りがプンプンでww、鹿内を誘惑するようなシーンとか、とにかく二人きりになると画面がピンク色になるという分かりやすすぎる演出が(笑)。「~血風録」エピソードの中で一番「色」を意識した回だったように思いますが、なんか苦笑しながら見ていた記憶があります。

ちなみに、この鹿内を演じたのが、塩谷瞬くん。
この時までは役者でけっこういい芝居もしてたんですけどねぇ。このあと、何とも不名誉なことが明らかになり一気にイメージダウンしてしまいました。今もあまり印象よくないですからねぇ(苦笑)。勿体なかった。

そんな妖しさ満点の第7回で村上新悟さんはどんな感じで出てきたかというと…

この回に活躍する新選組隊士の一人。事件のある時にあの隊服を来て活躍してた…はずなんですけど、いかんせん、その時のシーンの画面が暗い(夜間シーンw)のではっきりとはどこにいるのか分かりづらい状況。たぶん、一人少し大きめの隊士がいたのでそれが村上さんが演じてた林さんだったと思います。

一番ハッキリわかるのが、鹿内が腰抜けであることが判明して周囲の態度がガラっと変わるシーン。


稽古を付けてくれとやってくる鹿内に対して、ツーーーンと厳しい表情の林さん。目を合わそうとせず完全無視!

そして、すっくと立ち上がると…

「嫁を取って腑抜けになった男の竹刀を受けたくない!本来なら切腹すべきだ!」

道場にいる隊士たちの気持ちを代弁するかのような、ハッキリとした鹿内に対する拒絶を口にする林さん。村上さんが登場する一番目立ったシーンはこれだけなんですが、武骨な武士らしさが出ていてカッコいいです。この頃は体つきも今よりけっこうガッシリした感じがしますね。かなりの使い手の隊士っぽい雰囲気だったので役作りをがんばられたのかもしれません。
そんなことを考えるだけでも、なんか、この短いシーンでも愛しく感じてしまいます


ちなみに、こちらは虎ちゃん@山崎のホッカムリ姿ww。可愛かったいつか村上さんとガッツリ共演する日が来ればいいなと思います。

この物語の最後は、死への恐怖に耐えきれなくなった鹿内が恋人を殺害した後隊を脱走。樹に寄りかかって胡沙笛を吹いているところを土方たちに見つかり「士道不覚悟」の罪で斬り捨てられます。なんとも後味のあまり良くない回でもありました。


大河ドラマ『新選組!』での登場人物たちとはガラリと雰囲気が違う作品です。硬派で渋い雰囲気の新選組を楽しみたい方にお勧めだと思います。

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