NHK大河ドラマ『青天を衝け』第27回ネタバレ感想 篤太夫、駿府で励む

今週も徳川家康さんの登場からスタートした『青天を衝け』。時代はもう明治元年の年末になっていたんですねぇ。家康さんが統治していた「江戸」も「東京」と名前を変えたようです。

大久保利通は、江戸時代後期の農学者・佐藤信淵による”世界に躍り出るためには、首都を江戸に移したうえで江戸(東京)・大坂(西京)・京の三京とすべし”という構想が書かれた「混同秘策」を読み影響を受け、1868年に「江戸」の呼び名を”東の京”=「東京」と改めました。
改名後、天皇は京から東京へと拠点を移し(京の反発を抑えるため、実現させるのに2年かかった)、事実上「東京」が首都と定められることになります。

東京の人口は一番栄えていた時から比べると半分にまで激減。その代わり、まだ幼い当主・徳川家達が治める駿府藩には多くの元幕臣やその家族が押し寄せていて大変なことに。元の石高の10分の1にまで減らされた駿府は、仕官先を失い”フリーター”状態となってしまった彼らを養うためにどんどん財政がひっ迫するという危機的状況に陥ってしまったらしい(汗)。

それにしても、家康さんの口から”フリーター”という現代用語が飛び出すとは思わなかったよ(笑)。深刻な表情で語っているからなおさら面白かったww。

以下、第27回を見て気になったシーンもろもろネタバレあり

これまでの『青天を衝け』感想レポ

青天を衝け
青天を衝け
2021年度NHK大河ドラマ『青天を衝け』の感想レビュー
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『青天を衝け』第27回 篤太夫、再会する

2021年09月19日(日)放送 NHKBSプレミアム 18:00~18:45 ほか

出演:吉沢亮、高良健吾、草彅剛、橋本愛、板垣李光人、町田啓太、木場勝己、和久井映見、小林薫、ほか

あらすじ

篤太夫(吉沢 亮)は、駿府藩の勘定組頭を命じられるが、水戸にいる昭武(板垣李光人)のことを思って辞退する。しかし、この命が慶喜(草彅 剛)の配慮であることを大久保一翁(木場勝己)から聞かされ、駿府に残る決断をする。篤太夫はパリで学んだ知識を生かし、武士と商人が力を合わせて商いを営む「商法会所」を設立。駿府藩の財政改革に乗り出す。一方、箱館では、成一郎(高良健吾)や土方(町田啓太)らが新政府軍を相手に決死の抵抗を続けていた。

<公式HPより引用>

謹慎中の慶喜との謁見後、篤太夫は大久保一翁に呼び出され駿府藩の勘定組頭として働くようにと命じられました。ただでさえ仕官が困難ななかでの破格の厚待遇だったこともあり、大久保も側近の平岡も篤太夫がそれを喜んで引き受けるとばかり思っていました。
ところが篤太夫は「いいえ、お受けできません」とすぐにそれを断ってしまったものだから、二人とも驚きを隠せない。彼の言い分は、自分はただ昭武の使いとして駿府へ来たのであってその返書をすぐに水戸まで届けなければいけない、というもの。必ず自分自身が返書を届けると約束していたこともあったし、心細そうにしていた昭武自身のことも気がかりだったからだと思います。

返書のほうは駿府から送るからという話を聞いても、昭武は直接兄の様子を聞きたいはずなのにそれを阻むとはなんという非情だと猛反論。たとえ位が上の人に対しても物怖じせずに意見するのが篤太夫のすごいところだよなw。

しかし、篤太夫を駿府に残せと命じたのは慶喜本人だという。今の水戸は武田耕雲斎の孫(金次郎)たちが天狗党の報復だとしてかなり過激な活動を展開しているらしい。篤太夫が水戸へ行けば昭武に引き立てられることは明らかなので、妬みの対象となり狙われるのは必定。
現に、平岡円四郎も「慶喜を洗脳してる」とか難癖つけられてねたまれ殺されてしまいましたからね…。その二の舞にならないよう、慶喜は篤太夫を駿府に留め置き命を救いたいと考えていたのです。大切な人をもう失いたくなかったんだよね…。

一翁から慶喜の本心を聞かされた篤太夫は「某の思慮が足りず、お恥ずかしい限り」と素直に頭を下げ謝罪しました。しかし、これで素直に仕官するかと思いきや…駿府にはとどまるけれども仕官の話を改めてキッパリと断ったものだから一翁も平岡準もビックリ仰天(笑)。
駿府徳川家は多くの旧幕臣たちが養ってほしいと押し寄せていて、財政的にもかなり苦しい状況。そんな時に他を押しのけるように自分が特別扱いされるようなことは納得がいかなかったようです。「百姓の矜持として、禄をいただくことなく百姓か商いをして穏やかに余生を過ごしたい」という言葉にはグッとくるものがありました。ホント、まっすぐな男だよねぇ。その話を一翁から聞いた慶喜は驚きながらもフッと微笑んで「おかしろき男だ」と呟きました。そんな篤太夫だから、手元に置いておきたかったんだろうね。

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数日後、水戸城の昭武のもとに篤太夫からの文が届いていました。そこには慶喜と会話した時の様子と、水戸へ行くことができなくなった謝罪の内容がしたためられていた。
文を読み終わった昭武は、ハラハラと雪が舞い散る庭を眺めながら「やはり、兄と渋沢との仲はスペシアル(特別)なのだな…」と寂しそうにつぶやきます。まるで失恋して落ち込んでいるかのように寂しそうな儚げな横顔がめちゃめちゃ切なくて泣けました(涙)。それほど彼の中では篤太夫に対する信頼度が厚かったんだよね…。慶喜の元へ行ってほしいと頼んだ時から、こうなるかもしれない覚悟もどこかにあったのかもしれません。そう思うとなおさら切ない…。

と、その時…、見覚えのある男の姿が…!!

菊池平八郎さんではないですかーーーーっ!!

パリから横浜港に到着したあのシーンでお別れだと思っていたので、こうしてまた会えたことがめっちゃ嬉しくてテンション上がりました(←そんなシーンじゃないんですが 笑)。彼は民部公子の側近として元気にやってたんだなぁ。あのままどこかにフェードアウトしたのかと心配していたので(ヲイw)この場にいてくれたことがとても嬉しかったよ。
もしも篤太夫が水戸に戻っていたら、平八郎と再会していた可能性高いよね…。そう考えるとめちゃめちゃ残念!二人の再会シーンとか見たかったなあ。

黄昏ている昭武のもとに、母の貞芳院が「殿、どうされました?」と優しく近づいてきます。斉昭亡き後もまだお元気そうでよかった(昭武の本当の母は烈公の側室です)。
昭武は「国を守ると最初に声を上げたのは水戸だったし長州や薩摩もそれに呼応していたはずなのに、今では新政府の蚊帳の外に置かれてしまっている」と嘆く。それでも

「我らにもまだできることはございましょう」

と必死に前を向く。パリ留学を経て、精神的にも強くなったんだね。その後ろ姿を見つめていた平八郎の目にも涙が光る…。民部公子LOVEを貫いてるその姿が好き!

貞芳院は「そのお言葉、烈公もきっとお喜びでございましょう」と昭武を励まします。それでもやっぱり篤太夫を傍に置きたかったなぁという無念をにじませた表情を浮かべていましたね。駿府の篤太夫も昭武の元へ戻れなかったことへの申し訳ない気持ちが大きかった様子。だけど、昭武の想いとはまたちょっと違うのかな…。すぐ切り替えてたみたいだしねw。

きっと水戸は立ち直る!そう希望を持たせてくれるような美しいシーンでした。民部公子と雪の景色のマッチングがとても印象的だったな。そういえば、桜田門外の変の時に水戸で斉昭と無邪気に遊んでいたあの時も雪が降っていましたね…。あの時の子供がこんな立派な青年に成長して…と思うとなんだか感慨深い。

昭武の出番はおそらくまだあると思うんだけど、平八郎はどうだろう?一緒にまた出演してほしいんだけど、演じてた町田悠宇さんの呟きを見るともうないのかなぁってちょっと寂しく想ったり。菊地平八郎については帰国後の動向資料がほとんどないようですから、その分ドラマで出番増やしてほしかったんですけどね(笑)。でも、出会えてよかったです!ありがとう、菊池平八郎ーー!

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駿府に残る決意をした篤太夫は、思いがけず杉浦愛蔵との再会を果たします。愛蔵は駿府の学問所で身分を問わず漢学や洋楽を教えているのだそう。そんな話をしていると、庭先に並ぶ大勢の元幕臣たちの変わり果てたみすぼらしい様子が目に入る。仕官先のない彼らはわずかな生活費をもらうために行列を作っていたのです。住処すら見つけられず馬小屋で生活する者も多く、民からは「お泊りさん」と呼ばれて煙たがられているらしい(汗)。
幕府があった頃にブイブイ言わして鼻高々だった人たちが、時代が変わったことによってあそこまで窮地に陥ってしまうとは…。なんだか空しくなっちゃうなぁ。

複雑な想いでその行列を見つめていると、なんとその中に慶喜の側近だった川村恵十郎さんの姿があるではないですか!!篤太夫が帰国した時にはまだシャンとした雰囲気だったのに、それから少しの間にこうも状況が悪い方へ動いてしまっていたのか…。汚れた身なりの川村の姿を目にすることになろうとは思わなかったので、篤太夫だけでなく私もショック受けちゃったよ(涙)。でも、まだ目は死んでなかったよね。武士としてのプライドは捨ててない雰囲気があったのはちょっと安堵した。

そこへ、すごい勢いで平岡準が「そなたを勘定組頭に推薦したのは私だからなんとかこの役目を引き受けてくれないか!?」と迫ってきた(笑)。諦めの悪い平岡にウンザリ顔の篤太夫は「某は禄をいただく気はありません!!」ときっぱり否定。これに驚いたのがわずかな禄を求めて並んでいた皆さんですww。このご時世に「禄なんかいらない」なんていう人間がいたことにビビっただろうね。川村も思わず篤太夫の声のする方を振り返っていました。

なんとかして付きまとってくる平岡から逃れようとしていた篤太夫でしたが、「太政官札」という名前を聞いた時に表情が一変。かつて三野村から「新政府が出した太政官札がある」と教えてもらったことがありました。それを思い出した篤太夫は、さっそくそれを見せてもらいに行くことに。

この頃、新政府は半ば強引に各所に新しいお金「太政官札」を貸し付けていました。戦の出費がかさんでお金があまりなかった新政府は、貸し付けた分の利子の回収を目論んでいた節があったようです。それぞれの石高に応じて1石1両分を割り当て、利子は年3分と設定したという。駿府は70万石ということなので、70万両のうち取り急ぎ53万両の太政官札を割り当ててもらったと話す平岡。
この話を聞いた篤太夫は渋い顔をして「財政を救うためというのは新政府の建前で、これらはただの借金だ」とピシャリ。もしも太政官札を言われるがままに渡されて使いまくったら、財政が潤うどころか借金だけが膨らんで破産してしまうことになりかねない。

篤太夫の指摘を受けた平岡はビックリ仰天ww。しかもすでに53万両のうちの半分を使ってしまったという(汗)。ただでさえ貧乏な駿府藩なのに、借金返済の当てがないにもかかわらず貸し付けられた太政官札をポンポン使いまくって利子だけが膨らんでしまっていたのか(苦笑)。
この話を聞いた篤太夫は、こりゃ自分が何とかするしかないと考えを改めざるを得なくなってしまいました。経済に詳しい彼がいたことは駿府藩にとってはラッキーだったかもしれませんね。

篤太夫は旧幕臣、商人を集めて太政官札の今後について、「これ以上借金を増やさないために太政官札はお金と考えず、別会計として処理したほうがいい」と提案。そして、まだ使っていない残りの25万両の太政官札は自分に預けてほしいと告げました。

さらに、藩の預かり金と商人のお金を集めて「コンパニー」、つまり「合本の商所」を始めたいと意気揚々と語りだす篤太夫。ここでパリでエラールから教えてもらったことを実践しようという考えですな。しかし、皆の力を合わせればこの事業は成功すると熱弁を振るう篤太夫でしたが、聞いてる皆様はいったい何の話をされているのかチンプンカンプンな様子(笑)。まぁ、すぐに海外式の商売について理解しろっていう方が無理な話だろうな。とりあえず平岡は篤太夫が勘定方の仕事を引き受けたものだと受け止めて勝手に喜んでました(笑)。

ところがその時待ったをかけてきたのが川村でした。「我らに、商人と共に働けというのか?」という言葉に空気が緊張感で包まれる。それに対して篤太夫は「西洋では役人と商人が共に働いている」と説明しようとしましたが、侍のプライドを捨てられない他の役人たちも川村の意見に賛同し「ふざけるな!」と怒り出す始末。
商人たちも今はお金を融資できるほど余裕はないと渋い顔。プータロー状態の武士たちも機嫌を悪くして帰って行ってしまいました。その中に川村の姿があったのはちょっと残念だったな…。こうして篤太夫の最初の試みは失敗に終わってしまいました。

それでも粘り強く旧幕臣や商人たちへの説得に奔走したという篤太夫。ようやく理解者も少しずつ増え、ついに銀行と商社を兼ね備えた「商法会所」の設置にまでこぎつけました。こうやって分かってもらえるまで熱意をもって説得を続けるところが彼の凄いところだと思います。話を聞いているうちに、じゃあやってみてもいいかな…って気持ちになる人も出てきただろうしね。
商法会所では、現金の貸付や預金といった業務に加え、農業奨励のための米や肥料の買い付けや新しい事業のための資金の貸付業まで手広く行われていました。現在静岡がお茶の産地として有名になったのも、篤太夫の支援を受けたことが大きかったのかもしれません。

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商法会所を立ち上げ「駿府の経済を盛り上げるぞ!」と意気込んだはいいものの、新政府からは太政官札という名の借金しかもらえる見込みがない。ということで、篤太夫は駿府藩から預かっていた1万枚の太政官札を「金」に換金してもらうべく東京にある三井の三野利左衛門の元へ向かいました。

この当時まだ新政府の出した「太政官札」は世間からの信用が全くなく、小判などの「金」のほうが圧倒的に多く流通していました。

三野村と久しぶりに対面した篤太夫は、「駿府で商売を始めようと思っているので、三井が太政官札を作ったという話を聞いて”金”に換金してもらえないか相談に来た」と切り出します。なるほど、太政官札を作った本丸に乗り込んでいって「正金」に変えてもらおうと思い立ったわけですな。普通では太政官札は換金不可だったらしいのでこれは良いアイディアです。
そんな篤太夫の顔をネットリした表情で見つめながら計算する三野村…こわっ!!イッセー緒形さんの一筋縄ではいかないオヤジっぷりが堂に入ってて面白いやら怖いやら(笑)。あれは太政官札というよりも、篤太夫の価値について計算してるって顔だったぞ!?

金を用意するまでの間、三野村はこれまでいかに新政府と関係を築くために犠牲を払ってきたのかを滔々と語りだした。その話を聞いた篤太夫は、想像していた以上に三井が新政府とズブズブな関係を築いていることに驚きます。「三井としては新政府様に潰れてもらっては困る」という言葉がちょっと今後のキーワードになりそうですね。

で、提示された金額は…札の額面よりも2割引かれてしまっていた(汗)。それを悟った時の篤太夫の「んん!??」って表情が最高に面白かったけどwww、彼としては一大事な出来事。なんとか上乗せしようと食い下がろうとしますが、「その刀は商売をするには邪魔でしょう」と嫌味で返されてしまう。つまり、商人は武士もどきの篤太夫とはまともに相手しないよ、と言っているようなものです(苦笑)。ここでは刀を持っていたことが仇になってしまった。
「いつかは渋沢さまが商売仇になるかもしれませんから。お~~こわっ!」と最後まで嫌味をぶちかましながら三野村は退室(笑)。あれは腹立つわ~~~www。イッセー緒形さん、さすがですな。篤太夫も受け入れるしかありませんでした。相手が悪すぎたね。

とりあえず元手となる「正金」は手に入れたので、手分けして良い米や茶を作るための肥料を買い集めることにしました。篤太夫がある店の肥料の匂いを嗅いでいると、薩摩言葉の男が「稲作に使いたいんだが、この肥料はどうです?」声をかけてきました。

おおおーー!!ついに五代才助と渋沢篤太夫がまともに出会いましたね!!以前はお互いハッキリと顔を認識せず言葉も交わさないまま別れてしまったので、事実上これが初対面ということになるでしょう。吉沢亮くんとディーンフジオカさんが同じ画面に映ってるだけでなんか眼福というか…感動的な光景だった。

篤太夫はそれが五代だとは知らずに、いい方の肥料を教えてやる。さすが農家に生まれ育っただけのことはあって、こういうところは博識だよね。そんな篤太夫に五代は「大坂の商人に頼まれたんだが、門外漢で難儀をしていたので助かった」と笑顔で感謝の気持ちを伝える。
篤太夫に好意を持った五代は、散切り頭の彼に「その頭でこのあたりを長くうろつかんほうがよい」と親切に忠告をしてくれました。荒っぽい官軍崩れの輩が多く、治安が相当荒れてきているらしい。五代は「上が変わっても相変わらず侍の世じゃ、反吐が出る」と複雑な表情を見せます。その言葉に只者ではないのではないかと篤太夫は勘付き始めた様子…。

そこへ店の人が戻ってきて大量に肥料を買い求めた五代は自分の名前を告げた後、改めて篤太夫に礼を言い去っていきました。その名前を聞いた瞬間、篤太夫の脳裏にパリでの苦い体験が蘇ってくる。あの時、五代が裏で暗躍したことで幕府はフランスからの借款を得ることができなかった。
たった今、朗らかに会話をした相手がその人だと悟った篤太夫は「あの借款が無くなったせいで、公儀は新しい世を作れなくなったんだ!!あなたのせいで…!!」と必死にその後を追いかけようとしましたが、もう五代の姿は見えなくなってしまっていた…。今後この二人がどう関わっていくのかとても気になりますね。

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駿府でしばらく落ち着くことになった篤太夫は、血洗島から千代とうたを呼び寄せることにしました。市郎右衛門とゑいは千代のこれまでの働きに深く感謝し頭を下げる。千代もこれまでの二人の恩情に対して万感の想いを込めて感謝の気持ちを伝えるのでした。千代さんは、本当に良い家に嫁げたと思う。
篤太夫に複雑な感情を抱いていたていも、今ではかなり気持ちが落ち着いたようで安堵しました。

千代が引越すための衣類を整理していると、少し寂しそうな顔のよしがやって来た。彼女の夫である成一郎は未だに箱館戦争で戦っていて戻ってきていない。息子は「お前のとっさまは朝敵だ」と罵られてケンカになることもあったらしい。「今はもう天子様の御代になったのに、あの人はなんで戦っているんだい」と涙を流すよしが可哀そうすぎて胸が痛む(涙)。相談相手だった千代も駿府へ引っ越してしまうし…今後の良しのことがとても心配です。成一郎、早く帰ってきてほしいよ…!!

その箱館はというと、戦が最終局面に入っているようで旧幕軍の死傷者が増えていく深刻な状況に追い込まれていました。決死の治療にあたっていた高松凌雲の元にも、松前を放棄した兵たちが敗走しているといったよくない知らせが飛び込んでくる…。「ここまでなのか…」と呟いた凌雲が今後どうなってしまうのかとても気がかりです。

その頃、血洗島を出発した千代とうたが駿府に到着。篤太夫は嬉しそうに職場の説明をした後、これから生活する部屋に彼女たちを案内しました。喜んでくれると思ってワクワクしていた篤太夫ですが、そんなとっさまにうたは「じいさまのとこの蚕の部屋よりも小さい」と不満を口にする(笑)。あ~、それ、指摘されると思ってたよww。子供は正直だからねぇ。渋沢家は裕福な家だったから部屋もかなり広かったので、それに慣れていたうたとしては「なんでこんな狭いところに住まなきゃいけないの?」と不満に思ってしまうのは仕方ないかw。
千代は慌ててうたを叱りますが、篤太夫としては娘からの文句に「まぁ、その通りだが…」とタジタジ(笑)。この時の篤太夫の表情が可愛すぎて思わず吹き出しちゃったよww。

それでも久しぶりの家族そろっての夕飯は幸せな時間。

千代が腕によりをかけたほうとう鍋がめちゃめちゃ美味しそうでした!!ほうとうといえば山梨が有名ですが、深谷にも美味しそうなほうとうがあるんですね。コロナが落ち着いたら是非食べに行ってみたい。
ちなみに、うたが「駿府の人は言葉がおかしい」と指摘した場面を見たうちのダンナ(静岡県民)は「深谷とそんなに方言変わらないだろ」とツッコミ入れてましたwww。

生活の場が商法会所の建物内にあるので、千代とうたは篤太夫の職場を通って部屋へ行くことになる。うたは職場に興味津々で、千代はそれを窘めるのに必死w。すると、奥の方から厳しい口調の篤太夫の声が聞こえてきた。千代たちはこれまで見たことがない篤太夫の仕事中の表情を見て圧倒されてしまったようです。

篤太夫は、役人たちが武士のプライドを捨てきれずに職場に刀を差してやって来ることを厳しく咎めていました。しかし彼らは「なぜ商人のような恰好をしなければならないのか」と大憤慨。刀を外すということは見下している商人と同じ立場になるのと同じことを意味し、屈辱的以外の何物でもなかったのです。
そんな彼らに篤太夫は「ここでは武士も商人も上も下もないし、ここではむしろ商人のほうが手練れだ」と毅然と言い放つ。どんなに強そうな相手に脅されても、負けずに立ち向かうのが本当にすごいと思う。

さらに篤太夫は商人たちにも「卑屈になってもらっては困る」と忠告する。その言葉に驚き言葉を失う一同。

「武士の皆さんには刀を捨てて”そろばん勘定”を。商人の皆さんには駿府の一端を担う”矜持”をもっていただきたい。これからは、武士も商人も互いの良いところを認め合い、力を合わせて共に働くんです!!」

どうにかして武士と商人が協力し合ってもらえないかと熱弁を振るう篤太夫。その言葉に心を動かされた商人がいました。茶問屋の萩原四郎兵衛です。これまでは御用金を当てにされてはたまらないと武士に対して良い感情を抱いていなかった萩原達でしたが、「合本が良い按配に転がればきっと日本中がマネすることになる。おもろい!」と告げ、今後は”矜持”を以て協力していきたいと申し出てくれました。この言葉にほかの商人たちもその気になってくれたようです。話が分かってくれる萩原さんがいてよかった!!

すると奥の方から川村が刀に手を掛けながら怖い顔をして近づいてきた。

千代とうたにも緊張が走りますが、川村は刀を抜くのではなく、二本差しを腰から引き抜いて篤太夫の手に受け渡したのでした。「これからは武士も商人も認め合って力を合わせるべきだ」という言葉に、川村も心動かされたようです。

「何から始めればよいのか教えよ」とぶっきらぼうに尋ねてくる川村は、率先して机の前に座り教えを請おうとする。それに圧倒されながらも、慌ててやるべきことを教えるために商人が動く。さっきまで文句ばかり言っていた武士たちも渋々刀を預けて商人の輪の中へと入っていきました。

川村恵十郎さんならきっと篤太夫の熱い思いを分かってくれると信じていたので、このシーンはとても感動的でグッとくるものがありましたね(涙)。篤太夫も胸が熱くなっていたよう。そんな父の仕事っぷりを目の当たりにした千代とうたは嬉しそうにその光景を見つめていました。一番カッコいい姿を見せることができてよかったね、篤太夫。
その後すっかり打ち解けた武士と商人は一緒に宴会する仲にまで発展(笑)。同じ目標を目指す者同士、ちょっとしたきっかけでこうやって分かり合えるのは嬉しいことですね。

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一方最終局面を迎えていた箱館では、土方が市村鉄之助に自らの遺影と髪の毛を故郷の日野まで届けるようにと手渡していました…。

鉄之助としては本当は土方と共に最後まで戦って討死する覚悟が強かったそうですから、自分だけ離脱しなければいけなくなったことはとても心苦しい心境だったそうです。「行け!!」と強く言われるまでその場を離れようとしなかったのは、そういった鉄之助の心情があってのことかなと思いました。

新選組の隊士だった市村鉄之助は土方歳三の小姓として函館まで共に行動していました。この時まだ14~15才。箱館に入港していた外国船が横浜へ出発することを知った土方は、鉄之助に遺品を託し脱出させたと伝わります。現在残っている有名な土方の洋装写真はその時のものです。何とか無事に土方の姉の嫁ぎ先である佐藤彦五郎のもとへたどり着いた鉄之助は、2年間匿われた後故郷の大垣に帰郷。
その後の足跡は、故郷で病死したとも西南戦争に参戦して戦死したとも伝わっていますが、詳しいことは未だ不明のままだそうです。まだ10代の若者でした…。
三谷幸喜さん作の『新選組!!土方歳三最後の一日』で市村鉄之助を演じていたのは、当時まだ15歳の中学生だった池松壮亮くんです。あどけない可愛い少年だったのをよく覚えていますので、成人になったあと硬派な作品中心に活躍していることに驚きを隠せませんでした(笑)。

鉄之助が去ってフっと笑みを浮かべた時(この時の町田啓太くんの表情がめっちゃカッコよかった!)、成一郎が駆け込んできて「この場は危ないから五稜郭に戻ったほうがいい」と忠告しました。しかし土方は「俺はこれ以上死に遅れるわけにはいかない」と告げる。彼はもう自分たちの敗北を悟っていたのです。きっと戦い続けていた成一郎も感じていたと思う。
負けると分かっている以上は新選組として潔く散り「胸を張ってあの世で友と酒を酌み交わしたい」と銃に弾を込める土方…。今回のドラマでは新選組隊士は土方しかフィーチャーされませんでしたが、「あの世で友と酒を酌み交わしたい」というセリフひとつで他の隊士たちの存在が大きくクローズアップされたような気がしました。私は新選組ファンの端くれではありますが、それがとても嬉しく胸熱くなりました(涙)。組の絆は永遠です!!

土方の覚悟を聞いた成一郎は「それならば俺も」と後に続こうとしましたが、それに対して土方はキッパリと拒絶の意を告げました。

「お主の友は生きるといったぞ。お主も俺とは違う。生の匂いがする…」

ここで土方の口から篤太夫と会った時のことが語られるとは思わなかったよ(涙)。たった一度だけ言葉を交わし合っただけなのに、土方にとってはその時の思い出がずっと色濃く心の中に息づいていたのですね…。こんなん泣くわ(涙)。

あの時篤太夫は「いつかまた会った時に恥じぬよう、俺もなるだけ前を向いて生きることにする」と別れ際に言葉をかけていました。土方もその時は篤太夫と同じ想いだったっと思うのですが、新選組が窮地に追い込まれ、大切な親友でもあった局長の近藤勇を失った時に「死」を強く意識するようになってしまったのではないかなと…。
もしかしたら土方は、あの時の篤太夫の言葉を思い出して少し羨ましいと感じていたかもしれない…。自分には出来なかった生き方を、篤太夫に、そして成一郎に託そうという気持ちは強かったのではないだろうか。

あくまでも運命を共にすると食い下がろうとする成一郎でしたが、土方は必死の形相で「生きて日ノ本の行く末を見届けろ!!」と訴えます。

「ひょっとすると、その方がよほど辛いかもしれぬ…」

土方の最期の言葉に胸を突かれた想いがこみ上げてきた成一郎は、それ以上彼に何も告げることはできませんでした…。土方にはもう「死」以外の選択肢はない。生きることのほうが辛いことを悟りながらもあえて成一郎にそれを求めました。彼なら自分の代わりに新しい日本のため生きることができると確信していたからかもしれない。土方はそれだけ成一郎のことを信頼していたのではないでしょうか…。そう思うとこの二人の別れのシーンは涙なくしては見れませんでした(涙)。

土方から逃げるように促された成一郎は、呆然としながら一本の道を突き進んでいく。その道がどこに繋がっているのか分からないままただ歩みを進めていたように見える…。その最中に襲ってくる官軍を必死の形相で斬り倒していく成一郎でしたが、「渋沢さま!」と呼びにやって来た味方が銃弾に倒れた時、見えていた世界が色を失う。そのなかで、「血」の色だけが鮮明に赤々と脳裏にこびりつきはなれない。
その瞬間、成一郎の心の中に「生きる」という意識が猛烈に強くなったのではないかなと。死への恐怖みたいなものが突然襲ってきて、そこから逃げるように号泣しながら目の前に続く道を歩む成一郎の姿に涙しました(泣)。どんな形でもいい、成一郎、生きるために走れ!!篤太夫が、およしちゃんが待ってるよ!!!

その数日後、土方歳三は一本木関門で馬に乗っていたところを銃で撃たれ戦死。逃げようとする味方を最後まで鼓舞していたという土方は、最後の最後まで武士道を全うした熱い男だったと思います。町田啓太くんの倒れている表情がまるで眠っているように美しく…、ぜひとも彼の土方を主人公にしたスピンオフを見てみたいなと思ってしまいました。

想像以上にめっちゃハマリ役だったよ!!

五稜郭は榎本の降伏によって開城(榎本は一度は切腹を試みたと伝わります)。これを以て、徳川の戦は終結しました。行き場を失った武士の新たな居場所を求めた戦いでしたが、武力では新政府軍に太刀打ちすることができませんでしたね…。駿府へ逃れていた旧幕臣たちは篤太夫のおかげで新たな居場所を得ることができただけに、戦以外の方法があればよかったのになぁと感じてしまいます。
ただ、箱館戦争の一番の中心人物・榎本武揚がついに登場しなかったのは残念!この後出番はあるのだろうか??

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駿府にも箱館戦争の終結の知らせが届いていました。篤太夫は慶喜の心境を思うと居ても立ってもいられなくなったようで面会を求めようとしましたが、今回は断られてしまった。この日だけは、慶喜は静かに幕府のために戦い散っていった命を一人で弔いたかったのでしょうね…(涙)。

慶喜との面会を断られた篤太夫がボンヤリしながら商法会所に戻ると、川村恵十郎が黙々と算盤作業をこなしている姿が目に留まりました。川村は成一郎の身を案じる篤太夫に対し「最後まで忠義を貫いたのなら本望だろう」と静かに告げました。おそらくもう成一郎は戦死してしまったのだろうと予想していたのでしょう…。
篤太夫は箱館戦争で戦う成一郎に対し「潔く散れ」という辛辣な手紙を送りつけましたが、本心ではずっと心配でたまらなかったと思います。ずっと一緒に行動してきた親友だものね…。

心細そうに立っている篤太夫に、川村はかつて自分は平岡の命を守れなかったうえに戦でも死に損ない、徳川のために何もすることができずここまで来ることになってしまったと身の上を語る。しかし、ただ禄が欲しくて来たのではないと告げる川村。

「徳川のために何かできぬかと…」

川村は平岡を守れなかったあの日以来、ずっと自分の生きる道を模索してきたような気がします。後悔ばかりの経験を経ながらも、なんとか徳川のために自分が役立つ道はないだろうかともがきながら生きてきた。もしかしたら駿府にその機会があるかもしれないと思ってやって来ていたのでしょうね…。禄目当てだけに来た人もいたかもしれないけど、川村と同じ想いで駿府に身を寄せた人も多かったのかもしれません。
篤太夫は、そんな川村の鬱々とした気持ちを救ったことになるのでしょう。だからあの時、刀を預けて率先して商人の輪に入っていったのだと思いました。

川村の言葉を聞いた篤太夫は、不安を振り払うように彼の隣に座り算盤勘定に没頭するのでした。

一方、築地にある大隈重信の屋敷には伊藤俊輔改め伊藤博文が「箱館がようやく落ちた!!」と喜び勇んで飛び込んできていました。いや~~~、いっくんの爽やかだけど濃い~~存在感がめちゃめちゃ際立ってていいですね!!

伊藤は「これでようやく自分たちが正当な政府だと胸を張れる」と心躍らせていました。それを聞いていた大隈は「おいがアメリカの船を買ったから勝利できたんだ」とマウントしまくり(笑)。大倉孝二さんの大隈重信もなかなかにクセが強くて面白いですねぇww。
そんなクセの強い大隈を支える妻は清楚な雰囲気の綾子さん。おっと、高瀬ではないですか(←直虎)!!朝倉あきさん、相変わらず可愛らしい。

そこへ何やらラフな格好でやって来たのは五代才助。「参与の横井を切り刻んだ賊は次は伊藤を狙ってるって噂だぞ」と物騒な話を笑いながら言ってきた(汗)。いやいや、五代さん、それ笑いながら言うことじゃないってww。

五代が言っていた「参与の横井」とは、松平春嶽に重用されていた横井小南のこと。岩倉にもかなり頼りにされていたようですが、明治2年に暗殺されてしまいました。

そんな五代に伊藤は「大坂で狙われてるって噂があるぞ」と脅しますが、それに対しても「五代は戦に出ず金儲けばかりしていると薩摩では悪評が立ってるくらいだ」と笑い飛ばしてしまいます。
いっくんと、おでぃーん様が、並んで座っていることだけでも目の保養!!会話の内容は別としてw、非常に心躍る場面でございました。

大隈は五代にエラールから届いた昭武のパリ留学費用についての手紙を見せる。そこに書かれてある「SHIBUSAWA」という文字が留まる五代。篤太夫はエラールさんとすごく懇意にしていましたからね。やはりその人についても報告したくなったでしょう。「シ・ブ・サ・ワ」の発音の外国語っぽさはさすがディーンさんって思いましたw。

伊藤は駿府では商人と組んだ商いで利益を生んでいるらしいと苦い顔をする。せっかく東京から徳川を追い出したのに駿府で力を蓄えられたら面倒だと考えている様子。その言葉に五代も表情が険しくなっていきました。そして、「この男の仕業らしい」とある新聞を見せる。そこには篤太夫のことが書かれており、昭武と一緒にパリに随行した折に4万両の利益を蓄え、それを駿府藩内に配分したと書かれてありました。そのことに一番仰天していたのが大隈さんww。

「フランスで4万両の利を蓄えたぁ!???」

これ、現在の価値に換算するとだいたい4億円にあたりますからね。それを個人の才覚で手に入れたと知ったら、そりゃ驚きますわな(笑)。エラールさんの助言があってのことではありましたが、鉄道株を購入した篤太夫は先見の明があったと思います。

パリからの手紙にある人物と同一人物なのだろうかと警戒感を強める五代たち。駿府に優秀な勘定方の渋沢篤太夫あり、ということを知った今後、どう展開していくのでしょうか。五代さんは篤太夫と既に会話をしてるんだけどねぇ。その人と同一人物だったと知ったら驚くだろうなぁw。

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