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『西郷どん』第21回感想 別れの唄

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大島編に入ってから4回目ですが、遂に来るべき時が来てしまいました。そこで効果的に使われていたのが「島唄」です。やっぱり南の島の唄はジンワリと心に染み入ってきますねぇ…。あの旋律をきいただけで泣けてきちゃいますよ😢。

吉之助が大島に流されていた期間が約3年ですから・・・1週間がだいたい1年といった感じで時が進んでいたことになるのかな。何だかもっと長く島にいたような気さえします。それだけ濃厚な時間だったということでしょうか。

以下、ネタバレを含んだ第21話の感想です。

大河ドラマ『西郷どん』感想一覧

第21回 別れの唄

2018年6月3日放送 NHK総合

鈴木亮平・瑛太・二階堂ふみ・高橋努・北村有起哉・青木崇高・秋山菜津子・柄本明ほか

あらすじ

奄美大島に来て2年。吉之助(鈴木亮平)と愛加那(二階堂ふみ)の間に男子が生まれる。吉之助は菊太郎と名づけようとするが、龍佐民(柄本明)は、いつか薩摩に戻る吉之助の子供は菊次郎とすべきと説得する。その頃、薩摩の国父・島津久光(青木崇高)のもとで頭角を現した大久保一蔵(瑛太)の尽力により、吉之助に召還命令が下る。愛加那に別れを切り出せない吉之助。一方、愛加那はもう一人子を授かっていることを知る。

公式HPより引用

海でぼんやりと魚釣りをしている吉之助の場面からスタートしたから、てっきり前回の『桜田門外の変』で本土が気になってるのだとばかり思ったら・・・愛加那が出産間近だったからなのねーーー!紛らわしいぜ、吉之助ww。

でも、何かを察して慌てて戻ったらそのタイミングで初めての息子が誕生するって・・・やっぱり色々持ってる男だ😁。初めての恋、初めての旦那、そして初めての子供。大島での生活は吉之助に様々な幸福を与えてくれたんだねぇ。家族みんなに囲まれて涙を流しながら息子の誕生と愛加那の無事を喜ぶ吉之助見てたらなんだかウルっときてしまった。亮平くんの涙の芝居ってほんといつもグッとくるんだよねぇ…。
それにしても吉之助、いつの間にか「あげぇ~」とか「ありがとさまりょうた~」とか、ところどころにすっかり大島弁が出てしまうほどすっかり島の生活に溶け込んでるのが可愛いかった(笑)。

吉之助は生まれてきた子供に「菊太郎」と名前を付けようとしますが、佐民はそのことに強く反対し「菊次郎にするべきだ」と主張。

「あなた様はいつか薩摩に帰って新しく妻を娶り子供を授かるだろうから、子供のためにも一番目という意味の”太郎”ではない二番目の”次郎”という意味の名前にした方がいい」

吉之助としては、このままずっと愛加那と一緒に大島で生活していきたい気持ちが強いので、薩摩に戻って新しい妻を・・・なんて話は聞きたくない。でも、島の人たちはどんなに吉之助が否定しても”そのとき”はやがて訪れるということがずっと心の中にあるんですよね…。

結局は愛加那が「菊次郎でいいじゃない」と諭す形になって落ち着きましたが、吉之助としてはやはり納得がいかない様子。そんなちょっとピリピリムードを和らげようと、みんなで祝いの唄を歌うことになりました。

『朝花節』

”あなたの未来に幸せなことが訪れますように”

優しい音色と温かい言葉の響きに、ささくれ立った吉之助の心もやがて癒されていく。子供の幸せを願う唄に彼自身の心も慰められていったのかもしれません。

ちなみに「最初は太郎とするはずだった」というエピソードは鹿児島旅行をしたときに資料館の人から説明で聞いたことがありました。諭されて「次郎」と名付けたのは本当のことだと思います。

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一方薩摩では藩主の茂久よりも国父となった久光の方が権力を握っている感じですね。素直にそれに従ってる茂久、偉いと思っちゃったよ😅。

ようやく自分の時代が来た!とばかりにめっちゃ張り切ってる久光さんww。
ムネくん、またもしかして貫禄つけるために体重増やしたのかな?たしか『龍馬伝』で象二郎演じた時役作りでめっちゃ増量したって言ってたから、今回も何かやってそう😁。

今の薩摩の政策としては、斉興が進めた幕府恭順の姿勢ではなく、幕府をただすために強硬路線をいくって感じに転換したようです。斉彬の遺志を継ぐって方向に舵を切ったわけですね。もともと久光は斉彬にはリスペクトしていましたからそれが自然な流れなのかもしれません。

で、遂にここで町田啓太くん演じる小松帯刀が初登場!!


待ってたよーー!!町田くんっ!!『花子とアン』で郁弥を演じていたのを見た時からファンなんです😊。侍姿もキリッとしていてなかなか似合うじゃないですか。今回は「はっ」という相槌だけで終わっちゃったけど😅、次回以降の活躍に大いに期待しております。

それにしても、かつて『篤姫』で小松を演じていた瑛太くんと同列にいるっていうのが、なんとも不思議な感覚だったなぁ~~。

ちなみにこの時には正助は名前を「一蔵」と変えていましたね。ということで、今後は大久保一蔵ということで。

精忠組のなかでは一番の出世頭となった一蔵。ここに来るまでに色々と裏工作進めてきたかいがありましたな。でもそれは吉之助を薩摩に戻すっていう大目的もあったからで…今では仲間もそのことを理解してくれているのか、反抗的な態度を取る人はいなくなった模様。
幕府に向けて兵を出す話が出たと聞くとみんな色めき立ちますが、もう一つ、吉之助の帰還許可が出たという知らせにはさらにテンションが上がっていく。斉彬の右腕と呼ばれていた吉之助の存在は今でも大きいんだなということを実感。

そういえば、このどさくさに紛れてさりげなく俊斎も名前を変えてましたなww。


「海江田武次」に変名しておりました。なんか、光臣君の役って”いつの間にか変わってる”パターンになりがちww?坊主から何の前触れもなく侍になってたしww、今度は名前が全く変わっちゃったし😅。なんかその経緯を知りたくなる(笑)。

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菊次郎が生まれてしばらく経った頃、大島には吉之助が前々から頼んでいたサトウキビを絞るための鉄の歯車が突然届けられていました。驚く吉之助の前にさらに驚く人物が…!
なんと、それを届けるために一蔵が自ら大島までやって来たではないですか😃。これ、史実では一蔵が大島に来たって記録はないらしいですので創作ですけどねw。だけど、二人の久し振りの再会は何だかとても微笑ましくてよかったです。2年半ぶりくらいの再会になるのかな。

でも、一蔵の訪問を喜んだのは吉之助だけで・・・愛加那や島の人たちは複雑な心境でその様子を見守っていました。”来るべき時が来てしまったのでは…”とみんな思ってただろうね。一蔵もそんな想いが伝わっていたようでした。

その夜、食事の前に吉之助は一蔵から殿直々の召喚状を差し出して「すぐ薩摩に戻って来てほしい」と告げられる。きっとそのために来たのだろうというのも分かっていただろうね。それを知ったうえで、吉之助はキッパリと「この島に残るから帰れない」と告げます。
その答えが返ってくることを予想していたかのようにすぐに「やっと亡き殿の志を継ぐことができるんだぞ」と説得にかかる。愛加那や佐民、兄の富堅はその様子を不安げに伺っていました。

そして吉之助は愛加那を呼び寄せた上で、島での暮らしで生きる力をもらえたことを一蔵に語る。あまりに熱く島での生活への愛着を語られたものだから、一蔵はそれ以上説得の言葉をつづけることをやめてしまいました。ここに至るまでの辛い出来事とか全部わかってしまうから、吉之助の想いを否定することが一蔵には出来なかったんだろうね…。

翌日、鉄の歯車のおかげで今まで以上に楽に砂糖を作ることができるようになった島の人たちは大喜びで音楽に合わせて踊り出す。その輪の中に吉之助もいたわけですが…


めっちゃ筋肉割れてたぞ、亮平くん!!さすが、肉体の鍛錬は怠ってないんだなと感動してしまった😃。

あまりに幸せそうな吉之助の顔を見て声をかける事ができない一蔵はそのまま立ち去ってしまいます。そんな彼を追いかけた愛加那は「旦那様を迎えに来たのだろうけど、あの人は帰らんよ」とキッパリと告げる。
それをきいた一蔵は「分かってるから自分がここに来た」と笑いながら答える。吉之助とは幼い頃からの付き合いだから、きっとこうなることは手に取るようにわかってるんだと思う。それでもあえて、心を鬼にしてでも一蔵は吉之助に薩摩へ帰ってきてもらいたい。

「吉之助さぁを返してたもんせ」

色々と分かったうえで愛加那に頭を下げて頼む一蔵…。その姿に愛加那の気持ちは激しく揺れ動きます。彼女の中ではいつか別れの時が来るってずっと覚悟は持っていたはずなんだけど、吉之助への愛情が増せば増すほど離れがたい気持ちは強くなってると思うんですよね。
でも、全てを悟ったうえであえて戻ってほしいと懇願する一蔵の姿を見ていたら…覚悟を決めなければいけない時が来たのだと思い知ってしまったのではないだろうか。薩摩へ戻る一蔵を見送るとき、吉之助とは違う気持ちを抱いたであろう愛加那の気持ちを想うと切なかったです😢。
一方の吉之助も、一蔵が吉之助を必ず戻すと力強く語っていたあの日のことが脳裏に過っていました。どんなに愛する人がいる場所に残りたいと思っていても、国を変えたいという心の底に眠っている想いだけは消えることはなかったんじゃないだろうか。

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しばらくしてから、愛加那は吉之助に隠していたという一蔵からの預かり物を渡す。去り際にもらってから、それを見た吉之助が薩摩への想いを強くしてしまうかもしれないとずっと隠していたんだろうね。それを見せる決意をしたということは、彼女の中で覚悟をする時が来たと悟ったのだなと…。


中身を開けてみると…斉彬からお庭役を仰せつかった時に直々に渡された短刀が入っていた…。

考えたなー、一蔵!これを見せれば吉之助の心に薩摩への想いがまざまざと蘇ることを読んでのことだと思う。どんなに言葉を尽くすよりもその短刀の力は強力だってこと分かってたから敢えて強く薩摩へ戻れって言わなかったんだろうな。
案の定、吉之助はその刀を見て明らかに気持ちが薩摩へと高ぶっていくのを感じていた様子。それを悟られまいと愛加那には笑顔を振りまいていましたが、彼女はその一瞬の間だけで吉之助の本心を悟ってしまったのだと思います。

思い悩んだ愛加那はユタのもとを訪れる。ユタさんの言葉だけは字幕がないと今もさっぱりわかりませんなww😅。演じてる秋山さん、凄い自然にセリフこなしててホントすごいなって思うわ…。
この時、愛加那はユタからお腹にもう一人の命が宿っていることを告げられる。新しく生まれる命のために強くならなければいけないと諭された愛加那…。彼女の心の中で何かが変わる。

家に戻ると相変わらず優しく迎えてくれる吉之助がいる。しかも、薩摩の殿様に充てて「戻る気はない」という手紙まで書いていた。複雑な心境でそれを見つめると、「笑ってくれている愛加那が好きだ」と自分の気持ちを明るくするため一緒に歌おうとしてくれる吉之助。
その想いに応えるべく『朝花節』を歌いだしますが…涙で先を続ける事ができない。なぜ泣いているのか分からない吉之助は動揺してしまう。こういうところは相変わらず鈍感なんだよなぁ(苦笑)。

意を決した愛加那は、書きかけの手紙を破り捨て「薩摩へ帰りしょり!!」と心を鬼にして告げる。その言葉に驚き「お前と菊次郎と一緒に生きると決めたんだ」と抱きしめようとしますが、全力でそれを拒否されてしまう。その言葉は真実だと分かっている、だけど、その奥には薩摩に戻って国を変える仕事をしたいという吉之助の本心があることも愛加那は知ってしまったんだよね…。

「もう旦那様の魂は薩摩に飛んでる。ここにいるのは私の旦那様じゃなくて、薩摩の西郷吉之助じゃがな!!」

その言葉を聞いて金縛りのように動けなくなってしまった吉之助は、すぐに愛加那を追いかけることができなかった。本音の部分を正面からぶつけられて戸惑ってしまったんだろうな。
やっと我に返って追いかけようとしたところを義兄の富堅に必死に食い止められる吉之助。富堅は愛加那が走っていく様子を見てすべてを悟ったんだと思います。だからこそ、これ以上愛加那に気を持たせるような行動は止めてほしかったんじゃないかな。彼もまた、吉之助の本心を悟ってた一人だからね…。

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それからしばらく愛加那は吉之助の待つ家には戻ってこなかった。そんなある日、佐民が自分の家に戻っていることを知らせにやってきます。この時初めて愛加那にもう一人の子供が宿っていたことを聞かされる吉之助。
言えなかった理由は、その事実が吉之助を島にますます縛り付けてしまうって思ったからだろうっていうのがなんとも切ない😢。きっと、ユタのところから帰ってきたあの日に言いたかったんだろうね…。

佐民は吉之助に「この3年間たくさんの夢を見せてもらえた」と感謝の言葉を告げたうえで、初めて”菊池源吾”ではなく”西郷吉之助”と大声で叫ぶ。

「あなた様のいるところは、ここでは、ありよらん・・・!」

迷っていた心に、佐民のこの言葉はこれでもかというほど吉之助に突き刺さったんじゃないだろうか。佐民は、”菊池源吾”ではなくあえて”西郷吉之助”と呼ぶことによって彼の心の奥にしまいこんでいた薩摩魂を呼び起こした。現実を突きつけることで目を覚まさせたわけです。
これまで佐民は吉之助には少し辛い態度で接していたけれど、共に暮らしていく中で彼のことを認め愛していたんだなというのがあの言葉の中に凝縮されているような気がして泣けました。

薩摩へ戻る決意をした吉之助は愛加那の待つ浜へ向かう。その姿を見て思わず海の中へ逃げてしまう愛加那…。それを必死に追いかけて抱きしめた吉之助は最初に悪阻で苦しんでいると聞いていたこともありその体を気遣う言葉をかける。こういうところが本当に優しいんだよねぇ…。あんなことを言われたらますます離れがたくなっちゃうじゃないか😢😢。

「薩摩での役目が終わったら、必ず会いに戻ってくる!!」

必死に訴える吉之助から静かに目を逸らせた愛加那はそっと『朝花節』を歌いだす。

”あなたの未来に、幸せなことがありますように”

生まれてきたばかりの菊次郎に捧げた歌を、今度は薩摩へ旅立とうとする吉之助のために歌う愛加那・・・。それは彼女のありったけの吉之助への愛情であって・・・どんなに断腸の想いで歌ってるのかと思ったら、もうこの場面は涙があふれて仕方なかったです😭。


思わずそんな愛加那を強く抱きしめた吉之助。大きな肩を叩きながら『朝花節』を歌い続ける愛加那に呼応するように吉之助も涙を流しながら歌いだす。お互いがお互いを想い合った、究極の愛の唄の場面でした😭。

妊婦さんがあんなに長く水に浸かってるのはよくないよっていうのは私も頭過ったけど😓、愛が溢れる良いシーンだったからこれでよかったって思います。ドラマだから、これ。

そういえば、BSで見てたらちょうどこの場面の時に薩摩地方に地震が発生した模様。二人の別れに大地も揺れたということでしょうか…。被害が出るような大きな地震でなくてよかったです。

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そして別れの時がやってくる。その日の朝はいつも通りのとても穏やかな時間で…それがまた何だか泣ける…。
海岸には多くの島の人たちが駆けつけてくる。吉之助の表情に悲壮感はない。

「お世話になりもした。こん御恩は生涯忘れもはん」

富堅兄ぃは涙が止まらないみたいだったけど、みんな笑顔で吉之助を送り出そうって気持ちに溢れている。吉之助もその想いに応えるべく、最後まで笑みを絶やさない。


泣きたくなる気持ちを封印して笑顔を向ける愛加那の顔がとても美しかった。


それを見つめ返す吉之助の表情も穏やかで愛に満ちていて泣けた…。

小舟に乗りこんで最後まで島の人たちの方から視線を逸らさなかった吉之助。そんな彼に、島の人たちは『行きゅんな加那』という別れの唄を捧げる。

”あなたは私のことを忘れて去ってしまうのですね、離れてみると心が苦しいのです”

という意味らしい。これが一番の歌詞。なんか、訳してみるとけっこう未練が強いというか…(汗)、恨み節のようにも聞こえる歌詞ですな😓。だけど、当時の人からすれば去って行ってしまう人に向けた素直な気持ちだったんだろうなって思います。
ただ、吉之助は島のみんなからすごく愛されていたし、ドラマでもそのように描かれていたので・・・ドラマオリジナルで二番の歌詞が作られた模様

”お役目を果たしたのなら、妻と子の元に戻ってきてください、戻ってきてください…”

まさに吉之助に向けた唄としてはふさわしい歌詞になっておりますね。この二番がすごく効いてて…思わず涙してしまいました😢。
それにしても、去っていく吉之助のシーンでタイミングよく泣き出した菊次郎役の赤ちゃん、絶妙でした。何か言葉を発したがってたところがまたすごいなと思いました。

ちなみに吉之助はかなりな小舟に乗って薩摩へ向かいましたが、ある程度まで行ったところに当然大きな船が待ち構えてるもんだと思いますよ。大きな船だとあの海岸には着けないですからね。

吉之助が去った後も島の生活はいつも通り続いていく。菊次郎を背負いながらサトウキビを刈る愛加那の表情からはもう悲愴感はない。力強く逞しく、母として元気に生きる愛加那の姿にグッときました。
最後の西田さんのナレーションも「愛加那、チェスト!きばれ!」だったのがよかったです。

来週は久しぶりに薩摩に戻った吉之助が何やら嵐を起しそうな予感。久光とのやりとりは嫌な予感しかありません(笑)。そして、関ジャニ∞の錦戸亮くんが演じるのちの西郷従道こと弟の信吾が本格的に登場してきますね。初回以来か。
個人的にはもっと台詞のある小松帯刀に期待したいところです😁。町田啓太くん、待ってるよ~!!

※第21話の裏話トークレポ

🎀「西郷どん」ブルーレイ第二弾(13~23話まで)

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