NHK大河ドラマ『おんな城主直虎』第35回ネタバレ感想 蘇えりし者たち

辛い展開続きでしたが、ここにきてようやく気持ちが少しホッとする場面も出てきました。悲しみや苦しみの中に見えたわずかな希望と明るさと、そして優しさ。今回も均等が取れた素敵なストーリーだったと思います。

方久の知らせで気賀の窮状を知った直虎たちは急いで駆け付けたものの、時すでに遅く…。目の前には兵の戦死者のみならず戦に巻き込まれて命を落としたと見られる多くの民の屍が広がっていました。あの、希望にあふれた堀川城築城の映像がこうも無残に変わり果ててしまうとは…見ているこちらも大きなショックを受けました(涙)。これが戦国の世…ってやつなんですよね…。

しかしその中でただ一人生き残った者がいました。龍雲丸です。彼の微かな呼吸を確認した時、直虎の時間も再び動き始めたような気がしました。龍雲丸の命を復活させることが直虎を正気の世界に引き戻すような気がして…なんだか息を詰めて事の成り行きを見守ってしまった。予告に出てきた「口移し」場面もロマンチックなものに見えなかったしね。とにかく、龍雲丸、戻ってきて!の一心!!

以下、さらに第35回を見て気になったシーンもろもろ(ネタバレあり)。

これまでの『おんな城主直虎』感想レポ

おんな城主直虎
おんな城主直虎
2017年度NHK大河ドラマ『おんな城主直虎』の感想レビュー
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『おんな城主直虎』第35回 蘇えりし者たち

本放送:2017年09月03日(日)放送 NHK総合 20:00~20:45 ほか

CS放送:2021年05月25日(火)放送 チャンネル銀河 08:00~08:45

主な出演者:柴咲コウ、柳楽優弥、ムロツヨシ、尾上松也、阿部サダヲ、小林薫

あらすじ

徳川家康(阿部サダヲ)は気賀の堀川城を攻略するにあたり、まずは城内に捕らえられた民を逃がすことを方久(ムロツヨシ)に約束していた。しかし徳川家臣の酒井忠次(みのすけ)はこの約束を破り、気賀の民を惨殺してしまう。知らせを受けた直虎(柴咲コウ)は気賀に駆けつけるが、そこには瀕(ひん)死の状態の龍雲丸(柳楽優弥)の姿があった。高熱にうなされ、生死の境をさまよう龍雲丸に懸命の治療を施す直虎だったが…。

<NHKオンデマンドより引用>

サブタイトルの元ネタ:「レヴェナント:蘇えりし者」(レオナルド・デュカプリオ主演の映画)

一方、南渓は方久から気賀の惨状のいきさつについて聞くことになります。今回の出来事はさすがの方久もかなり精神的に堪えているようで魂が抜けたように茫然自失状態。一応城主だったわけだし、自分の民が無残な死に方をしたことを目の当たりにしたことは精神的にも耐えがたい事だったと思います。ムロさんの低音の声が何だか無性に悲しく聞こえたなぁ…。

苛烈を極めた徳川の攻撃に、さしもの大沢もとうとうその軍門に下りました。この人たちは生き延びたんですかね…。だとしたらなんとも理不尽極まりないというか…やりきれないよ…。この人たちの行動も一端になって多くの罪なき人々が巻き添えくらって命落としてしまったんだからさ…。
大沢が下ったことで徳川はようやく掛川攻めに専念できると先に話が進んでいます。特に今回の作戦の舵を取った酒井忠次などは「面倒なことがようやく片付いた」程度しか思っていない。

その風潮にやりきれなさで複雑な胸中だったのが家康です。彼は気賀の民を逃がしたうえで大沢を攻撃すると言ってましたからね…。忠次があのような残虐な行いをするとは予想していなかった。でも戦国では、そういう甘い考えでは先に進めないっていうのも事実なんだろうなぁ…。たぶん家康もそれは自覚してたと思うから彼を責めることができなかったんだと思う。ということで、またしても井伊絡みで大きな借りを作ってしまった形になっちゃったよね(汗)。
今回の出来事で戦の理不尽さを痛感した家康は、石川数正に密かに常慶を呼び寄せるようにと伝えます。この時点では忠次よりも数正を頼りにしてる。それが後に…ねぇ。今のところ信じられませんが(苦笑)。

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㚖天らと共に必死に龍雲丸の看病を続ける直虎でしたが、疲れの色が濃い。それでも看病を続けようとした彼女を㚖天は厳しく休むようにと伝えます。そう、フラフラの状態ではかえって足手まといになりかねないしね。こういう時、㚖天さんは本当に頼りになります。

直虎が部屋に戻ろうとしたとき、ふと、一人の少年に呼び止められます。政次の辞世の詩を持ってきてくれた鈴木重時の嫡男・重好でした。彼の話によれば、重時はあのあと徳川方として大沢攻めに加わったことで命を落としてしまったらしい。ナレ死ならぬ・・・実の息子の言葉でその死が伝えられるとは…哀しすぎるぞ、重時さん(涙)。しかも、まだ年端のいかぬ少年がその事実を淡々と直虎に伝え、自分もこれから家を継ぐ者として戦に出ると話しているところがなんとも切ない…。

重時が生前「次郎様の歌うような経を聞いてみたい」と言っていたのを覚えていた重好は、直虎に父のために経を上げてほしいと懇願します。小さな息子の手に握られた父の遺髪がなんとも哀しい…。その想いに心打たれた直虎は、あの美しい経を重時のために捧げました。彼女の美しい歌うような経の声は広く響き渡り、そして、龍雲丸の耳にも届くことに…。

「妙な、経が・・・聞こえてきて・・・」

ついに、死の淵から龍雲丸が蘇えってきてくれました!「よう戻ってきてくれた」と泣きながら喜ぶ直虎を見て、思わずもらい泣きしちゃったよ(涙)。
しかしその夜、龍雲丸は自分以外の仲間たちは還らぬ人となってしまったことを悟ってしまいます…。南渓は、直虎のためにも龍雲丸が生き残ってくれたことに感謝すると伝えますが、その言葉を聞いて「俺なぞでよかったんですかね…?」とポツリと呟きます。この一言がとても悲しくて切なかった…。

「また・・・・かね・・・」

幼い時に目の前で父親を失い、そして今回も再び大切な仲間を目の前で失ってしまった龍雲丸の呟きも胸が痛みました…。気賀にたどり着いたときの直虎の「吾が城など建てたから…」という悔恨の言葉と重なって…ほんと辛い(涙)。

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少しずつ元気を取り戻していく龍雲丸。直虎の表情にも生気が戻り、彼が回復していく様子に喜びを感じている様子。このホッとする光景の後ろでさらにホッとさせる存在が…にゃんけい様ですよ。このところ辛い展開続きで、ちょろっとにゃんけい出てきてもそちらに目がいかなかったんですが(苦笑)、今回はバッチリ注目してしまったよw。

籠から出て、何やら淵をガリガリ。奥で何やってんのかにゃ?的なw。あ~~~~、可愛いぞ、にゃんけい様。久しぶりに癒されました。このにゃんけいが眺めていた光景というのが、直虎の可愛い嘘事件(笑)。

ようやく薬を一人で飲めるようになった龍雲丸でしたが、そのことで方久の「一時は片口で飲むことができなかったからどうなるかと思った」という一言に反応。自分で飲めなかったのにという事は、誰かが飲ませてくれた…イコール、誰かが口移しでってことになるわけで(笑)。直虎は恥ずかしさのあまり、自分が飲ませたとは言えず「和尚様が、口移しでの」と口走ってしまうww。

これを聞いた龍雲丸の反応は・・・当然、ビックリ仰天ってことになるわなww。しかも、このタイミングで南渓和尚が見舞いにやってくるっていうねwww。まさか自分が龍雲丸に口移しで薬飲ませてたことにされてるとは思ってないから、グイグイ迫ってくる和尚様(笑)。ひょっとして確信犯!?とか思っちゃったよww。
逃げ惑う龍雲丸と迫りくる南渓和尚の様子があまりにも滑稽で、直虎はついつい吹き出して笑ってしまいます。いつ以来だろうね、あんな屈託なく笑う彼女の姿が見れたのは…。その笑顔に思わず胸が熱くなってしまう南渓と龍雲丸。私も思わずグッときてしまいました。よかった…笑うことができて。

と、その時、近藤の使者が龍潭寺にやってくる。また何やら悪いことが起こるのではと一同に緊張が走りましたが、その用事とは…戦で傷ついた近藤の手当てをお願いしたいということでした。救護を頼まれた以上断るわけにはいかないので治療には㚖天が向かいましたが、龍雲丸は今後の恩を売るためにも直虎本人も出向いた方がいいと進言します。しかし彼女はその言葉に思わず

「近藤の者など一人残らずのたれ死ねばよいのじゃ!!!」

と叫んでしまう。その気持ちは痛いほどよく分かるよ…。近藤のせいで大切な政次を失ってしまったわけだし、それ以外にも井伊を陥れるようなこと何度もされましたからね。恨みに思って当然です。

しかし、彼女は結局、近藤の手当てのために出かける道を選びました…。怒りや恨みは捨てきれないけれど、尼である自分がそうさせたのかもしれないね…。到着してすぐ彼女の目に飛び込んできたのは、酷い大怪我で呻き苦しむ近藤の姿でした。その姿に衝撃を受けた直虎ですが、もっと衝撃を受けていたのが近藤自身。
手当てをするためにナイフを手に取る直虎の姿に「殺されるのでは!?」と怯えまくる情けなさ…。そこにはかつて井伊を陥れようとしていた嫌味たっぷりな近藤の面影はありませんでした。結局無事に治療を終えた直虎は、寺に戻ってきてから龍雲丸に「哀れに思った」とぽつりと語ります。

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一方、掛川城では氏真の元に秘密裏に家康が訪れ和議の申し入れをしていました。「なぜ自分を助けるのか」と問いかける氏真に家康は「少し戦に嫌気がさしまして」と苦笑いする。井伊を見捨てる形になった事や、気賀の民を見殺しにしてしまったことが彼の心に深い傷となって残っているんでしょうね。氏真はそんな弱腰な家康を意外に思いながら

「大名は、蹴鞠で雌雄を決するようにすれば良いと思うのじゃ」

と発言。蹴鞠が得意だった氏真ならではの発言ですよね。戦なんかじゃなくて蹴鞠で勝ち負けを決めれば人も死なないし様々なものを失わなくて済むと。でもそういいながらも、結局蹴鞠でも争いが起こることは避けられないかもしれないと思い至って凹んでしまう氏真がなんだか愛しい。お互いに、戦をしたくてしていたわけではない・・・という点では似た者同士なのかもしれないね。様々なしがらみを捨ててお互いを認め和解する姿に少し胸が熱くなりました。

それにしてもこの氏真の蹴鞠発言・・・これって、後の静岡サッカー王国を暗示しているかのようだったな。森下さんはそれを意識して書いたのでしょうかw。

その頃、龍潭寺では㚖天が一所懸命に薬草をゴリゴリして薬を作っている姿を方久が目撃。すると、彼の脳裏にあの銭の犬の鳴き声が響き渡りますw。そして・・・

「かーーーん」

久しぶりに、きましたねwww。気賀の惨劇を目の当たりにしてから自分の進むべき道に迷いが生じていた方久。㚖天の姿を見てこれまでとは違う銭の犬の声が聞こえたようです。

それからしばらくしたある日、龍潭寺に久しぶりに之の字がやってきます。隠し里の川名で暮らす家族たちからの手紙を持ってきてくれた様子。之の字もしばらく川名で過ごしていたんだね。元気そうでよかった。

一通の手紙には高瀬・あやめ・祐椿尼・なつの順に近況が示されていました。始めはショックを受けていた人々も今では前を向いて笑顔も出てきたよう。そのなかで、亥之助と之の字の弟・直久の囲碁対決エピソードがあったのですが・・・可愛いながらも泣けました、これは(涙)。
二人とも政次の教えを受けていたために打つ手筋が同じでなかなか決着がつかない。このやり取りを見たなつや祐椿尼たちはその姿に、確かに、政次の姿を見たんですね・・・。ほのぼのとしたシーンではありましたが、皆が温かく政次を見つめているようで・・・なんだか私も涙があふれてきてしまった。

この日以来、皆で政次のことを思い出す機会が増えたとか。それが発展して「政次モノマネ大会」なるものも流行ってるっていうのには笑いましたがww、こういう形で政次の死を受け止めていくっていう展開がすごく温かくて優しくて素敵だなぁと感動しました。またしても森下脚本に唸らされたよ。
ちなみに、キングオブ政次モノマネは、弥吉さんらしい(笑)。最初、だれだっけ?って思っちゃったけどw、井伊家のデキる使用人さんでしたね。モノマネの才能もあったとは…只者ではないw!?

「なんじゃ・・・但馬は生きておったのか・・・」

手紙を読んで涙を流す直虎に、あんなに最後まで政次を疑っていた直之が

「残念ながら、皆の中にも、そして、虎松様の中にも、しぶとく生き続けましょう」

と語ったのが印象的でした。之の字も、認めてくれたってことだよね。政次、君はこんなにも愛されていたんだよ…(涙)。

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その様子を陰で見守っていた龍雲丸でしたが、そっと場を離れた瞬間に驚きの光景が目に飛び込んできます。そこにいたのは…

すっかり坊さん姿が板についている方久とアシスタントの辰www!!!

いつの間にwww!!!思い立ったが吉日で、「かーん」と鳴き声が聞こえてすぐに頭丸めちゃったんだろうね(笑)。どこまでもついていく精神で一緒に坊さんになってくれる辰さんもすごいよ。

薬の勉強をするには僧になる必要があるらしいと知って仏の道に行ってしまった方久たち。気賀の一件で人の命を奪うものを売り買いすることに嫌悪感と罪悪感を覚えた彼らは、どうせ金稼ぎするならば人を救う「薬」を売り買いする方向へと舵を切ったようです。僧になりながらも「金儲け」な考えは捨てきれてないってところが方久らしさでもあるんですが(笑)、㚖天さんに叱られながらしっかり薬の勉強をしてほしいと思いますねw。

そんな彼らに「頭はこれからどうするのか」と聞かれ、ふと我に返る龍雲丸…。周りの人々は前を向いて進んでいる中、九死に一生を得た自分はいったいどの道へ進めばいいのか、その答えに窮した彼は一人ある場所へと向かいました。

誰もいなくなって閑散としたかつての龍雲党のアジト・・・。突然姿が見えなくなり探しに来た直虎はそこで一人震えながら倒れる龍雲丸を見つけます。もしかしたら、一緒に自分の道を探ってくれる仲間がアジトに戻ってきているかもしれないって思ったんだよね(涙)。龍雲党の仲間は彼にとって家族だったから…。でも、誰も戻ってくる者はいなかった。絶望感に打ちひしがれた龍雲丸は涙ながらに弱音を直虎に打ち明ける。

「どうしていつも・・・俺だけ生き残っちまうんでさぁねぇ・・・・」

この一言聞いたとき、もう、切なくて切なくて…涙止まらなくなっちゃったよ(号泣)。誰にも言えなかった心の中の孤独とやるせなさを直虎に吐き出すことができた龍雲丸。普段は見えなかった彼の本当の想いが痛いほど伝わってきて泣けて泣けて仕方なかったです…。

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そんな彼に、大切な人を失う事の辛さと悲しみを知る直虎は自分も同じ想いであることを泣きながら告白します。なぜ役立たずの自分ではなく、政次を失わなければならなかったのかと・・・。龍雲丸と同じように、直虎も自分だけが生き残ったことに苦しんでいますから…その痛みと悲しみは誰よりもわかるんでしょうね(涙)。でも、そんな彼女に希望を与えたのもまた龍雲丸だった。

「なれど、そなたを助けることができたことだけはよかった…!そなたが生きておってくれて、よかった…!」

もうこのセリフ聞きながら、わたし、号泣…!!龍雲丸が生きていたから、直虎は立ち直るきっかけを掴むことができたんだよ・・・。生きることを望まれているんだよ・・・。二人とも、独りじゃないんだよ(涙)。
泣きながらそっと龍雲丸に寄り添う直虎。そんな彼女の手にそっと自分の手を重ね、今生きていることを実感しようとする姿がまた泣けました・・・。

直虎と龍雲丸が生きる意味を確かめ合っている頃、掛川城にいた氏真は妻と共に北条へ身を寄せることを決意。背負うものがなくなりどこか晴れ晴れとした表情の氏真が印象的でした。が、彼はこれからもまた色々苦労するらしいんだけどね(汗)。が・・・がんばれ!

氏真のいなくなった掛川城には家康が入り、遠江全域を支配することになりました。「入れてしまったのう!」と今回も暢気に喜びを口にしている家康でしたが、「このままでは終わらないと思うけど」的な忠次のシレっとした顔が・・・なんかムカつきますww。いや、この人の言う通りなんだけどねw。数正もちょっと不安そうに家康に目線送ってましたが、彼の心境はいかに??

で、案の定、武田信玄はこの事態に大激怒。勝手に氏真と和睦された上に掛川城に入られてしまったわけですから、プライド潰されたようなもんですよね(苦笑)。
鬼のような形相でいながらどこかちょっとコミカルさも滲み出るマツケンさんの信玄wではありましたが、この先の反撃は恐ろしそうです。きっと、家康がヤバいことになる戦いのプロローグだよな、これって(苦笑)。

次回は井伊家が運命の分かれ道に??龍雲丸との関係などまだまだ気になります。

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