「鎌倉殿の13人」ゆかりの地レポート -梶原景時-

2022年度大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。ドラマとしては個人的に好きなテイストではないですが(汗)鎌倉時代前後が取り上げられ注目されていることには非常に大きな関心を寄せています。

GW期間中に大河に出演した人物ゆかりの地をいくつか訪ねることができたので、紹介していきたいと思います。今回は、梶原景時と彼に討ち取られた上総介広常(墓)の鎌倉エリアの史跡についてのレポ。

『鎌倉殿の13人』ゆかりの地レポ一覧

梶原太刀洗水

平家打倒のために兵を挙げた石橋山合戦で源頼朝は大敗北を喫しました。当時敵方にあった梶原景時は山中に隠れていた頼朝を発見しましたが、それを見逃します。この出来事で結果的に命拾いをした頼朝は平家打倒を果たし、景時は大きな信頼を得ることになりました。

同じく上総介広常も平家との戦いで成果を挙げ頼朝の信頼を得ていましたが、あまりにもその勢力が大きくなっていたことから危険視され謀反の疑いをかけられることに…。

1183年、頼朝の命を受けた景時は広常と双六に興じている最中に突然刀を抜き電光石火の速さで事に及んだと言われています。このエピソードは大河ドラマの第15話で描かれ非常にショッキングな展開として大きな話題を呼びました。

広常を暗殺した景時がその刀を洗い清めたと伝わる場所が鎌倉の十二所にあります。

脇に小川の流れる静かな小道なのですが、googleマップを頼りに探したもののなかなか「太刀洗水」と書かれた看板がどうしても見つからない(汗)。帰路につく前に訪れたので多く時間をとることができず…タイムアップとなってしまう失態となってしまいました(苦笑)。それくらい、パッと見だけではちょっと困難レベルのところにあるのではないかなと。

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とりあえず、湧き水があったのでそこの写真だけは収めてきました。

後から知ったのですが、私が見ていたこの景色とは反対側のほうに太刀洗の泉があったようです(汗汗)。急いでいたので見落としてしまいましたが(というか情報不足 苦笑)、よく見ると小さな竹筒があってそこから水が落ちているとのこと。場所的にはこのあたり…ってことで。

ここからさらに少し先に進むと、朝比奈切通し(朝夷奈切通)の入り口があります。上総介広常はこの通り沿いに居を構えていたとも伝わっているのだとか。

入り口には小さい滝があります。最初はこれが梶原太刀洗水かと思ったのですが、どうやら違っていたようで(汗)。この滝は朝比奈切通を一夜にして切り開いたと伝わる朝比奈三郎義英にちなんで「三郎滝」と呼ばれているそうです。

義英は一説によると和田義盛の三男で巴御前との子供とも言われているとのこと。確かなことは分かっていませんが、もしそういう設定であれば今後大河に登場してくる可能性があるかもしれません。

アクセス

車は通れないので、バス停「十二所神社」から徒歩で行きましょう。

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上総介広常の供養塔

上総広常はもともと頼朝の父である源義朝に仕えていましたが、平治の乱で義朝が破れた後は平家についていました。しかし、頼朝が石橋山で兵を挙げるとそこに参陣し頭角を現します。

平家との戦いに貢献していた広常でしたが、強大な兵力を持っていたことが頼朝の不安材料となってしまう(一説には態度がデカくなって不興を買うようになったというのもあるらしい)。

1183年(寿永2年)12月、頼朝から「謀反」の疑いをかけられた広常は梶原景時によって抹殺されてしまいました(双六の最中に突然やられてしまったというエピソードは大河ドラマでも放送され大きな話題を呼んでいました)。
嫡男も自害に追い込まれたことから、上総氏の所領は千葉氏や三浦氏に分け与えられたそうです…。後に「謀反」は誤解だったと知った頼朝は後悔したようですが、もともと二人の間では戦う意味についての見識がすれ違っていたとのことですからかなり複雑な心境ではあったと思います。

上総広常の供養塔は横浜市金沢区の「朝比奈」バス停のすぐ横にあります(金沢八景方面側)。

大河ドラマの影響もあってか綺麗に整備されていました。幟旗もあるので分かりやすいです。広常を演じた佐藤浩市さんのイメージの影響からか、お酒類のお供えが目立っていました。

アクセス

スペース的にはかなり狭くなっているので写真を撮るときは注意したほうが良いかも。また、横断歩道が近くにないのでむやみに道を渡らないように(車通りが多い道路なので)。

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梶原景時について

梶原景時は頼朝の信頼を得て以降側近として手腕を振るいましたが、1199年に頼朝が急死すると運命が暗転してしまいます。2代目鎌倉殿となった頼家を支える13人(合議制)の一人に選ばれたものの、次第に他の御家人との軋轢が大きくなることに(讒言によって人を排除しようとすることが多かったことや、鎌倉殿に重用されてることに対する嫉妬も原因らしい)。

そんなさなか、かつて頼朝に忠義を尽くしていた結城朝光が跡を継いだ頼家のやり方について愚痴をこぼし「こんなことなら頼朝様が亡くなったときに出家してしまえばよかった」と嘆いてしまいます。この情報をいち早く耳にした景時は「朝光に謀反の疑いあり」と頼家に訴えることに。
ところが、北条政子の妹である阿波局(大河ドラマでは宮澤エマさんが演じている実衣)がそれを察知し朝光に迫る危機を知らせてしまいました。

焦った朝光は親友だった三浦義村に相談。これに対し義村は「景時に苦い想いを抱いている和田義盛や、足立盛長ら大物御家人に相談して弾劾状を書かせてはどうか」とアドバイス。結果的に大物御家人を含む66人が景時への弾劾状に名前を連ねる事態となってしまいました(ドラマでは義村が朝光を利用したことになっていましたが、たぶん創作ではないかと…)。

梶原景時は頼家から弁明を求められましたが、それに一切異を唱えることなく失脚。一族を引き連れて鎌倉から離れることになります。
ところがその翌年の1200年、京を目指し出立したところ清水国清見関で在地武士に行く手を阻まれ激しい合戦となり、結果的に梶原一族の殆どが討ち取られ滅亡してしまいました(義時が追討するよう仕向けたくだりは創作と思われます)。

この「梶原景時の変」の顛末は大河ドラマ第28話「名刀の主」で描かれました。中村獅童さんの硬派で渋い熱演が素晴らしかったです。景時はコメディ要素のないキャラで非常に見やすかったので退場してしまったのがとても残念。

紀行で紹介されていた清見寺は、徳川家康が人質時代に今川の側近だった雪斎から学問を習ったお寺として有名です。

このお寺の本堂奥の方(寺の玄関とされている場所)に「血天井」があります。

この天井に使われた古材には、清見関で激しい戦闘を繰り広げた梶原一族の血の跡が染みついているとのこと…。供養のために天井として張られたようです。

清見寺のアクセス

最寄り駅はJR興津駅(徒歩だと20分以上かかるかも)、拝観料は300円。徳川家康ゆかりの寺として貴重な史料を見ることができます。梶原景時の変の舞台となった清見関はお寺の駐車場付近にあったようです。

※清見寺を訪れたのは2019年1月。

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御霊神社(梶原)と源太塚

鎌倉市には坂ノ下と梶原地区に「御霊神社」がありますが、今回は梶原地区のほうを訪ねてきました(坂ノ下にある神社は梶原の社を移したものという言伝えがあるそう)。

祀られているのは鎌倉権五郎景政。源義家に仕えていた武将で、後三年の役の折には屋で目を貫かれながらも勇猛果敢に奮戦したと伝わっている人物。説明文によれば、1190年に梶原景時が創建したと言われているそうですが(景時は鎌倉一族の子孫にあたります)、詳しいことはあまりよく分かっていないというのが実情のようです。ちなみに、梶原氏の館はこの近くにあったと推測されるとのこと。

拝殿横は崖になっていますが、そこには権五郎景政のものと伝わる供養塔(信憑性は微妙)や建武時代の五輪塔などがひっそりと佇んでいました。

拝殿をくぐり階段を上っていった先に本殿があります。現在は社殿を創建したと伝わる梶原景時も祀られているとのこと。

江戸時代頃までは、御祭神である鎌倉権五郎景政夫妻の木像や梶原景時の像が御神体として安置されていたそうです(現在はどうなっているのか分かりません 汗)。

なお、梶原御霊神社のすぐ横にある深沢小学校敷地内には梶原一族の供養塔(景時の墓)と伝わる五輪塔があるそうです。学校の許可を得れば中でお参りすることも可能ですが、今回は時間の関係で訪れることができませんでした。

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梶原景時の嫡男・景季は父と共に鎌倉幕府を支えた御家人の一人でした(大河ドラマ第28話で人質にした一幡を抱いていた武士が景季だったと思われます)。しかし上洛する途中、清水国で襲撃され父親の景時や弟の景高と共に山中で無念の自害…。まだ39歳の若さでした。

景季の片腕は”討ち取った証”として鎌倉に送られ、嘆き悲しんだ妻・信夫(しのぶ)によって手厚く葬られたそうな…。その場所は「源太塚」と呼ばれ、梶原御霊神社からほど近い佛行寺の境内にある小高い山を登った先にあります。

信夫は夫を弔った後に悲しみに耐えきれず、この地で自害したと伝わっているそうです…。その魂を供養するため建てられた「しのぶ塚」は鎌倉山の上で源太塚と向かい合っているとのこと(今回は時間がなくて訪れることができませんでした)。

梶原源太景季は源平合戦の折に功績を挙げた武将としても名高かったことから、のちに歌舞伎や人形浄瑠璃に”色男”として登場し人気を博しました(ひらかな盛衰記)。ちなみに2005年の大河ドラマ『義経』では、現在『鎌倉殿~』で主人公の北条義時を演じている小栗旬くんが景季を演じていました。そう思うとなんだか感慨深いものがあります。

佛行寺はツツジが美しいお庭としても有名だそう。

訪れたのはGW真っただ中で、ちょうどツツジの花が綺麗に咲いている時期に見ることができてラッキーでした。

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アクセス

最寄り駅は湘南モノレール「湘南深沢」駅。梶原御霊神社の入口のすぐ隣は小学校になっているので、駐車場のようなスペースはありません。近くに停めて徒歩で向かったほうがいいと思います。
源太塚まではだいたい徒歩で15分から20分くらい。バス停だと京急バスの「笛田」。

坂を上った先に佛行寺の立派な山門があります。入口にある小箱に拝観料の100円を入れるシステムになっていました。

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