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NHK朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第87回感想 ノストラダムスとサラダ記念日

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これまでの『カムカムエヴリバディ』感想レポ

カムカムエヴリバディ
カムカムエヴリバディ
2021年度後期NHK朝の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』の感想レビュー

大月家では夕時に家族が一斉にとあるテレビ番組に釘付けとなっていました。その番組のテーマは…

「ノストラダムスの大予言」

たしか、子供時代のひなたのときにも登場してましたよね。「1999年の7の月に空から恐怖の大王が降ってきて地球滅亡」ってやつ。皆半信半疑だったと思うけど、ひなたほどではないにしても私も当時この話題はけっこう内心ビビってました(汗)。迷信だろうって理性も働きつつ、一方で”ひょっとしたら…”と過ることも度々。あまり思い出したくない記憶だったりする(苦笑)。

実際、1999年に地球は滅亡しなかったけど…その2年後に大きな悲惨な出来事がありましたから(9.11)、あながち外れていたとも言い切れないのかなと今も思ったりしています。実は2022年に関しても恐ろしい記述があるらしい。現に未知のウィルスや悲惨な戦争も勃発しているのでなんか怖いなぁと…。

前回「ノストラダムス」の番組に登場していたのは、もうすぐ中学生さん。そして今回は…

お笑いコンビ「笑い飯」の西田幸治さんが登場(笑)。これでもかってくらい不穏なオーラが出て熱演だったww。

この番組を見て運命の日まであと7年しかないと大きな不安に駆られたひなたは、文四郎とのドラマチックな展開の妄想に没頭w。この前の朝の続きのシーンですな(笑)。窓の外には”三つ首の竜”がうごめいていてひなたたち夫婦に襲い掛かろうとしてたり、そりゃまぁ奇想天外な場面ばっかり。漫画の読みすぎだろうww。
でもこの時は文四郎との関係が今ひとつ上手くいかない現状だっただろうから、こういう極端な甘い理想を妄想してしまう気持ちも分からなくはないかな。

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大月家のテレビでは新しい朝ドラ「おんなは度胸」第1回目の放送が始まっていました。ということは、この日は1992年4月6日ということですな。ちなみにその前の朝ドラは鈴木京香さん主演の「君の名は」、後期朝ドラは「ひらり」でした。朝ドラの音楽に歌が入ったのは「ひらり」が最初だったんですよね(ドリカムの『晴れたらいいね』は大ヒットしました)。

るいがブラウン管を叩いてテレビの映りを回復させたシーンも懐かしい光景でしたw。

一方、映画村に出勤していたひなたは「ノストラダムス~」のことが気になりすぎてうわの空状態。集客のための企画について榊原に尋ねられても「7年後に地球は滅亡するんですよ?」と本気で迫り、映画村の来場者を増やしても意味がないんじゃないかとため息をつく始末。仕事で上司にまでそんなことを言うほど気にしてしまっているとは(苦笑)。場合によっては一喝されるところだぞ!?
でも、当時いたよなぁ・・・「どうせ数年後に地球が滅亡するんだから宿題なんかしなくてもいい」とかいう子供たちがw。ひなたはそれと同じレベルということかw。

それに対して優しい榊原くんは「たとえ7年後に地球が滅亡するとしても、僕は今映画村の来場者を増やしたい」と告げる。たとえ仕事の途中で三つ首の竜に襲われても本望だと真剣な眼差しで熱く映画村の仕事への情熱を語る榊原。真面目でまっすぐなんだよねぇ、彼は。

ひなたはその言葉に少し心が動いたようでしたが、今ひとつ仕事に集中できない様子。そんな時、撮影を終えたすみれが一恵と一緒にやって来ました。
現在もなんだかんだありつつ彼女から茶道の指導を受けているらしい。文句を言いつつも投げ出さないのはすみれさん、素晴らしいと思います。一恵ももうすっかりすみれの扱いになれてきたようで上手く対応できるようになっていました。

映画村の来場者が減っているという話を聞いたすみれは「私がテレビシリーズで忙しくなっちゃって、ステージに出られなくなっちゃったからね」と少しドヤ顔しながら発言ww。いや、たぶん、それとは関係なく来場者減ってると思うんだけど…とはだれも言えないわな(笑)。
でも榊原だけは「すみれさんの仕事が順調ならそれでいいんです!」と真剣な顔で言ってたけどねw。すみれさんもこれにはまんざらでもない様子で素直に嬉しそうに「ありがとう」と頭を下げていました。

榊原としては、大部屋俳優たちの仕事が減って困っている姿にも心を痛めていたようです。時代劇の撮影が大幅に減ったことで彼らの生活も苦しくなっていたことでしょう…。それゆえ、なんとか仕事の機会をみんなに与えたいと榊原君は頭を悩ませているのでした。
大部屋俳優の中には五十嵐もいる。ひなたは彼が気持ちの中で焦り燻っているのを感じ取っていたと思うので、榊原の言う通りなんとか集客につながる企画を考えなければという考えに至ったようでした。

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一方、高校生になった桃太郎は小夜子がいる国語準備室を尋ねていました。小夜ちゃんは桃太郎君の高校の国語の先生として赴任していたのか。幼いころから彼女にほのかな恋心を抱いていた桃太郎ですが、年頃の高校生になってますますその想いは盛り上がっていたようでした。

おそらく特別な用事があったわけではなかったかとは思うけど、なんとか話す口実として「国語が苦手で…何か面白くて分かりやすい本あるかな?」という話題を振ってみる。その時のドギマギした気持ち、何か分かるなぁw。気持ちを勘づかれないようにあえて平静装ってるのが可愛いよ。
そんな彼の気持ちに全く気が付かない小夜子が勧めてくれたのは、俵万智さんの『サラダ記念日』でした。

あああ~~、懐かしい!!当時本当にこの本は大人気で、色んな番組でも紹介されるほど売れていたのを思い出します。ちょっとした日常を読んだ俳句がとても魅力的で新鮮に感じたものでした。

原作者の俵万智さんもドラマを見て大感激されていたようですね。

小夜子から『サラダ記念日』の本を手渡された桃太郎は天にも昇るような気持を抑えきれない様子。

「この味が良いねと君が言ったから、七月六日はサラダ記念日」というあの有名なフレーズを読んだ恋する青年は、心の中で自分の小夜ちゃんへの想いに転換させて一句完成させていました(笑)。

「この本を読んでと君が言ったから、四月二十日は小夜子記念日」

うまいwww!!! ちゃんとリズムも韻も重なってるように聞こえたぞ。桃太郎君、そっちの才能もあるんじゃない!?

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一方の映画村は、ますます来客数が減りかな~~り寂しい状況になってしまっていました。文四郎も扮装の仕事を何とかこなしていたようですが、自分のやりたい役者の仕事がなかなかできない現状に苛立ちを隠し切れなくなっている。

家康に扮した姿はなかなか様になってるけど、あくまでも余興的なやつだっただろうからなぁ。しかもあの客寄せのタスキがなおさら彼の気持ちを追い詰めているようで…。お客さんの前で平静を装うのも限界にきているのではないかと心配です。

そんな苦しむ文四郎の後ろ姿を見たひなたは、何も声をかけることができませんでした。大好きな文ちゃんのためにも、なんとか来場者数を増やすアイディアを見つけなければと気持ちを新たにしたひなた。しかし、遅くまで残り色々と考えますがそう簡単には妙案は思い浮かばない。

と、その時、突然目の前に「恐怖の大王」が降ってきた!??・・・はずがない(笑)。よく見たらそれはポリ袋のゴミだったわけで、ノストラダムスを気にしすぎww。ところが、その瞬間ひなたの脳裏にあるアイディアが降ってきました。
ということで、さっそく翌日榊原に報告(この時ラジオから流れていた音楽は『セーラームーン』の♪ムーンライト伝説♪だったw)。ひなたが思いついたアイディアとは「お化け屋敷」企画でした。

しかし榊原は企画書を読みながら渋い顔をして「そこらの遊園地にあるお化け屋敷をやったところで集客にはつながらない」と厳しい指摘をする。たしかになぁ。もっと映画村ならではなイベントじゃないと普通のお化け屋敷やっただけじゃ人は集まらなさそうです。

榊原の意見を聞いてひなたはがっくりと肩を落としてしまうのですが、そこへひょっこり轟監督がやって来た。お化け屋敷の企画書を読んだ彼は興味を示したようで「わしが演出したってもええで」と申し出てくれる。なんでも、すみれのサスペンスドラマにかかりきりでストレスを感じていたらしい(笑)。轟さんとしては、やはり時代劇への愛着のほうが強いんでしょうね。

黍之丞シリーズを手掛けた轟監督が演出するなら、きっと本格的な映画村ならではのお化け屋敷イベントができるかもしれない。ひなたと榊原は喜んで協力を依頼することにしました。

その頃文四郎は一人道場に残って床掃除をしている。焦りから苛立ちを鎮めるかのように一心不乱に吹き続ける姿がなんだかとても痛々しくて見るのが辛い。こんなに一生懸命頑張ってるのに報われないなんて…現実は本当に厳しく残酷です。

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季節は夏。ラジオからは各地の甲子園の出場校を紹介する声が流れていましたが…DJ磯村さん、まだ現役で頑張っていらっしゃる!るいの時代からだからけっこうな長寿番組ですよね。あと、ラジオが携帯化してるのも時代を感じたし、ゲームボーイが子供たちの人気になっているのも懐かしかったw。

桃太郎の高校は残念ながら甲子園出場は果たせなかった模様。土管の上で落ち込んでいると、そこに小夜子がやって来た。回転焼きを買った帰りのようでしたね。「残念だったね」と慰める小夜子に「僕はレギュラーじゃないから」とつい強がったようなことを口走ってしまう桃太郎。
サードのポジションを狙っていることを告げると…「カッコいい!長嶋みたい」と嬉しそうに笑う小夜子。彼女にとっては小さい頃のヒーローみたいな存在だったかもしれないけど、桃太郎にはちょっと世代が違うかなって感じかな。でも彼にとってはどんな言葉でも輝いて聞こえたはず。

「来年は頑張ってレギュラー取ってね」

小夜子のこの励ましの言葉にテンション激上がりな桃太郎w。その時彼が詠んだ句が…

「長嶋みたいねと君が言ったから、八月一日は茂雄記念日!!」

これは思わず笑っちゃったよ(笑)。いやぁ、こんなにフィーチャーされるなんて長嶋さんも嬉しいでしょう。

桃太郎にとっての”茂雄記念日”は同時に、ひなたが企画した映画村のお化け屋敷がめでたくオープンした日でもありました。メイクを施した大部屋俳優さんたちが気合十分で各々スタンバイ。

文四郎は落ち武者役として参加することになっていました。しかし、ひなたが声をかけても彼の表情は全く冴えない様子。まぁ、それが落ち武者の雰囲気としてはイイ感じに見えるんだけどw文四郎の気持ちを考えるとかなり苦痛な仕事に感じていたに違いない。

轟監督が監修した演出はレトロだけどけっこう本格的なお化け屋敷になっていて、中に入った人の悲鳴が外まで漏れ聞こえてきていました。仕事が減って困っていただけに大部屋さんたちも気合入れて怖がらせてましたよね(笑)。プロの役者が演じるお化けなわけですから、そりゃ恐ろしいはずだよww。

ところが文四郎はというと…、怖がらせようとやって来た客の前でパフォーマンスをしようとはするものの明らかにやる気がない。そんな彼の前にとあるカップルがやってくる。女性はヌボォっと立つ文四郎の落ち武者に恐怖のあまり腰を抜かして「怖い!!」と泣きじゃくっていて、男性がそんな女性を庇うようにして慰め「そんなところも可愛いなぁ」とデレデレしてるww。
この光景は、今の文四郎にはかなりの目の毒だったかと(苦笑)。一気にやる気を失ってその場に座り込んでしまいましたが、お客から見ればそれがまた不気味に見えたかもしれないw。結果的にはオーライ!?

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閉館時間となり、大部屋さんたちも「今日は充実や!」と大満足だった様子。久しぶりに仕事ができお金ももらえたので彼らにとってはやっと息がつけるという心境だったと思います。

しかし、文四郎だけは明らかに表情が暗い。「こんなことでお客を楽しませたって仕方ないだろう。俺は俳優だぞ」と心の中のモヤモヤをひなたに打ち明けてしまう。そのプライドを崩さないと彼に光は見えてこないような気がするんだけど…、そう簡単には切り替えられないよね。

ひなたは文四郎が自分の望む役者の仕事ができず苦しんでいることを察しながらも、今回のお化け屋敷企画は大部屋さんたちのために榊原や轟監督が骨を折ってくれたのだと諭しました。そのことは文四郎も頭では理解していましたが、現状を思うととても喜んでお金を受け取る気分にはなれないようです…。

ひなたは、苛立ちを隠せない様子の文四郎にノストラダムスの大予言のことを深刻な顔で伝える。7年後に地球が滅亡してしまうかもしれない。恐怖の大王や三つ首の竜に襲われる日がやってくるかもしれない。文四郎はそんなひなたの言葉に溜息をつきますが、彼女はいたって真剣でした。

「あと7年で地球が滅亡するんやったら、私…、一秒でも長く、文ちゃんと一緒にいたい。文ちゃんと暮らしたい。文ちゃんは?」

ついに堪りかねて逆プロポーズみたいな発言をしてしまったひなた。付き合い始めてからもう7年半くらい経ってるからねぇ。早く一緒になりたいという想いが強くなる気持ちはすごくよく分かる。だけど、今このタイミングで…っていうのがかなり心配です。

文四郎は自分の理想とする役者の仕事が満足にできないばかりか、大部屋の仕事も激減して心理的に相当追い詰められている。ひなたと一緒になりたい気持ちはあるけれど、今の自分では彼女を幸せにすることはできないって思ってるんじゃないかな… 。
そんなときに「私は一緒にいたいけど文ちゃんは違うの?」みたいに言われたらなおさら自分を追い詰めてしまうことになってしまうのでは(汗汗)。うーーん、来週の展開がかなり怖い…。

この不穏なラストの後のあさイチのゲストに、五十嵐文四郎役の本郷奏多くんが登場(笑)。「感じ悪くてすみません」と申し訳なさそうに謝る姿が可愛くて直前の役とのギャップがすごいww!!今回初めて彼のトークしてる姿を見たけど、とても素直で爽やかで仕事に対する姿勢が真摯で濁りなくほんと素敵な子だなぁと感動いたしました。

本郷くんの出演ドラマや映画はこれまでも何本か見てきたけど、どれもすごく印象的な存在感を放ってるんですよね。それは、彼が子役時代からコツコツ積み上げてきた芝居に対する真っ直ぐで熱い気持ちが役に反映されていたからなんだなと思いました。それにしても、もう30過ぎていたとはビックリ!!時が経つのは早いw。
番組の最後に「届いたFAX全部ください!」ってコメントするなどめっちゃ好感度高い印象を残した本郷くん。これからの活躍も応援しています!!

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