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NHK大河ドラマ『青天を衝け』第40回ネタバレ感想 栄一、海を越えて

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とうとうラスト2回になってしまいました。放送時間がこれまでの大河ドラマよりもだいぶ少なくなってしまったことで、2回とも15分拡大ということに。それでもまだ足りなかったなぁという想いは否めない。コロナがなければ…!!!

それにしても、私の大河感想もこれで40回に到達です。どこかで1回か2回はくじけるんじゃないかと思ってたんだけど、毎回心が震えまくったせいで驚くことに毎週書いてたw。ここまで来たら、最後まで書くしかないw!

篤二が不安を募らせていく中、ついに栄一は実業界からの引退を決意。銀行関係では役員でいることにしたようですが、それ以外からはきっぱりと退くことにしたようで多くの実業界仲間たちが混乱のため「なぜ!?」と押しかけていました。
その中に西野恵之助さんという方がいて「渋沢さんが指導監督するというから劇場を引き受けたのに!」と抗議してましたね。”劇場”という言葉に私はすぐ反応してしまうのでwさっそく調べてみたら…、「帝国劇場」のことだった!!そういえば、帝劇のすぐ近くに東京商工会議所があるんですよね。

しかし栄一の引退の決意は固い。それを悟った益田は「いつまでも渋沢さんに頼っていてはいけない」とその意思を尊重するのでした。

それでも諦めずに追いかけてくる人から必死に逃げる栄一が面白かったw。それにしても、よくもまぁ、顔が埋まってしまうほどの数の会社(60社)に関わったよなぁ…。これだけやっていれば”品行上の問題”が起きても仕方ないのかもと思いそうになってしまうレベルw。

以下、第40回を見て気になったシーンもろもろネタバレあり

これまでの『青天を衝け』感想レポ

青天を衝け
青天を衝け
2021年度NHK大河ドラマ『青天を衝け』の感想レビュー

『青天を衝け』第40回 栄一、海を越えて

2021年12月19日(日)放送 NHKBSプレミアム 18:00~19:00 ほか

出演:吉沢亮、草彅剛、高良健吾、泉澤祐希、大島優子、山崎育三郎、北大路欣也、ほか

あらすじ

アメリカでは日増しに排日の機運が高まっていた。実業の第一線を退いた栄一(吉沢 亮)は、日米関係を改善しようと妻・兼子(大島優子)と渡米。特別列車で全米60の都市を巡り、民間外交に奔走する。しかし、その道中、長年の友、伊藤博文(山崎育三郎)暗殺の知らせが飛び込む。一方、渋沢家では、篤二(泉澤祐希)が再び問題を起こし、責任を感じた栄一は苦渋の決断を下す。そんななか、慶喜(草彅 剛)の伝記の編纂(へんさん)は大詰めを迎えていた。栄一は慶喜から意外な言葉を聞かされる。

<公式HPより引用>

引退後に大磯の伊藤博文邸を訪ねた栄一。伊藤は「最近は自分に会うとヘーコラするくせに裏では恨みを言うような連中ばかりが多いから、そなたと会うと落ち着く」と笑顔を見せていました。権力者の伊藤も色々な苦労があったのでしょう。そんななかでも裏表なくフラットに接してくれる栄一の存在は救いだったのかもしれません。

しかし、伊藤は今「韓国」の問題で頭を悩ませていたようです。日露戦争後に韓国は日本統治下に置かれていたようで、伊藤は初代統監となっていました。しかしそれは支配ではなく外国の支配から韓国を庇護するという意味合いが大きかった。
この時は統監を退官していた伊藤でしたが、ロシアと日韓併合について交渉するためにハルビンへ向かうことになったと栄一に語りました。あぁ…ここで悲劇のフラグが…(涙)。

栄一は自らの保身のために他国を排除するようなことに手を貸してしまったことを後悔していると伊藤に語る。まるで焼き討ちと同じようなことだと興奮する栄一に対し、伊藤は「怖かったんだ」と告げました。列強から身を守ろうと臆病になっていたのだと…。その言葉に栄一も大いに頷きました。

「恐れや臆病からくる争いはとても危うい。これがある限り人は戦争を止められません」

戦争の本質を突いた栄一のセリフがとても響きました。それは今も昔も変わらない…。人間の弱さから醜い戦争は起きてしまうのですよね。

そして、日本の排斥運動が起きているアメリカに行こうと思っていることを伊藤に告げる。アメリカ人もまた日本人に色々なものを奪われる臆病心に襲われているのではないかと考える栄一。それゆえ、アメリカ全土を周って「日本人は友である」と訴えて回りたいと熱く伊藤に語りました。
そんな彼に伊藤も「渋沢君はお喋りで嘘がつけないからアメリカ人に信頼されている」と笑う。「アメリカを頼んだぞ」と目を細める伊藤博文と笑顔でブランデーを酌み交わす栄一。これが最後になるなんて思っていなかっただろうな…。お互いにお互いを理解し合い叱咤激励する良き仲間だった。

そして1909年(明治42年)、栄一と兼子夫婦と兼子の姪の高梨孝子、渡米実業団の総勢51名は特別列車に乗り込みアメリカ大陸を横断する旅に出る。91日間で60都市の訪問し70回もの演説をこなしたというから驚きです!当時70歳を超えてたと思いますから(ドラマでは若々しく見えるけどw)相当体力使ったと思いますよ(汗)。

ちなみに、栄一の秘書である八十田明太郎を演じていたヒロウエノさんはアメリカの大学を卒業された秀才とのこと。道理でなめらかな英語力だと思いました。

車窓から見えるアメリカの広大な大地に感動する栄一たち。ここの映像は別で使えますからロケじゃなくても大丈夫そうでしたよねw。さらには大地の向こうに見える油田の存在にも注目。この時栄一は次に「石油の時代」がやってくることを確信していました。

それにしても、渡米中の合成写真…、ちょっと違和感あったかも(笑)。栄一がどうしても若々しく見えるので一人だけ現代人の香りがwww。

あまりの過密スケジュールだったことからさすがの栄一にも疲れの色が見えていました。そんな彼を兼子が献身的に労わっています。もうすっかり良い奥様ですね。ちなみにあまりにもハードな日程だったことから一度もホテルを取らずに列車の中で寝泊まりしてたらしいです(汗)。70代の老人にはかなり堪えたと思う(汗汗)。
この時に交わされた”栄一失踪騒動”のエピソードはなかなか面白かったですねw。行きたいところがありすぎて予定を詰めまくってたら、列車に間に合わなくて駅に着いたらもぬけの殻だったってくだりは笑えます(笑)。慌てて列車を戻させて事なきを得たっていうのも今となっては笑い話になっていましたが、当時はみんな顔面蒼白だったでしょうねw。

これまでの栄一たちの旅はどこの地域でも大歓迎を受けていて順風満帆に進んでいました。兼子たちは「排日運動があるのが信じられない」と語りますが、それに対して八十田は「西海岸の日本人労働者が多いところは運動が盛んらしい」と注意を促す。
日本人は真面目なので低賃金でも一所懸命働くため、そのことがかえって仕事を奪われるとアメリカ人たちに危機感を抱かせてしまったようです。その話を聞いた栄一は「親切な人もいれば憎しみを持つ人もいる。どの社会もそうだ」とため息をつきました。それは今の世の中も変わっていませんよね…。

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ミネソタ州に入り、栄一たちは日本に好意的と評判だったタフト大統領と面会する。それにしても、タフトさんも実物のお写真とかなり似ていましたね~。このドラマは再現率が高いw。

栄一は元来お喋りなのに英語力がないため自分の言葉で伝えられないのが残念だと笑い(フランス語はできたけど、イギリス留学していないので英語は苦手だったらしい)、タフトもそれに対して「あなたの笑顔はどんな言葉よりも愉快にさせてくれる」と笑顔を見せてくれました。
しかし、不満が一つあると告げると椅子から立ち上がって兼子たちの方に近寄るタフト。周りに緊張が走る。ところが、彼が抱いていた不満というのは…女性への扱い方でした。「なぜ日本はあなたたちのようなチャーミングな貴婦人を内側に閉じ込めておくのか」と突然告げられた兼子たちはビックリするやら動揺するやらw。これからはどんどん表舞台に出るべきだと指摘するタフトの言葉を聞いた栄一は、その通りだと納得する。ここで彼は”レディーファースト”の精神を知ったのですね。

ここまでの会談は非常に和やかで良好な雰囲気できていましたが、タフトが「これからアメリカは”平和のための”戦争、すなわち商売の戦争を仕掛けるつもりです」と告げると栄一の表情は曇ってしまった。この時は「日本万歳」という熱狂に身を任せた栄一でしたが、列車に乗り込むと”戦争”というフレーズが出たことに重い気持ちがこみ上げたことを兼子たちに告白する…。

「日本があくまでも怯えず、憤らず、平熱を保っていかれるように励まねば」

という言葉が重い。争いは人体の熱、人を殺すのもまた熱…という例えは栄一ならではだなと思いました。この時彼の脳裏には慶喜の「人は誰がなんと言おうと戦争をしたくなれば必ずするのだ」という言葉が蘇っていました。

次の訪問地へ向かっていた10月26日、列車が急停車したかと思うと秘書の八十田が血相を変えて栄一たちのもとに駆け込んできた。彼が伝えたのは、伊藤博文がハルビン駅で暗殺されたという衝撃的なニュースだった…。

ついに、いっくんの伊藤博文とのお別れの時が(涙)。いつも栄一を叱咤激励してくれた大切な存在だったよね…。栄一が衝撃のあまりその事実をなかなか受け入れようとしなかった気持ちは痛いほどわかる(涙)。駆けつけた多くのアメリカの報道陣を前に、「今の新しい日本を作ったのは、伊藤さんたちであり私たちです」と告げるのがやっとだった…。

盟友を失ってしまったことで栄一は「今の日本はとんでもない流行り病にかかってしまったのではないのか?」と呻き、ショックのあまりその場に座り込んで動けなくなってしまった。何度も何度も「伊藤さん…」と呼びかける姿には本当に心が痛みました(涙)。
山崎育三郎くんの伊藤博文、最高に素晴らしかった!!お疲れ様でした!

ちなみに、伊藤博文は絶命する直前にブランデーを二杯飲んだそうです…。栄一と最後に談笑した時にブランデーを飲んでいたのはそれを示唆したのかなと切なくなってしまう(涙)。

哀しみに暮れている暇なく、列車は排日運動が激しいサンフランシスコに近づいていく。同行していたグリーンも危険だからそこでの演説はやめたほうがいいと助言しますが、栄一の脳裏には最後に伊藤と交わした「アメリカを頼んだぞ」という言葉が浮かんでいました。その約束を果たすため、栄一はカリフォルニアを訪れ演説に挑む。

最初は原稿通りの言葉を読み上げていましたが、会場の反応が微妙なことを敏感に感じた栄一は自分自身の言葉を伝えなければと思い直す。「先日、長年の友を亡くした、殺されたのだ」と切り出す彼の言葉に兼子たちは驚きを隠せない。それでも栄一は言葉を続ける。

「殺されたのは、互いに心から憎しみ合っていたからではない。相手を知らなかったからだ。知っていても考え方の違いを理解しようとしなかった」

伊藤をはじめ、円四郎や従兄弟で養子の平九郎、長七郎、小栗など…、栄一に大きな影響を与えてきた人たちのことが脳裏に次々と浮かんでくる。相互理解できていれば、彼らの命も失われることはなかったかもしれないという悔しい気持ちがひしひしと伝わってきた(涙)。
そして、日本人を排除しようとする西海岸の人たちもまた然りだと言い放つ栄一。さすがに八十田もこれを訳すのは躊躇っていましたが、きっちりと伝えましたね。予想通り会場からは非難の声も上がってきた。それでも栄一は全く怯まず演説を続ける。アメリカを非難する一方で、親切にしてくれたことへの心からの感謝を伝える。だからこそ、感じたことがある。

「日本人は敵ではありません。我々はあなた方の友だ。日本人移民はアメリカから何かを奪いに来たのではない」

アメリカで一所懸命働き生きようとする日本人たちのために、栄一は心を込めて彼らを憎まないでほしいと訴える。次第に、聴衆たちも彼の言葉に魅了されて黙って聞き入っていました。

「大統領閣下は私に”ピースフル・ウォー”とおっしゃった。しかし私は敢えて申し上げる!”ノー・ウォー”!!!ノー・ウォーだ!!!」

栄一魂の「No War」の想いと叫びは、その場に集まった人々の心を震わせていく。私も思わず涙ぐんでしまった…。本当に、すごい説得力のある演説だった。改めて、吉沢亮くんの発する言葉の凄みを思い知らされた気がしました。演技を越えてたと思う、あれは。
万雷の拍手のなか、兼子は思わず感極まり立ち上がる。栄一のもとには多くのアメリカ人がやって来て演説を絶賛。なかにはその原稿が欲しいという人もいたらしい。外で掃除をしていた黒人が漏れ聞こえてきた栄一の演説に胸を熱くしていたのも印象的だったな…。彼もあの言葉に勇気をもらったのではないだろうか。

しかし、列車に戻り疲れ切った表情をした栄一は「あそこまで話したところで果たして真に分かり合えるものかどうか…」と不安を口にしていました。現実はあの演説だけで変わるものではないだろうということを予感していたのでしょう…。世知辛いものです、本当に・・・。

ある駅に到着した時、窓の外に日本人労働者の家族が待っていたのが目に入る。栄一たちが移民のために民間外交をしにやってきたことを聞き、一言だけでも感謝を伝えようと駆けつけたのでした。彼らは10年前に長州からアメリカに働きにやってきたという。
アメリカの地で生まれた彼らの娘が「プリーズ」と言いながら小さな花束を栄一に手渡す。想いのこもった花を受け取った栄一は感極まり胸を熱くします…。あんなことされたら、そりゃ泣けちゃうよね(涙)。

「ありがとう、ありがとう…。皆さんもどうかお元気で」

笑顔で出発する汽車を見送る家族の姿を、栄一は涙ぐみながら見つめ続けていました。この時、自分の行動がわずかでも彼らの力になったのならと少し自信が持てたのかもしれない。このシーンはなんだかとても泣けてしまった(涙)。

こうして、栄一たちの3ヶ月に及ぶアメリカ外交の旅は終わりを迎えるのでした。

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明治43年(1910年)、飛鳥山の渋沢邸の庭で昆虫観察をしている栄一の孫・敬三の元を喜作が訪れていました。この時敬三はもう15歳に!!時代の流れが速い(汗)。
そんな二人の姿を父の篤二がじっと見つめていると、「大きくなったなぁ」と嬉しそうに猪飼が声をかけてきた。猪飼様!!お元気そうでよかった。なんかこの方が出てくるとホッとしますよね~。長生きされているようで何よりです。

この日は飛鳥山で慶喜の伝記づくりが行われていたようで多くの人が集まっていました。水練の話になった時、慶喜から「渋沢は篤二君に教えてはおらんのか?」と聞かれ栄一は思わず言葉を詰まらせてしまった。篤二はとっさに誤魔化しましたが、喜作は栄一と篤二が疎遠な関係になっているのではと察してしまったようだった…。

それから1か月後、親代わりになっていた歌子が血相を変えて篤二を探しに行くと、その前にキセルを吸いながら乱れた格好をした女性が立ちはだかった。

ついに、問題の玉蝶さんがご登場です(汗)。

玉蝶は新橋で評判の芸者で、篤二は彼女に首ったけ状態になっていた(苦笑)。家族を捨てて妾宅に囲ってたらしいから相当ですよね(汗)。それを嗅ぎつけた新聞社はこぞって書き立てて大騒ぎ。今も昔もマスコミはこういう男女ネタには恐ろしいほど食いつきますな(苦笑)。それが偉大な有名人の息子ともなればなおさらだったかと。
穂積は「私は後見人としてお義父さんになんと詫びればいいか!」と悔しさを滲ませている。そしてついにこの話が栄一の耳にも入ってしまった。

歌子は篤二に「どうしてあなたは過ちを繰り返すの!?」と泣きそうな声で訴えますが、その想いは彼には全く届いていないようだった…。

栄一は未成年の敬三とその下の兄弟たちを除く親族一同をリビングに集め、重大決意を告げました。それは「篤二の廃嫡」。当の本人はこの会議には顔を出していなかった…。もうこれは、廃嫡以外に方法がないとしか言いようがないな。
歌子はショックを受けていましたが、穂積はその事実を冷静に受け止めていました。しかし、次の跡継ぎをどうするかについて答えられる者は誰もいなかった…。

栄一は家族写真の中の篤二の姿を眺めながら「浅はかだった…。外ばかり案じて一番近くにあったはずの篤二の心を、あいつの辛さを理解できていなかった」と後悔の気持ちに襲われている。廃嫡という選択をしたとき、栄一は初めて息子の苦しみと向き合ったのかもしれない。排除ではなく、重荷から解放してやったという意味合いのほうが大きかったでしょうね。

それにしても、時間が足りないせいか理由が理由だったせいかww、意外と篤二君のエピソードはあっさり終わってしまってちょっと残念。泉澤くんが利発そうな雰囲気持ってるので、後半あまり放蕩息子に見えなくなっちゃったしね(苦笑)。栄一と篤二の関係はもう少し時間があればなぁとも思ってしまいました。

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敬三は喜作に生物学者になりたいという夢を語ります。しかし、父親が玉蝶に入れ込んで出て行ってしまったため母親の敦子は今の場所に住み続けるのを躊躇っていて出ていかなければいけないかもしれないと肩を落とす…。父親が不安定なばかりに母や子にこんな心労をかけてしまうなんて、本当に気の毒でしかない。
それを聞いた喜作は「お前の母上は何も悪くない!」と語気を強める。篤二についても、彼の不安を察して心配していたからかあまり責めることができない。「人には向き不向きというものがある」として自分は商売に向いてなかったと苦笑いした喜作。それを見て敬三も少し気が楽になったようでした。

喜作は自分が一番胸躍った時は一橋で励んだ時だと懐かしそうに振り返りました。箱館で戦っていた時に栄一が「潔く死ね」と手紙をよこしたことを今だに根に持ってるエピソードはちょっとクスッとしてしまったw。あの時は「あいつらしい」なんて言ってたけど、内心は「なんて酷いこと言うんだ!」と憤ってたんだろうなww。

「でも結局、俺は生きた」

箱館から泣きながら逃げ帰り獄に入れられた喜作。そこから出た後は何度も後ろ指をさされたと振り返る。おそらく篤二もこれから多くの人から後ろ指をさされることになるだろうと喜作は心を痛めていました…。もしも彼が父親だったら、そんな篤二と向き合うことができたのかもしれない。
黙り込んでしまう敬三に「お前の父親はよく頑張っていた。ただ、向いていなかったんだ」と励まします。優しいよね、喜作…。そう言ってくれる人が近くにいて、敬三の心も少しは救われたかもしれない。

その翌年の1912年、明治天皇が崩御して大正の世が訪れました。

喜作は栄一と共に血洗島を訪れ、ひこばえの木の下で「俺は新しい世まで生き延びたぞ」と誇らしげに告げていた。そんな友を見つめながら栄一は中国へ行ってみたいと次の夢を語る。喜作はまだまだ働く気が衰えてない栄一に「少しは諦める心も覚えろ」と苦笑いするしかない。

「誰もがお前のように前ばかり向いて生きていけるわけじゃないんだからな」

これはたぶん、篤二のことも含めて栄一に忠告した言葉だったんだろうね。栄一は「兄貴面して」と少しムッとしていましたが、長い間一心同体のように共に歩んできた友の言葉をありがたく受け止めていたに違いありません。

そんな二人の前に、子供たちの獅子舞が近づく音が聞こえてきた。彼らと一緒に童心に返ったように楽しそうに舞を舞う栄一と喜作。幼い頃に共に舞ったあの頃が走馬灯のように蘇る…。この場面はなんかもう、たまらなくてボロ泣きしてしまった(涙)。

その1か月後、喜作は74年の天寿を全うしました。栄一と共に波乱万丈の激動の人生を彼は駆け抜け、完走したんですよね(涙)。高良健吾くんの喜作、本当に魅力的で素晴らしかった!!長い期間の撮影、お疲れ様でした。

喜作が亡くなった翌年の1913年、大正2年。

慶喜は生まれ育った小石川にほど近い小日向に引っ越していて栄一が持参した「徳川慶喜公伝」に目を通していました。それが終わった後静かに縁側に座る慶喜に、栄一は「これでようやく正しく御前様のことを、幕末の世の真相を世間に知らしめることができます」と安堵の表情を見せる。

1998年度の大河ドラマ『徳川慶喜』は司馬遼太郎『最後の将軍 徳川慶喜』が原作となっていますが、それを補完する資料として渋沢栄一らがまとめた『徳川慶喜公伝』が用いられていました。

慶喜は栄一に「パリからの来た手紙にも少しは答えを出すことができたかのぅ」と告げる。パリからの手紙とは、戊辰戦争で慶喜が大坂を勝手に抜け出したことを知った栄一が憤りの気持ちのまま昭武に”自分の言う通りの文面を送ってほしい”と迫ったあれのことでした。あれを読んだ時、慶喜は栄一の言葉に違いないと確信していたんですね。
バレていたと分かった栄一は「いかにも…」とバツが悪そうにうなだれるしかありませんでしたw。

それを穏やかな笑みで見つめながら、慶喜は、あの時から自分はいつ死ぬべきだったのかとずっと問い続けてきたことを告白する。「いつ死んでおれば徳川最後の将軍の名を穢さずに済んだのかとずっと考えてきた」というセリフがなんとも切ない(涙)。しかし、新しい時代を迎えた今は違う想いが巡っているという。

「生きていてよかった。話をすることができてよかった。楽しかったなぁ」

この時の慶喜の言葉…、涙無くしては聞けなかったです(涙)。何度も死に時を考えていた人が、最後に到達したのは「生きていてよかった」という前向きな想いだった。それだけでもう、十分です(涙涙)。
ドラマ放送時、現実世界ではとても哀しい事件が起こっていたので…なおさら慶喜のこのセリフが胸に刺さり泣きました…。

楽しかった、と思ってくれた慶喜。そう至ったことは、やはり栄一の存在が大きかったと思います。「権現様(家康)のご寿命を越えてしまった」と少し困った笑みを浮かべた慶喜に、栄一は笑いながら「よく、生きてくださいました」と感謝の気持ちを伝えます。それに対して「そなたもな」と同じ気持ちであることを慶喜も伝える。お互いの存在があったからこそ、彼らは激動の時代を駆け抜けることができたのかもしれません…。

「尽未来際、共にいてくれて…感謝しておる」

ここでまた”尽未来際”という言葉を出してくるとは…(涙)。これ聞いただけで本当に涙出てくるよ…!!心から慕っていた円四郎と同じ約束をしながらもそれを果たすことができなかった。その無念の思いを知っているからこそ、栄一に告げた同じ言葉が慶喜にとってどれだけ重く大切な言葉だったか痛いほど伝わってきます(涙涙)。

栄一の脳裏に、初めて慶喜と出会った時のことが走馬灯のように蘇ってくる。感極まる様子の栄一を見た慶喜は少し微笑み、立ち上がりながら高らかに声を上げる。

「快なり。…快なり、快なり!快なりじゃ!!!」

満足そうに笑うその姿を、栄一は涙を流しつつも笑顔で見つめていました。その年の11月に徳川慶喜は77年の天寿を全うしてしまいますが、その最後の年に「快なり」つまり、我が人生は素晴らしかったのだと振り返ることができて本当に良かったなと思いました(涙)。
草彅剛くんの慶喜、本当に予想以上にハマってて毎回魅了されました。晩年の静かなる上品さを表現したあの佇まいも素晴らしかった。彼が慶喜だったから、吉沢くんの栄一も輝きを増したのだと思います。本当に撮影、お疲れ様でした!

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それからしばらくして、中国に新政府を立ち上げた革命家の孫文が栄一に面会するためやってきた。革命を成し遂げたとはいえ周りは敵だらけで不安定な状態だったため、以前から尊敬する栄一から何かアドバイスをもらおうと思ってのことでした。二人はそれ以前から交流があったようですね。

資金を融通してほしいと頼んできた孫文に対し、栄一は「あなたが経済人になってはいかがかな」と提案する。戦争のためでなく経済の発展のためというのであれば喜んで力を貸したいと告げますが、結局その後孫文は内紛に巻き込まれてしまい栄一の思うように進めることができなくなってしまった。
無念の思いのこもった孫文の謝罪文を読んだ栄一は、思わず顔をしかめてしまった…。再び戦争の足音が迫っているのを感じてしまう。

1914年(大正3年)、ついに第一次世界大戦がヨーロッパで勃発。「No War」と叫んだ栄一の願いは世界には届かなかった…。
この頃第二次大隈内閣が発足していたようで、首相の大隈は日英同盟にのっとってドイツの植民地である南洋諸島を日本軍の接収とするから実業界もそれに協力してほしいと告げる。それに対して栄一は「欧州の戦争に参加するということですか」と厳しい表情を浮かべている。外務大臣の加藤高明は「あくまでも日英同盟の都合だ」と言い訳がましいことを言ってきましたが、栄一は理由がどうあれ、結局は日本が列強の混乱に紛れて領土拡大しようと目論んでいることを悟っていました。

戦争に巻き込まれれば経済がいかに大きな打撃を受けるかを肌身に感じていた栄一は大隈に猛抗議する。「減らず口のあなたがなぜ黙っているのか分かりますよ?今口を開けば、首相としてもう嘘しか吐けないからだ!」と迫る栄一の迫力はすごかったな…。図星を突かれている大隈としては何も言い返すことができない。
こんな方法で領土を増やせば、日本は将来外国から敵視されることを栄一は予見していました。あくまでも外国と腹を割って話し合うべきだと射るような眼差しで大隈に訴える栄一。

しかし、大隈はそれを全面的に否定し「日本を守るためにも国土を広げなければならないのだ」と猛反論してきた。かつて栄一も領土を広げることは国益になると信じていた時期がありましたから…このセリフは痛いところ突いてきたなと思いましたね(汗)。
日本だけが友愛を貫いていたら戦争で潰されるだけだと語る大隈はどこか怯えているようにも見える。それを敏感に感じた栄一は「もっと自信を持ってくださいよ、私たちが作ってきたくにではありませんか」と訴えるも、80過ぎた年寄りになっても首相やってるとは何事!?と突っかかってしまい一触即発ムードにw。でも大隈さんとしては、仕方なくやらされてるという意識が強い。

「おいは一人、大正になっても維新の世の尻拭いをしているのであーる!!」

という大隈の叫びはちょっと切なかったな…。明治の代を共に作ってきた人たちはもう殆どこの世に残っていない。大隈さんも孤独だったのだと思う…。栄一は強引に部屋から引きずり出されてしまいましたが、日本の未来に危うさしか感じられず大いなる苛立ちも覚えているようだった。

程なくして日本はドイツに宣戦布告し、第一次大戦に加わることになってしまった。そのことを新聞で知った井上馨は「よっしゃ、いいぞ!!東洋での日本の権益を獲得しろ!」と大興奮。しかし、この時血が頭に昇りすぎてしまったからか意識を失ってしまい…その後80で世を去ることになってしまった。最後の最後まで、福士くんの演じた井上馨は熱血野郎でした。

ある日、敬三が部屋で生き物の勉強に励んでいると…、突然和服正装姿の栄一が部屋に入ってきた。それを不思議に感じながらも、農科大学へ進んで動物学を勉強したいと夢を語る敬三。すると栄一は少し切り出しにくそうにしながらもその場に正座をし本題を告げる。

「どうか、農科ではなく、法科に進んでもらえないだろうか…。法科を卒業し、ゆくゆくは実業界で働いてもらいたい。私の跡を取り、銀行業務に就いてほしいのだ」

突然思いもよらぬ提案をされた敬三は大きく動揺。生物学を本格的に学びたいという夢をここで諦めたくない気持ちも強かったはず。せっかくあんなに一所懸命勉強してるんだものね…。自分には向いていないとも感じただろうし、一度はその願いを断ろうとする。

しかし栄一は、「どうか言うことを聞いてくれ。この通りお頼みする」と深々と頭を下げて懇願してきた。決して命令ではないが、実業界から日本を支えることを己の使命としてほしいと相反するようなことを言ってくる。ほとんど”命令”に近い言葉ですよね、これ(苦笑)。栄一と同じように実業界を愛してほしいなんて、本当に身勝手だよなぁと思ってしまう。

でも、敬三は結局、栄一の頼みを受け入れる。この時の彼の葛藤を想うと本当に胸が痛いです…。この家の血を受け継いでいなければ、自分の好きな道に進めたかもしれないのにね…。でも、正装までして頭を下げてきた偉大な祖父の姿を見たら、哀れだという気持ちも湧いただろうし断ることもできなくなったのだと思う。非常に複雑な場面でしたが、史実なので仕方がない。

その頃日本は快進撃を続け…、ロシア革命をきっかけにシベリアのほうまで勢力を伸ばそうとしていました。それを知った栄一も「アメリカや中国が日本は侵略的で軍国主義だと言い始めている」と厳しい表情を浮かべている。

「仕事はやめることができても、人間としての務めは終生やめることができないからね」

そうほくそ笑んで栄一はどこかへと出かけていきました。おそらく日本の暴走を止めるべく行動を起こしたのではないでしょうか。この時もう80近かったはず(ドラマではとてもそう見えないくらい若々しいけどww)ですが、それでもなお日本のために前進し続ける栄一は本当にすごい人だなと思いました。

そして、最後の最後に徳川家康さんが…、今回は真っ白い背景の中から登場いたしました!

最後の将軍、慶喜へのねぎらいの言葉をかけた家康さん。

「栄一はまだまだ止まりませんよ!さぁ!私と共に見守っていただきたい」

もちろんですっ!!ラスト1回もしっかりとこの目で家康さんと見届けさせていただきたいと思います。あ~~、でも、もう終わっちゃうんだ…。ロスになりそう…。

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