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『西郷どん』第17回感想 西郷入水

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前回斉彬の亡霊と相対峙して再び生きる気力を取り戻した吉之助。
月照さんは長旅で相当体力が落ちてしまっているようですが、どんなに疲弊していても品の良さと色気を失わないところがすごい!っていうか、かえってピンチの時の方が色気がダダ漏れしてたような😶。菊之助くんの月照さんは本当にその存在感から目が離せませんよね。

で、今回ドラマが始まった場所が・・・熊本・・・

つい先日、九州旅行で訪れた太宰府の匿ってくれた宿はスルーされてしまってました😅。残念~~!!

「西郷どん」ゆかりの地レポ

それにしても、京から薩摩・・・しかも追手を避けての逃避行・・・考えるだけでもぞっとしますよ。昔の人のバイタリティは本当に凄すぎる。生死がかかっているとはいえ、普通の精神力ではできないことだと。

大河ドラマ『西郷どん』感想一覧

第17回 西郷入水

2018年5月6日放送 NHK総合

鈴木亮平・瑛太・尾上菊之助・北川景子・青木崇高・高橋光臣・佐野史郎・渡辺謙ほか

あらすじ

幕府の追っ手から逃れ、吉之助(鈴木亮平)と月照(尾上菊之助)は薩摩に入り、身を隠した。しかし、斉彬(渡辺謙)亡き後、再び権力を握った斉彬の父・斉興(鹿賀丈史)は幕府に刃向かうなど言語道断とし、吉之助と月照を日向に追放する処分を下す。それは、実質的に処刑を意味していた。大久保正助(瑛太)は吉之助の命を救うために斉興に直訴し、ある取り引きを申し入れる。

公式HPより引用

やっとの思いで薩摩入りした吉之助たちは西郷家へとたどり着く。月照さんは過酷な旅が堪えたようでだいぶ体力的にも弱っている様子…。吉之助と俊斎はやはり薩摩隼人として鍛えられているだけあって体力的には大丈夫のようですね。
駆け込んだ後、俊斎くんはいなくなっていたようですが・・・無事に安全な場所へ戻れたのだろうか。彼も今回の一件ではかなり頑張ってくれたので(江戸では女遊びにうつつを抜かしてばかりな印象だったからねw😅)

いつも吉之助を温かく迎え入れてくれる西郷家。今回の一大事も詳しく訳を聞くことなく月照を匿う準備をしてくれました。だけど、きみさんは年のせいか認知症が出てしまっているようで吉之助を息子の吉兵衛だと思いこんでしまっている…。だいぶ長生きされてると思うから、こういう症状が出てしまうのは仕方がないことかもしれないけど、哀しいですね😢。
そんななかでも癒しなのが塚地さんが演じる熊吉。変な奴が来たら追い返してやる!と意気込んだ「ちぇすとぉ」がめちゃめちゃ可愛かったぞw😁。

一方、鶴丸城には隠居していた斉興と側室の由羅が「出番だ」とばかりに復帰。忌み嫌ってた息子の斉彬が死んでしまったことをチャンスととらえてやって来たんだろうな、あれは。
さっそく息子の久光が斉興たちに挨拶をしにやってくる。その時の由羅さんの一言が


「お久しぶりね~」

これ・・・狙いましたかねwww。いやほら、小柳ルミ子さんといえば

名曲『お久しぶりね』

が有名ですから😁😁。なんか、セリフが歌に聞こえちゃったよ(笑)。

久光は息子の茂久を連れてやってきていました。斉興も由羅も逞しく育った孫の姿に目を細めます。なんか久光さんよりも聡明に見える…と思ってしまったのはここだけの話w。
ここまでは非常に和やかな親子の対面だったわけですが・・・直後の久光の言葉で一気に雰囲気が張り詰めてしまうことに。てっきり今後の舵取りを自分に任せてもらえる流れになると信じていた斉興は

「兄上の遺言に従い息子の茂久を当主にして自分が後見人として舵を取る」

という久光の言葉に衝撃を受けてしまいます。「よかとじゃなかか?」と口では言ってますが…顔は全然「よか」って思ってない😱。さらには「兄上の遺志を継いで薩摩から兵を出そうと思う」という久光の言葉にさらに顔つきが厳しいものに…!由羅さんは息子の成長を素直に喜んでるように見えましたが、斉興さんはその真逆のことを思ってる感じでしたよ、あれは😵。
素直な久光坊ちゃんにはそこまで見抜くことは…できなかっただろうねぇ。斉興さんの高笑いが怖すぎた😱。鹿賀さん、怪演ですな!

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一方、家定が亡くなった後に天璋院と名乗っていた篤姫にも暗雲が…。
篤姫は斉彬の意向により一橋派を推していた立場にあったので、南紀派が勝利した今となっては肩身が狭い。それでも将軍となった慶福あらため家茂の母としての務めがある。なんとか心を開いてもらおうとするのですが…どうやら井伊直弼さんから「篤姫は一橋に将軍になってほしかったから家茂を軽視してる」的なことを吹きこまれ篤姫を信じようとはしてくれない。
まぁ・・・初めて対面した時の態度とかも、確かに悪かったこともあったからねぇ(苦笑)。直弼に吹きこまれなくても「篤姫は信用できない女」として見てしまう家茂の気持ちも何だか分かっちゃうんだよなぁ😓。

そんなこんなで四面楚歌のような立場になってしまった篤姫。それでも彼女にはもう帰る家はどこにもない。大奥でやっていくしかない。幾島さん、薩摩へ帰ろうなんて軽々しく言ってはいけませんよ。
と思っていたら、幾島さんが「一橋派推挙」の責任を取る形で徳川を去る決断をしてしまいました。篤姫の代わりに罪をかぶるつもりのようで…。なんだかんだでいいコンビだった幾島と篤姫は別れ別れとなってしまう。二人の別れはちょっと切なかったですね😢。
そんな二人が再会するのはかなり後になってからになります…。

薩摩藩の事情を知らない吉之助は折を見て月照の庇護を願い出るつもりでいたようですが、正助がやってきて「斉興が戻ってきてしまったので藩の状況が微妙だからまだ動かないでほしい」と懇願されてしまいます。正助、まさに危機一髪だったな😅。
吉之助の代わりに奔走することになった正助。奥さんの満寿はそんなダンナの事情をいち早く察知してサポート。めっちゃデキた嫁!!なかなかあんな勘の鋭い陰から支えてくれる奥さんいないと思うぞ。

満寿さんの内助の功で山田殿と対面が叶った正助は、さっそく吉之助と月照を庇護を図ってもらえないかと願い出ます。その山田様の答えは・・・

「ことわーーーーーる!!!」

思わず吹いちゃったよwww。山田様、相変わらず反応がユニークでございます😁。でも、口では吉之助の悪口を並べていながらも本心では「助けてやりたい」っていう想いが滲み出てて可愛いっす😁。正助もそれは察知してたみたいですねw。
ということで、山田様は吉之助たちのために一肌脱いで藩主様に進言する役目を引き受けてくれました。

が・・・そう簡単に事が上手く運ぶことはなく(苦笑)。


新しく藩主になった久光の息子の茂久。なかなかに良い面構え!


息子が藩主になったことが誇らしく、一緒になって「面を上げよ」って言っちゃう久光坊ちゃんが可愛いww。

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どちらかというと茂久くんのほうが写真で残ってる久光さんに顔が似てるような気がする。

さっそく亡き斉彬の意思を継いだ政策を行っていこうと思う…と告げようとしたとき、斉興の「待て!!」の声が響き渡る。突然現れた父に驚き戸惑う久光。斉興はすっかりとその場を支配し、

「御厚誼に恭順の意を示す!兵を起し幕府に刃向うなど言語道断である!!」

と宣言してしまう。つまりは斉彬の政策はなかったことにして、薩摩は幕府に従う姿勢を示すべし!と方向転換させてしまうわけです。
挨拶した時には「よかよか」と笑っていた斉興でしたが、やはり腹に一物抱えてましたな。たぶん久光親子の舵取りを変えさせるのはチョロイぜ!って思っていたに違いない😅。

斉彬を慕い、その遺志を継いでいこうと思っていた久光からすれば・・・斉興の宣言はまさに寝耳に水。自分の意見に全く耳を貸してもらえずその場を支配されてしまい悔し涙を流すことしかできない。
さらに若い茂久も「斉彬のせいで薩摩は取り潰されるかもしれないんだぞ」という斉興の言葉を信じて狼狽えてしまう有様…。さらに「借金返済したもの儂だぞ!!」と畳みかけられれば返す言葉もない。

「儂に任せろ!島津を守り抜いてみせる!!」

圧倒的なオーラでその場を支配した斉興はまさに藩主に返り咲いたかのような勢い。これに逆らえる人はまずいないよなぁ…。薩摩は幕府に従うという空気になってしまい、山田も西郷と月照のことなんか言いだせるはずもない。
だけど、この時点では…斉興さんの言うことも一理あるよなぁとも思えてしまいます。島津家を守るためにはリスクの多い反幕府の立場よりも権力握ってる幕府に恭順するほうがいいっていうのはあるよなぁと。

斉興の言葉に全く歯が立たなかった久光親子・・・島津を背負うにはまだあまりにも未熟です。だけど、「お前に斉彬の代わりが務まると思っているのか!?」と一喝されたのは哀れだと思ってしまった…。キツいよねぇ…。
というか、斉興は斉彬のことをすごく忌み嫌っていたけど、薩摩を引っ張っていける力があるということだけは認めてたっていうようにも受け取れますよね。斉彬の能力は認めてたけど、そのやり口だけはどうしても許せなかった…みたいな。なんとも複雑な親子関係😣。

結果、吉之助と月照には「日向送り」の沙汰が下ることに…。
日向送りとは、薩摩の国境である日向の国(今の宮崎県)まで追放した後処刑することを意味していました。最悪の事態に同志たちもいきり立ちますが、吉之助はそんな彼らを諌め…「仕方がなか」と力なく笑みを浮かべる。猪突猛進で走り抜けてきましたが、ついにそのモチベーションが切れてしまったかのよう…。そんな吉之助を鼓舞するように正助は「まだ諦めない!!」と詰め寄りますが、その言葉もあまり届いていないように見えました😢。

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その夜、吉之助は遠くまで来てもらったのに結局「日向送り」になってしまうことを月照に泣きながら詫びます。


そんな吉之助に優しく手を取りながら「私の命はとうに預けてますよって」と穏やかなまなざしで手を握る月照様・・・尊い!!!まるで仏様のよう🙏🙏🙏。

吉之助たちの日向送りを諦めきれない正助は、かつて自分を売り込みに行った縁を信じて久光に直訴しに行きます。


ちょうどその時ひとりで碁を打っていた久光。これを見て、前の大河ドラマ『おんな城主直虎』の直虎と政次を思い出したのは私だけではないのでは😁。あの精神は久光君に受け継がれていたんですね~~。

正助は久光が吉之助を知っていたことに驚いていましたが、久光自身はいつも斉彬の傍にいて大きな顔をしていた吉之助のことを良く思っていません。斉彬のことを尊敬して慕っていただけに、自分よりも尊重されていた吉之助のことはいつも疎ましい存在として映っていたんだと思います。その気持ちは何だかとても良く分かる。
でも正助にとってそんな事情は今はどうでもいいこと。なんとか久光に吉之助を助けてもらいたい一心で懇願し続けますが・・・「おいには何もできん」と全く聞き入れてもらえない。それどころか「斉彬の意思を継ぎたいと思わないのか?」という正助の言葉に激高して蹴っ飛ばす始末。

ん?このキックの場面、どこかで見覚えが…??
と思ったら、かつて斉彬さんも思い切り吉之助をキックしてたことありましたなw。腹違いとはいえ、さすがは兄弟だ。

久光にはもう頼れないと見切りをつけた正助は再び山田の元へ。その差し出した「奥の手」の書状を見て仰天した山田様はまたしても「ばかものぉーーーー!!」とシャウトww。いやはや、いつまでたっても気苦労絶えずお気の毒です😅。
だけどなんだかんだでやっぱり正助の頼みを聞いてやっちゃうのが人がいいところなんだよね。

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そしてついに正助は斉興にその書状を差し出し直談判に出ます。そこには、ある恐ろしい提案が書かれてあって…。

そのうえで、吉之助を亡き者にしては藩内で争いが起こりかねないと決死の説得を試みる。斉興的には「それも一理あるな」と正助の提案を受け入れる方向に動きますが…吉之助にそれを実行することができるとも思っていない様子。あの高笑いを見る限り、斉興さんは実行できてもできなくても吉之助を消そうと思っているんじゃないかって見えてしまったよ😱。

ちなみにこの場面、鹿賀さんと瑛太くん・・・新旧の大久保でしたねぇ!鹿賀さんは『翔ぶが如く』で大久保を演じてましたから、未だにそう見えてしまうこともしばしばだったりw。
なんにせよ、貴重なワンシーンでもありました。

その頃吉之助は西郷家の面々に江戸流のウナギを振舞っていました。いつものように貧しい仲にも笑顔が溢れ温かい優しさに包まれていた西郷家。ウナギの蒲焼を美味しそうに味わう家族の顔を穏やかな笑顔で見つめる吉之助の顔がなんだかとても切なく映りました…😢。
だって、それはまさに、”最後の晩餐”のものだったから…。そんな気持ちを誰一人として気づいていないところが悲しい。吉之助は家族と笑顔で別れたかったんだと思う。

斉興は「できっこない」と高をくくってましたが、吉之助を助けるためにはもうそれを実行してもらう以外に道はない。正助はさっそく吉之助に「一つだけ方法がある」と告げます。
あの手紙に書かれていたこと、それは・・・

”吉之助が月照を斬ること”

その言葉に衝撃を受ける吉之助。おそらく正助も簡単には受け入れてもらえないことは分かっていたはず。それでも生きていてほしいという気持ちは誰よりも強い。


「この薩摩のために…日本国のために…!んにゃ…、おいのために死なんでくいやい!!」

正助は吉之助に対して色んなコンプレックスを持っていたけど、それと同じくらい友として、人として、吉之助のことが大好きだったんだと思います。だからあのBL的な告白めいた言葉が出てきたんじゃないかと。私はそれは自然なことだと思ったし特に変な感想は持たなかった。

そんな熱い正助の気持ちが届いたのか、吉之助は月照を斬ることを了解します…。ここ、意外だったなぁ。あぁ、受け入れるんだって思った。
だけど、そのあとの「あいがとな・・・」と正助に優しい笑顔で感謝の気持ちを伝える吉之助を見たら…たぶん正助を安心させるためにあえてあの場だけは了承したんだなって勘づきました。それだけに切なかったよ…😢。自分の命を救うために奔走してくれた正助のために、吉之助は優しい嘘をついたんじゃないかな…。

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そして、正助が見送るなか、吉之助と月照を乗せた船は日向の国へ向けて出発していく。たぶん実際はあんな小さな小舟じゃなかったような気がするんだけど…そこはまぁ仕方ないかw。
吉之助を見送ったその夜、正助は西郷家に立ち寄り…家に命より大切にしていた斉彬から賜った小太刀が置かれていたのを目撃。脇にあった小袋はおそらく左内からもらった薬だろうね。その時初めて吉之助が月照を斬らずに共に運命をするつもりであることを悟る正助…。どんなに浜から叫んでも、もうその声は吉之助には届かない…。

船の中では月照が小さく震えています。


「なんぼ修行を積んだ身でも、未練ですなぁ…。心は死ぬと決めてても体が生きよう、生きようとして震えます…」

そう胸の内を打ち明けた後、懐から辞世の句を詠む月照さん…。

「大君のためにはなにか惜しからん薩摩の迫門にはむとも」

もぅ・・・あまりにも月照さんが儚くて切なくて涙が出てしまいましたよ😭。死を覚悟したとはいえ、やはり恐ろしいという気持ちは拭い去る事ができない。そんな人間らしさを見せた月照さんがたまらなく愛しく思えて涙…。
吉之助はそんな月照さんを見て「この人を守ってあげたい」って感じたんじゃないのかな…。

そして吉之助は月照の手を包み込むように握りながら「共に参りもす」と告げる。吉之助の大きく温かい手のぬくもりを感じた月照は「これで永い旅路も安心できます」と穏やかな笑みを浮かべる。


それでもまだ若干震えている月照を吉之助は引き寄せて抱きしめる。まるで心中を決めた男女のよう…。この時の二人は本当に男女の深いつながりのようなワンシーンに思えてしまった。菊之助くんの演じる月照は女形のものに通じるものがある。彼がこの役に起用された意味がここで大きく出ていたなぁと思いました。
だって、あんな月照さん見たら・・・抱きしめたくなっちゃう気持ち、すごく分かったから…😭。吉之助は斉彬と想いを共にしていた月照を守り抜かなくてはという使命感から一緒に逃げていたと思うんだけど(それ以上の関係もあったという説もありますが)、最後は一人の守りたい大切な人として捉えていたように思いました。

そして二人は冷たい冬の海へ抱き合ったまま身を投げました…。
不謹慎だけど、二人が沈んでいく映像は何だかとても神々しくて美しかった…。

吉之助も辞世の句を残していました。

「二つなき道にの身を捨て小舟波立たばとて風吹かばとて」

どうなってしまうのでしょうか(史実的には分かるけどドラマでの描かれ方が気になります)

次回からは奄美編に突入とのこと。新たなビジュアルも発表されたしどんな物語が展開するのか楽しみです!

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NHK出版 (編集), 林 真理子 (その他), 中園 ミホ (その他), NHKドラマ制作班 (その他)

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