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大河ドラマ『いだてん』を見て

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違和感持ってしまうのが、「噺」サイドの物語が四三サイドの物語にかなり大きく割り込んでくるスタイル

古今亭志ん生が物語を回していく役割だというのは理解できるのですが、まさか、若い頃のみならず東京オリンピック開催期にまで”物語”として前面に食い込んでくるとは思わなかった(汗)。
後々になって、二人の接点が明らかになるための伏線・・・とか言ってますが、3回目まで見ても「どこがどういう接点の伏線なのか」という欠片の部分が全く見えてこない。私がバカなだけと言えばそれまでですが、決してわかりやすいとは言えないと思うんですよね。

なんか、置いてけぼり食らった気分

伏線が回収される頃には、繋がった喜びよりも心の疲れや混乱の方が大きくなってしまいそうな気がして不安なんですよね(苦笑)。

 

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四三サイドのストーリーはテンポも良くて面白いとは思います。なんか、マンガを読んでいるような感じ。登場人物が出てくる人みんな”濃厚”なので、キャラ一人一人にファンが付きそうな…そんな印象も受けます。

が、私個人としては…この大河ドラマの枠の中では、あのノリについて行けない…っていうのがあって(汗)。面白いんだけど、「見たかったのはこういうテイストじゃない」的な感情がどうしても拭えない。

前半の主人公は四三なので、まずはそこの核の部分をしっかりとドラマとして見せてほしいという、私個人の願望があるんですよね。
天狗倶楽部とかメンバー濃すぎて面白いし、弥彦の家族も個性的過ぎて目が留まる。四三の友人の美川もマンガチックなキャラでかなり濃い。でも、周りが面白キャラで溢れ返ってて…主人公の四三が時々埋もれて見えてしまうこともあるんです。正直、もっと四三とその家族、スヤさんとの交流を丁寧に見せてほしかったと思うところが大きい。

それに加えて、よく分からない志ん生パートがけっこうな尺で入ってくるので…何のドラマを見てるのか混乱しそうになる。
オリンピック初参加を果たす四三のストーリーを見たいのに、なぜ、志ん生が落語に目覚めてそこから噺家への道を進む展開が出てくるのか…。私の頭が回らないせいだとは思うけど、志ん生の落語覚醒への物語に時間を割いている意味が全然理解できない(苦笑)。

さらに、東京オリンピックの時期のビートたけしさん演じる志ん生サイドの物語まで挟まってくるわけで…。「オリムピック噺」をするだけじゃなく、志ん生のドラマも入ってきちゃってるものだから、なおさら何を見せられているのか混乱してしまうんです。

そして悪いことに、たけしさんの滑舌が微妙すぎて…セリフは耳を澄ませて注意してないと聞き取れないっていうのが…(苦笑)。たけしさんの滑舌の悪さは他の番組を見ても明らかだったはずなのに、なぜキャスティングしてしまったのか。しかも「噺家」で。
雰囲気的に大御所感を出したかったのかもしれないけど、ドラマである以上、セリフは大切です。これがかなりのストレスにもなってて…。本物の志ん生と比べてとかいう以前の問題ではないかと。

 

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ドラマが「面白い」っていうのは分かります。そう思える要素はけっこう詰まってるし、セリフ回しやテンポも良い。

でも私は、そういう「面白い」を大河ドラマの中に求めてなくて…。まずは主人公の人生を中心に、その周りで起こるドラマに気持ちを留まらせてグッとくるような…そういう時間が欲しいのです。

『いだてん』のなかにも、四三とお兄さんの実次との関係や、スヤさんとの交流など心温まるシーンはありました。が、その場面に心を留めるだけの時間が与えられていないというか…じっくり受け止めたいのにどこかサラっと逃げてしまうような、そんな空気感を覚えてしまう。

『真田丸』の時にも、感動して見たいシーンだったのに最後に落とされたりサラっと逃げられたりしてしまう・・・みたいなことが何度かありました。あの大河、好きだったけど、そういうところは個人的に強いストレスにもなった。

マスコミは視聴率が低下した時に「時代が戦国や幕末じゃないから」とか「歴史的に無名の人物を扱ってるから」とか騒ぎ立ててたけど、私はそんな理由でこのドラマに違和感持ってるわけではありません。
むしろ、知らない時代の知らない人物、大歓迎なんですよ。知るきっかけになるから。

だけど、あんな騒ぎ方されたら「頭の固い人にはこの大河の面白さなんて理解できない、気の毒な人で憐れみを感じる」なんて思われちゃう。SNSにもそういう書き込みをいくつか見ましたし。

そういう人もいるかもしれないけど、私は、心の置き所をどこにすればいいのかよく分からない今回の大河ドラマのカラーに違和感を覚えてるんです。3回目を見たまでの感想としては、気持ちがストーリーに乗れないというのが正直なところです。
人によって好みがあるわけで。こういうテイストが苦手な人っていうのもいるんですよ。

 

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とはいえ、断片的に好きなシーンもあるし、熊本弁や熊本の有名な食べ物の名前が出てきたりすると嬉しくなることも多い。くまモン好きなのでww、熊本には色々と興味持ってるんです。
「ばっ!!」とか、「いきなり団子」とか、「からし蓮根」とか。こういうワードが出てきた第3回はけっこうテンション上がりましたよw。

なので、もっと、冒頭の熊本でのエピソードを膨らませてほしかったなぁ。

次回からは、シャーロットさん竹野内さんも登場してくるようですし、そのあたりのドラマも不安を持ちながらもちょっと楽しみにはしています。お二人とも好きな役者さんなので。

特に、竹野内さん演じる大森はこの先ちょっと色々ありそうなので・・・そこの部分は軽く描かないでほしいなと思ってます。といっても、もう撮影終わってるだろうけど(苦笑)。

ダラダラ長く御託を並べてきましたが、こんな気持ちで今年の大河を見ているので・・・『いだてん』の感想は、よほどのことが起こらないと書けない(汗)。「真田丸」の頃から「西郷どん」まで連続して書いてきたけど(龍馬伝や平清盛は書いてた)、今回は基本的にお休みということで。

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