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大河ドラマ『麒麟がくる』第17回感想 長良川の対決

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身内に急な不幸があり色々とバタバタしてしまったため、ブログの更新をすることがしばらくできなくなっていました。一区切りがついてまた書く気力も徐々に戻ってきたので再開させようと思います(ほとんど読まれてない場末のブログですがw)。

第17回は予告編を見たときから”絶対に泣く…!”と大きな期待を寄せていたわけですが、放送当日にちょっと色々大変なことが起こってしまったので、実は本放送をあまりまともには見れていません。ということで、後日改めて見直してみました。

いやーーーもう、切ないのオンパレードではないですかっ!!道三親子の対決後にあんな切ない話が待っていたとは…!!油断してた(汗)。神回じゃないか!!これは放送時期が終わったタイミングではありますが、やはり感想に残しておきたいと思ったので、ちょいちょい振り返ってみたいと思います。

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以下、第17回を見て気になったシーンもろもろネタバレあり

『麒麟がくる』第17回 長良川の対決

2020年05月10日(日)放送 NHKBSプレミアム 18:00~18:45

長谷川博己、本木雅弘、染谷将太、川口春奈、徳重聡、木村文乃、西村まさ彦、伊藤英明、石川さゆりほか

あらすじ

尾張では、道三(本木雅弘)が越前へ落ち延びられるよう取り計らったにもかかわらず、それを拒んだとして帰蝶(川口春奈)が憤っていた。道三が劣勢であることを聞いた信長(染谷将太)は、いてもたってもいられず兵を引き連れて飛び出していく。光秀(長谷川博己)は、明智荘を守るべく、光安(西村まさ彦)と共に道三に味方することを決める。
ついに長良川を挟んだ戦いが始まった。一進一退の攻防が続く中、自ら大軍を率いて押し寄せていった高政(伊藤英明)により、次第に道三軍の敗色が濃厚になってゆく。

<公式HPより引用>

1556年、ついに道三と高政が激突。光秀は迷いに迷った挙句、集まった家臣たちに「敵は、高政様!!」と道三側につく決意を伝えました。これ、光秀のクライマックスに出てくるであろうセリフの予行演習のように聞こえてしまったけどw、たぶん後半に活かされるシーンになるんじゃないかなと思いました。何かと伏線の散りばめ方が巧いドラマなのでね。

清州城では信長が道三の元へ駆けつけられないもどかしさでイラついています。帰蝶は父に逃げ道を教えたにもかかわらず無視されたことでヤケになっていたようですが、内心では助かってほしいと思う気持ちが強かったはず。
そんな彼女を見て、たとえ危機に陥ろうとも道三を助けに行くと決意した信長。彼はそこまでして道三のことを慕っていたのですねぇ…。飛び出していった信長の後ろ姿を見た帰蝶の「皆愚か者じゃ!!」という叫びがとても切なかった。

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長良川を挟んで睨み合う道三と高政。高政陣営は数の上でも有利なため稲葉たちの表情にも余裕がある。そんな彼らに高政は恐ろしい形相で「(道三は)殺すな…生け捕りにしろ…!」と命を下す。完全にと化してしまった高政にゾクっとさせられてしまう。
しかし、稲葉から「親殺しは外聞が悪うございますからな」と指摘されるとわずかに心に動揺が生まれる。こういうところが彼の器の小ささというか…姑息なところでもあるんだよなぁ。

さらに、明智がなかなか駆けつけてこないことに苛立ちを隠せない高政。そんな彼に稲葉は「寝返ったのだろう」と冷たく言い放つ。もしかしたら高政にとってこれが一番動揺したことだったのかもしれません。光秀だけは自分の味方に付いてほしかっただろうからね…。でも結局彼は親友の心を読み切ることができなかった。切ないけど仕方がない。

それにしても稲葉の存在は不気味だよなぁ。いつか高政を見限って裏切りそうな予感がしてなりません(汗)。

そして、陣営の太鼓が鳴り響く中ついに道三軍と高政軍が長良川で激突する。
遅れて出陣した光秀は急ぎ道三の元へ向かいます。そのさなか、すでに戦に加わり足に怪我を負った叔父の光安に遭遇し背中を押された光秀はさらに馬を加速させ駆け抜けていった。その後ろ姿を光安さんはどんな想いで見つめたんだろう…。

しかし、光秀が到着するのを待たずに戦は徐々に高政有利へと傾いていた。最初の頃は善戦していたもののやはり数の上では敵わなかったわけか…。信長も参陣する決意が遅れたため間に合わなかったと思われます。
敗色濃厚となった時、道三は馬を用意するように伝え、一人、高政の陣営へと切り込んでいく。

道三が一人馬で疾走する姿を撮った映像がとても印象的でめちゃめちゃカッコよかった!!高政と向かい合った時の道三は、まるで軍神・上杉謙信のよう。やっぱり絵になるよねぇ、モックンの道三は!

一騎打ちを申し込んだ道三に高政は最初応じようとせず多勢で討ち取ろうとしましたが、頭巾を脱ぎ捨て馬から降りて仁王立ちする父の姿を目の当たりにしたときにその考えを変えざるを得なくなりました。自らも真正面から道三と向き合い真意を確かめようと思ったのかもしれない。

そして二人は激しく河原で大槍でぶつかり合う。特にモックン@道三の槍の振り回しアクションの迫力がすごい!!片手であんな大きなものをグオングオン振ってて…すごいバランス感覚だなと感動してしまった。

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高政は道三と槍を交わらせながら「負けを認めよ!命までは取らぬ!!我が軍門に下れ!!」と叫ぶ。あれだけ道三に憎しみの感情を抱いていたはずの高政でしたが、最後の最後にはやはり”情”が出てしまったということでしょうか…。
しかし、道三は「己を偽り人を欺く者の軍門には下らぬ!」と反論。激高する高政に対し「そなたの父の名を申せ!!」と問いただす。

改めて父の名前を問われた高政は感情を大きく乱し道三のことを「成り上がり者!!油売りの子!!」となじりまくりますが、道三は全くその言葉に動じず彼の口から父親の名前が出てくるのを待つ。
そして何度も「父の名を申せ!!!」と迫られた高政は覚悟を決めたように「我が父は、土岐頼芸様!!土岐源氏の頭領ぞ!!」と答える。それに対し、道三は大声で笑い飛ばし「まだ己を偽るのか!!」と挑発。逆に息子を詰ったのちに大声で

「そなたの父は、この斎藤道三じゃ!!!」

と宣言する。

プライドを大きく傷つけられた高政はさらに激高し、ついに道三を討つようにと命を出してしまう。そして、高政に向かって突進する道三の体を、二本の槍が貫く…。

しかし、道三は最後の力を振り絞り息子・高政の元へふらふらと進みその体に抱きつくように寄りかかる。

「我が子…高政…、愚か者…、勝ったのは、道三じゃ…!!」

最後にそう言い残して数珠を引きちぎりついにその命を散らした道三…。そしてそんな父の顔を見ようとせずまっすぐ前だけを見据えながらも目に涙をためていた高政…。

この一連の対決シーンは、私には最後の「親子」としての会話のようにも見えてとても切なかったです。あくまでも自分を偽り「土岐家の子供だ」と自分を大きく見せようとしていた息子に対し、父は命を懸けて「己に正直に生きるのだ」と説得しようとしていたのではあるまいか…。高政の体に最後の力を振り絞りながらも辿り着いて告げた最後の言葉は、道三が息子に「父」として告げた忠告だったのではないだろうか…。

高政は何も答えなかったけれど、目に涙が溜まっていたことから見ても、父の想いは心の隙にジンワリと沁みこんでいたようにも思いました…。しかし、哀しいかな…彼はその生き方をもう変えられないところまで来てしまっているでしょう。
もっと早くに道三が高政とまっすぐ向かい合っていれば、このような悲劇は起こらなかったかもしれません。あまりにも哀しい、切ない、最後の親子対面でした(涙)。

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道三が討ち取られた直後、光秀がようやく現場に駆け付けた。物言わぬ姿となってしまった道三に声をかけながらフラフラと歩み寄ろうとする光秀に、高政は寝返った光秀を詰りながらも「もう一度機会を与えてやるから儂の元へ戻れ」と説得する。

高政は親友だと思っていた光秀が裏切ったことが許せないという想いと同時にとても大きなショックを受けたのだと思います。それゆえ、心を入れ替えもう一度自分と一緒に歩んでほしいという想いが強い。しかし、この戦で味方に付かなかったということはきっと後々まで禍根として残るに違いない…。共に歩む道はすでに閉ざされてしまっていたのではないでしょうか。

光秀は高政に道三が実の父親ではないのかと尋ねる。それに対してあくまでも自分の父は土岐頼芸だと改めて主張する高政。その答えを聞いた光秀は、静かに口を開く。

「わしは、土岐頼芸様にお会いして、一度たりとも立派なお方と思うたことはない。しかし道三様は立派な主君であった。己への誇りがあった。ゆるぎなき誇りだ。土岐様にも、おぬしにも無いものだ!!わしはそなたには与せぬ。それが答えだ!!」

いや~~、光秀、今回も真っ正直にハッキリ言ったね、「土岐頼芸を一度も立派だと思ったことはない」とww。ここはちょっとクスっとしてしまった。
でも、光秀が道三に味方する決断をしたのはこういうことなんだと思います。自分を大きく見せることで納めていこうとする高政よりも、常に正直で真正面から対峙する道三のほうに人間的な魅力を感じていたんですよね。腹の立つことも多かったけど、大きな心で常に受け止めてくれた道三のことが、光秀は大好きだったんだと思うよ…。きっと、それを確信したのは道三を失ったこの時だったかもしれないけど(涙)。

光秀の想いを聞いた高政は「次会ったときは、そなたの首を撥ねる」と静かに挑発する。明智城もすぐに攻め落とすと脅しをかけるも、この時すぐに討とうとしないわけで…高政の光秀を憎みきれない複雑な感情が伝わってきて切なかった(涙)。

光秀は静かに道三の亡骸に頭を下げると、高政の前から一人立ち去っていきました。共に手を取り合って美濃を盛り立てようと約束した二人の、あまりにも苦すぎる…切ない結末でした。

清州城では帰蝶が道三の死を知らされ大きなショックを受けていました。結局道三を助けるために出陣した信長も行く手を阻まれたりしたことで間に合わなかったようです…。
しかし、ひとしきり悲しんだ後で帰蝶はひそかに訪れていた伊呂波太夫に美濃へ行くよう伝えました。おそらく、光秀たちのその後についてだろうね…。

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急ぎ明智城に戻った光秀は、足にけがを負った光安と息子の左馬助が無事であったことに安堵する。しかし光安は、半ば強引に光秀を上座に座らせ「儂は今日この場で明智家当主の座をそなたに譲る!」と言い出した。この時は、光安さん、突然何を言い出すの!?と思ったよね(汗)。もうすぐ高政が大勢の軍勢で明智城を攻めにやってくるし、数の上では持ちこたえるのは不可能に近い状況。そんな時に光秀に家督を急に譲るなんてちょっと酷いんじゃ!?と。

しかし、光安は明智の旗を託し「そなたの父と明智家の血は決して絶やさぬと約束した!」と訴えてくる。明智城はもうすぐ攻め落とされてしまう運命にあるけれど、明智家を滅ぼすことはもっと耐えられない。

「いったん城を離れ、逃げよ!逃げて、逃げて生き延びて、明智家の主として再び城を持つ身になってもらいたい!!そなたならそれがやれる!!許されるならこの左馬助もそこに加えてもらいたい!」

光安は光秀に「明智家」を存続するために生き延びてほしいと懇願するのです…「父の声だと思え」として…。おそらく自分は白と運命を共にする覚悟がとっくの前についているのでしょう…。その覚悟を光秀はきっと痛いほど感じていたはずです(涙)。

自らが不甲斐ないゆえに城を失うことになることを光秀に詫びる光安の姿があまりにも切なくて泣けた…。光安さんはここまで本当に良く耐え抜いて来たと思うよ。道三のイエスマンではあったけど、そこにはきっと明智家を守るためという想いがあったからじゃないかと。道三について行けば、明智家を盛り立てることができると信じていたからじゃないかと…。

伝吾たちの心配をする光秀に対し、光安は逃げるように伝えたと話す。高政は田畑を耕す者たちまで斬り捨てることはないだろうと…。
美濃を想い、光安を想い、光秀の目からはあとからあとから無念の涙があふれて止まらない(涙)。しかし、敵は待ってはくれない。光安は光秀に「わしはあとから行く!」と告げ左馬之助と共に早く逃げるようにと必死に促します。きっと光秀は「後から行く」という光安の言葉は叶わないことをどこかで悟っていたのではないだろうか…(涙)。

「叔父上ーーーー!!!!!」

光秀はまるで子供のように泣きじゃくりながら最後に光安の胸に縋り付きました…。そこにあったのは、叔父と甥ではなく、私には、「父と息子」に見えましたよ…(涙)。きっと光秀もこれが今生の別れになることを心のどこかで悟ってしまっていたと思います。そんな光秀を断腸の想いで抱きしめる光安…。

まさか長良川の対決の後に、こんなにも切ない別れが待ち受けてるとは思わなくて…もう大号泣ですよ(涙)。

光安への想いを残し、光秀は左馬助と共に明智城を脱出していきました…。左馬助は実の父との別れだったよね…。それでも感情をぐっとこらえて光秀についていくことに決めた。彼の気持ちを想うとこれもまた胸が張り裂けそうに辛く切ない…。

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光秀が館に戻ると、牧や煕子たちが籠城に備えた準備をしてました。そんな彼女たちに「城へ行かず逃げる」と告げた光秀。落ち延びるのが光安からの命令だと聞かされた牧は言葉を失う…。きっと光安が城と共に運命を共にする覚悟をしていることをこの時彼女は悟ったんだろうね。

その時、伝吾たち百姓が光秀のもとに集まってくる。みんな、最後に別れの挨拶をしたかったようです…。光秀は皆と分け隔てなく接して親しくしてたからね…(涙)。伝後は涙をこらえながら「今日まで長々とお世話になりました!」と感謝の言葉を伝える。みな、それぞれの事情で光秀たちを助けることができない口惜しさでこみあげる感情を抑えることができない…。

そんな彼らの気持ちを光秀は痛いほどわかっていました。すすり泣く伝吾たちに向かい、光秀はこれまで支えてくれたことへの感謝の想いを伝え、何の恩返しもしないまま立ち去らなければいけないことを心から詫びる…。「無念じゃーー!!!」と伝吾にすがるように号泣する光秀の姿に見ているこちらも涙を抑えることができない(涙)。

「皆、達者でおれよ!!!また会おう!!!また会おうぞ!!!!」

号泣しながら伝吾たちに別れの言葉を告げる光秀…。その辛さが痛いほど伝わってきてまたまた号泣(涙)。辛すぎる別れ・・・・。こんな切ない話があろうかーーー(涙)

しかし、牧は明智荘から立ち去ることに納得をしていませんでした。毅然とした態度で「私はここに残りまする!!」と頑なに去ることを拒む母…。愛する夫が守ってきた土地を捨てることは彼女には耐えがたいことだったのです。

「ここで死ぬは、本望!!」とその場を動こうとしない牧を目の当たりにした光秀は「母上がお逃げにならぬのなら、私も逃げませぬ!」と告げる。そして煕子やお付きの人たちもそれに倣おうとする。
その様子を見守っていた伝吾は牧に静かに語り掛けます。

「大事な田や畑や、山や川や…。この先、十年二十年、皆で守っていこうと思っております。いつの日か大方様も、またお戻りになられたとき、何も変わらず、この里、村、あります…。それを、また見ていただくように…。今日は、旅に出てくださりませ。どうか…!!」

必死に涙をこらえながらも、牧に安心してもらいたくて笑顔を浮かべて説得する伝吾の言葉の、何と優しいことよ…(涙)!!!ここにきて伝吾のシーンでこんなに号泣させられるなんて思いもよらなかったよ…!!!

自分の気持ちを汲み取ってくれた上で、伝吾たちは「旅へ出るつもりで」と諭してくれた。この言葉の温かさに、牧は涙を流し断腸の想いで光秀たちと逃げる決断をするのでした…。石川さゆりさんのこの涙のお芝居があまりにも自然で切なすぎてまた号泣(涙)!!素晴らしい女優さんではないの!!ドラマ経験が薄いなんて微塵も思えない…!!

いよいよ高政の軍勢が間近まで迫る。急ぎ逃げる準備をする最中、光秀は明智城から炎が上がっている光景を目の当たりにする…。光安は城と運命を共にしたんだと、きっとこの時悟ったと思う(涙)。光安の想いを胸に、光秀、生き延びろ!!!

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