NHK大河ドラマ『青天を衝け』第28回ネタバレ感想 篤太夫と八百万の神

鳥羽伏見をはじめとする幕末の悲劇の戦闘の歴史が先週ついに終わりを迎えました。

いよいよ本格的に新しい明治という時代に突入。幕末のエピソードで一番の盛り上がりどころが終わったことで、ストーリーが経済方向へと傾いていくであろう今後の『青天を衝け』ですが、実は一抹の不安があったりしました。ドラマとしては経済のエピソードよりも戦絡みのほうが盛り上がりますし、人間関係も濃密だったりする。

ところがどっこい、蓋を開けてみれば新時代のスタートは見事に私の不安を吹き飛ばしてくれるほど爽快感と感動がぎっしり詰まっていました!!非常に魅力的な回だったと思います。これは今後に大いに期待が持てそうな予感。

そういえば、今回家康さんはお休みでしたな。やっぱり出てこないとちょっと寂しい。家康さんが徳川の時代が終わった後の渋沢栄一が活躍する姿をどう捉えていくのか興味があるので、ちょいちょいお休みを挟みつつでもw最後まで登場し続けてほしいと思います。

以下、第28回を見て気になったシーンもろもろネタバレあり

これまでの『青天を衝け』感想レポ

青天を衝け
青天を衝け
2021年度NHK大河ドラマ『青天を衝け』の感想レビュー
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『青天を衝け』第28回 篤太夫と八百万の神

2021年09月26日(日)放送 NHKBSプレミアム 18:00~18:45 ほか

出演:吉沢亮、高良健吾、草彅剛、橋本愛、川栄李奈、志尊淳、大倉孝二、山崎育三郎、石丸幹二、ほか

あらすじ

新政府から大蔵省への出仕を求められた篤太夫(吉沢 亮)は、直接断るため東京へ向かう。篤太夫は、伊藤博文(山崎育三郎)の案内で大隈重信(大倉孝二)を訪ね、早速辞任を申し出るが、大隈は“なぜ今新政府に、君が必要なのか”と立て続けに話し、篤太夫は完全に言い負かされる。一方、慶喜(草彅 剛)は、ようやく謹慎を解かれ宝台院を出た。慶喜は、「自分のことは忘れて日本のために尽くせ」と篤太夫に最後の命を下す。

<公式HPより引用>

駿府に腰を据えて本格的に働き始め商法会所も軌道に乗り始めた明治2年。新政府が「版籍奉還」という行政改革を行い駿府藩は”静岡藩”と名前を改めることになりました。

版籍奉還とは、これまで藩主が治めていた土地(版)や人の戸籍(籍)を朝廷に返還(奉還)する政策を意味します。最初に大久保利通らが薩摩・長州・肥前・土佐の藩主にこれを出願させ、全国の藩主もそれに倣う流れとなりました。藩主はその後「藩知事」という役職に就きました。
この改革は後に新政府が全ての”藩”を直轄領とする「廃藩置県」政策への布石でもありました。

そんなある日、篤太夫は中岡から遠州中泉奉行の前島密という人物を紹介されます。行き場のない幕臣たちの住まいや働き口を見つけるために奔走してくれているらしい。かなり名の通った人物だったようで「あなた様が!」と感動する篤太夫。そんな彼に前島はドヤ顔で「私はペルリ(ペリー)を見たことがある」と告げる。それ以来国のため幕臣に志願したものの、今はもう力を振るいたかった幕府が無くなってしまったと苦笑い。
篤太夫は自分の境遇と似ていると大いに前島に興味を抱き、もっと話が聞きたいと食いついていましたw。

前島密さん、”日本郵便の父”と呼ばれる人物です。以前なにかの歴史番組で特集された時に興味を持ったのですが、実際にドラマに登場するのを見るのは今回が初めてなので今後の活躍がとても楽しみです。

一方、慶喜もようやく謹慎を解かれ晴れて自由の身になることができました。東京の一橋家別邸に身を置いている美賀君や徳信院もほっと一安心。どうやら徳信院が「寛大な処置を」と天皇に嘆願したことも功を奏したようです。徳信院様は久しぶりの登場でしたが、何年経っても年齢不詳の美しさでビックリしますねw。
これを機に美賀は静岡へ行くことが決まったようですが、あまりにも長く離れ離れの生活をしていたせいか「いまさら共に暮らすというのは気恥ずかしいもの」と戸惑っている様子。その気持ちはわかる気がするなぁ。当時は電話もメールもないからリアルタイムでの交流とかできなかったしなおさらですよね(汗)。

そんな美賀君を見た徳信院は「かつては私と慶喜様との仲を疑い汚らわしいと食って掛かられたのに」と吹き出してしまいます。あぁ、ありましたよね、そんなことが(笑)。

個人的には、嫉妬のあまり大暴れする美賀君にビビりすぎてオタオタする慶喜さんの姿がめっちゃツボでしたが(笑)。

今ではあの頃の武勇伝すら笑って受け流すことができるようになった美賀君。徳信院とはまるで親友のように穏やかに接していてなんだかホッとしました。
徳信院は不安そうにしている美賀君に「あなたが傍に入れば慶喜殿もどんなに心強いか」と励まし背中を押してやりました。その言葉に勇気をもらい、美賀君は駿府へと旅立っていきました。

同じころ、篤太夫は東京の新政府から呼び出されていると知らされていた。それに対し「今は商いが忙しくてそれどころじゃないから半年先にしてほしい」と告げたのですが、平岡から「新政府への出仕を求めているらしいからすぐに来てほしいようだ」と聞かされカチーーンときた様子(笑)。

「冗談ではありません!某は前様(慶喜)のおられるこの静岡で骨をうずめる覚悟!それをなぜ憎き新政府とやらに出資せねばならぬのか!!」

例え上司の前でも物おじせずにズケズケ自らの思いの丈をぶつけるところがホント、篤太夫の凄いところだよなぁと感心してしまうww。一翁さんも平岡さんも、きっとそんな彼のことを気に入ってくれていたんだろうけどね。

断固として東京へ行くつもりはないと言い放ちすごい勢いでその後にしようとする篤太夫。そんな彼に一翁は「前様のお言葉じゃ!!!」と強い口調で引き留める。これにはさすがの篤太夫もビックリして立ち止まってしまう。慶喜が「新政府の召喚であれば受けるべき」と言っていたと聞いては、篤太夫も断ることはできないよなw。

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渋々東京へ行く羽目になってしまった篤太夫は、自分の部屋にかつてのパリ同行仲間たちを呼んで新政府についての話を聞くことにしました。あの時途中で日本に帰ることになった向山さんや田辺さんも同席。二人とも元気そうでよかった。

向山一履は維新後に徳川家達に随従して駿府に赴いていました。「静岡」の名付け親といわれています。田辺太一も徳川宗家の静岡移住に追随。沼津兵学校の教授の職を得ていました。

新政府の中心人物の名前を向山から聞かされた篤太夫は、新政府の柱の一つである大蔵省に佐賀藩の人間が入っていることに驚きを隠せない。それに対して田辺は「薩長だけではやりくりできないから他の藩から人を呼んで補ってるだけだ」と不機嫌そうに酒を飲んでいる。相変わらず田辺さん、酒癖が悪そうですなぁ(笑)。愛蔵くんが田辺さんのデカい声をうたちゃんに聴かせないように耳塞いでたのが可愛かったww。

現在大蔵省を仕切っているのは、ナンバー2の大隈重信とナンバー3の伊藤博文だろうと言う向山。ここで篤太夫の脳裏にこの二人の名前がインプットされることに。トップの伊達宗城さんはあまり実務には明るくなかったのかな(苦笑)。
愛蔵は、駿府に勉学を学びに人が集まっていることを新政府はよく思っていないらしいと苦い顔をする。それゆえ、篤太夫は静岡藩が印象を悪くしないために新政府の呼び出しに応じざるを得ない立場にあったのです。

これらの情報を得た篤太夫は、東京へ行き直接大隈に会って断りを入れてくると鼻息をさらに荒くしましたw。藩ではなく個人として行けば印象を悪くされる道理もないだろうという考えはさすがです。そんな父にうたは「ちゃんとお戻りになる?」と尋ねますが、自信満々に「当たり前だ!とっさまはこの地の商いが好きなんだ」と笑いながら答える。さらに調子づいた篤太夫は千代が新たな命を授かったかもしれないことを報告。愛蔵たちはお祝いムードになりますが、千代さんとしては恥ずかしいよねぇ(苦笑)。まったくデリカシーがないんだから~~。

「この口で、きっちり断って戻ってまいります」

と周りに乗せられてさらに得意げになった篤太夫。自分の話術にはひときわ大きな自信を持っているわけですが…、こういう展開の時って、それがまかり通らない結果につながることが得てして多いんだよなwww。なんか、後のよからぬフラグにしか聞こえなかったよ(笑)。
ともあれ、篤太夫は意気揚々と断りを入れる気満々で静岡から東京へと旅立っていきました。

途中の箱根で休憩をしていた時のこと、思いがけず懐かしい人物と再会することに。一橋家家臣の猪飼勝三郎さんです!!

お団子片手にやって来る可愛さが最高!!猪飼様も元気そうで本当によかったです。

猪飼は静岡の慶喜の元へ向かう美賀君のお供としているとのこと。再会を喜んでいると向かいの部屋にちょうど美賀君の姿が現れる。この時篤太夫は初めて慶喜の妻を目撃することになりました。上品で美しいその姿に思わず目を奪われてしまった様子でしたが、もしかしたら今後言葉を交わす機会が訪れることもあるかもしれないね。

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かつての江戸城は明治に入り新政府の拠点となったことで「皇城」と呼ばれるようになりました。

「皇城」とは、天皇が住む城という意味。戦後になってから「皇居」という呼び名になりました。

到着した篤太夫を案内していたのは伊藤博文。もうすでに新政府への出仕を了承しているものだという体で話しかけてくる伊藤でしたが、篤太夫は端からその気が全くないので会話に絡んでいこうとしない。新政府が求める人材ではないアピールをしようと、海外へ行ったものの何も学ぶことなく戻ってきただけだとシレっと言い放ってるのが面白いww。君、めっちゃ学びまくってたじゃないのww。

その流れでさらに話を遡り、異人の館を焼き討ちしようとしたことがあるというヤバイ過去まで口にする篤太夫ww。彼としては出来るだけ新政府に自分を登用することを諦めてもらうためにあの手この手でジャブを繰り広げているわけですが、なんと伊藤が「異人の館を焼き討ち」という物騒なネタに「どこをやった!??」と前のめりで食いついてきたww。

「そうか、君もやったんか!」と興味津々に食いつかれてビックリ仰天の篤太夫(笑)。まさかあの物騒な話でこんなにも好感を持たれるなんて予想もしてなかったはずww。伊藤の圧に押された篤太夫は横浜焼き討ちの計画をしたことを話そうとしますが、それを聞くや否や「それは豪気なもんじゃ!!わしは品川じゃ!!」と興奮気味に自分の体験記を語りだされてしまう。

1863年、幕府に攘夷断行を促す目的で英国公使館が焼き討ちされる事件が勃発。高杉晋作を筆頭に、久坂玄瑞、井上馨(聞多)、伊藤博文(俊輔)ら、長州の吉田松陰の教え子たちを中心にしたメンバーが、当時建設中だった英国公使館を全焼させてしまいました。伊藤と井上は火付け役を担当。もう一人の火付け役だった寺島忠三郎は、禁門の変の折に久坂と共に自害して命を絶ちました。

しかも篤太夫は未遂に終わりましたが、伊藤は実際に焼き討ちを決行してた(汗)。上には上がいるもんです。しかも伊藤はその焼き討ちにしたエゲレス(イギリス)へ留学していた経験があるという。その奇想天外な実体験話に思わず惹きこまれてもっと彼の話を聞きたくなってしまった篤太夫、完全に乗せられちゃいましたねww。

「今はすっかり異国びいきじゃ。頭は柔らかくいかんとな」と快活の笑う伊藤博文。フレンドリーで裏がなく明朗快活な伊藤をいっくんこと山崎育三郎くんが実に見事に演じていましたね!!あんな明るく爽やかで好感度高い伊藤博文、初めて見たかも(笑)。篤太夫をも煙に巻いてしまうような魅力的な話術とか最高です。
いっくんの主戦場は舞台(ミュージカル)なんだけど、彼がこんなにもテレビのドラマでの芝居を柔軟にこなせる役者になるとは思わなかったよなぁ。

すっかり博文ワールドに乗せられて彼に好感を持ちそうになっていた篤太夫でしたが、寸でのところで「いや、違う!!」と新政府に屈服しない自分を取り戻しました(笑)。でも、のっけからあれじゃ、先が思いやられそうだったよなぁww。伊藤も「(大隈は)手強いぞ~~」とニンマリww。あの感じが、ほんと憎めないわ!ありゃ女が放っておかないのも納得だww。

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篤太夫は築地の大隈邸を訪れる。せっかく奥方の綾子さんがお茶とお菓子(カステラかな)を出そうとしてくれたのにそれをピシャリと断るほど闘志を燃やしている様子w。それを向こう側からこっそりと覗き見していた大隈重信は伊藤から「斬られるかもしれんぞ」と脅されると恐ろしくなって逃げ出してしまいそうに(笑)。綾子さんは「あなたが呼んだんでしょう!?」とツッコミ入れて強くそれを阻止。最初は完全に篤太夫の殺気に飲まれてたんですね、大隈さんww。

意を決した大隈は篤太夫の元へ行き、いよいよ二人の直接対決の幕が上がる。

軽く自己紹介した後、まず最初に先制をかましたのは篤太夫。大隈邸に繋がれて馬について「あの馬はナポレオン三世から先の上様(慶喜)に贈られたはずのものなのに、何故貴公の邸にあるのですか?」と鋭い眼光で大隈をにらみつける。
それに対して「あれは皇城に繋がれたままになってたから大蔵省の重役である自分がもらい受けた」と答える大隈。それに全く納得いかない様子の篤太夫は無言で圧をかけて目で抗議。それを直視できなくなった大隈さん、話を変えようと酒をふるまおうとしますが…「結構ですっ!!」とピシャリと拒絶されてしまいましたw。

そしていよいよ本題へ。篤太夫は任命された”大蔵省租税司の正”という職をやめたいからと辞表を提出します。まだ職にも就いていないのに辞表を突きつけるとはw。

「この任はお門違いでございましょう」と遜った言い方はしているものの、明らかに攻撃的オーラをバリバリ放射し続けている篤太夫(笑)。しかし次第に新政府に対する恨みや怒りが増幅してきたようで、徳川から政を奪った卑怯な新政府になぜ自分が出仕することができようかと嫌味もかましてやる。

その様子を後ろから聞いていた伊藤と綾子は「誰かさんに負けず劣らずの減らず口だな」と苦笑いw。その会話を聞いてしまった篤太夫の「あぁ!??」っていう表情がめっちゃ面白かった(笑)。

すると、今までやられっぱなし状態だった大隈さんにようやくエンジンがかかってきた。まずはバリバリの佐賀弁で「私が何でも知ってると思っているのか?」と問いかける。さすがの篤太夫も突然の聞きなれない言葉の羅列に「ん!??」と困惑した様子w。薩摩弁が全く分からないって話していた前回の伏線がここで生きたね。彼にとって佐賀弁もかなーり難解だったに違いない。

「おいも知らん!!いっちょん、いっちょん、なぁーーんも知らん!!」

大隈さんの佐賀弁、なんだかとても可愛らしい。「いっちょん分からん」とは、「全くなにも分からない」という意味のようです。
大隈は、全く新しい世の中を始める時にそのやり方を知っている人なんて一人だっていやしない、と熱弁を振るう。知らないからと言って皆辞めてしまったら元も子もない。誰かがやらなければならないのだと熱く語る大隈でしたが、篤太夫は言葉の意味を理解するのに必死な様子だったな(笑)。

「新政府においては、全てが新規に種の蒔き直しなので、あ~~る!!」

「〇〇であ~る」っていうのは実際に大隈重信の口癖だったそうですね。ということで、そこを強調するために放送ではプラス2回リフレインして強く印象付けていました(笑)。あれ、演じてる大倉さんは「あ~る」のとこだけ何度も撮影したのだろうかww。

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大隈さんもお国言葉で持論を展開し逆襲したかにみえましたが、なんとか言葉の意味を頭のなかで理解した様子の篤太夫は「なんと、そんな有様で御一新をしたとは!」と猛反論する。

新政府による政策がなかなか安定しないことに不信感を募らせていた篤太夫。「まことに国を想うなら、新政府とやらは徳川を切るべきではなかった!」と自らの想いをぶちまける。謹慎中の悲壮感漂う慶喜と対面してたゆえに、なおさら強くそう感じていただろうね。

さらに徳川を斬り捨てた新政府への恨みつらみが増幅した篤太夫は、机をバンバン叩きながら薩摩と長州のやり口に対して猛烈批判を展開!!目が血走っちゃって今にも大隈さんを食わんとする勢いだったなw。いや~~、相変わらず吉沢亮くんの大熱演が面白くて最高です!

しかし今度は大隈も負けじと「さもありなん(×3回)!!」で応戦。徳川を切ったことについては自分のあずかり知らないところで起こったわけだから責任はないとキッパリ否定します。篤太夫は「何たる責任逃れ!!」と大憤慨してましたが、大隈は「勝手に戦が始まって勝手に慶喜が逃げただけだ」の一点張りw。
っていうか、演じてる大倉さんの「なんかにゃ~と思うたら云々」っていうセリフ回しが最高に面白かったなww。

この大隈の態度は篤太夫が血管切れるんじゃないかっていうくらい怒りの火に油を注ぐ結果でしかなく(笑)、見かねた伊藤が「佐賀だって上野や会津の戦の時にアームストロング砲どかんどかんやってたじゃないか!」と割り込んできました。しかし大隈は「戦はおいの領分ではなか!!」と断固として考えを曲げない。ただ、クールダウンには一役買いましたね。伊藤さんは頼りになりそうです。

大隈は、国を一度壊した後は新しく作り直し前に進んでいかなければならないと熱弁を振るう。そして篤太夫に問いかけます。

「君は、新しい世を作りたいと思ったことはないか!?」

大隈のその言葉にハッと我に返る篤太夫。その胸に、幼いころから”いつか自分が国を変えるのだ”という熱い理想を持ち続けていたことが蘇ってくる。さらに大隈と伊藤は今の新政府はトップにいる大久保や岩倉がいくら頑張っても外国からの信用を全く築けないでいると嘆く。国を一つにまとめるのはこれからであり、古い慣習を捨て新しい知識を外国から求めることが肝要である。新しい制度を作るために、外国の事情に精通した優秀な人材を広く集め協力し合うことが大事だと滔々と語る大隈。
最初はちょっと頼りない印象があったけど、大隈さんは国全体のことを真剣に考え新しい世の中を作ろうとしている熱い人物だったのですね。新たな人材を一つに集めまとめ上げることを

「日本中から八百万の神々を集めるのと同じ」

と表現した大隈。それが今回のサブタイトルの意味だったのかと納得です。なるほど、考えましたね。

自分も「八百万の神」の一人になれるのかもしれないと感じた篤太夫は、急に胸が熱くなり何も言葉を返せなくなっていました。そして最後の一押しにかかる大隈。

「皆で骨を折り新しい国を作ろうではないか!渋沢くんには今日にでも一柱として日本を作る場に立ってほしいのであ~る!!」

それだけ言い切った後、電池切れのように息を切らせて椅子に寄り掛かってしまった情けない大隈さんでしたがww、その熱意は予想以上に篤太夫の心に響いていました。

篤太夫の心の中は”ぐるぐる”と興奮して騒めいている。それはどれだけ拒絶しようとしても止められるものではなかった。
「自分の手で新しい国を作ってみたい」とずっと思ってきた。パリでエラールから得た知識を日本に役立てたいとずっと思ってきた。それは「新政府なんかに取り込まれてたまるか」という意地をはるかに凌駕することだったのです。

見事に大隈にノックダウンされた篤太夫は、こうして新政府に出仕することを了承してしまうのでした。

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駿府の自宅に戻った篤太夫でしたが、出発前に「絶対新政府への出仕話を断ってくる」と鼻息荒く出ていった手前、千代に合わせる顔がなくかなーーり気まずそう(笑)。ただ、予告でこの時のシーンが移った時によもやの女関係か!?と勘繰ってしまったのでwww今回の展開を見てちょっとホッとしました(笑)。篤太夫、紛らわしい表情すなwww。

ガックリ肩を落とす篤太夫に千代は「お前様より口の立つ方がいらっしゃるとは」と微笑みますが、情けなさは増す一方。すぐに一家で東京へ引っ越すようにと言われたらしく、屈してしまったことがかなり悔しい様子。
これまで何度も行き止まりにぶち当たりそのたびに考えを変えて乗り切ってきた自分を振り返り千代に愚痴りまくる篤太夫。何とか駿府で落ち着いた矢先、今度は新政府に出仕することを受け入れてしまった。そんな自分がトコトン情けなく床に伏してしまう篤太夫でしたが、千代は優しく「そうやってお蚕様みたいに脱皮を繰り返してよくぞ生きていてくださいました」と励まします。こんな時、奥さんの優しい言葉は沁みるよね。

それにしても、篤太夫のこれまでの人生は本当にジェットコースターみたいに山あり谷ありですよね。でもその度に良い方向へと導かれているような気もします。篤太夫は日本にとって欠かせない人物だということでしょう。

一方、箱館から命からがら逃げ延びた成一郎は現在投獄されているのだという。最悪打ち首になってしまうかもしれない…。もしあの時自分がパリに行かず日本に残っていたら、同じ道をたどっていた可能性が高いと告げる篤太夫。「あいつはもう一人の俺だ」という言葉が切なかった(涙)。一度は潔く命を捨てるようにと手紙に書いてしまいましたが、心の中ではずっと彼の無事を祈っているんだよね…。一心同体みたいなところあったし。

しばらくしてから、篤太夫は慶喜の元へ新政府に出仕することになったと報告に行きました。

新しい政府は近い将来は必ず崩れるに違いない、とケチョンケチョンにけなしまくったうえで「某は静岡で力を蓄えて新政府が転覆した時こそ、我らで新しい日本を作るべきと存じます」と興奮気味に語る篤太夫。

威勢よく新政府の悪口を言いまくった篤太夫に、慶喜は「このあたりには岩倉の密偵が多く紛れ込んでいるから言葉には気をつけろ」と忠告。ここで彼をビビらせた後w、ぽつりと「私にはその気がない」と答えた慶喜。

「そなたもとやかく言わず、東京へ行ったらどうだ?」

慶喜は気づいていたんですよね…。まくし立てたけなし言葉の端々に「新政府の中に入って自分の力を国造りのために発揮してみたい」という本音があったことを。静岡に残ると語ったのは自分を気遣ったことで出た言葉だって察したんだと思います。

260年も戦のない世の中の基盤を作った東照神君(家康さん)は偉大だと語り、それと同等の国を作るためには多くの人が力を合わせなければならないと説く慶喜。しかし篤太夫は「承服できません」と不服顔。「あなたこそが朝廷や大名をまとめ新しい国を作るべきだったんだ」と反論しますが、それを遮るように「行きたいと思っているのであろう?日本のため、その腕を振るいたいと」と篤太夫の本音を突く慶喜。
一番見られたくなかった心の内を見透かされてしまった篤太夫は言葉を失ってしまう。そんな彼に「ならば私のことは忘れよ」と告げる慶喜。政治の世界からは完全に引退して、これからやってくる美賀君と夫婦水入らずで穏やかな余生を暮らしたいと語る。そして少し間を置いた後に「最後の命」を告げます。

「渋沢、この先は日本のために尽くせ」

その言葉にこめられた慶喜の篤太夫へのエールがひしひしと伝わってきて思わず落涙…。慶喜が妻との生活や趣味の時間を楽しみたいというのも本当だったと思いますが、”スペシアル”な関係を築いていた篤太夫を手放したくなかったという想いもあったのではないかなと思います。
だけど、その惜しい気持ちを飲み込んで…慶喜は篤太夫を自分から解放させたのです。おまえはもう徳川に縛られることなく自由に羽ばたいていいんだ、そんな慶喜の愛情があの表情から痛いほど伝わってきて本当に泣けました。”可愛い子には旅をさせよ”ってことだったんじゃないかな。

慶喜の想いを汲み取った篤太夫は胸を熱くしながら頭を下げ、新政府へ向かう決意をします。そして頭を上げた後一つの願いを告げました。

「士分となった際に平岡様から頂いた”篤太夫”の名をお返しし、元の名に戻したいと存じます」

このドラマで気になっていた「篤太夫」から「栄一」への転換。そうか、ここでそういう展開になるのか!!これは胸アツすぎるでしょう(泣)!!「篤太夫」の名前を返すということは、もう武士ではなくなることを意味し、慶喜の家臣という身分からも退くということ。この潔い決断はいかにも彼らしい。

「元の名とはなんだ?」と尋ねる慶喜に「渋沢栄一と申します」と答える栄一。その名前を聞いた時、慶喜の脳裏にかつて馬の後を自分の名前を呼びながら必死の形相で疾走していた青年たちがいたことが過ります。「そんな名であったかなぁ…」とフッと微笑みながら覚えているのかいないのか微妙な表情をしていた慶喜さんがちょっと面白かったw。
二人の関係はあの瞬間から始まっていたんですよね。篤太夫から栄一へと戻る瞬間に慶喜を必死に追いかけたシーンを見るとなんだかグッとくるものがありました。

頭を下げてこれまでの感謝の気持ちを伝える篤太夫に、慶喜は背を向けたまま告げました。

「渋沢栄一、大儀であった。息災を祈る」

その短い言葉の中に、ありったけの栄一への優しさ励まし、そして感謝の気持ちが詰まってて…涙なくしては見れないシーンでありました(泣)。進む道はここから分かれてしまいますが、二人の絆は永遠だと思う…!とても感動的で素敵な場面でした。

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その夜、栄一は愛蔵に新政府へ出仕することに決めたことを報告。東京へ向かう前は「絶対に突っぱねてくるから!」と威勢よく宣言してた手前、相当気まずい思いがしてたと思うよ(笑)。愛蔵も突然の栄一の変わり身にかなり驚いた様子です。
そんな彼に、新政府への不満はあるものの慶喜や成一郎のためにも「徳川なしには日本は守れなかったと思い知らせてやりたいんだ」と正直な気持ちを吐露する。いうなれば、新政府への復讐という想いもあるのでしょうね。

栄一の決断を聞いた愛蔵は涙ながらに「見せてやれ!幕臣の意地を!!」と突き飛ばしながら叫びました。

「どこにいても、僕は渋沢の友だ!」

という熱いセリフはめちゃめちゃ泣けました(涙)。固く抱きしめ合いながら友情を確認し合う二人、ここはアドリブだったそうですね。テンションMAX状態でお互いの名前を呼び合う姿は見ているこちらも胸が熱くなりましたよ。これまで築いてきた関係性があったからこそ生まれた芝居だったんだろうなと思います。

引っ越し準備が進むなか、篤太夫は商法会所の仲間たちに「後ろ髪は引かれますが、この先は皆さんにお任せするしかありません」と後を託す。そこへ「渋沢がおらねば困るぅ!!」と駄々っ子のように駆け込んできたのは平岡準さんww。すっごい頼りに思ってたんだろうね。なんかちょっと可愛らしくて萌えちゃったよ(笑)。
しかしそんな平岡を川村は「もうここは静岡藩を離れた立派なコンパニーだ」と頼もしい一言で勇気づける。最初は商人と一緒に仕事をすることに抵抗を感じていた武士たちも、今ではすっかり彼らと一致協力してやりくりしている様子。栄一も安心して旅立てますね。

その頃、駿府では美賀君が無事に到着し慶喜と久しぶりの対面を果たしていました。ところが、久々の対面だというのに慶喜は事務的な一言を告げただけで相変わらずちょっと素っ気ないw。まぁ、らしいといえばらしいんですけど(笑)。
あまりにも長く会っていなかったからか、美賀君は慶喜の顔をよく覚えてないと不思議そうにしている。そんな彼女に「京からホトガラフ(写真)を送ったであろう」と告げる慶喜でしたが…、どうやら一橋邸を追い出された時に置いてきたらしくそれきりだという。しかも、後に入ったのが天璋院なので「きっとすぐにお捨てになったことでしょう」と衝撃の一言www。あ~~、それだったら確かにもう存在してないかもね(汗)。天璋院さんは慶喜のことめちゃめちゃ罵ってましたから。

そんなやりとりの後、美賀君は慶喜のすぐそばまで近づきまじまじとその顔を見つめ、そして触れてみる。

ようやく、ようやく訪れた、夫婦二人だけの時間…。美賀君の心の中に無事に夫に会えたことへの安堵感と感慨深さがこみ上げてくる。

「よく…、よく生きていてくださりました…」

このシーンも本当に泣けました(涙)。あの混乱の只中で、どんなにか慶喜の身を案じていたか知れない美賀君。大切な夫がいつ命を落としてもおかしくない状況にあった時は、彼女こそ生きた心地がしなかったと思います。さらに戦が終わった後は天璋院や静寛院(和宮)から「慶喜に腹切りを勧めるように」と何度もせっつかれていたらしい(汗)。美賀君のその時の心境を想うと本当に辛すぎて涙が出ますよ…。
それだけに、無事に会えて本当に良かったねと心から思いました。慶喜も表情にはあまり出しませんでしたが、生きて妻と再会できたことに心震わせていたのではないかと思います。このあたりの繊細な表現が、草彅くん、秀逸でした。

美賀君は慶喜の子供を授かりたいとお付きの者に打ち明けました。「何としても御前の御子を産んでみせる。そして、立派に育ててみせる」と決意を語り笑みを見せる。
でも、結局美賀君は慶喜との子供を儲けることはできなかったんですよね…。慶喜と側室との間に生まれた子供を母として育てたのだそう。ドラマでやるかはわかりませんが、ただ、美賀さんはそれなりに幸せな余生を送ったと思いたいです。

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いよいよ舞台は東京へ。これまで和装姿だった栄一は、新政府への出仕に伴い洋装へと姿を変えました。

バサーーっとコートを羽織る吉沢@栄一、めっちゃカッコよかったです!!なんか威厳という名のオーラすら感じましたよ。

栄一はさっそく皇城の中を視察し、明治政府のダメなところを事細かにチェックしていた様子。やると決めたからには徹底的に全力を尽くす姿は本当に素晴らしい。すると、何やら首脳陣たちが集まって会議をしている姿が目に留まる。そこに大隈重信も参加していたため、栄一は意気揚々とその場へ乗り込んでいきます。三条実美岩倉具視伊達宗城松平春嶽、そして大久保利通らは突然の乱入者にビックリ仰天ですww。

いや~~、想像していた以上に石丸幹二さんのヒゲ付き大久保利通が似合いすぎてて最高!!貫禄あるわ~~。石丸さんのコンサートに行った時「今回は黒からグレーな存在」ってニンマリされていたのですが、その通り、かなーりダークな印象になってましたね。

大隈と再会するなりいきなり「こりゃダメでございます」とバッサリ新政府の有様を斬り捨てる発言をする栄一。相変わらず誰の前でも全く物怖じせずズケズケ物言う姿にはほんとハラハラさせられるわ~(痛快だけどw)。
慌てた大隈はざわつくその場を収めるために栄一を違う場所に連れて行こうとしますが、呆気なく腕を捻られ追いやられてしまう有様ww。上司になる人にも全く容赦ない栄一、おそるべし(笑)。

首脳陣たちの輪の中に堂々と突っ込んでいった栄一は、役人たちが目の前のことをこなすだけで精いっぱいで100年先の未来を考えて励んでいる人は誰もいなかったと告げる。なんかこの言葉、現代の政治にも当てはまるところが多いような気がしてゾワゾワしました(苦笑)。

「このままでは、新政府はあっという間に破綻します」

ハッキリと今の新政府のありようを否定した栄一に大久保利通は大激怒。岩倉はオロオロしまくって名前を尋ねるだけで精いっぱい(笑)。それに対し栄一は改まって「一橋に仕えていた渋沢栄一でございます」と自己紹介。
この”一橋”という言葉に真っ先に反応したのが春嶽さんでした。慶喜と新しい世を一緒に作ろうと意気投合した直後、時代は混乱期に突入してそれを果たすことができなかった。彼の心の中にはそのことがずっと引っかかっていたに違いありません。俄然、栄一の言葉に興味を抱いた様子だったのが印象的でした。

すごい勢いで「新しい国を作るならば高所から何をどうするべきかきちんと道筋を立てて考えねばなりません」と熱弁を振るう栄一。そのためには大蔵省に未来を見通せる新しい優秀な人材を集い、順序良く国の中身を変えていくべきだと。

その仕組みを栄一は「改正掛」と命名。すぐにこれに取り組むようにと呆気に取られている首脳陣たちに堂々と提案しました。武士の世の中だったら打ち首になりかねない状況ですが(汗)、栄一の言葉はいちいちご尤もで非常に説得力があります。しかも、現代の世の中にもこれを突きつけてやってほしいと思えるくらい力がある。

とその時・・・、伊藤博文が「ここにおったのか渋沢! ここは大蔵省じゃないぞ!?」と指摘してくるwww。えーーーー!!!そういうオチか(笑)。動揺のあまりしばし固まってしまった栄一でしたが、自分の状況を把握した瞬間に顔面蒼白となり「大変失礼いたしましたーーーっ!!!」と超ウルトラ土下座で平謝りwwww。

大隈と伊藤に連れられて大慌てでその場から退散していく栄一が可愛すぎて面白かったぞ(笑)。嵐が去った後、岩倉はめちゃめちゃ栄一に腹を立て大久保は渋い表情をしていましたが、春嶽や宗城は彼の言葉に心動かされるものがあったように見えました。三条さんはただただヘナってただけでしたけどねw。果たしてこの先彼らは栄一とどう向き合っていくのかとても気になります。

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