NHK大河ドラマ『青天を衝け』第12回ネタバレ感想 栄一の旅立ち

前回いったんサブタイトルから「栄一」が消えましたが、今回からまた復活しましたね。血洗島編もいよいよクライマックスです。

惇忠が考案した横濱焼き討ちによる攘夷計画に賛同した栄一は、市郎右衛門に「家族に迷惑をかけることになるから」と勘当を申し入れました。千代の後押しもあり、父はそれを苦い想いで受け入れることになったわけですが、なかやていは何故反対しなかったのか不思議で仕方がない。
するとゑいさんから意外なとっさまの過去が語られました。

「とっさまも若い頃はお武家様になりたがってたんだよ」

そうだったのか…!ゑいさん曰く、裕福な「東の家」の三男坊だった市郎右衛門は家を継ぐ必要がないということで本を読むことや武芸に熱中していたらしい。しかし「中の家」に婿入りしてゑいの夫となったあとは百姓の道に専念するように…。武士になるよりも百姓として自分の腕を生かすことを選んだのだという。でもきっと、そこには「武士への道」を諦めることへの断腸の思いもあったのかもしれません…。
それゆえ、「根っこのところで栄一の気持ちが分かってしまったのかもしれない」と語るゑい。栄一の行動に強く反対しなかったのは、自分が成し遂げられなかった夢を息子に託したいと思ったのかもなぁ。

その夜、栄一は千代に一緒に頭を下げてくれたことへの感謝の気持ちをボソっと告げますが、なかなかその顔を見ることができない。すると千代は「うたを抱いてやっていただけませんか?」とその背中に訴える。家を出る前にせめて一度だけでも父親の温もりを娘に与えたいという千代の母心が泣ける…。
でも、栄一はその願いに応えることができず顔をそむけたまま眠りについてしまいました…。今、二人の姿を正面から見つめたら、「崇高な志」が折れてしまうのではと怖かったんだろうね。

でも、そんな夫の姿を見て哀しくてポロポロ涙を流す千代ちゃんが気の毒で仕方なかった(涙)。たぶん、栄一の心の内に抱えている想いは悟っていたんだろうけど、それでも一瞬だけでも「国」ではなく「家族」を見てほしかったんだと思うよ…。栄一、そんな千代ちゃんの切なる想いを受け止めてほしかったよ~~(涙)。

以下、さらに第12回を見て気になったシーンもろもろネタバレあり

これまでの『青天を衝け』感想レポ

青天を衝け
青天を衝け
2021年度NHK大河ドラマ『青天を衝け』の感想レビュー
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『青天を衝け』第12回 栄一の旅立ち

2021年05月02日(日)放送 NHKBSプレミアム 18:00~18:45 ほか

出演:吉沢亮、高良健吾、橋本愛、満島真之介、田辺誠一、草彅剛、和久井映見、小林薫、ほか

あらすじ

役人に追われる栄一(吉沢 亮)と喜作(高良健吾)をボロ屋に引き込んだのは、円四郎(堤 真一)だった。円四郎は一橋家に仕えないかと勧めるが、栄一たちは断る。血洗島村に戻った栄一は、惇忠(田辺誠一)らと高崎城乗っ取り計画の準備をしていた。そこに京都から長七郎(満島真之介)が戻り、涙ながらに中止を訴える。計画を断念した栄一と喜作は、再起をはかるため、村を離れ京都に向かうことを決意する。

<公式HPより引用>

刻一刻と攘夷決行の日にちが迫ってくるなか、栄一と喜作は再び江戸へ出て情勢を探っていました。しかし、そんな二人にあちこちから厳しい視線が注がれている。只ならぬ雰囲気の若者二人ということで目をつけられてしまったんじゃなかろうか(汗)。そこんところは巧く立ち回らなければいけないんだけど、栄一たちにそんな余裕なかったか。

栄一と喜作は二手に分かれて必死に追手から走って逃げるのですが、相手の方が何枚も上手。栄一は呆気なく捕らえられて万事休す!下手したら拷問にかけられて計画知られちゃうんじゃないか!?とハラハラしちゃったよ(汗)。しかし、彼らが放り込まれたとある長屋にはやたら身なりのキチっとしたお武家さんがいて「話がある」と語り掛けてきた。

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ついにここで、栄一と一橋家家臣の平岡円四郎の線が繋がりました!慶喜に辿り着くまであと少し…!

栄一が逃げ出そうとした時に刀の鞘をスッと出してスマートに阻止した波岡一喜くん演じる川村恵十郎がカッコよかった!たしか前回、栄一たちが小四郎と意気投合して「大義を成してみせる!」と盛り上がりながら飲んでる姿を後ろからジーーっと眺めてましたよね。

逃げられないと観念した栄一は円四郎に「百姓ではあるが志のために命を懸けて戦うつもりだ」と告げます。その志を邪魔されたくないから逃げたのだとムスっとしながら語る栄一はさらに…、身分が違うことで物言えぬ世の中なら「俺はこの世をぶっ潰さなければならねぇ!」と激白する。
かつてどこかの政治家が「ぶっ壊す」発言して大きな話題になってましたけど、あれよりも栄一のほうがもっとずっとまっすぐで「国を変えたい」という真剣な想いが伝わってきたよ。

すると円四郎は「こりゃ、おっかしれぇや!!」と満足げに笑みを浮かべました。恵十郎もニンマリしてるし、雰囲気的には決して悪くない。栄一も想定外の展開に戸惑ってましたね(笑)。
するとそこへ捕らえられた喜作も放り込まれてくるわけですが、それまでの会話が分からず混乱気味だったのが可愛かったなww。それでも「逃がしてくれなければ戦うまで」という栄一に同調して身構えるわけですが…、真剣持った相手に木刀で立ち向かうのはかなり無謀だぞ!?と思ってたら…円四郎も苦笑いして思いとどまらせようとしましたね。

「そいつらがおめぇらを、みじん切りにするだけだ」

っていうセリフがいかにも円四郎らしくて思わず笑ってしまったww。さすがに「みじん切り」にされてはかなわんってことで栄一たちも戦闘意欲を削がれたようでした(笑)。
どうすればいいかオロオロする二人に、円四郎は「話がしたかっただけだ」と笑いながら意外なことを切り出します。

「そんなデッカイ志があるならば、いっそのこと俺に仕えてみてはどうだい?デッカイことしたいなら武士になったほうがいい」

あまりにも想定外の提案をされてその場から動けなくなる栄一と喜作。しかも、円四郎から「ぶっ潰したいと思ってるのが御公儀だとしたら、自分の殿様は江戸城のど真ん中にいる」という仰天発言まで聞かされてポカーーン状態(笑)
それにしても円四郎さんの誘い文句が実に江戸っ子らしいキップの良さで聞いていて面白いですなぁ。「手っ取り早くぶっ潰しに行くにはもってこいの場所だぜ」っていうのは特に印象的でした。こんな誘い方する人、円四郎さんしかいないだろうなww。だからこそ逆に、ものすごく魅力的に感じます。栄一たちの気持ちが思わず揺れ動いてしまった気持ちもよーーくわかるよ。

しかし、寸でのところで思いとどまった喜作の「俺達には田舎に仲間もいるし」っていう言葉で栄一も我に返った様子w。あの喜作の切り出しがなければ栄一は円四郎の話に乗っちゃいそうだったぞw。断られてしまった円四郎はめちゃめちゃ残念そうにしてましたが、それ以上引き留めようとはしませんでした。
すると喜作は「あなたさまのお名前は」上から目線で円四郎の名前を聞き出そうとする。それに対して今までとは違う険しい表情で「人に名前を尋ねるときには先に名乗らねぇか!?」と一喝。そりゃそうだ。服装からしても自分たちよりずっと身分が上だって分かったはずだしね。礼儀として自分の方から名乗るのは筋ってもんだ。

慌ててひれ伏して自らの名を名乗る栄一と喜作。それに応えて円四郎も名を告げます。「一橋家家臣」というパワーワードを聞いて栄一たちはビックリ仰天!!イコール、円四郎が仕える殿様は栄一たちが敬愛していた水戸斉昭の子息・慶喜ということになりますからね。
「いい話だと思ったんだけどなぁ」と残念そうに告げられた言葉に、「逃した魚はもしかしたら大きいのかも!?」的な心情になってるように見えた栄一と喜作が面白かったよww。まぁでも、気が向いたらまた訪ねてほしいって余地を残していってくれたのはよかったよね。命拾いしたどころか、今後を左右するような縁と出会ってしまうなんて…ラッキーすぎる!!

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平岡邸に戻った円四郎は、さっそく妻のやすに「おかしれぇ百姓に会ってきた」と嬉しそうに語ります。

栄一と喜作のことを「実に国の行く末を案じている気概のある若者たち」とえらく気に入ったようですね。ところが、それと同時に「あの無謀っぷりじゃすぐに斬られて死んでしまうのがオチだ」とかなりガックリきてもいました。

「きっと長生きはしねぇだろうなぁ・・・、惜しいねぇ・・・」

円四郎は栄一たちの行く末を非常に残念そうに語っていたわけですが…、彼の行く末を知るこちらとしては、そのセリフを円四郎に言わせていたことに非常に複雑な心境になってしまった…。

そんな彼を尋ねて久しぶりに川路さんが平岡邸を訪れていました。外国奉行としてかなり苦労を重ねていたようですが(薩摩や長州が色々やらかしましたしね 汗)、そろそろ引退を考えているようです。しかし彼がやって来たのには他の理由がありました。それは、円四郎の命を水戸の過激浪士たちが狙っているという噂を聞いたというもの…。
なんでも、水戸過激浪士たちは慶喜は斉昭の息子だから熱烈な攘夷論者に違いないという思い込みが強いらしく、慶喜が攘夷決行を未だに実行しないのは家臣のていたらくのせいだと逆恨みしているらしい(汗)。そのやり玉に挙がってるのが円四郎だという。とんだ濡れ衣きせられちゃってるよ(汗)。

自分が狙われていると聞かされた円四郎でしたが、この時はまだ危機感を抱くまでには至っていないようで「買いかぶりすぎだ」と笑う余裕がありました。しかし川路はそんな彼に”噂話”に纏わる恐ろしいことを告げる。

「烈公や東湖先生が生み出した攘夷って思想が、長い時が経つうちに変異してトンデモない流行り病になっちまった気がする。その熱にいったん侵されてしまうと、そうやすやすとは収まらないのさ」

このセリフ…なんだか今世界を席巻している新型コロナ禍のことにも当てはまるような気がしてゾクっとしました…。大森先生ももしかしたら意識して書いたのかもしれない。

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血洗島に攘夷決行日に定めた冬至の足音が確実に近づいていたある日、惇忠の元に集まった同士たちは署名と血判を押し気持ちを昂らせていました。するとそこへ、京へ行っていたはずの長七郎が久しぶりに戻ってきた。栄一や喜作たちはテンション上げ上げで長七郎を出迎えますが、長七郎はまるで生気を失ったような表情をしている…。
しかし、それに気が付かない惇忠は高崎城乗っ取りと横濱襲撃の計画を告げさらに機運を高めようとしていました。が、長七郎は「これは暴挙だ…」と彼らが予想だにしなかった一言を告げるのでした。

思いもよらぬ長七郎の一言に一同は絶句してしまいますが、それにも構わず長七郎はきっぱりと「兄ぃの謀は間違っている、俺は同意できぬ」と反論の主張を曲げようとしない。さらに計画そのものについて否定しまくり、挙句の果てには「百姓一揆にもならねぇ」とまで(汗)。

この言葉に堪忍袋の緒が切れた範之助は「この卑怯者!!」と剣を抜かんとする勢いで立ち上がろうとしましたが、比較的冷静だった栄一はそれを思い留まらせ長七郎に「100人集まればいいのか?」と尋ねました。つまり栄一は、長七郎が計画の内容について不備があると指摘したのだと思い込んでしまったわけです。でも、そうじゃなかったんだよね…。
栄一は味方の数は実行に移せばどんどん触れるはずだと思い込んでいたようですが、長七郎はそれが甘すぎる考え方だと悟ってしまっている。だからこそ、「こんな謀は即刻辞めるべきだ!」とあくまでも計画中止を訴えるのです。

すると、一度はカッとなりかかっていた惇忠が「なぜそう思うんだ?」と冷静に話を聞く姿勢を見せました。こういうところが、惇忠兄ぃの器の大きさだよなぁ。ちゃんと他人の意見も聞き入れようとする姿勢が安心感を与えます。
しかし、「長州や薩摩は立派に異国と戦ったと聞いている」と惇忠が告げると、長七郎は苛立ちながら自分が見聞きしてきた現実を彼らに付きつけます。イギリスの軍艦に攻められた薩摩が攘夷思想を捨てたこと、多くの攘夷思想の仲間が挙兵したものの失敗に終わりそれに関わった長州の攘夷派や公家(前回キレてた三条実美さんたちも)が帝の命によって追放されたこと・・・。

「天子様は攘夷の志士よりも幕府を選んだ!なぜだ!?天子様のための義挙が、なぜこんなことに!?」

長七郎にとって一番ショックだったのは、攘夷派だと信じていた孝明天皇が「攘夷のために立ちががった者たち」を処罰する立場に回ってしまったことだろうね…。そういった厳しい現実を目の当たりにしたことで、「攘夷」の限界というものを肌で感じざるを得なかったのではないだろうか。
それゆえ、大きな情勢の変化に疎く無謀な計画を実行しようとしている仲間たちに、一刻も早くその現実を知らしめ諦めるよう説得するために決死の覚悟で血洗島に帰ってきたのだと思うと居たたまれない気持ちになります…。

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惇忠の計画は訥庵に負けず劣らず乱暴すぎると叫ぶ長七郎。しかし、自分たちの計画は「身分を問わない世の中を実現させるための崇高な戦いだ」と信じている栄一は、たとえ死んだとしても一矢報いることこそが自分のやるべきことだと猛反論。それゆえ、長七郎の突然の”離反”が信じられず受け入れることができない…。その真っ直ぐすぎる思い込み方がかえって恐ろしいよ。
そして…これまで東京で志同じくして長七郎と行動を同じくしてきた範之助は特にショックが大きかったと思います。裏切られたという気持ちが強いが故に、長七郎を斬り捨てようとまでしてしまいましたから…。あんなに意気投合していただけに、意見が割れてしまったことが哀しいよ…。

今にも剣を抜こうといきり立つ範之助でしたが、長七郎はそんな彼をまっすぐ見据えて

「俺の命は惜しくはない。裏切者と恨むのなら、甘んじてお前たちの刃で死んでやろう!お前たちが暴挙で犬死になるよりはましだ!!」

と涙を流し叫びながら輪の中心に座り込む。たとえ自分が死んでも計画を思いとどまらせると一歩も引かない長七郎でしたが、栄一も自らの信念を曲げようとはしませんでした。強情っぱりだからねぇ、彼は(汗)。しかし長七郎は決死の覚悟で「刺し違えてでも止めてみせる!!」と恐ろしい形相で栄一を睨みつける。

「無駄死にするなといったのはお前ではないか!!」

そう、確かに栄一は長七郎が江戸へ向かおうとした時に「無駄死にするな!」と魂の説得をして思いとどまらせていました。その時の言葉が今度はそっくりそのまま栄一へと返ってくるとは…。それを突きつけられると、さすがに二の句が出てこないね。
長七郎は、同士だった河野顕三が坂下門で命を落としたのは国…そして天子様のための崇高な行為だと信じて疑っていませんでした。しかし、その後の情勢を京で目の当たりにしたときに「彼らは何のために命を落としてしまったのか」その意味が分からなくなってしまった。大切な同士たちが無駄死にをしてしまったのではという想いが過った時、言葉にはならない絶望と失望が彼の体を駆け巡ったに違いない…。そんな彼が、今、栄一たちに言えることはただ一つしかない。

「俺は今、ただ、もう、お前たちの尊い命を、犬死で終わらせたくねぇんだ!!!なぜ、なぜそれが分からねぇ!??」

泣き叫びながら必死に攘夷計画を思いとどまらせようと懇願する長七郎の姿は、涙なしには見れなかったです(泣)。尊敬する大好きな兄や、かけがえのない友人、仲間を、たとえ自分の命を犠牲にしてでも守り抜きたいという激しい切なる想いが痛いほど伝わってきて胸を抉られるような気がしました…。

血判状や計画書を握り泣き崩れる長七郎の姿に、さすがの栄一たちも衝撃を受け何も言葉を発することができなくなってしまいました…。そんな中で、計画立案者だった惇忠が長七郎の言葉を噛みしめるように一人目を閉じた姿がとても印象的でした。

自らの死を以てでも計画を阻止しようとした弟の決死の想いを、この瞬間に受け入れたんだろうね…。計画の正当性を押し通すことなく、断腸の思いはあれども長七郎の言葉を真正面から受け止めそれを断念する決断をした兄ぃはやっぱり素晴らしい人格者だと思います。

長七郎の慟哭が響き渡るなか、範之助は一人尾高家を去ることに…。「俺は違う道を行く」と告げた表情には何とも言えない寂しさが滲んでいたような気がしてとても切なくなってしまった…。範之助はやはり「攘夷」行動へと突き進む道へと進んでしまうのだろうか…。

その日の夜、栄一たちは静かに計画に関わる書類を燃やしました。こうして、長七郎魂の説得により横濱焼き討ちは中止されることになったのです。史実によれば、長七郎は2日間にわたって説得を続けたそうですね…。彼の行動は後の日本を救ったと言ってもいいほどの偉業だと思います。計画を強引に進めていたら、おそらく栄一の命はなかったと思うので…。ありがとう、長七郎…。

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ガックリと肩を落として渋沢家に戻った栄一。
ドラマでは放送されませんでしたが、このシーンの前に集めた武器は惇忠が村に残り処分するということで話が付いたようです。彼は一人村に残る覚悟を決めたんですよね…。尺の関係からかそんな兄ぃのシーンがカットされてしまったのは少し残念です。

栄一は出迎えてくれた千代になかなか顔を合わせることができませんでしたが、部屋に戻った後彼女と向かい合う時間を持ちました。

攘夷計画について語り合っていた時栄一は猛反論していましたが、実は心のなかですぐに「長七郎の考えの方が正しい」と理解していたのだという。でもそれでも、理屈では分かっていながらも気持ちが追いつかなくてそれを飲み込むことができなかったんだよね…。しかし、計画が中止した今ははっきりと「間違えだった」と言える。素直に自分の過ちを認めることができるのも、栄一の人間的な魅力の一つだと思います。
そしてようやく、千代と娘のうたに向かい合い顔を見つめることができた栄一は自分の心の弱さについて語りだす。

「俺はとんだ臆病者だ…。俺は、うたの顔をまともに見ることができなかった。怖かった…」

愛する娘に気持ちを寄せても、再び早世してしまった息子のようなことになるのではないかと恐ろしくなったという…。その恐怖心から逃れるように恐ろしい計画へとのめり込ませていってしまった…。愛する息子を失ったトラウマから栄一はなかなか抜け出せなかった。その気持ちは痛いほどわかる。
自らの弱い部分を赤裸々に告白している時に流した栄一の涙があまりにも美しくて、儚くて、見ているこちらまで哀しくなってきてしまった(涙)。

そして、ふと目に入る娘のうたの無邪気な姿…。初めてまともに娘の顔を見れた時、栄一の口から素直な感情があふれ出す。

「可愛いな…、うた。おめぇ、なんて可愛いんだ…」

そうつぶやいた栄一を目の当たりにした千代は、涙ぐみながらうたを栄一の腕に抱かせてやります。

「許してくれ、うた…。お前のとっさまは臆病者だ…。臆病者の、愚かでみっともない、口ばっかりのとっさまだ…」

初めて感じる娘の温もりに溢れる感情を抑えきれず、泣きながら謝罪し続ける栄一の姿に涙腺崩壊(涙)。あの瞬間、それまで燻っていた栄一の心が浄化されていくようにも見えて安堵しました。ただただ、よかったね、お帰り栄一…って思って涙が止まらなかったよ(泣)。吉沢くんの泣きの演技、本当に胸を打つわ…(涙)。

「ああ・・・死なないでよかった・・・!!」

娘を抱く幸せを噛みしめながら「死ななくてよかった」と号泣する栄一を見て、ほんと、長七郎ありがとう、って思ったよ…(涙)。
そして千代は懺悔し続ける夫に孔子の言葉を引用しながら「時には間違えて引き返したってよいではありませんか」と優しく諭し励まします。本当に良い奥さんすぎて泣けてくるよーー(涙)。よく辛抱して栄一が向き合ってくれるのを待ったよね…。

家族の温もりを改めて実感した栄一は「どんなことがあっても自ら死を選ぶことは絶対にしない」と誓う。”死”が身近にあったこの時代に”生きぬいてみせる”という強い意志が芽生えたことは彼にとってもとても大きな出来事だったのではないかなと思いました。

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家族のために生き抜くと誓った栄一は、市郎右衛門に横濱焼き討ち計画を企てていたことをすべて告白。とっさま、ビビっただろうねぇ(汗)。そりゃ「はぁ!??」って言いたくなるわw。そして栄一は企ては中止になったものの、そのための資金として商いのお金を「ちょろまかして」いたことを懺悔。黙ったまま終わらすのかと思ってたら、ちゃんと自分から白状して謝罪するのはエライ!栄一のこういう真っ直ぐなところ、好きだよ。
それにしても「150~160両」もちょろまかしていたのに影響がなかったとは(現在の価値でいうと1500万~1600万円)…!!改めて渋沢家の財政力に驚いた(汗)。

さすがに慌てて帳簿をめくり確認するとっさまに、栄一は役人に目をつけられてしまったことで村に迷惑をかけるかもしれないから京へ向かうことにしたと告げます。ただ逃げるのではなく、自分の目で実際に京で何が起こっているのか、そのうえで何ができるのかを確かめたいと訴える栄一。彼の「国を変えたい」という想いは今回の出来事で鎮火するどころか、ますます盛り上がってしまったようです。
そんな息子に「お前はもう百姓じゃない」と、この先の行動についてはもう責任が持てないと諦めたように告げる市郎右衛門。その代わり、約束してほしいことがありました。

「物の道理だけは踏み外すなよ。あくまで、道理は踏み外さず誠を貫いたと胸張って生きたなら満足することにする」

本当は、自分の後を継いでほしい気持ちが強かったはずの市郎右衛門さん。でも、一度は武士を志した過去があるからか…息子の「自分の力で国を変えてみたい」という想いも理解できてしまうんだろうなぁ…。だからこそ「物の道理だけは踏み外すな」という言葉は非常に重いです。
そしてさらに「この先大変だろうから」と言って栄一に大金をポーンと差し出します(ガイドブックには100両とありました)。金をちょろまかしたことを責めるどころか、この先生きていくための資金まで提供してくれるなんて…どんだけ器のデッカイとっさまなんだ!!でもこれは、渋沢家が裕福な家庭だったからできたことだよねぇ…。栄一は幸せ者だよ。

万感の思いを込めて市郎右衛門に頭を下げる栄一。その二人の様子を陰からこっそり見守っていたゑいは寂しさからか涙を止めることができませんでした…。かっさま、切ないね(涙)。

一方慶喜は天子様を守るためとして京へ向かうことになっていました。その慶喜に随行することになった円四郎は、出立前に屋敷の掛軸の裏に何やらこっそりと潜ませている…。

これってもしかして…………なんだか胸騒ぎがするワンシーンだったよ…。

それには全く気が付いていない妻のやすさんは、円四郎が乗る蒸気船の心配ばかりしています。寂しいと愚痴る妻に「我慢してくれ」と苦笑いしながらなだめる円四郎。この何気ない夫婦の時間が途切れることがないことを願わずにはいられなかった…。

慶喜の妻・美賀も慶喜が長の旅に出てしまったため子供をもうけることができなくなってしまったと嘆いていました。最初に身籠った子供はすぐに亡くなってしまいましたが、その後彼女に子供ができることはなかったんですよね…。そんな彼女を徳信院は「私も先代の世継ぎを産むことができなかった」と告げたうえで「我々が一橋家を守るということには変わりない」と美賀を励ますのでした。
最初は徳信院に慶喜との仲を疑って敵意を抱いていた美賀でしたが、今ではすっかり関係も良くなり同士のような絆が生まれたようでよかったです。

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血洗島では、同じく京へ行くことを決めた喜作によしが「家のことも私のことも一切忘れて本懐を遂げてください」と気丈に振舞っていました。しかし喜作は「俺がお前のことを忘れられるはずないだろう」と笑う。その表情を見たとたん、よしの覚悟に揺らぎが生じてしまう…。

「いえ…忘れないで…。やっぱり寂しい…、寂しくてしょうがねぇよ…」

こらえきれずに泣きながら喜作の胸に飛び込むよしと、そんな彼女をしっかり抱きとめる喜作。よしさん、忘れてほしいわけなんかないよね。必死に「強い妻」を演じようとしたけど、やっぱり自分の気持ちを偽ることができなかった。結婚する前から大好きだった喜作と別れ別れになるなんて…辛くないはずがない。短いシーンだったけど、喜作とよしが強く抱き合うこのシーンは切なくて思わず涙がこぼれました(泣)。

そして二人が京へ出発する時が訪れる。

ゑいは息子と離れる寂しさを押し殺しながら「体にだけは十分気を付けるんだよ」と言葉を掛けます。その言葉を絞り出すだけで精いっぱいだったと思うよ…。きっとその想いは栄一にも伝わっていたはずです。とっさまは見送りには出ず、淡々と藍染に集中してて…それもなんだか切なかったな。

家族の様々な想いを受け止め、二人は京へ旅立っていきました。この先に待ち受ける出来事に高揚感を隠せない二人ですが、きっとたくさん波乱が待ってると思う。でも、ついに慶喜との線もはっきりと見えてきたという期待感も高まりましたね。

その頃尾高家では、平九郎が次には自分も連れて行ってほしいと長七郎に頼み込んでいました。そんな彼に長七郎はうつろな表情で「キツネがいたのだ」と謎の言葉を残しました。めっちゃ気になる…!

と、思ったら・・・最後の最後に家康さんが!!

 あまりにもストーリーがぶ厚かったので、家康さんの出番のこと忘れてたよ(笑)!っていうか、以前よりもちょっと貫禄ついた雰囲気になってないか!?

「そう!いよいよ我が江戸幕府の終焉が近づくのです…!」

切ないけど、時代としては非常にスリリングで興味深い展開がたくさん詰まってる幕末物語。それが栄一と慶喜を中心にどう描かれていくのか。第二章も大いに期待したいと思います。

・・・っていうか・・・

おでぃーん様の五代友厚(才助)ついに登場だーーー!!!心拍数上がった(笑)。町田君の土方や、石丸さんの大久保など、そのほかの新キャラも期待大!!

完全版ディスク発売!

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