2020年のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』がいよいよスタートしました。
最初に「明智光秀が主役の戦国ドラマ」と聞いたときには”また戦国か”という落胆があったのですが、諸般ののっぴきならない事情で放送が遅れたこともあり(苦笑)待たされてる間に期待値がどんどんアップしましてw、放送されるのをとても楽しみにしていました。
2019年の大河ドラマは個人的に全く乗ることができなかったので感想もスルーしていましたが、『麒麟~』の第1回目を見て「これは感想書きたくなるレベル!」とテンションが上がりましたので久しぶりに書いてみようかなと思っています。
といいつつ、すでに第2回放送日が間近に迫ったこの時期になってしまったので、今回はちょいちょい気になったところだけ。
『麒麟がくる』第1回 光秀、西へ
2020年01月19日(日)放送 NHKBSプレミアム 17:30~18:45
長谷川博己、本木雅弘、西村まさ彦、石川さゆり、吉田鋼太郎、門脇麦、堺正章 ほか
あらすじ
領地を荒らす野盗を撃退した際、明智光秀(長谷川博己)は、その頭領が持っていた「鉄砲」という見たことのない武器に興味を持つ。美濃守護代・斎藤氏の名跡を継ぐ斎藤道三(本木雅弘)に掛け合い、ある約束と引き換えに、鉄砲がどういうものか探る旅に出る。堺ではひょんなことから三好長慶の家臣・松永久秀(吉田鋼太郎)に気に入られる。次に向かった京では、名医と名高い望月東庵(堺 正章)と出会うが、大のばくち好きで、本当に名医なのかヤブ医者なのかわからない。そんな中、大名同士の抗争が始まり、町は大火事になる。
公式HPより引用
ネタバレ感想
2003年の大河ドラマ『武蔵』で主人公を演じた市川海老蔵さん(もうすぐ團十郎さんになるのかな)の落ち着いたトーンのナレーションが予想していた以上にとてもよかった。このままの感じで今後もドラマに色を添えてほしいところです。
また、子役時代からスタートしないスタイルも良いと思います。いろいろな事情で放送回数も減らされてしまったからというのもあると思いますが、子供時代のエピソードは大人時代にちょいちょい挟んでくるくらいが個人的にはちょうどいいと思ってて。子役時代を丁寧に描くとしても1回目くらいまでかなぁと。
その点からいうと、今回は最初からスピード感があってテンポもよく面白味が増していたんじゃないかなと。怪我の功名って感じでしょうか。
映像の色に関して様々な意見が飛んでいるようですが、確かにテレビの機種によってはちょっとチカチカするのはあるかもしれないなと。我が家のはまだ4Kにも至っていないのでwそんなに気にはならなかったし、むしろワクワクしたかも。
龍馬伝や清盛の時にはスモークたいて当時の雰囲気を忠実に再現しすぎてクレームが飛んでましたけど(私個人的にはほとんど気にならなかった)、クッキリしたらしたでそこにまたいろいろ意見が付くのもなんだかなって感じ。
合戦シーンが冒頭から派手にあったのも面白かったです。こうしてみると、やっぱり大河ドラマは戦国ものがワクワクするのかなぁって実感してしまう。役者の皆さんもすごく体張ってたし、馬上からの映像など今までになかったカメラワークも多用されていたのも斬新でよかったです。
オープニングのテーマ曲も壮大な雰囲気でとても気に入りました。サントラ買いたい。
もっと後に出てくるんじゃないかと思っていた岡村隆史さん演じる農民・菊丸が第1回目から登場してきたのはちょっとビックリw。しかも、何かちょっと裏がありそうな雰囲気を漂わせていたのも面白かった。
光秀というとこれまでのイメージではクールであまり感情的にならないタイプといったキャラクターが多く描かれてきたと思いますが、長谷川博己さんが演じる光秀はのっけからガっと感情を表に出していて非常に魅力的です。
「何度戦えばここを守れる!!」っていう番宣でもよく流れていたこのシーンも、実際の放送で見ると感情がよりストレートに伝わってきて胸に刺さりました。あと個人的には話をまともに聞いてくれない叔父さんに対して「クヮッ!!!」って憤りをあらわにしてたシーンもお気に入りw。
斎藤利政(のちの道三)と息子の高政との関係が微妙なんだというのをにおわせるシーンも印象的でした。モックンこと本木雅弘さん演じる利政が予想して退場に曲者感が出ていて今後がとても楽しみ。また、この時に高政と光秀の洞察力の差をさりげなくあらわにしてたのも今後の伏線として面白いなと思いました。
石川さゆりさんのハンナリした柔らかい雰囲気のお母さんっぷりもすごくいいです!後ろからのそのそ入ってきた光秀に対して「お尻をたたかねばなりませんね」っていうセリフも愛情がこもっててほっこりしました。
このお母さんが後々・・・って思うだけでなんだか切なくなっちゃいますね。
光秀が道三のために鉄砲を手に入れるという口実で旅に出るシーン。その道中で様々な理不尽な出来事に遭遇する光秀でしたが、一番印象に残ったのは船で琵琶湖を渡るシーン。
船の上で新しい世界に飛び出していく高揚感が漂うハセヒロ@光秀がとても清々しく美しくて、ジーンときてしまった。ここは大好きな場面の一つ。
堺に到着した光秀が活気ある町にテンション上げてる姿もすごく可愛い!特に珍しい鳥にビビってるシーンが個人的にはお気に入りw。
堺では足利の家臣である三淵に出会いますが、谷原章介さんが相変わらず艶っぽい良い雰囲気出されてて目を惹きました。かつては今川義元も演じてるのでまだちょっとその雰囲気も感じたりしたんですけどねw。
ちなみに、その家臣の一人として本田大輔さんがいたのも注目。博太郎さんの息子さんで朝ドラ『スカーレット』にも出演中ですね。私は「花子とアン」に出てた時から本田大輔さん結構気になってます。今回は光秀に嫌味言いまくる役柄でしたねww。
そしてもう一つの注目点が、鉄砲を扱ってる店主役で声優の大塚明夫さんが出演されたこと!
放送当日はSNSが「大塚明夫さん祭り」と化しておりましたww。渋くて存在感のあるお芝居がとても素晴らしかったです。このシーンに、松永久秀役の吉田鋼太郎さんも登場してきましたが、二人並ぶと雰囲気がすごく似ててビックリw。お二人は以前から旧知の仲だそうで芝居の息もバッチリでしたね。
それにしても、吉田鋼太郎さんの松永久秀は豪快でちょっとコミカルで、最高かよ!!!ってテンション上がったわ(笑)。もう出てきた瞬間にあの有名なエピソードが浮かんじゃいましたしwww。これは大いに期待できそう。
さらに面白かったのが、酔っ払って寝込んでしまった光秀が目覚めたら、久秀からの鉄砲の贈り物が置いてあって喜ぶシーン。これ、久秀は絶対にお金ちょろまかして鉄砲は無償で奪ってきたと思っちゃうんだけど(笑)それ以上にハセヒロさんの喜びっぷりの芝居が可愛すぎ!!
朝ドラ「まんぷく」の萬平さんが降臨したのかと思っちゃったよww。しかもジャンプがラグビー日本代表のイシレリ選手並みのリアクションでもう思わず笑ったわwww。ハセヒロさんはこうでなくちゃね~!!ますます彼の演じる光秀が愛しくなった瞬間でもありました。
その後光秀はもう一つの目的でもある道三の妻の病を治す医者探しへ。その時に門脇麦さん演じる戦災孤児の駒と出会います。駒は架空の人物設定ということもあって、セリフ回しとかちょっと他と違う現代的な雰囲気を醸し出していましたが、今後は彼女の目が視聴者と重なっていくというように描かれていくのかなと思いました。
そして、医者として堺正章さん演じる望月東庵も登場しますが、こちらも架空の人物設定とのこと。こちらもかなり独特の雰囲気を出していました。
最初は美濃へ行くことに難色を示してた東庵でしたが、そのさなかに野党が襲ってきて町に火がかけられたことで状況が変わる。東庵が懇意にしていた少女が燃え盛る家の中に取り残されてしまうわけですが、それを助けに入ったのが光秀でした。
そして、もうだめかと思うような状況になった時に光秀が見事に少女を救出して出てくる。
この場面があまりにもカッコ良すぎて、さらにそこに流れる壮大な音楽も印象的過ぎて、思わず目が潤んでしまった!!なんでかわからんが、このシーン、個人的に心が震えてすごく泣けました。その瞬間に、この大河ドラマすごく好きって実感したかなぁ。
燃え盛る家々を見つめながら、駒は光秀に自分の境遇を告白。少女と同じような体験をしていた彼女は、見知らぬ武家に救出されて助けられた過去がありました。自分を重ねた駒は光秀への見方を変えることになります。その助けてくれた見知らぬ侍は、幼い駒に対し「今後戦のない世を作る人が必ず現れる」と告げたという。
「その人は、麒麟を連れてくるんだ」
穏やかな国にやってくる不思議な生き物”麒麟”が、必ずやってくる時代が来ると。それを呼べる人が必ずやってくると。
その話を聞き、旅の途中で目にしてきた様々な理不尽な出来事を振り返り「何かを変えなければ、だれかが、美濃にも京にも、麒麟は来ない!」と大きな決意にも似た思いがこみ上げる光秀のシーンもとても印象深かった。ハセヒロさんのセリフの言霊にすごく感動しました。
家を焼かれてしまった東庵は、少女を救った光秀を見て何かを感じ取ったからか、一緒に美濃へ行く決断をします。駒もそれに同行することに。
そのころ美濃では織田との戦が始まろうとしていた。戦に加えてほしいと父の利政に申し出る娘の帰蝶。突然の代役を引き受けた川口春奈さんが早速登場してきましたが、めちゃめちゃ良い雰囲気でした!!時代劇初挑戦とは思えない堂々とした振る舞い。これは今後大いに期待できます。過酷な撮影になると思うけど、最後まで頑張って!!
そして、美濃へ戻る光秀一行の映像が出たところで第1回終了。次回が大いに気になります!!
なんだかんだで、けっこう長い感想になっちゃったな(汗)。