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大河ドラマ『麒麟がくる』第11回感想 将軍の涙

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新型コロナの影響はいつまで続くのか…誰も予測を付けられないだけにホントたちが悪い。家の中に籠りっぱなしな日々が続くなか、心の救いとなるのはドラマ。でもここ最近、撮影に臨んでいる俳優さんやスタッフさんたちは大丈夫なのかと心配になってきました…。

スケジュールの都合もあるだろうけど、どうかどうか、皆様が健康を維持できるよう願うのみです。特に大河ドラマは長丁場の撮影ですから…本当に何事もないことを祈っています。危険を感じたときには勇気をもって一定期間撮影中止という判断もありかなぁと…。まぁ、ただでさえ昨年末の事件のせいで大変だろうというのは分かるんですけどね(汗)。

今週の大河も非常に面白かった!「え?もう終わり??」ってなる大河、ほんと久しぶりw

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以下、第11回を見て気になったシーンもろもろネタバレあり

『麒麟がくる』第11回 将軍の涙

2020年03月29日(日)放送 NHKBSプレミアム 18:00~18:45

長谷川博己、染谷将太、川口春奈、伊藤英明、向井理、谷原章介、眞島秀和、高橋克典、片岡愛之助、ほか

あらすじ

再び今川が尾張に攻め入り、次々と織田方の南部の領地を制圧していく。ついに非力ぶりを露呈した信秀(高橋克典)は、道三(本木雅弘)に援軍を頼むが、高政(伊藤英明)や稲葉(村田雄浩)らが尾張との和議を独断で決めた道三を糾弾しており、美濃は一枚岩ではなかった。兵が出せない由を尾張に伝えにいく光秀(長谷川博己)。このままでは人質同然の帰蝶(川口春奈)が犠牲になってしまうことを恐れていると、ふと信長(染谷将太)が、かつて京の将軍家の取りなしで美濃の内紛が収まった話を思い出す。光秀は道三に将軍家への取りなしを依頼しに戻るも、金がかかると難色を示される。そこで、高政の取りなしで守護の土岐頼芸(尾美としのり)のもとを訪ねるが、道三をよく思わない頼芸はその願いを突っぱねる。

<公式HPより引用>

冒頭の竹千代と織田信広の人質交換のシーンは緊迫感と映像美が重なって非常に見応えがありましたね。好感してる間に急襲されたりするんじゃないか、みたいな張り詰めた空気にもハラハラさせられた(汗)。敵陣に乗り込む覚悟の竹千代と、助かった安堵感みたいな気持ちが垣間見える信広の表情の対比も面白かったです。

それにしても、信広は戦で捕らえられたというのにほぼ無傷だったようで…さすがにこの事実には父親である信秀もかなり失望している様子。武将として情けないと嘆く信秀の気持ち、よくわかる(苦笑)。
自分の病状も悪化していることを自覚しているからか、織田家の行く末に頭を痛めているようです。弓矢を満足に引けなくなり苦悩する場面、高橋克典さんの芝居がすごい熱演で見ていて自分の腕も痛みを感じる錯覚を起こしてしまったほどだった。

一方、駿河へ到着した竹千代を今川義元は大歓迎w。幼い子供相手でもあることから「駿河でも良い夢を見るとよい」と口当たりも滑らかです。そんな義元の顔を厳しい目で見つめる竹千代…彼としては”敵方”である義元の人となりをこの対面のなかで観察しているってところでしょうね。
そんな彼のもとに豪勢な食事が運ばれてきて一緒に食べよう、って運びになったのですが…この場面を見て”竹千代の食事に毒が仕込まれてるのでは!?”とハラハラしたのは私だけでしょうか(汗)。いや、そのくらいしかねない雰囲気を醸し出してるんで、らぶりん@義元w。

食事をとる前に竹千代は義元に「私はいつ三河へ帰していただけるのでしょうか」と尋ねる。それに対して義元の側近である太原雪斎は「いづれお帰りいただきます」と答えながらも今の戦乱の世を平らかにしなければいけないのが自分たちの使命であると説きます。年明けすぐに平和を乱そうとする織田を潰すべく出陣すると義元は厳しい眼差しで力強く宣言しました。

それにしても駿河の今川、めっちゃ迫力ありますな~~!愛之助さんの義元と伊吹五郎さんの雪斎の圧が画面を通しても伝わってくる。二人しかいないのにこの威圧感!こりゃ周辺国が恐れるのも納得できますね。

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宣言通り義元は翌年すぐに出兵し、次々と織田の領地を制圧していきます。信秀は体も弱りうまく指揮権を発揮できていないようで、迫りくる今川勢を前に大ピンチに陥ってしまった。今年の今川は例の事件でも生き延びそうな気がしてならないぞ(笑)。

織田が攻め込まれているということは、美濃にも大きく影響。反対意見が多かったのを押し切って織田家と和睦し帰蝶を信長の嫁に差し出してしまったことで、”そら見たことか!!”と彼らの反感を一身に受けることになってしまう利政(道三)。
のらりくらり様子を見るとかわそうとしますが、「織田と一緒に今川と戦う覚悟があるのか?」と尋ねると「今は稲刈りの仕事が忙しいから誰も兵は集まらない」とそっぽを向かれる有様。美濃のためなら戦うけれど織田と一緒に泥舟で沈みたくないというのが本音でしょう。

その意思を確認した利政は大声で笑いながら勝手に評定を切り上げてしまった。こういうところがまた反感を買っちゃう所以なんだよねぇ(苦笑)。
しかし、実際のところは利政も織田との盟約は失敗だったかもしれないと思い始めているようで…光安に愚痴をこぼしていたw。しかし織田からの援軍要請に返事を出さなければということで、光秀を使いに出すようにと決められてしまいあっさりOKしてしまう叔父様ww。光秀、再び危険な使い走りをさせられることにw。

それにしても、「織田がダメなら今川に乗り換えるまで」とほくそ笑む利政の場面…既視感が(笑)。たしか真田丸の昌幸父ちゃんもこんなタイプだったような気がしますww。

光秀は渋々信長の館を訪れますが、当の信長はというと…家臣たちと相撲に熱中していて光秀は待ちぼうけを食らってしまう。信長の相撲シーン、たしか大河ドラマ『信長』で緒方直人さんが演じてた時にも出てきたなぁとちょっと懐かしく思い出しました。
仕方がないので信長がやって来るまで平手が相手をするのですが、てっきり援軍を出してもらえると信じて作戦を語り合おうとしていたタイミングで光秀から「援軍は出せないことになった」という話を聞いて顔面蒼白(苦笑)。光秀もこれを伝えるのはかなりの覚悟がいったと思うわ…。下手したら一刀両断されちゃう危険もあったしね。

光秀と帰蝶は自分の主の不甲斐なさをひたすら平手に詫びますが、冷たい目を向けてその場を立ち去ってしまいました。帰蝶さんの今後の居心地が悪くならなければいいけど…。
二人の間に微妙な空気が漂うなか、ようやく相撲を終えた信長が戻ってくる。ところが彼は美濃が援軍を出してこないことに対してさして危機感を持っていないようで、新たな策を考えている様子。これから兵を集めても今川には勝てないだろうと思いあぐねた結果…「和議じゃな」という結論に達する。

この時の信長が帰蝶に甘えまくっててww、思わず複雑な心境で目を逸らしてしまった光秀が可愛かったな(笑)。大事な決定をこんな風にあっさり決めてしまう信長、只者ではない。

和議の仲立ちを誰がするかという話になると、光秀はかつて美濃で土岐家が内紛を起こした時に将軍家のとりなしで助けられたことをふと呟く。この話にピンときた帰蝶は光秀が足利義輝側とかつて親しくなったことを思い出すわけで…結局、またそういう展開になるわな(笑)。

「お・・・・いやいやいやいや!!それは・・・!!」

と慌てて拒否しようと思っても後の祭りww。してやったり顔の信長と帰蝶夫婦の圧に負けて引き受けざるを得なくなってしまいました(笑)。ま、これは、墓穴を掘っちゃったって感じですがねw。

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仕方なく仲立ちを引き受けざるを得なくなった光秀はその件を渋々利政に報告。ところが「それには大金がかかる」として首を縦に振ろうとしない利政。「織田が今川に負ければ帰蝶様の命に係わる」と反論しても、その時の対策はできてるからこれ以上首を突っ込まなくていいとはぐらかされてしまった。

それでも帰蝶の今後のことが心配な光秀は頼芸にとりなしを頼んでから将軍家の仲立ちを頼んではどうかと提案。それに対する回答は非情にも・・・

「やりたければ勝手にやれ!!わしは金は一文たりとも出さぬからそう思え!!」

完全に丸投げ(笑)。これは酷いわ~~~、利政!だから家臣に嫌われるんだよ(苦笑)。それに対して

「・・・ケチがっっ!!!」

と利政に聞こえないような声でdisってた光秀(笑)。その気持ち、よくわかるよww。

それでも将軍家と接点を持つために動かなければならなくなった光秀は高政の元を尋ねる。彼と会うのは「裏切者!」と罵られて以来か…。それゆえ高政は最初すごく気まずそうにしていましたが、話だけは聞く気になってくれたようです。

そんな彼を懐柔するためにまず手土産として尾張の干物を差し出す光秀。貢物作戦から入るとはww。でも高政はあまりそれには乗って来てないようだったけどw。でもまぁ、そんなこと構っていられないのでさっそく本題として「もう一度頼芸のもとへ連れていってほしい」と頼み込む。戦が続けば美濃もただでは済まなくなることを熱弁し、何とか高政からの許可を得ようとした光秀でしたがなかなか首を縦に振ってもらえない。それに業を煮やした光秀はとうとう…

「会わせてくれたら、今後そなたの申すことは何でも聞く!!!」

と約束してしまう(笑)。これにはさすがの高政も「何でも聞く?」と反応。「おう!!!」と自信満々に答える光秀を見てようやく納得してくれましたが・・・あちゃ~~~、やっちまったな、光秀くんwww!と思わずにはいられなかった(笑)。必死だったとはいえ、微妙な立場にいる高政に「何でも言うことを聞く」って約束しちゃうのはあまりにも危険行為だと思うんだけどね。
こういうことでどんどん光秀を混乱の渦に巻き込んでいく設定にしてる今回の脚本、Sで面白いww。巧いこと光秀を駒として動かしてるなぁと思います。

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さっそく頼芸の元を訪れた光秀と高政。どうやら風邪気味だった様子の頼芸でしたが、「若い二人が会いに来てくれるとは」とかなり機嫌よく最初は歓迎してくれました。ところが、光秀から改めて尾張の戦の一件について将軍家にとりなしをしてもらえないかと告げられると急に渋い顔になる。
その大きな理由は、やはり金がかかること。「利政が出さぬ金を何故わしが出さねばならぬ?」という頼芸の言い分も理解できます。織田と盟約を強引に結んだのは利政ですからね、なんでこっちがそのとばっちりを!って気持ちにもなるでしょう。

利政の話題が出ると途端に期限がどんどん目に見えて悪化していく頼芸。彼の利政に対する恨み辛みは想像以上に深いものがあります。どうやら、利政が頼芸を差し置いて自分が守護に就こうという企みを持っている情報があるらしい。全く初耳だった二人は驚き動揺してしまう。
「それでもわしに利政の失態の尻拭いをしろと?」と迫られた高政は、「それが真なら私にも覚悟が…!」と彼を見据える。

「私はお館様をお守りし、父・利政を…父・利政を…!!!!」

利政の言動に光秀は気が気ではない様子でしたね。まさかこんな展開になるとは思ってなかったはず。利政の返答によっては、「何でも言うこと聞く」と約束してしまったことがとんでもないことに巻き込まれかねない(苦笑)。っていうか、そうなるレールが敷かれた気がするw。
しかし「父を殺せるか?」と改めて迫った頼芸に対し、この時の高政ははっきりと言葉で肯定することができず、わずかに頷くのが精いっぱいだった。彼の中で微妙にまだ父への想いが残っていたんだろうね…。

そんな高政の様子を確認した頼芸は文を書くことを了承する。ドギマギしながら光秀は書いてもらう枚数を告げますが…

「10枚!????」

と予想外に多い枚数を指定されてビビりまくってた頼芸さんが面白くて笑いましたwww。まさに緊張と緩和のシーンでしたねw。

そのころ京では大きな顔をしていた細川晴元に不満を持った三好長慶が挙兵。まぁ、以前も襲撃されてましたし…我慢の限界といったところでしょう。この戦は将軍家にも影響し、足利義輝はやむなく京を離れ近江の国へ落ちることとなる。
そのさなかに光秀は近江入り。なかなか将軍の居場所を特定できず途方に暮れていましたが、たまたま訪れた宿屋で偶然将軍家奉公衆である細川藤孝に再会する。

始めは全く思い出せなくて思わず凝視してしまった光秀が可愛くて萌えたwww。一時期はあんなに意気投合してたんだから、ちゃんと覚えててあげてーー(笑)。

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藤孝の宿部屋に入れてもらった光秀は、将軍が朽木まで落ち延びたことを知らされる。藤孝はなんとか義輝が戻れるように三好長慶と交渉するため、ひっそりと京を往復する生活をしているらしい。
将軍を利用して権威を振るおうとする武士が多いことを藤孝は嘆く。「我々武士は今病んでいます」という言葉が重い…。

光秀はその後、藤孝の案内で将軍のいる近江の朽木へ入る。さっそく土岐頼芸からの手紙を差し出した光秀に対し、義輝は「そなたに会うのは三度目じゃな」と語り掛けました。
最初は藤孝と決闘していた時、二度目は藤英の館で声だけを聞いた時…。「将軍が争いから目を背けていては世は平らかにならない」と訴えていた言葉を物陰から聞いていた時のことを語る義輝に光秀は緊張しますが、「わしはそれにどれだけ励まされたか」と逆に感謝されていた。

「もはや、そのように叱ってくれる者がいないのじゃ・・・」

と寂しく呟きながら雪景色の庭を眺める将軍・義輝がなんとも切なく、そして儚かった…。
彼の周りにはハッキリと諫めてくれる家臣がいないんだろうね。藤孝・藤英兄弟も、心の中では違和感を持っていてもなかなかそれを口に出すことができない。それゆえ、光秀が本音で、必死に将軍のあるべき姿を訴えていたことが彼には嬉しかったんだろうと思います。

自分の力が足りないばかりに争いごとが絶えないことを嘆く義輝。それに対して藤英や藤孝たち家臣は「力が足りないのは我らのほうです!!」と必死に弁護しようとしますが、そんな言葉も今の義輝には空しく響くだけ…。父からは「強い子になれ」と教育されてきたという義輝。その言葉を噛みしめながら静かに語る。

「強い子になれ、声は大きく、良い耳を持ち、よく学べ。さすれば立派な征夷大将軍になろう。世を平らかにできよう。さすれば、麒麟がくる。この世に麒麟が舞い降りる、と」

義輝の父も「麒麟がくる」話を言い聞かせていたのか…!まさかこんな場面でもタイトルがまんま出てくるとは思わなかった。
かつて駒から助けてくれた侍が「麒麟がくる」話をしてくれたと聞いていた光秀は思わず義輝のほうに目を向けます。駒を助けたのがおそらく光秀の父だと考えると…将軍家とも何かの因縁を感じさせますね。

「わしは、まだ、その麒麟を連れてくることができぬ…。無念じゃ…」

そう呟いて静かに涙を流す義輝のなんと美しくもの哀しいことよ…!!!!あんな姿見たら家臣たちは溜まらないと思うよ(涙)。わたし、向井理くんの芝居に今まで心動かされたことなかったんだけど、今回のシーンで初めてグッとくるものを感じたよ…!!

思いの丈を語った義輝は本題に戻り、織田と今川の和議に一役買うことを約束します。

「十兵衛、麒麟がくる道は、遠いのぅ…」

義輝から最後に語り掛けられた言葉を思い出し涙を拭いながら帰路に就く光秀が切なすぎて、またまた涙がこみあげてきてしまった(涙)。光秀はそんな将軍の心を救うことができるのでしょうか。この先の展開から目が離せません。

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