NHK朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第21回感想 暗闇

安子編もいよいよ5週目に突入しました。サブタイトルは「1946-1948」ということで、戦後の影響がまだ色濃く残るなかの2年間が描かれるようです。第4週は本当にもう、泣き腫らす1週間と言っても過言ではないほど哀しく辛い展開がてんこ盛りでしたから、5週目の今回は希望多めでお願いしたいところです(汗)。

ちなみに、現在岡山県では各所で「カムカムエヴリバディ巡回展 in 岡山」なるものを開催中。11/23までやっていた表町商店街(天満屋)は都合がつかず行けませんでしたが、11/26から始まった高梁市のは行くことができました(12/2まで)。

主にパネル紹介がメインといった感じで全体的には”こじんまり”なイベントでしたw。が、VRによる”たちばな”や商店街のロケセット(太秦映画村)の説明はなかなか面白かったです。この時初めてVR体験したんですが、360度見れることに最初気が付かなくてw後ろを振り向いてもセットの風景やスタッフさんの姿が見えたことに驚いてしまいました(笑)。

アンケートに答えたところ、非売品のクリアファイルをいただきました。これは嬉しかったですw。

また、高梁市は第5週から登場する”カムカムおじさん”こと平川唯一の故郷になります。会場が歴史美術館ということもあり、平川唯一の特別展示も開催してきたので見てきました(こちらは有料)。なかなか興味深い資料が多く、かなり見応えがありました。実際の平川さんの英語講座の音声も聴くことができます。こちらは来年3月までやっているそうなので機会がありましたら是非。

これまでの『カムカムエヴリバディ』感想レポ

カムカムエヴリバディ
カムカムエヴリバディ
2021年度後期NHK朝の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』の感想レビュー
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稔の戦死の知らせから半月経っても安子の気持ちは暗く沈んだままで、写真を眺めるたびに稔を奪った戦争への憎しみや失ったことの哀しみがこみ上げてきている様子…。そりゃそうだよ…。おそらくその哀しさと苦しさは一生安子の心に傷となって残ると思う(涙)。

そんな安子の唯一の心の支えとなっているのは、るいの存在。愛娘を抱きしめルイ・アームストロングの♪On the Sunny Side of the Street♪を歌うことで稔の存在を感じ、かろうじて正気を保っているように見えました…。

雉真家の朝食の席にも会話はなく、みんな黙々と食べているだけ…。おそらく味もまともに感じられていないのでは…。さらに美都里は食事に一つも手を付けようとせずただ茫然と座っているだけです。稔が帰ってくることを他の誰よりも疑いなく待っていたように見えたので、現実を突きつけられた美都里さんの精神的ダメージはそう簡単には回復しないと思う。
千吉は少しでも口に入れるようにと促しますが、美都里は「よう食べれるもんじゃね…。稔はもう食べれんのよ」と無表情で呟いている。その言葉はおそらく、目の前に座っていた安子に向けたものだったのではなかろうか…。

しかし、安子は食べていた箸を止めて美都里のために新しく味噌汁を注ぎに台所へ向かう。こういうさりげない優しさを自然に出せる彼女を、稔は愛し、千吉をも魅了したんだったんだよな…。
ところが、注いできたばかりの新しいみそ汁をそっと差し出そうとしたその瞬間、美都里は安子の手を思い切り掃い…熱いみそ汁が安子の体に飛び散ってしまう。急いで安子のもとに駆けつけ心配してくれる勇は優しいけれど、結局美都里は泣き崩れるだけで見かねたタミに連れられ自室へと戻っていくことに…。

でもまぁ、そうなってしまうのも無理はない。ただ、それによって安子への風当たりが一気にキツく強いものになってしまうのだけがホント心配。以前から心配していた出来事がついに現実になってしまうのか(汗)。

さらに勇にも悲劇が訪れていました。稔がいなくなってしまったことで必然的に「雉真繊維」の跡取りという重荷を背負わざるを得なくなってしまったのです。野球しかできないのにと反論しても「できんでも、やるんじゃ」と突き返され、大学に復学して野球を再開するという夢を諦めざるを得なくなった勇…。これまでとはまるで違う生活を強いられることになるい彼のことを考えると本当に胸が痛む(涙)。

「こんな形でわしの野球人生が終わるとはのぅ」と寂しそうな顔をして庭で最後の素振りをする勇の姿に心を痛めた安子は、何も力になれなかったことを申し訳なさそうに謝りました。が、そんな彼女の気持ちを慮るように「お前が悪いわけじゃない。全部、戦争が悪いんだ」と告げた勇…本当に優しい子だよ(涙)。
自分だって傷ついてるはずなのに、兄を失って哀しい想いだってしてるだろうに、そんな本心を隠して安子のことを気遣ってくれている。もしかしたらまだ彼の中で恋する気持ちが消えていないのかもしれないけど…。

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それから少し経った頃、安子は美都里の部屋を訪れ洗濯した浴衣をタンスに片づけていました。すると、力なく布団に寝たきりになっていた美都里がムクリと起き上がり、安子に辛辣な言葉をぶつけてきた。

「あんたのせいじゃ。安子さんに出会ってから稔は変わってしまった…」

あ~~~、ついに、恐れていた事態となってしまったぁ~~~~(汗)。稔と安子の交際に断固反対して手切れ金まで渡した過去があるくらいですからね…。でも、結婚も渋々OKしたようなところがあったものの一緒に生活を始めた頃はまぁまぁ上手くやっているようにも見えました。が、それはあくまでも、「稔ありき」でのことだったわけです。
稔がいなくなったことで、美都里の中の安子への嫌悪感が吹き出してしまったのではないだろうか。たとえ心を病んだ状態にならなかったとしても、風当たりが強くなることは必然だったような気がします。とはいえ…、

「あんたが稔を唆して、稔の人生を狂わせたんじゃ!あんたが殺したようなもんじゃ!!」

これは酷すぎる言われっぷりだわ…。心の病になってしまったとはいえ、稔の死の責任を安子に押し付ける言い草はあまりにも残酷すぎる。勇も言っていたけど、悪いのはすべて「戦争」なのです。そういう理性が働かなかったかもしれないけど、安子のことは最後まで完全に受け入れたわけではない様子でしたから…、この恨み言は美都里の本心だったのではないかと思います。

さすがに大きく傷ついた安子は「あんまりです、そんな言い草はないと思います」と涙を流しながら反論しますが、美都里はさらに常軌を逸したように「あんたは疫病神じゃ!さっさとこの家から出ていけ!!」と激しく罵る。
しかし、安子はそれに負けることなく毅然とした態度で言い放ちました。

「いいえ。私は稔さんの妻で、るいの母親です。どこへも行きません!!」

安子…よく頑張った…!!とは思うけれど、この先のことを想うと本当に心配でたまりません。おそらくこれからも雉真家にいる限り美都里の激しい責めの言葉を浴びることになると思うし…。この家に残るのは危ない気がする。

安子の心の支えは今や、るいの存在だけ…。るいを抱きながら必死に気持ちを鎮まらせようとする姿がとても切ないです。

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するとそこへ勇がやって来た。野球道具を箱にしまい物置に片づけようとしていたところだった…。その箱には勇が諦めた夢がたくさん詰まってると思うとなんだか泣けてくるよ(涙)。

それでも勇は安子の前ではできるだけ明るく振舞い「大きくなったらるいに使わせてやればいい」と笑顔を見せる。今でも名前の由来は「野球の”塁”」だと思ってるところが可愛いw。

安子が少し呆れたように本当の名前の由来を話そうとしたその時、「るいが立ってる!」と嬉しそうに告げる勇。驚いた安子が振り返ると、るいが母親の方を少し不思議な顔で見つめながらぼんやり立っていました。「るい、すごいなぁ~!!るい!!」と喜びのあまり愛娘をぎゅっと抱きしめ笑顔が浮かぶ安子。るいを抱きしめている時だけが、安子の幸せだよね…。たぶん同時に稔の存在も感じているんじゃないかな。

そんな彼女を見て勇はホッとしたように「やっと笑ったのぅ。よかった」と笑顔を浮かべるのでした。雉真家に勇ちゃんがいてくれて本当に良かった(涙)。

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その日の夜、会社から戻ってきた千吉に美都里が「安子さんをこの家から追い出してください」と鬼気迫る表情で訴えていた…。千吉はその言葉に乗らず、るいと母親を引き離すわけにはいかないと諫めましたが、それに対して美都里は「るいは私らの養女にすればいい」と恐ろしいことを提案していました(怖)。

千吉がそんな妻を諫めようとした時、美都里は玄関から音がしたと言うと同時に外へ飛び出していってしまう。「稔が帰ってきたんじゃ!」と狂ったように息子の名前を呼び続ける美都里さん…。その後ろで千吉は必死に「稔は死んだんじゃ!!」と説得しようとするも、美都里はその場に泣き崩れるのみでますます病状が悪化してしまったように見える…。
溺愛していた息子の死を受け止められない辛さ、苦しさは想像を絶するものがあります。彼女もまた、戦争の犠牲者の一人なのだよなぁと改めて思い知らされました(涙)。

翌朝、会社に行く前に千吉は安子を「話があるんだ」と言って呼び出しました。あの美都里さんのシーンの後ですから、嫌な予感しかいたしません…。

千吉が少し言いづらそうに切り出したのは、安子に再婚を勧めるための話だった…。 今すぐでなくてもいいから、相手はこちらで選ぶので喪が明けた頃に再婚したほうがいいと告げる千吉。

安子は顔をこわばらせながら即座にそれを拒み「私は稔さんだけの妻です。今までも、これからも」と言い放つ。その言葉を予想していたと告げながらもそれでもやはり再婚をと勧められると、「お義母様のお考えですか?」と疑いの目を向ける。ピンと来たところはあっただろうな(苦笑)。しかし千吉はあくまでも自分自身の考えだとはっきり答えました。

妻が心の病を患ってしまっていることで、安子がさらに家の中で辛い立場に追い込まれるのではないかと心配してくれていたのです。千吉さんも会社の戦後処理などで忙しく、家の中のことまで見れる余裕がない。安子の心情を思いやったうえであえて再婚を提案してくれていたわけで、安子もそんな義父の気持ちを汲み取ったようでした。

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しかし、もし仮にそういう話になったとしても気になるのは愛娘・るいがどうなってしまうのかです。そのことを尋ねると、千吉はキッパリと「るいは雉真の子だ。うちで育てることになる」と残酷なことを告げる。縁談の邪魔にもなるからという千吉なりの気遣いでもありましたが、安子の気持ちを考えたらとてもそんなことを受け入れられるわけがないと思うよ…。

安子は千吉の提案を必死の形相で拒みます。るいは彼女にとっての唯一の希望であり、かけがえのない愛しい存在です。引き離されるくらいなら死んだほうがマシだとも思ったかもしれない。

「どんなことでも我慢します。だから、このままこの家に置いてください。お願いします!!」と涙ながらに頭を下げて懇願する安子でしたが、千吉は「この家に縛り付けておくよりも新しい人生を生きてほしい。きっと稔もそう望んでいるだろう」と複雑な表情を浮かべながら説得する。
千吉なりの気遣いや優しさからの提案なのだということは伝わってくる。でも、安子をるいから引き離すというのはやはり受け入れられるものではない…。安子は精神的にさらに追い詰められた状況になってしまった(涙)。

その日の夜、稔の写真を眺めながら眠れぬ夜を過ごしていた安子のもとに、ひっそりと勇が訪ねてきた。夜更けの時間、寝室、このシチュエーション的に一瞬、もしや勇ちゃん…!?とあらぬことを想像してしまいそうになったのはここだけの話ww。

勇は、じっと稔の写真を見つめた後意を決したように安子の方に向き直り、その手に少し分厚い封筒を握らせました。

「金じゃ。この家を出て、るいと二人で暮らすんじゃ」

勇は偶然、父が安子に再婚話を勧めているのを聞いてしまっていました…。おそらくそれを聞いて、敏感に安子の追い詰められた感情を察知したのでしょう。あの封筒の厚さからすると…かなりの額が入っていると思われます。あのお金、勇が自分のために貯めていたものだったのだろうか…。

今の安子を救うためには、雉真家を密かに脱出して新しい人生を生きるしかない。勇の安子を思いやる気持ちがあまりにもイジらしくて本当に泣けます…。思いがけない言葉をかけられた安子は、驚きのあまり声が出ませんでした。が、きっとその善意に甘えることになるでしょう。勇は安子の救世主だよ。

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